JPS5927736Y2 - コンバインの排藁カツタ−における案内樋 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、コンバインの脱穀部から排出される排藁を切
裁処理して該コンバインの機体後方に放出していくよう
コンバインの機体後部に装設する排藁カッターにおいて
、該排藁カッターの機体の後面側に開放する吐出口に、
該排藁カッターの切截室内において切裁処理されてその
吐出口から放出される排藁を、コンバインの機体後方に
向は誘導案内するようその吐出口から後方に向は突出せ
しめて設ける案内樋（または吐出樋）についての改良に
関するものである。

コンバインの排藁カッターの切截室の吐出口に、そこか
らコンバインの機体後方に吐出される藁切れを所定の方
向に誘導するように設ける案内樋は、コンバインの機体
を格納するとき、また、コンバインの脱穀部から排出さ
れる排藁を排藁カッターに供給しないで放出する状態で
コンバインによる収穫作業を行なうときに、無益に機体
後方に突出して邪魔になるので、折畳み゛格納し得るよ
うにしている。

しかし、従前にあっては、吐出口に設ける案内樋は、角
筒状または下向きのチャンネル状に形成して基端部を吐
出口に接続さすようにしていることから、全体を回動さ
せることで格納するようにしているので、格納状態とし
ても突出長さが短くならない問題があった。

また、案内樋を天板と左右の側板とが分解されるように
して、個々に折畳むようにする手段もあるが、製作及び
格納・引出しの操作が面倒になる別の問題が出てくる。

本考案は、これらの問題を解消するためになされたもの
であって、案内樋の構成を簡略にして、折畳み格納及び
引出しの操作が簡単に行なえるようにしながら、格納時
の突出長さを著しく短くし得るようにすることを目的と
するものである。

そして、この目的を達成するための本考案によるコンバ
インの排藁カッターにおける案内樋は、コンバインの機
体後部に装架せる排藁カッターにおいて、それの機体の
後面側に向は開口するよう形成せる切截室の吐出口に、
該吐出口を外側から閉塞する安全シャッターを、切截室
内から吐出される切截片の勢で該吐出口の上縁部から後
方に突出する姿勢となるよう軸架垂設するとともに、該
吐出口の側縁から後方に突出する案内側壁を、前記安全
シャッターが後方に突出した状態においてその安全シャ
ッターの下面狽ユ側方を囲う位置と前記安全シャッター
が垂下した状態において吐出口の前面に沿う位置とに切
換え回動自在に装設したことを特徴とするものである。

次に実施の−ｆｌＪを図面に従い具体的に説明する。

第１図において、Ａは、図面では前端側（図面で左端側
）の大半を省略して後端部のみを示しているが、クロー
ラよりなる左右の走行装置ａ（図面上一方は明示してい
ない）で走行する通常のコンバインであり、ｂは該コン
バインＡの脱穀部、Ｃは前記脱穀部すのフィートチエン
１の終端部１ａから排出される排藁を切截処理するため
の排藁カッター、ｄは前述フィートチエン１の終端部１
ａから排出される排藁を未切截の１１集束して放出する
ためのドロッパー、ｅは前記フィートチエン１の終端部
１ａから放出される排藁を受継いでコンバインＡの機体
後方に搬出するよう装架せる排藁搬出機、ｆは前記排藁
搬出機ｅの搬送方向始端部５を上昇させたときに、該排
藁搬出機ｅに換わってフィートチエン−１の終端部１ａ
に臨へその終端部１ａから排出される排藁を排藁カッタ
ーＣに誘導せしめるよウニ設けた排藁誘導用の案内杆で
ある。

前記脱穀部すは、コンバインＡの機体前端部に設けられ
る刈取部で刈取られた殻稈をエンドレスの搬送チェノ１
０とそれの搬送側に対向する挾扼レール１１とよりなる
フィートチエン１の始端部に受継いで、該フィートチエ
ン１により扱室に供給し脱穀処理する自脱型の脱穀装置
よりなる従来公知のものである。

前記排藁カッター〇は、この実施例においては、機筺状
に形成した機枠２０の上面側に設けた開放口２１に臨１
せて、送込ロール２２，２３を一対に対向するよう並列
軸架し、それらの送込ロール２２．２３の繰込側となる
機枠２０内腔の底部に形成した切截室２０ａ内に、該機
枠２０に横架軸支せる回転軸２４の回りをシリンダ状に
回転する回転刃２５・・・とこれに対向する固定刃２６
とよりなるシリンダ型の切截機構を軸架収容せるシリン
ダ型の排藁カッターで、コンバインＡの機体後部となっ
ている前述の脱穀部すの後方に配位して、取付機枠２７
によりコンバインＡの機枠３に装架してあって、前記切
截機構により前述切截室２０ａ内において切截した藁切
れをその切截室２０ａから吐出するための吐出口Ｗは、
機枠２０の後面側の下部に、該機枠２０を構成している
横壁と一体に連続せしめて後方に短く突出するよう設け
た吐出筒Ｗの筒先開口によって、後方に向は開放するよ
う形成しである。

前記ドロッパーｄは、機枠主体４０に軸４１中心に上下
に回動するよう軸支せる集束枠４２を、ストッパー及び
制御バネにより、常態においては水平な姿勢を保持し、
該集束枠４２の上に載架する排藁の重量が所定の重量に
達したときに下方に向は放出回動するように制御した従
来公知のもので、前述の機枠主体４０を前記排藁カッタ
ーＣの機枠２０後面に取付は支持せしめることで、その
排藁カッターＣの後面側において作用するようコンバイ
ンＡの機体後部に装設しである。

前記排藁搬出機ｅは、機枠主体５０の前後（第１図にお
いて左右）の両端部に軸支せる伝導輪間に掛け回したエ
ンドレスの搬送ベル）５１（ｔたは搬送チェノ）と、そ
の搬送ベルト５１の搬送行程側（図示の実施例は上面側
になっているが下面側の場合もある）に対向させた搬送
レール５２とよりなり、搬送ベルト５１を駆動回転させ
ることで、搬送ベルト５１と搬送レール５２との対向部
位で排藁を挾持して搬送するようになっていることにつ
いては、従来公知のものと変わりないが、機枠主体５０
を、前述の排藁カッターＣの機枠２０から立設せる支持
機枠５３に、回動支軸５４中心に搬送方向における始端
側である前端側か回動端となって自在に上下に回動する
よう軸架するとともに、該機枠主体５０ど支持機枠５３
との間に、連結軸５５によち屈曲回動自在に連結してい
る長・短のリンク部材５６．５７よりなる制御リンクを
渡架軸支し、また、前記搬送ベルト５１の搬送側に対向
さす搬送レール５２は、それの後端部（前記搬送方向に
おいて終端部）の上面に設けたブラケツ）５２ａを、脱
穀部すの機体から後方に延出せしめた取付機枠５６に回
動支軸５７を介し軸架するとともに、前記取付機枠５６
ＩＦ−設けた板バネよりなろバネ材５８により搬送ベル
ト５１の搬送側に向は圧接していくように付勢してあっ
て、これにより、前記機枠主体５０を直接捷たは適宜の
連繋機構を介し上下に回動させることで、前述のフィー
トチエン１の終端部１ａから排藁を受継ぐ始端部５が第
１図に示している如く、フィートチエン１（７）終端部
１ａからその上方に離れて排藁を受継がない状態と、前
記始端部５が前述の終端部１ａに臨む位置に下降して排
藁を受継ぐ状態とに切換わるようにｉっている。

曾た、前記排藁を誘導する案内杆ｆは、前記排藁搬出機
ｅを回動支軸５４中心に上下に回動させたときに、上方
に回動させた状態位置と下方に回動させた状態位置の夫
々の位置に規制すべく支点軸５６ａ、５７ａ中心に回動
するよう設けである前記リンク部材５６．５７の中の、
長いリンク部材５７に基端部が一体に連結支持せしめて
あって、このリンク部材５７の作動によって、排藁搬出
機ｅの始端部５がフィートチエン１の終端部１ａから上
方に離れたときに、その始端部５に換ってフィートチエ
ン１の終端部１ａに臨み、排藁搬出機ｅの始端部５をフ
ィートチエン１の終端部１ａに臨１せたときには、排藁
カッターＣの機枠２０に対し上方に退避する状態位置に
切換わるようになっている。

６は前述の排藁搬出機ｅをそれの始端部５がフィートチ
エン１の終端部１ａから排藁を受継く゛状態として排藁
カッターＣを使用しない状態としたとき、ｌたば、排藁
カッター〇で排藁を切截処理している際において排藁の
詰りか生じたときに、排藁カッターＣの前述の吐出口Ｗ
から切截室２０ａ内に手を差込むことで生ずる傷害事故
を防止するため、該吐出口Ｗに設けた安全シャッターで
、吐出口Ｗを形成している吐出筒Ｗの天板に設けた支軸
６０に、前後に回動自在に吊下げてあり、かつ、前記支
軸６０から垂下する状態で下端縁６ａの前面（内面）が
吐出筒Ｗの下縁に設けた衝合部６１と衝合する長さに形
成してあって、これにより、吐出口Ｗを外側から閉塞す
るとともに、切截室２０ａ内から排藁の切截片が吐出さ
れてくるとその勢で第１図にて実線に示している如く後
方（外方）に回動して吐出口Ｗを開放するようになって
いる。

Ｙは前記吐出口ＷからコンバインＡの機体後方に向は放
出される切截片をコンバインＡの機体後方における既刈
地側（この実施例では、第２図にて右方）に確実に誘導
するよう前述吐出口Ｗに装設する案内樋であり、切截片
が吐出されるときの勢（または切截機構に設ける跳出翼
板の回転により生ずる吐出風）によって、第１図及び第
２図に示している如く、吐出筒Ｗの天板に沿う姿勢とな
って吐出口Ｗからその外方に突出してきた状態の前述安
全シャッター６と、その状態の安全シャッター６の下面
側の空間の、左右の両側方または少なくとも未刈地側に
向う一方の側方を囲うように、前記吐出口Ｗの側縁から
後方に向けて突出せしめて設ける案内側壁７との組合せ
により、構成するようにしである。

即ち、通常、吐出口に接続するように設ける案内樋は、
天板と側壁とで、断面形状が下向きのチャンネル状また
はアングル状に形成されるが（さらに底壁を付加して筒
状に形成する場合もある）、この案内樋の天板を、案内
樋を必要とするとき（排藁カッターを作動させて切截作
業を行なっているとき）に案内樋の天板下面に沿う状態
となってくる前述の安全シャッター６を利用することで
、実質的には、案内樋Ｙの構成に要する部材から天板を
省略しながら、機能的には天板があるものとなるように
構成しである。

しかして、上述の如く設ける案内側壁７は、吐出筒Ｗに
対して固定して設けてよいものであるが、この例におい
ては、それの基端縁７０を、吐出筒Ｗの側壁に設けた墾
の支軸７１によって左右に自在に回動するよう軸着連結
するとともに、上縁に形設せる折曲壁７２の前記吐出筒
Ｗの天板上面と重合する部位に前述の支軸Ｔ１中心とす
る弧に沿う長孔７３を設け、その長孔７３に前述吐出筒
Ｗ天板に植立せるねじ杆７４を摺動自在に嵌挿し、その
ねじ杆７４にナツト７５を螺合して締付けることにより
、第２図及び第３図に示している如く、安全シャッター
６と共同して案内樋Ｙを構成する状態と、第４図に示し
ている如く、吐出筒Ｗの筒先開口に当接してその筒先開
口を閉鎖しながら、排藁カッターＣの機枠２０の後面に
沿うよう折畳み格納された状態とに切換わるようにしで
ある。

筐た、前記安全シャッター６の該案内側壁Ｉ側の側縁６
ｂは、第３図にて鎖線に示している如く、左右の巾方向
に短くなるように切欠かれていて、この切欠きにより形
成される間隔２の範囲内において該案内側壁Ｉの突出角
度が、前述のねじ杆７４及び長孔７３ならびにナツト７
５による締付を利用して、変更調節し得るようになって
いる。

次に作用効果について説明すると、上述の如く構成しで
ある本考案によるコンバインの排藁カッターにおける案
内樋Ｙは、吐出口Ｗに垂下軸支する安全シャッター６が
天板となるようにしているのだから、機構が簡略となり
、また、折畳み格納及びそれの引出しのための操作が、
案内側壁７だけを操作すればよいので著しく簡略になり
、しかも、折畳み格納したときの突出長さを著しく短く
し得る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案を実施せるコンバインの要部の一部破断
した側面図、第２図は同上要部の部分の斜視図、第３図
は用土部分の平面図、第４図は同上部分の案内側壁を折
畳み格納した状態の平面図である。 図面符号の説明、Ａ・・・・・・コンバイン、Ｃ・・・
・・・排藁カッター、２０・・−・・・機枠、２０ａ・
・・・・・切截室、Ｗ・・・・・・吐出口、６・・・・
・・安全シャッター、７・・・・・・案内側壁、Ｙ・・
・・・・案内樋。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. コンバインＡの機体後部に装架せる排藁カッターＣにお
   いて、それの機体の後面側に向は開口するよう形成せる
   切截室２０ａの吐出口Ｗに、該吐出口Ｗを外側から閉塞
   する安全シャッター６を、切截室２０ａ内から吐出され
   る切截片の勢で該吐出口Ｗの上級部から後方に突出する
   姿勢となるよう軸架垂設するとともに、該吐出口Ｗの側
   縁から後方に突出する案内側壁７を、前記安全シャッタ
   ー６が後方に突出した状態においてその安全シャッター
   ６の下面側の側方を囲う位置と前記安全シャッター６が
   垂下した状態において吐出口Ｗの前面に沿う位置とに切
   換え回動自在に装設してなるコンバインの排藁カッター
   における案内樋。