JPS5927258Y2 - 往復動電気かみそり - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は固定刃の刃先部に対する可動刃の刃先部の密
着性の向上を図った往復動電気かみそりに関するもので
ある。

一般に、この種電気かみそりでは、可動刃を圧着ばねを
用いて固定刃に圧接させる関係から、この可動刃を上記
固定刃と同等の０．５ｍｍ程度の比較的厚い鋼板から型
取りするとともに、所定の曲げ加工により、できるだけ
剛性化させである。

ところで、可動刃の刃先部は刃面研摩で平面度食出す、
ｃ５になっているけれども 上記刃面研摩時に可動刃を
保持具に保持させた際に生じる変形の影響を受けて、上
記可動刃の刃先部の固定刃の刃先部に対する密着精度が
ばらつくのは否めない。

この密着性を向上させるため、上記可動刃の厚みを増し
てさらに剛体化させようとすれば、重量が増して可動刃
の振動音が強められ、また圧縮ばねのばね力を増強させ
ヨウとすれば、モータの負荷が増大するなどの不都合な
結果を招くことになり、剛体化された可動刃を固定刃に
圧着ばねで圧接させる手段に委ねる限り、上記密着精度
の向上にも限界がある。

このため、考案者等は、すでに可動刃を板ばね性を有す
る薄鋼板で構成し、その刃先部の近傍に形成された弾性
節目部から刃先までを弾性的に腰折れさせた状態でこの
可動刃乞当て板で固定刃に押圧して上記刃先部を、固定
刃の刃先部に密着させることにより、刃面研摩精度に関
係なく、可動刃の刃先部の固定刃の刃先部に対する密着
性會向上させるとともに、可動刃の軽減化で往復動時の
慣性力による叩き音を抑制することができる往復動電気
かみそりを提案した。

ところが、上記構成のものでは、弧状の刃先の、ｃうに
可動刃の支承部から刃先部までの往復動方向と直交方向
の距離、いわゆる支承間距離が変化するような刃先線を
有する可動および固定刃に適用しよつとした場合、上記
可動刃の節目部からその刃先端までの弾性力の分布を厳
密に考慮しないと、可動刃の往復動方向における支承間
距離の長い部分が、固定刃の刃先部に最初に当接するも
のであり、可動刃全域が充分毛を切れる接触圧までこの
可動刃を固定刃に押しつければ、上記支承間距離の長い
部分が最も強く押圧され、この中央部で刃先郡全体の接
触具合が規制されてしまい、このためその両脇部分が固
定刃の刃先部に密着せずに浮き上がり、剪断作用に悪影
響を及ぼすおそれがある。

したがって、この固定刃は可動刃音板ばね性を有する鋼
板で構威し、この可動刃の刃先部の近傍に位置して、往
復動方向に沿って配列された弾性節目部を上記可動刃に
形成するとともに、この弾性節目部の弾性力を、この可
動刃の支承部から刃先部までの往復動方向と直交方向の
距離が短い程増加するよう設定して、上記節目部から上
記刃先部の刃先線まで弾性変形する状態に、上記可動刃
の刃先部を固定刃の刃先部に圧接することにより、上記
可動刃の刃先部全域金固定刃の刃先部に均等的に密着さ
せ、もって剪断効果の向上を図り得る往復動電気かみそ
りを提供することを目的とする。

以下、この考案の一実施例乞図面にしたがって説明する
。

第１図は眉毛剃り専用の往復動電気かみそりを示し、同
図において、１は合成樹脂製の本体ケースで、筒形の握
り部２とこの握り部２の先端に装着された偏平状の刃体
収納部３とからなり、上記握り部２内には、電源電池４
、この電池４で駆動されるモータ５およびモータ５の回
転力を直線往復運動に変換する機構６（第２図）などが
収納され、また上記刃体収納部３には、後述する眉毛の
きわ剃り用の刃ブロックが装備されている。

７はモータ５の電源スィッチ（図示せず）の操作つまみ
である。

上記往復運動変換機構６は、第２図に示すように上記モ
ータ５の回転軸８に連結された原動歯車９、歯車ホルダ
１０に回転自在に保持されて上記原動歯車９に噛合され
た従動歯車１１．従動歯車１１に一体に形成された偏心
カム部１２およびレバー１３などからなり、レバー１３
の一端に形成されたカム受部１４に上記カム部１２が嵌
合されている。

１５．１６はきわ剃り用ブロック１７を構成する可動お
よび固定刃で、それぞれ第３図および第４図に示すよう
に刃先線が弧状のような、従来の一直線状形態を成さな
い刃先部ｉｓ、ｉｓｉ有し、これら刃先部１８，１９は
上記刃体収納ケース３の両側に露出して設定されている
。

可動刃１５は、０．１ｍｍ程度の比較的薄い板ばね性を
有する鋼板から型取りされたもので、上記往復動方向（
矢印ａ方向）と直交する方向（矢印す方向）の中央の支
承部１５ａでへの字状に折曲形成されている。

したがって、可動刃１５はこの支承部１５ａと刃先部１
８との間の、往復動方向ａと直交方向すの距離つまり支
承間距離が変化したものとなっている上記刃先部１８に
は、上記往復動方向に沿って方形状の多数の透孔２０が
隊列状に配列されており、これら透孔２０で弾性節目部
２１を構成している。

上記透孔２０の谷間におけるリブ部２２（第５図）の巾
Ｗは、上記往復動力向ａの中央に部分のように支承間距
離の長い位置のものＷｌよりも両脇に位置するものＷ
がより巾広に形成してあり、これにより、上記弾性節目
部２１の弾性力が中央部２１ａから両端部２１ｂに至る
ほど漸次増大するＪ５に設定されている。

上記可動刃１３は固定刃１６に対して上記折曲された支
承部１５ａに沿って配設された当て板２３により押圧さ
れて僅かに弾性変形した状態で密着されており、この密
着状態では、上記弾性節目部２１から刃先まで弾性的に
腰折れされて固定刃１６の刃先部１９に当接している。

２４は上記可動刃１５の往復動方向の一端に形成された
係合孔部で、この係合孔部２４に上記レバー１３の他端
の係合突部２５が係止されており、偏心カム部１２０回
転力が上記レバー１３會介して往復直線運動として上記
可動刃１５に伝達されるようになっている 上記構成から明らかなように、固定刃１６に圧接される
可動刃１５を板はね性を有する鋼板で構成することによ
り、従来のスプリングや板ばね等の圧着ばねが省略され
て構造を簡素化することもできる。

さらに、可動刃１５の刃先部１８の近傍に位置して、往
復動力向に沿って形成した弾性節目部２１が弾性変形の
変遷部として作用して、刃先部１８が弾性的に腰折れさ
れた状態になるから、固定刃１６の刃先部１９に対して
上記可動刃１５の刃先部１８が前後方向で倣い易く、密
に圧接させることができ、しかも可動刃１５の刃面けま
精度にばらつきがあっても、可動刃１５の刃先部１８の
みが摺動方向へ比較的細長い領域で自由に弾性変形でき
るため、上記摺動方向の密着性も向上する。

とくに、上記可動刃１５の弾性節目部２１の弾性力業、
支承間距離の長い例えば中央部２１ａ、Ｊ：りも両端部
２１ｂｋ強く設定することができるから、刃先線がたと
え支承間距離が変化する円弧状であっても上記固定刃１
６の刃先部１９に対して、上記可動刃１５の刃先部１８
に全長にわたって一様に密着させることができ、したが
って、圧着力の偏分布に、ｒ、る剪断作用の低下を確実
に防止することができる。

なお、上記実施例では、弾性節目部２１の弾力分布を上
記方形状の透孔２０各間におけるリブ部２２の巾を変え
る手段に委ねたものであるが、第６図のように上記リブ
部２２の長さＴｋ変える手段、あるいは第７図のｘうに
上記リブ部２２の隣接するもの同士のピッチ間隔Ｐ’を
変える手段に依存してもよい。

以上の、ｃ５に、この考案は、上記可動刃の刃先部近傍
に形成した弾性節目部により、この可動刃の刃先部を固
定刃の刃先部に倣い易くさせ、しかも上記弾性節目部の
弾性力の分布を支承間距離が短い程増加する。

ｃ５に設定したから、上記可動刃の刃先部を全長にわた
って均等的な圧着力で固定刃の刃先部に確実に密着させ
ろことができ、剪断効果の向上を図り得る往復動電気か
みそりを提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係る往復動電気かみそり會適用した
眉毛剃り専用の往復動電気かみそりの一例を示す外観図
、第２図は同電気かみそりの部分断面図、第３図および
第４図はそれぞれ眉毛剃り用の刃ブロックを示す分解斜
視図および横断面図、第５図は同ブロックにおける可動
刃の要部の概略平面図、第６図および第７図は同要部の
他の異なる変形構造會示す概略平面図である。 １５・・・・・・可動刃、１５ａ・・・・・・支承部、
１６・・・・・・固定刃、１Ｂ、１９・・・・・・刃先
部、２１・・・・・・弾性節目部、ａ・・・・・・往復
動方向１．ｂ・・・・・・直交方向。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 可動刃１５に板ばね性を有する鋼板で構成し、この可動
   刃１５の刃先部１８の近傍に位置して、往復動方向ａに
   沿って配列された弾性節目部２１を上記可動刃１５に形
   成するとともに、この弾性節目部２１の弾性力を、この
   可動刃１５の支承部１５ａから刃先部１８までの往復動
   力向ａと直交方向すの距離が短い程増加する。 Ｊ：５設定して、上記節目部２１かも上記刃先部１８の
   刃先線まで弾性変形する状態に、上記可動刃１５の刃先
   部１８を固定刃１６の刃先部′１９に圧接した往復動電
   気かみそり。