JPS5926662B2 - 無電解メッキ活性金属材料ペ−ストおよびそれを用いたメッキ方法 - Google Patents

無電解メッキ活性金属材料ペ−ストおよびそれを用いたメッキ方法

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JPS5926662B2
JPS5926662B2 JP8821880A JP8821880A JPS5926662B2 JP S5926662 B2 JPS5926662 B2 JP S5926662B2 JP 8821880 A JP8821880 A JP 8821880A JP 8821880 A JP8821880 A JP 8821880A JP S5926662 B2 JPS5926662 B2 JP S5926662B2
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九州男 久々原
宏光 多木
紀哉 佐藤
克彦 本城
誠 小川
正二 黒田
健一 長谷川
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は製造容易、安価にしてかつ諸特性の安定したセ
ラミツク物質への無電解ニツケルまたは銅メツキの活性
金属材料ペーストおよびそれによるメツキ方法に関する
ものである。
従来から誘電体、圧電体、半導体、絶縁体の機能特性を
利用したセラミツク電子部品の電極材料としては磁器素
体の表面にAg,Ag−Pd,Ag−Pt,Ag−Ni
等の貴金属を主体とした焼付電極法が実用化されている
しかし近年の貴金属の高騰に伴ない各種メツキ方法が開
発されつつある。しかしながらこれらのメツキ方法にも
多くの欠截を有している。例えば磁器素体面に焼付銀電
極を形成し、その後二ツケル電極、銅電極等を電解メツ
キ法により形成することも可能であるが、この方法では
金属間で歪のあることと焼付金属層表面が組面で多くの
小孔を有するため、メツキ処理においてメツキ液が内部
に浸透し、焼付金属層と磁器素体面との接着強度を劣化
させる欠点があつた。
他の方法としては無電解メツキ法が用いられており、無
電解ニツケルメツキ、銅メツキは最初に塩化第一スズを
吸看させ塩化パラジウムを化学反応により活性化処理を
施すことが一般的であつた。
しかしセラミツタ電子部品用の電極として使用する場合
には多くの問題点がある。即ち電極材料および関連材料
の種類取付方法によつて引張強度(銀焼付電極に比べて
V2に低下)、さらには電気特性(特に寿命テストによ
る特性劣化)等が著しく劣化するものであつた。例えば
磁器コンデンサ、圧電素子、半導体素子に電極を形成す
る場合無電解ニツケルメツキ法はその工法性質上基板全
周面上に形成され易く、その場合は周側面の皮膜を研削
除去して対向容量電極を形成するが、この場合は沿面耐
電圧距離は基板の厚みで決定さへ電極周辺部における電
界の集中沿面汚染によつて絶縁破壊が起り易く、基板の
厚みを余り薄くすることはできないものであつた。また
これ等の方法に対し部分メツキ方法としては磁器表面に
所要パターンの金属層を形成するに際し、あらかじめ磁
器表面の所要部に樹脂のメツキレジストを附与し、次い
で磁器面を活性化した後にメツキレジストを除去し、そ
の後無電解メツキを施して磁器表面に金属層を形成する
方法、真空蒸着法、フオトエツチング法等種々の方法が
あるが、いづれもセラミツタ電子部品用電極としては満
足する結果が得られない。このように従来から知られて
いるメツキ附与方法ではメツキの密着性が悪く特に小型
化を目的としたコンデンサ製品の素子厚みは0.1〜0
.3m7!Lと薄く形状は4.5〜16φと種々あり量
産性を考慮した場合困難なものであつた。
さらに容量値を少しでも大きく得る為全面に電極を形成
した場合は上記にも述べた様に寿命特性が極度に悪く信
頼性の点からも磁器の電極部に縁を設ける事が設計上必
要であつた。本発明は上記のような従来の無電解メツキ
法とは異なる新しい方法によつてセラミツク物質の必要
個所に取付けることが容易であるメツキ活性金属材料ペ
ーストおよびそれによるメツキ方法を提供するものであ
る。
即ち本発明は誘電体、半導体、圧電体、絶縁体等のセラ
ミツク物質への無電解ニツケルまたは銅メツキの活性用
金属として、白金族化合物を溶剤で溶解させてなる金属
ワニスを繊維素系、ゴム系、ビニール系、フエノール系
樹脂およびその誘導体等の脂溶性、水溶性、両性樹脂の
1種あるいは2種以上のビヒクルに金属成分に換算し0
.03〜5.0重量パーセントを、またはさらに可燃性
フイラを1〜30wt%分散して活性金属材料のペース
トを構成し、該ペーストをセラミツク物質の必要個所へ
スクリーン印刷、吹付法あるいはその他の方法により塗
布しその後420〜920℃の温度範囲内で焼付処理を
施こし、その後無電解メツキを行なうことを特徴とする
ものであり、本発明の方法によつて得た電極は従来まで
の化学還元メツキ方法によつて得たものに比べて接着強
度、電気特性等の諸特性においても優秀な特性を得るも
のである。
以下本発明の実施例および限定理由について述べる。無
電解メツキ下地溶性ペーストの作成方法としては、塩化
白金酸、塩化パラジウム、塩化ロジウム、塩化イリジウ
ム酸、塩化ルテニウム、オスミン酸等の白金族化合物を
水あるいは鉱酸に溶解してカルビトールターピネオル、
セロソルブアルコール等のワニスを作り、有機質バイン
ダとしてはエチルセルローズ、酢酸セルローズ、ブチル
ゴム、ポリビニールブチラール、フエノール樹脂等の樹
脂を用い、成分割合としては金属成分が0.03〜5.
0気樹脂分1〜10%.残分に溶剤成分を添加して、ス
クリーン印刷用としては粘度が約30,000〜60,
000CPj吹付用としては約100〜400cpsに
調整し、セラミツク物質への無電解メツキ活性用ペース
トとした。
なおスクリーン印刷の寸法精度を向上させる為に不溶性
有機成分を1〜30wt70の範囲内で添加することに
よつて印刷精度を著しく高めることが可能である。従来
からの貴金属ペーストは貴金属成分が30wt%以上で
ある為に印刷精度が良好であつた。しかし樹脂成分のみ
でフイラ成分が含まれていないとタレが発生するが、こ
れを防止する為にフイラ成分は優れた効果を発揮する。
なお1wt%以下では効果が薄く30wt%以上では焼
付時に完全に飛散せず炭素成分が残るために電気特性等
に悪影響を与え好ましくない。なお溶剤と親和性の無い
有機化合物粒子の代りに、無機化合物として2μ以下の
粒径を有するCaCO3,SlO2,MgOl粘土鉱物
等の添加も効果がある。次にセラミツク物質への利用方
法としては電子部品として使用する誘電体磁器素子とし
てBaTiO3BaZrO3−CaTlO3系で厚み0
.15〜2mm1形状4〜20φの素子を用いてその両
面に0.5m1Lの縁が残るようなマスクを用い印刷や
吹付方法を用いて塗布後80〜150℃の温度で乾燥し
て溶剤を蒸発させた後電気炉により420〜920℃の
温度範囲で焼付を行ない白金族成分の粒子を析出させる
なお420〜920℃の間で焼付を行なうことの必要性
はセラミツク基板面に強固な白金族成分の粒子層を形成
することであり、420℃以下では樹脂成分が残り、N
lやCuメツキの付着が悪く920℃以上では析出粒子
が半融して活性が低下するので好ましくない。Niメツ
キとしては硫酸ニツケルに錯化剤として有機酸ナトリウ
ム塩、還元剤として次亜リン酸ナトリウム(またはヒド
ラジン、ボプザン化合物等)を含むメツキ液に浸漬して
ニツケル膜を形成した。また銅メツキとしては硫酸銅に
ロツシエル塩、苛性ソーダ、ホルマリンを加えて銅浴と
し銅の無電解メツキを行なつた。なお本発明の無電解メ
ツキ活性金属材料は白金族成分の粒子層として1μ以下
で導電性のない状態で十分にその機能を発揮することが
できる。なお本実施例としては誘電体磁器材料のみにつ
いて述べたが、その他の圧電体、絶縁体、半導体磁器、
ガラス等420℃以上に耐えるセラミツク物質であれば
全く問題は無く、従来の無電解メツキ法とは全く異なる
新しいメツキ下地形成方法である。
特に局部メツキ等に用いるとその特色と効果を充分に発
揮できるものである。第1表において、S)1,8,1
2,18,26,27は本発明外の実施例あるいは比較
例である。
ここで.7161〜8は白金族化合物の含有量を変えた
場合の実施例でNiメツキを施した場合である。本発明
範囲内の実施例は良好な特性を示している。特に白金族
化合物の含有量としては0.1〜5wt%附近がセラミ
ツク基板との接着強度も高く、誘電体セラミツクに利用
した場合誘電特性あるいは寿命テストにおいても安定し
た特性を示しており、優秀なものであある。./F69
〜11はCuメツキを施した場合の実施例であるが、N
iメツキに比べ特性が低下する傾向にあつた。腐12〜
18は白金族化合物の量を含有率を1wt%に一定にし
て焼付温度を変えた場合の実施例である。焼付温度が3
70′C以下ではNiメツキの析出が均一でなく、目的
とする電極は得られなかつた。また應18で焼付温度が
高いと一部焼結が進行して活性が低下し、Niの析出状
態、その他諸特性の結果も低い水準になつている。.4
6.19,20はCuメツキを施した場合の実施例であ
るが、Niに比べて特性が低下する傾向にあるが実用上
は特性を十分保証できるものである。洗21〜25は白
金族化合物の含有量を1wt%と一定にしてその金属成
分を変えた場合の実施例であり、そのいずれの成分につ
いても満足すべき特性が得られる。/F6.26は従来
から公知のSnCl2,PdCl2の水溶液を用いてS
n++−Pd++の酸化還元による活性処理を行ないそ
の後全面Niメツキを施こし、その後周辺部を研摩によ
つて電極金属を除去した試料であり、これらは寿命テス
トでの劣化が大きぐまた引張強度も低いものであつた。
滝27は従来から一般的に用いられている銀焼付電極の
比較例である。本発明の下地活性ペーストと比較すると
初期値には有違差が認められないが、熱エージング後の
接着強度および寿命劣化特性に優れた値を示している。
第2表は滝3,滝5の組成に対してフイラ成分を0.0
5〜35%の範囲で添加した場合の実施例である。特性
的には廃3,7f6.5と大差ないがNiメツキ形成時
の寸法精度を著しく改善するものである。ここで1.0
%未満ではその効果が薄く、30%を越えると剥離が発
生してバラツキが増大する。滝11,./F6.l2は
有機成分の代りに無機原料粉末として0.5μのSiO
2を0.5と10wt%添加した場合の実施例である。
Niメツキの形成状況は良好であるがペースト焼付後表
面に粉末が残り特性的には誘電率の低下をきたした。し
かし実用的にはその効果を発揮できるものである。さら
にこれらメツキ中CO,Cr,B等の微量成分を共被看
させることによつて熱エージング特性を改善できる。以
上のように本発明の無電解メツキ活性ペーストおよびそ
れによるメツキ方法を実施することによつて従来まで困
難とされていたセラミツク物質への局部メツキが容易に
形成することができ、また従来の焼付電極銀に比べて価
格も安価で特性的にも良好であり、さらに工業的に量産
化に適した産業価値の高い無電解メツキ活性金属材料ペ
ーストおよびそれによるメツキ方法を得るに至つた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 セラミック物質への無電解ニッケルまたは銅メッキ
    の活性用金属として白金族化合物を溶剤に溶解させてな
    る金属ワニスを脂溶性樹脂、水溶性樹脂、両性樹脂の1
    種あるいは2種以上のビヒクルに金属成分として0.0
    3〜5.0重量パーセント分散させてなる無電解メッキ
    活性金属材料ペースト。 2 白金族化合物は、Pt、Ir、Os、Pd、Rh、
    Ruのいずれか1つの可溶性無機化合物または有機化合
    物であることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の
    無電解メッキ活性金属材料ペースト。 3 セラミック物質への無電解ニッケルまたは銅メッキ
    の活性用金属として白金族化合物を溶剤で溶解させてな
    る金属ワニスを脂溶性樹脂、水溶性樹脂、両性樹脂の1
    種あるいは2種以上のビヒクルに金属成分として0.0
    3〜5.0重量パーセント、およびペーストに使用して
    いる溶剤に不溶で2μ以下の可燃性有機化合物粉末を1
    .0〜30重量パーセント分散させてなる無電解メッキ
    活性金属材料ペースト。 4 白金族化合物は、Pt、Ir、Os、Pd、Rh、
    Ruのいずれか1つの可溶性無機化合物または有機化合
    物であることを特徴とする特許請求の範囲第3項記載の
    無電解メッキ活性金属材料ペースト。 5 セラミック物質への無電解ニッケルまたは銅メッキ
    の活性用金属として白金化合物を溶剤に溶解させてなる
    金属ワニスを脂溶性樹脂、水溶性樹脂、両性樹脂の1種
    あるいは2種以上のビヒクルに金属成分として0.03
    〜50重量パーセント分散させてなるペーストをセラミ
    ック物質に塗布し、420℃〜920℃の温度範囲内で
    熱処理を施し、その後無電解メッキを行なうことを特徴
    とする無電解メッキ活性金属材料ペーストを用いたメッ
    キ方法。 6 セラミック物質への無電解ニッケルまたは銅メッキ
    の活性用金属として白金族化合物を溶剤で溶解させてな
    る金属ワニスを脂溶性樹脂、水溶性樹脂、両性樹脂の1
    種あるいは2種以上のビヒクルに金属成分として0.0
    3〜50重量パーセント、およびペーストに使用してい
    る溶剤に不溶で2μ以下の可燃性有機化合物粉末を1.
    0〜30重量パーセント分散させてなるペーストをセラ
    ミック物質に塗布し、420〜920℃の温度範囲内で
    焼付処理を施し、その後無電解メッキを行なうことを特
    徴とする無電解メッキ活性金属材料ペーストを用いたメ
    ッキ方法。
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