JPS592594B2 - 導体の冶金的接続方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は導体の冶金的接続方法に関する。

従来導体を冶金的に接続する場合はろう付によつて接続
され、第１図のように導体１の端部と導体２の端部とを
互に斜めの接合面３を突き合せてろう付する方法と、第
２図のように導体１の端部と導体２の端部とを重ね合せ
て接合面３をろう付する方法と、第３図のように導体１
の端部と導体２の端部とに互に板厚を約半分にして重ね
合せて接合面３をろう付する方法が行なわれている。

電気機械特に核融合装置に用いるコイルの曲率をもつた
コイルにおいては、第４図のように曲率をもつた導体１
の端部と導体２の端部とを接合面３で接続するには、ろ
う付を確実に行うため導体１と導体２との接合面３は約
Ｏ、ｌｒｒｌｍの精度で密着してぃなければならな（・
。しかしながらこのためには導体の成形およびセッティ
ング精度を高くし、かつろう付のために加えられた熱に
よつて起る局部的な変形を的確に制御しなければならず
、従つて加エエ数が大となり、ろう付品質の信頼性が低
下するなどの欠点があつた。本発明は上記欠点に鑑みな
されたもので導体と導体との接合面の精度が悪くても接
続することができる導体の冶金的接続方法を提供するこ
とを目的とする。

以下本発明を図面に示す一実施例について説明する。

第５図のように導体１の端部にくし歯状の突部４と凹部
５とを設けて導体２の端部に重ね合せる。次に第６図の
ように凹部５に銅を主成分とする溶接ワイヤをミグ溶接
、または手動アーク溶接によつて溶着金属６を流し込み
母材の一部を溶融して溶け込み部７を作つて導体１と導
体２とを冶金的に接続する。次に作用を説明する。

導体１と導体２とは冶金的に接続するので導体１の突部
４の長手方向の精度は数−まで許容でき、接合面３も２
〜３ｍｍの浮き上りがあつても溶接金属は溶け込むので
導体１、２は機械的強度を大に電気的に接続することが
できる。すなわち、ろう付によつて接続する場合に比べ
て接続部分が数十倍精度が悪くても接続することができ
る。第Ｔ図は他の実施例であつて導体１の端部は板厚の
約半分にしたくし歯状の突部４と凹部５とを設け、導体
２の端部は導体１に対向する板厚の約半分にした接合面
３に重ね合せて凹部５を第６図のように冶金的に溶接し
て接合したものである。

第８図は他の実施例であつて第５図または第１図の突部
４を接合面３側を広い台形にし、テーパ面８が溶接によ
る入熱によつて母材である導体１の突部４の溶け込み部
Ｔの溶け込みを容易にしたものである。なお実施例では
突部４を２個としたが、１個または複数個にしてよいこ
とは勿論である。以上のように本発明によれば、一方の
導体の端部に設けるくし歯状の突部を他方の導体の端部
の上に重ね合せ、突部の周囲を溶接によつて一方の導体
とほぼ同一の断面積になるように埋めるようにしたので
、冶金的接続部の加工精度が悪くても機械的強度を大に
電気的に低下することなく接続ができ、作業も容易であ
るなどのすぐれた効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図および第３図はそれぞれ従来の導体のろ
う付による接続方法を示す斜視図、第４図は従来の曲率
をもつた導体の接続方法を示す側面図、第５図は本発明
の導体の冶金的接続方法の一実施例を示す斜視図、第６
図は第５図のＡ−Ａ線に沿う縦断面図、第７図は他の実
施例を示す斜視図、第８図は他の実施例を示す縦断面図
である。 １・・・・・・導体、２・・・・・・導体、３・・・・
・・接合面、４・・・・・・突部、５・・・・・・凹部
、６・・・・・・溶着金属、７・・・・・・溶け込み部
、８・・・・・・テーパ面。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 一方の導体の端部に設けるくし歯状の突部を他方の
   導体の端部の上に重ね合せ、前記突部の周囲を溶接によ
   つて前記一方の導体とほぼ同じ断面積になるように埋め
   ることを特徴とする導体の冶金的接続方法。 ２ 突部は断面を接合面側が広い台形にしたことを特徴
   とする特許請求の範囲第１項記載の導体の冶金的接続方
   法。