JPS5925838B2 - 自動食器洗い機用洗浄剤組成物 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は自動食器洗い機用洗浄剤組成物に関するもので
あつて、さらに詳しくは洗い上りの食器類にウォーター
スポットを実質的に残すことのない洗浄剤組成物に係る
。

自動食器洗い機用洗浄剤としては、アルカリ塩を主成分
としたアルカリ性洗浄剤と、酵素（アミラーゼ、プロテ
アーゼ、リパーゼ等）を配合した中性乃至弱アルカリ性
洗浄剤とが知られている。

しかし、これら従来の洗浄剤を使用した場合には、ガラ
ス製の食器類に所謂ウォータースポットが残り、洗浄用
水に硬度の高い水を用いた際には、この傾向が特に著し
い。ウォータースポットの残留は清潔感を損うのは当然
であつて、このために従来は特殊な非イオン界面活性剤
を含有するすすぎ剤を用いて洗浄後の食器類からウォー
タースポットを除くことさえ行なわれている。

しかしながら、すすぎ剤の使用は、すすぎ剤自体の発泡
性が大きいため、自動食器洗い機の水の噴射力を低下さ
せる点で好ましくなく、またすすぎ上りの食器類の表面
に、非イオン界面活性剤によるものと思われる゛曇り’
’が生ずる欠点があつた。而して本発明は洗浄用水に硬
度の低い水道水（約３°ＤＨ）を用いた場合には勿論、
比較的硬度の高い水を用いた場合でも、ウォータースポ
ットを実質的に残すことなく、食器を清浄に洗浄できる
自動食器洗い機用洗浄剤組成物を提供するものであつて
、当該組成物の特徴点は、下記の一般式〔Ｉ〕で示され
る非イオン界面活性剤（ａ）と、ジメチルポリシロキサ
ン（ｂ）とを、（ａ）／（ｂ）−１／１〜１００／１の
重量比で含有している点にある。

Ａ〔（ＥＯ〕ｎ（Ｐｏ）ｍ）ｌ……〔Ｉ〕但し、ＥＯは
エチレンオキサイドを、Ｐｏはプロピレンオキサイドを
示し、ｎは０〜５０の数、ｍは３〜１００の数、ｌは１
〜４の数であつて、１−１の場合、Ａは炭素数４〜１８
の直鎖又は分岐アルコシキ基又は炭素数６〜１５のアル
キルフエノオキシ基を示し、１−２の場合、Ａは−０（
ＣＨ２ＣＨ２Ｏ）ｋ一又は一Ｏ（ＣＨＣＨ２Ｏ）ｈ−を
示し（ここでｋ−１０〜２５、ｈ−１０〜７０）、１−
３の場合、Ａはグリセロキシ基を示し、１−４の場合、
Ａは〉ＮＣＨ２ＣＨ２Ｎく を示す。

本発明の非イオン界面活性剤（ａ）は、その末端がプロ
ピレンオキサイドである活性剤であつて、所望の炭素数
を有するアルコール又はアルキルフエノール（１−１の
場合）、エチレンオキサイド又はプロピレンオキサイド
（１＝２の場合）、グリセリン（１−３の場合）、エチ
レンジアミン（１一４の場合）等に、エチレンオキサイ
ドとプロピレンオキサイドを水酸化ナトリウム、水酸化
カリウム等のアルカリ触媒の存在下に付加させることに
より、常法通り製造することができる。また本発明で使
用されるジメチルポリシロキサン（ｂ）は、（ＣＨ３）
３ＳｉＣ０Ｓｉ（ＣＨ３）２〕ＮＯＳｉ（ＣＨ３）３で
示される線状ジメチルポリシロキサンであつて、式中の
ｎは２０〜１５００であることが本発明では好ましい。
この線状ジメチルポリシロキサンは、ジクロルジメチル
シランとクロルトリメチルシランの混合物を、エーテル
溶液中で加水分解するか、あるいはオクタメチルシクロ
テトラシロキサンとヘキサメチルジシロキサンとの混合
物を、硫酸等の触媒の存在下に開環重合させることによ
り製造することができる。本発明に係る洗浄剤組成物は
、上記した非イオン界面活性剤（ａ）とジメチルポリシ
ロキサン（ｂ）を、（ａ）／（ｂ）−１／１〜１００／
１の重量比範囲で含有することを必須要件とし、この要
件を満足しない組成物には、一応の洗浄効果を期待でき
るものの、ウオータースポツトの残留を防止する効果は
、殆どこれを期待することができない。

しかしながら、上記の必須要件が満足される限り、本発
明の洗浄剤組成物には、必要に応じて、硫酸ナトリウム
、塩化ナトリウム等の中性塩のほか、珪酸ナトリウム（
ＳｌＯ２／Ｎａ２Ｏ−０．５〜３．５）、トリポリ燐酸
ナトリウム、ピロ燐酸ナトリウム、アルカリ金属炭酸塩
、クエン酸塩、グルコン酸塩等のビルタ一類、アミラー
ゼ、プロテアーゼ、リパーゼ等の酵素類、チオ硫酸ナト
リウム、チオ尿素等の還元剤類、ゾルビタン等の乳化剤
、さらには過炭酸ナトリウム、過ホウ酸ナトリウム、ジ
クロルイソシアヌル酸塩等の漂白剤を任意に添加するこ
とができる。以上の通り、本発明の洗浄剤組成物は特殊
な非イオン界面活性剤とジメチルポリシロキサンを特定
な割合で含有しているが故に、これを用いて自動食器洗
い機で洗浄した食器類は、用水の硬度が比較的高くても
、ウオータースポツトが残ることが殆どなく、従つて本
発明の洗浄剤組成物を使用すれば、従来の如くすすぎ剤
を使用する要がない。

進んで実施例を示して本発明をさらに具体的に説明する
が、それに先立ち各実施例で採用した洗浄条件、ウオー
タースポツト評価法並びに洗浄性能評価法を以下に示す
。洗浄条件 使用洗い機；洗浄剤溶液が回転ノズルから噴射され、そ
の噴射軌道上面に設置された食器類を洗浄する形式の全
自動食器洗い機洗浄温度；２５℃から５０℃まで徐々に
昇温する。

洗浄用水；硬度３かＤＨ又は１００ＤＨ 洗浄時間；３０分 ウオータースポツト評価法 清浄ガラス板（５？×２０ｃ７ｎ）３枚を前記の全自動
食器洗い機に収めて洗浄し、水ですすいで乾燥後、ウオ
ータースポツト数を数える。

洗浄性能評価法 清浄な皿に米飯２７を強固に付着させた後、室温で３０
分間風乾した皿４枚を全自動食器洗い機で洗浄し、しか
る後皿の汚垢付着面をヨード反応で呈色させ、呈色の程
度を目視判定することにより、澱粉汚垢に対する洗浄性
能を評価する。

同様にして、清浄な皿に牛脂２７を付着させた後、室温
で３０分間風乾した皿４枚を全自動食器洗い機で洗浄し
、しかる後皿の汚垢付着面をオイルレツド（０．１％Ｅ
ｔＯＨ溶液）で着色し、着色の程度を目視判定すること
により、油汚垢に対する洗浄性能を評価した。実施例
１ ジメチルポリシロキサンの含有量の増減を炭酸ナトリウ
ムでバランスさせた下記の組成の洗浄剤にて、清浄ガラ
ス板を洗浄し、ガラス板に残留するウオータースポツト
数を測定した。

結果を表１に示す。表１に示す結果は、本発明の自動食
器洗い機用洗浄剤組成物にとつて、前掲の一般式〔１〕
で示される非イオン界面活性剤（ａ）とジメチルポリシ
ロキサン（ｂ）の配合割合が重要なことを裏付けるもの
であつて、（ａ）／（ｂ）の重量比が本発明で特定した
範囲を外れる実験．／Ｆ６．ｌｌ〜１４及び一般式〔１
〕で示される非イオン界面活性剤を使用していない実験
滝１５、１６では、ウオータースポツトの残留数が多い
のに対し、（ａ）／（ｂ）の重量比が本発明の範囲内で
ある実験Ａ６．ｌ〜滝１０では、用水硬度の高低に係わ
らず、残留ウオータースポツトを少数に抑えることがで
きた。

また実験屋１〜１６で使用した各洗浄剤についてその洗
浄性能を評価したところ、何れも澱粉汚垢に対しては９
３％の、油汚垢に対しては１００％の洗浄性能を示した
。実施例 ２ジメチルポリシロキサンの含有量の増減を
炭酸ナトリウムでバランスさせた下記の組成の洗浄剤に
て、実施例１と同様な洗浄試験を行なつた。

結果を表２に示す。表２の結果からも実施例１と同様な
結論を導くことができ、（ａ）／（ｂ）の重量比が本発
明の範囲を逸脱する実験／Ｆ６．２７〜 ３０及び一般
式〔Ｉ〕で示される非イオン界面活性剤を使用していな
い実験慮３１、３２では、極めて多数のウオータースポ
ツトが残留することが解る。

また実験慮１７〜３２で使用した各洗浄剤についてその
洗浄性能を評価したところ、何れも澱粉汚垢に対しては
９３％の、油汚垢に対しては１００％の洗浄性能を示し
た。実施例 ３表３に示す如き組成を有する本発明の洗
浄剤組成物と硬度３きＤＨの洗浄用水を用いて、実施例
１と同様な洗浄試験を行なつた。

試験結果を、洗浄剤の組成の詳細と共に表３に示す。表
３から明らかな通り、本発明の自動食器洗い機用洗浄剤
組成物にて洗浄すれば、実質的にウオータースポツトを
残すことがない。

実験滉３３〜４２で使用した各洗浄剤についてその洗浄
性能を評価したところ、腐３３〜４１の洗浄剤は澱粉汚
垢に対して９３％の、油汚垢に対して１００％の洗浄性
能を示した。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 下記の一般式〔 I 〕で示される非イオン界面活性
   剤（ａ）と、ジメチルポリシロキサン（ｂ）とを、（ａ
   ）／（ｂ）＝１／１〜１００／１の重量比で含有するこ
   とを特徴とする自動食器洗い機用洗浄剤組成物。 Ａ〔（ＥＯ）＿ｎ（ＰＯ）＿ｍ〕＿ｌ……〔 I 〕但し
   、ＥＯはエチレンオキサイドを、ＰＯはプロピレンオキ
   サイドを示し、ｎは０〜５０の数、ｍは３〜１００の数
   、ｌは１〜４の数であつて、ｌ＝１の場合、Ａは炭素数
   ４〜１８の直鎖又は分岐アルコキシ基又は炭素数６〜１
   ５のアルキルフェノオキシ基を示し、ｌ＝２の場合、Ａ
   は−Ｏ（ＣＨ＿２ＣＨ＿２Ｏ）＿ｋ＝又は▲数式、化学
   式、表等があります▼を示し（ここでｋ＝１０〜２５、
   ｈ＝１０〜７０） ｌ＝３の場合、Ａはグリセロキシ基を示し、ｌ＝４の場
   合、Ａは＞ＮＣＨ＿２ＣＨ＿２Ｎ＜を示す。