JPS5925706B2 - 乗物ブレ−キ装置用貯槽組立体 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、乗物液圧ブレーキ装置の串形マスクシリンダ
用貯槽組立体に関し、特に、連続する壁により画成され
た容器部分と、該容器部分の上方壁に設けられ、着脱可
能な蓋により閉鎖される充填開口と、容器部分を複数の
区画に分割するが該容器部分内の液位を単一の液位指示
装置を用いて指示し得るようになされた隔壁装置と、前
記容器部分の下方壁で前記区画の各々に設けられ、それ
ぞれ串形マスタシリンダの回復ポートおよび補償ポート
に連結されるように間隔を置いて配置された複数の出口
とを含み、前記隔壁装置はブレーキ作動時および乗物の
姿勢の変化に応答して液体が一つの区画から他の区画へ
移動するのを制限するようになされ、前記隔壁装置を貫
通して前記両区雨間に制限された液体の移動を可能とす
る通路装置が設けられ、少くとも正常な最低液位まで液
体を充填した前記容器部分が乗物に塔載されてブレーキ
が作動した時、前記一つの区画内の前記出口が液位の変
化によって液面上に露出することのないようになされて
いる。

乗物液圧ブレーキ装置の串形マスタシリンダ用貯槽組立
体に関するものである。

本発明は、上述の型式の貯槽組立体を改良することを目
的とし、前記隔壁装置が少くとも一つのバッフルから成
り、該バッフルが、一つの区画の縦方向の略全長にわた
り、該区画の横方向水平幅が他の区画に向う方向に漸減
するような形状を有していることを特徴とする貯槽組立
体を提供するものである。

本発明の貯槽組立体は、前記バッフルが上述の形状を有
しているから、前記一つの区画の、前記他の区画の反対
側に位置する部分の液位の変化が比較的少いので、前記
一つの区画内の前記出口が液位の変化によって液面上に
露出することのないようにすることが容易である。

本発明の実癩例を添付図面を参照して説明する。

第１，２図に示す貯槽組立体は合成樹脂材料製の上方お
よび下方成型体１，２を含み、画成型体は対応する面に
よって一体的に結合されて液体を収容する容器部分を画
成している。

該容器部分は対向する上方および下方壁３，４と対向す
る側方壁７，８とを含む連続的な壁によって構成される
。

ねじつきのフランジによって充填開口９が上方壁に設け
られ、フランジは図示しない充填キャップと係合する。

間隔をおかれた出口１０．１１が下方壁４に設けられ、
串形マスクシリンダ（図示しない）の回復および補償ポ
ートにそれぞれ連結される。

容器部分は出口１０と連通ずる前方区画１２と、出口１
１と連通ずる後方区画１３とに、間隔をおかれたバッフ
ル１４．１５によって分割されている。

両バッフル１４．１５間に中間区画１６が限定される。

充填開口９は直接に後方区画１３に連通し、液面指示装
置１７が第２図に示す如く開口９を通じて区画１３内に
挿入される。

バッフル１４．１５は対称的に配置され互に反対方向に
向けられている。

各バッフルははＮ［Ｊ字形又はパラボラ形をなしており
、一対の腕１８゜１９を含む。

バッフル１４．１５は容器部分の下方および上方隔４，
３間に直立し、それぞれのバツフルの腕１８．１９の自
由端は容器部分に一体的に、その側方壁７，８が前後壁
５，６と交る隅角線に実質上沿った位置で連結される。

バッフル１４．１５の腕１Ｂ、１９の上方端にはその自
由端において又はその自由端に隣接して切欠部２０が設
けられて区画相互間の連通を与えている。

各切欠部２０の形状は第２図に示す如く正常の最低液位
線２２の上方に位置する比較的面積の大きい上方部分２
１と最低液位線２２の下方に位置する比較的面積の小さ
い下方部分２３とを含む。

容器部分の下方壁４の一部は高められていて両バッフル
１４，１５間に平坦部２４を形成する。

切欠部２０の下方端は下方壁４の上方の平坦部２４と実
質上同一の高さにあって、この高さ以下に各区画１２，
１３内にそれぞれ一つの室を限定する。

各室内には他方の室からブレーキ液の供給を受けるブレ
ーキ回路が故障したときでもブレーキ操作を行うに十分
な量の液体を収容する。

液体が平坦部２４の高さ以下に減少すると一方の区画か
ら他方の区画への液体の移動は、加速度又は減速度が作
用したときの液体の慣性作用によってのみ行われるもの
であり、このとき液面は水平面に対して傾斜したものと
なる。

バッフル１４．１５の形状によって一方の区画から他方
の区画への液体の移動は最小となる。

指示装置が液位が減少していることを指示した状態でも
ブレーキを作用せしめて乗物を停止させるに十分な量の
液体が存在する。

貯槽組立体が乗物に取付けられて前方区画１２が後方区
画１３よりも前方に配置された状態で、液体は貯槽組立
体の隅角部に配置された切欠部２０を通って全部の区画
内を自由に連通ずる。

バッフル１５と切欠部２０との位置は、ブレーキが例え
ば急激に作用せしめられたとき後方の区画１３内の液体
が前方の区画１２内へ流れる傾向は、液面が切欠部から
離れる方向に動くことによって弱められる。

この場合出口１０．１１は液面下にとゾまるからブレー
キに供給されるに十分な液体が各区画内に存在する。

中間の区画１６内の液体は区画１２内に移るが区画１３
内の液体は中間の区画に移らない。

乗物が逆方向に運動しているときブレーキを作用せしめ
るとバッフル１４に関して同様な反対方向の作用が生ず
る。

第３〜５図は第１，２図とはゾ同様な貯槽組立体を示し
、対応する部品には同一参照数字が附しである。

この場合略半円形で出口ポート１０を取囲んで下方壁か
ら直立する第２のバッフル２５が区画１２内に設けられ
ている。

バッフル２５は液体が側方壁７，８間に横方向に運動す
る運動に抵抗を与える。

第３図に示す線２６は乗物が１／３の下り坂を前進して
いるときの液位であり、第４図の線２７は乗物が１／３
の上り坂を前進しているときの液位を示している。

本発明によれば加速又は減速時の液体の移動が拘速され
る。

この配置はつぎの効果を有する。第１に出口ポートが液
面上に露出することがなく、第２に液位指示装置が誤っ
た液位を指示することがない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実癩例として示す貯槽組立体の断面図
で、第２図の線１−１に沿う断面図。 第２図は第１図の線２−２に沿う断面図。 第３図は本発明の第２の実帷例として示す貯槽組立体の
縦断面図。 第４図は第３図と同様な縦断面図で第３図と同じく乗物
が傾斜したときの液面変化を示す図。 第５図は第３図の線５−５に沿う断面図。１．２：容器
部分を構成する上方および下方成型体、３，４：上方お
よび下方壁、５，６：前方および後方壁、７，８：側方
壁、９：充填開口、１０．１１：出口ポート、１２．１
３：前方および後方区画、１４，１５：／くツフル、１
６：中間区画、１７：液位指示装置、１８，１９：バッ
フルの腕部分、２０：切欠部、２２：正常最低液位、２
４ニブラツトフオームすなわち平坦部、２５：別のバッ
フル。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 連続する壁により画成された容器部分と、該容器部
   分の上方壁に設けられ、着脱可能な蓋により閉鎖される
   充填開口と、容器部分を複数の区画に分割するが該容器
   部分内の液位を単一の液位指示装置を用いて指示し得る
   ようになされた隔壁装置と、前記容器部分の下方壁で前
   記区画の各々に設けられ、それぞれ串形マスタシリンダ
   の回復ポートおよび補償ポートに連結されるように間隔
   を置いて配置された複数の出口とを含み、前記隔壁装置
   はブレーキ作動時および乗物の姿勢の変化に応答して液
   体が一つの区画から他の区画へ移動するのを制限するよ
   うになされ、前記隔壁装置を貫通して前記両区雨間に制
   限された液体の移動を可能とする通路装置が設けられ、
   少くとも正常な最低液位まで液体を充填した前記容器部
   分が乗物に塔載されてブレーキが作動した時、前記一つ
   の区画内の前記出口が液位の変化によって液面上に露出
   することのないようになされている、乗物液圧ブレーキ
   装置の串形マスクシリンダ用貯槽組立体において、前記
   隔壁装置は少くとも一つのバッフル１４，１５から成り
   、該バッフルは、一つの区画１２の縦方向の略全長にわ
   たり、該区画の横方向水平幅が他の区画１３に向う方向
   に漸減するような形状を有していることを特徴とする貯
   槽組立体。 ２ 前記容器部分が単一のバッフルによって分割された
   ２つの区画を有し、該バッフルは容器部分の縦方向軸線
   に関して対称であり、バッフルと乗物の正常前進運動方
   向における容器部分の前方壁との間に前記通路装置２０
   が設けられていることを特徴とする特許請求の範囲第１
   項の貯槽組立体。 ３ 前記容器部分が３つの区画１２，１６．１３を有し
   、該区画は容器部分の縦方向軸線に関し対称であり、２
   つの間隔をおかれたバッフル１４゜１５が、それぞれ、
   互に隣接する区画を画成している特許請求の範囲第１項
   の貯槽組立体。 ４ 前記バッフル１４．１５が、乗物の正常前進方向に
   おける前方および後方の区画１２．１３の横方向水平幅
   が中間の区画１６に向う方向に漸減するような形状を有
   していることを特徴とする特許請求の範囲第３項の貯槽
   組立体。 ５ 前記前方および後方の区画１２，１３がそれぞれ中
   間の区画１６よりも容積が犬であることを特徴とする特
   許請求の範囲第３項又は第４項の貯槽組立体。 ６ 両バッフル１４．１５間の容器部分の下方壁が該下
   方壁に間隔をおいて対向する上方壁に向って高められた
   平坦部２４を形成していることを特徴とする特許請求の
   範囲第５項の貯槽組立体。 ７ 通路装置が一方のバッフルと容器部分の前方壁との
   間および他方のバッフルと容器部分の後方壁との間の切
   欠き２０によって与えられている特許請求の範囲第３項
   から第６項までのいづれか１項の貯槽組立体。 ８ 各バッフル１４．１５が略Ｕ字形又はパラボラ形の
   形状を水平断面において有し、容器部分の上方壁３と下
   方壁４との間に伸びている特許請求の範囲第１項から第
   ７項までのいづれか１項の貯槽組立体。 ９ 各バッフル１４．１５の腕部分１８，１９の自由端
   が前記容器部分の側方壁７，８が該容器部分の前方壁又
   は後方壁と交る位置附近において容器部分に一体的に連
   結されていることを特徴とする特許請求の範囲第８項の
   貯槽組立体。 １０通路装置が両バッフル１４．１５の腕部分１８．１
   ９の自由端に隣接して且つ容器部分の上方壁３に隣接し
   て腕部分の上方端に設けた対称的な切欠き２０から成る
   ことを特徴とする特許請求の範囲第８項又は第９項の貯
   槽組立体。 １１ 少くとも一つの区画内に別のバッフル２５が設け
   られ、該区画内の容器部分の両側方壁７，８間の液体の
   横方向移動に抵抗を与える形状を有している、特許請求
   の範囲第１項から第１０項までのいづれか１項の貯槽組
   立体。 １２前記別のバッフル２５が水平断面において略半円の
   形状を有し前記出口を囲んで容器部分の下方壁から直立
   していることを特徴とする特許請求の範囲第１１項の貯
   槽組立体。