JPS5924533B2 - 複合電子部品 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はコイルとコンデンサの両方の機能を有する複合
電子部品に関する。

従来、コイルに用いられる磁性体材料とコンデンサに用
いられる誘電体材料とは組成のみならず製造方法が異な
り、磁性体と誘電体との両方の性質を有する材料を製造
することは困難であると考えられていた。

しかし、磁性体材料としてフェライト等を、誘電体材料
としてチタン酸バリウム等を用いる場合、フェライト等
の原料粉末及びナタン酸バリウム等の原料粉末の夫々の
粒子の大きさを加減することにより、両者の焼成温度を
同一にすることができることが判明した。本発明は、上
記の点に鑑み、磁性体材料及び誘電体材料の原料粉末を
混合し焼成した基体に導体を設けることによりコイルと
コンデンサの両方の機能を有する複合電子部品を提供し
ようとするものである。

以下、本発明に係る複合電子部品の実施例を図面に従つ
て説明する。

第１図は本発明の第１実施例であり、第２図はその等価
回路を示す。

これらの図において、磁性体としての性質と誘電体とし
ての性質とを有する基体１の対向面には容量電極２Ａ、
２Ｂが印刷、蒸着等により形成され、これらは端子３Ａ
、３Ｂに引出される。また、基体１の１つの側面にはイ
ンダクタンス電極４が印刷、蒸着等により形成され、こ
のインダクタンス電極４の両端は端子５Ａ、５Ｂに引出
される。ここで、基体１は、第３図に示すように、磁性
体としてのフェライト原料粉末６と、誘電体としてのチ
タン酸バリウム磁器原料粉末７とを混合して同時に焼成
したものである。この場合、原料粉末６、Ｔの粒子の大
きさを夫々適当に設定することにより、両者の焼成温度
を同一にすることができるから、従来不可能と考えられ
ていた原料粉末６、Ｔの混合体の焼成が行える。このよ
うにして作られた基体１は磁性体としての性質と誘電体
としての性質とを共に有しているから、容量電極２Ａ、
２Ｂ間にコンデンサＣｌが形成され、インダクタンス電
極４がコイルＬｉとして働く。以上説明したように上記
第１実施例によれば、相互に独立したコンデンサＣｌと
コイルＬｉとを同一基体１を利用することにより簡単か
つ小型に構成できる。

第４図は本発明の第２実施例であり、第５図はその等価
回路を示す。

これらの図において、磁性体及ひ誘電体としての性質を
有する基体１０の対向面には電極ＩＩＡ、ＩＩＢが形成
され、電極ＩＩＡの両端は夫々端子１２Ａ、１２Ｂに引
用され、電極ＩＩＢの両端は夫々端子１３Ａ、１３Ｂに
引出される。この結果、電極ＩＩＡ、ＩＩＢは夫々単独
にコイルＬ２、Ｌ３として働き、電極ＩＩＡ、ＩＩＢ間
すなわちコイルＬ２、Ｌ３間にコンデンサＣ２が一様に
分布することになる。上記第２実施例ではコイルＬ２、
Ｌ３間にコンデンサＣ２が並列に接続された構成となる
から、フイルタ等の回路素子に用いることにより、小型
化、製造工数の削減を図ることができる。なお、基体１
，１０として板状のものを例示したが、円筒状、その他
の形状の基体を用いてもよい。

叙上のように、本発明によれば、磁性体及び誘電体とし
ての性質を共有する基体に電極を形成したので、コイル
とコンデンサの両方の機能を有する複合電子部品を簡単
に構成できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る複合電子部品の第１実施例を示す
斜視図、第２図は同等価回路図、第３図は基体の構造を
模式的に示す説明図、第４図は本発明の第２実施例を示
す斜視図、第５図は同等価回路図である。 １，１０・・・基体、２Ａ，２Ｂ・・・容量電極、３Ａ
，３Ｂ，５Ａ，５Ｂ，１２Ａ，１２Ｂ，１３Ａ，１３Ｂ
・・・端子、４・・・インダクタンス電極、１１Ａ，１
１Ｂ・・・電極。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 磁性体としての性質と誘電体としての性質とを兼ね
   備えた基体に電極を設けたことを特徴とする複合電子部
   品。