JPS5924442Y2 - 間欠割出し装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自動組立機械等に用いられる間欠割出し装置の
改良に関するもので、その目的とするところは固定テー
ブル等を取付ける固定部の剛性を高めることにより、応
力変化の少ない高精度の装置を得んとするものである。

間欠割出し装置は、各種の自動機械に用いられており、
例えば上動組立機械では部品を支持する治具が回転中心
に間欠駆動源のあるインデックステーブルの上面に支持
され、部品の工作に必要な機械、器具はインチ゛ツクス
テーブルの中心に設けられた固定テーブル上に設置され
、これらの機器に所望の変位、力、タイミングが与えら
れることにより部品が組立てられるようになっているも
のであるが、上記組立て作業を精度良く、安全に、然も
高速で行うためには上記機械、器具が外部あるいは内部
からの力により大きく振動してはならず、従って剛性の
高いベースあるいは固定テーブル上にしつかり固定する
必要があった。

然るに従来の間欠割出し装置は第１図示の如く、固定テ
ーブルを取付ける中空固定軸１がハウジング２底部のボ
ルト３による締結と、インチ゛ツクステーブル４中央下
部の軸受５の２点で支えられており、前記インチ゛ツク
ステーブル４の中央に突出した中空固定軸１の上端に固
定テーブル６が締結されたものであるから、前記固定テ
ーブル６の固定部の剛性を高めるためには中空固定軸１
の軸径を太くしなければならず、その結果機械が大型と
なる欠点があった。

また特開昭５１−１４８８７６号公報の如く、固定盤を
取付けた支持軸を、インデックスユニットと一体に形成
された中空状固定スリーブに取付けるようにしたもので
あるが、このものは前記支持軸に対する回転盤の支持構
造が単に回転盤の内面側を軸受にて前記支持軸の外周面
に支持せしめただけであるので、前記回転盤の安定性が
不充分で応力変位が大きくなり、その結果、高精度の回
転が得られない憾みがあった。

本考案は固定テーブルを取付ける中空固定軸を、ハウジ
ングと一体構造の固定センタースリーブ構造となし、前
記固定センタースリーブの上面に固定フランジを取付け
、該固定フランジに固定テーブルを取付けるようにする
とともにインチ゛ツクステーブルを、ハウジング上面に
形成した大口径中空穴に嵌着せるスラスト軸受と、前記
固定フランジの外周に配設せる円錐コロ軸受によって内
、外面から支承される出力回転テーブルによって支持す
るようにして従来の欠点を除去したものである。

次に添附図面に示した本考案の一実施例について詳細に
説明する。

第２図および第３図において１０はコンケープグロボイ
ダルカムで、鼓状のカムブランク周面にテーパーリブを
形成した立体カムで、入力軸１１に取付けられ、前記入
力軸１１はテーパーベアリング１２を介してハウジング
１３内に支承されている。

１４は前記コンケープグロボイダルカム１０のテーパー
リブ面と噛合うカムフロアで、ターレット１５の周面に
放射状に取付けられており、入力軸１１に一定速度の回
転を与えると前記テーパーリブ面に従いターレット１５
を間欠的に回転するもので゛ある。

１６は出力回転テーブルで゛、螺子１７により前記ター
レット１５と一体に締結され、軸受ケース１８、スラス
ト軸受１つを介してハウジング１３に支承されている。

２０は前記出力回転テーブル１６に螺子２１等で固定さ
れたインデックステーブルである。

２２はハウジング１３と一体構造に形成されたスリーブ
状の固定センタースリーブで、その上面には固定フラン
ジ２３が螺子２４によって取付けられている。

２５は前記固定フランジ２３の上面に螺子２６によって
締結した固定テーブルである。

２７は前記固定フランジ２３の下部外周面２８と出力回
転テーブル１６の中空穴上部内周面２８′との間に介在
したスラストおよびラジアルに荷重が同時に受けられる
軸受で、例えば円錐コロ軸受、アンギュラ玉軸受、自動
調心コロ軸受等である。

２９は前記固定フランジ２３の鍔部３０と円錐コロ軸受
２７内輪の端面間に挟在させたシムである。

３１は出力回転テーブル取付用タップ穴、３２は固定テ
ーブル取付用タップ穴、３３は各貫通穴、３４は例えば
オイルシールの如き密封装置を示すものである。

次に作用について説明する。

入力軸１１に一定速度の回転を与えると、あらかじめ所
望の変位とタイミングで゛加工されたコンケープグロボ
イダルカム１０のテーパーリブ面に従いカムフロア１４
、ターレット１５を介して出力部材、即ち出力回転テー
ブル１６は間欠回転を行い、前記出力回転テーブル１６
に取付けたインデックステーブル２０を間欠回転せしめ
るので、あらかじめ前記インデックステーブル２０上に
部品等を支持する所望の治具（図示すせず）等を取付け
、固定テーブル２５上に前記部品の工作に必要な機械、
器具（図示せず）を設置しておくことにより、部品の組
立、加工等を行うものである。

なお、この場合軸受ケース１８内のスラスト軸受１９は
出力回転テーブル１６の下面と接触し、前記出力回転テ
ーブル１６面にかかるスラスト荷重を受け、出力回転テ
ーブル１６は自由に回転で゛きるようになっているとと
もに前記出力回転テーブルの回転振れ止めは固定フラン
ジ２３下部外周面２８と出力回転テーブル１６中空穴止
部内周面２８′との間に介在した円錐コロ軸受２７によ
って行われるものであり、またスラスト軸受１９と前記
円錐コロ軸受２７間の予圧の調整は、シム２９により行
うものである。

本考案によれば固定テーブルを取付ける中空固定軸を、
ハウジングと一体構造の固定センタースノーブ構造とな
し、前記固定センタースリーブの上面に固定フランジを
取付け、該固定フランジに固定テーブルを取付けるよう
にするとともにインチ゛ツクステーブルを、ハウジング
上面に形成した大口径中空穴に嵌着せるスラスト軸受と
、前記固定フランジの外周に配設せる円錐コロ軸受によ
って内、外面から支承される中空筒状の出力回転テーブ
ルにて支持するようにしたものであるがら、中空筒状の
固定センタースリーブならびに固定フランジ、出力回転
テーブルの各外径を装置全体を大型化することなく太く
することができ、構造的に丈夫な、しかも安定したもの
となし得、固定テーブルの固定部の剛性を従来装置に比
して数倍〜数十倍に高めることができ得るものであり、
その結実装置の外部および内部の力による振れを小さく
おさえることができるとともにインチ゛ツクステーブル
の回転も応力変位の少ない高精度の回転となし得、割出
し装置における精度を十二分に維持することができる実
用的効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来装置の従断正面図、第２図は本考案装置の
一部断面正面図、第３図は同一部断面平面図である。 １・・・・・・中空固定軸、２・・・・・・ハウジング
５．３・・・・・・ボルト、４・・・・・・インデック
ステーブル、５・・・・・・軸受、６・・・・・・固定
テーブル、１０・・・・・・コンケープグロボイダルカ
ム、１１・・・・・・入力軸、１２・・・・・・テーパ
ーベアリング、１３・・・・・・ハウジング、１４・・
・・・・カムフロア、１５・・・・・・ターレット、１
６・・・・・・出力回転テーブル、１７・・・・・・螺
子、１８・・・・・・軸受ケース、１９・・・・・・ス
ラスト軸受、２０・・・・・・インデックステーブル、
２１・・・・・・螺子、２２・・・・・・固定センター
スリーフ゛、２３・・・・・・固定フランジ、２４・・
・・・・螺子、２５・・・・・・固定テーブル、２６・
・・・・・螺子、２７・・・・・・軸受、２８・・・・
・・下部外周面、２８′・・・・・・中空穴上部内周面
、２９・・・・・・シム、３０・・・・・・鍔部、３１
・・・・・・出力回転テーブル取付用タップ穴、３２・
・・・・・固定テーブル取付用タップ穴、３３・・・・
・・貫通穴、３４・・・・・・密封装置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. テーパーリブを形成したコンケープグロボイダルカムを
   取付けた入力軸を支承せるハウジングの上面に大口径中
   空穴を設けるとともに前記ハウジング内に中空筒状の固
   定センタースリーブを直立状に一体に形成し、前記固定
   センタースリーブの上面に固定フランジを介して固定テ
   ーブルを取付け、前記固定センタースリーブの外周に中
   空筒状の出力回転テーブルを嵌合し、該出力回転テーブ
   ルの上部外周面下部を前記ハウジングの大口径中空穴に
   嵌着したスラスト軸受に支承せしめるとともに中空穴上
   部内周面を固定フランジの下部外周面に配設したスラス
   トおよびラジアル荷重が同時に受けられる円錐コロ軸受
   にて支承し、さらに前記出力回転テーブルの下部のター
   レットのカムフロアを前記コンケープグロボイダルカム
   に係合せしめてなる間欠割出し装置。