JPS592393Y2 - 電子機器転倒防止枠 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は電子機器の耐震構造に関し、とくに地震時に
電子機器が転倒するのを防止する電子機器転倒防止枠に
関する。

地震により電子機器が転倒するのを防止する手段として
従来は、電子機器を床に完全に固定する方法や、電子機
器と床との間にゴム板などの摩擦係数の大きな材料をは
さむ方法、あるいは電子機器の底面部に横すべり防止脚
を取付ける方法など横揺れにより電子機器が移動しない
様にしている。

上記した従来技術では、床ま多くの付帯設備多くの付帯
設備を必要とし、そのため地震対策を実施するには、電
子機器を設置する前に既にそのための設備を準備してお
かなければならない。

従って、稼動中の電子機器への適用は困難であり、実施
する場合は電子機器を長時間にわたって運転停止を必要
とし、業務への支障をきたすという問題がある。

この考案の目的は既設の電子機器の転倒防止を該電子機
器の解体、運転停止を必要とせずに、現状のままで行う
ことのできる電子機器転倒防止枠を提供することにある
。

この考案の要点は、電子機器が移動しても床穴に落ち込
まなければ転倒しないことを着目し、電子機器に床穴落
ち込み防止枠を取付けるようにした点にあり、この防止
枠を外周枠とその内側に設けたスライド金具との二重構
造にて構成し、外周枠は電子機器が移動した際に当る部
分として、スライド金具は鉄枠を床穴に固定とし、また
該スライド金具は固定するまで外周枠内をスライド可能
で、更に外周枠はその一部を取外し可能な構造として、
既設のケーブル等を取外すことなく外周枠を床穴に取付
けられるようにしたことにある。

以下、実施例によりこの考案を詳細に説明する。

第１図は電子機器に転倒防止枠を取付けた状態を示す斜
視図で、第２図は第１図の断面図である。

第１図及び第２図において、１は電子機器、２は転倒防
止枠、９はケーブル、１０は床である。

転倒防止枠２は床１０に設けである床穴１１に取付けら
れている。

第３図は、この考案による転倒防止枠２の分解斜視図で
、外周枠３とこの外周枠の内側に設けたスライド金具４
とを主たる構成部材とし、外周枠３は帯状金属板から成
る概略コ字状を呈し、コ字状両開端が矩形の一辺の一部
をなすよう対向するごとく折曲された部分１２．１２を
持ち、この部分１２、１２間を橋絡するための連結金具
５を有している。

また、外周枠３の内側に設けられる二個のスライド金具
４は、外周枠３に内接する帯状板の新曲により形成され
ており、外周枠に形成された長形孔１４を介してネジ７
によりスライド可能に固定されるように構成されている
。

外周枠３の床１０と対面する側及び連結金具５の床１０
と対面する側には、床１０に平行に突出する舌部１３が
形成され、床１０に対して外周枠３を座着させる。

第４図は、第３図に示した転倒防止枠２を既設の電子機
器に取付ける方法を示したものである。

まず、連結金具５を外した状態で転倒防止枠２を床１０
上に置く。

このときスライド金具４は外周枠３の長形孔１４をネジ
７が移動して外周枠３の内側に位置している。

次に、転倒防止枠２を電子機器１の底部と床１０との間
に押し込んで、電子機器１の底部の床に設けられている
床穴１１に位置させることにより、スライド金具４は自
重により床穴に落下し、ネジ７により外周枠３に支持さ
れた状態となる。

その後ネジ７を締め付けて固定し、かつネジ８（第３図
参照）によって床穴１１と固定してガタをなくす。

ケーブル９は連結金具５の外された部分から、この転倒
防止枠中に通され、連結金具５をネジ６により外周枠３
に固定して作業は完了する。

以上説明したこの考案の転倒防止枠は、地震による電子
機器の移動を外周枠３と電子機器の脚部構造１５との当
接により規制して転倒を防止するものであり、スライド
金具を外周枠３中に伸縮状態にして設置するものである
ため、電子機器の底部寸法が小さくても十分な高さの枠
を形成できる。

以上のように、この考案の電子機器転倒防止枠を用いれ
ば電子機器の運転に支障を与えずに簡単な構成により極
めて効果的な転倒防止枠対策を施すことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は電子機器にこの考案の転倒防止枠を取付けた状
態を示す斜視図、第２図は第１図の断面図、第３図はこ
の考案の転倒防止枠の構造を示すための分解斜視図、第
４図はこの考案の転倒防止枠を電子機器に取付ける寸法
を示す断面図である。 １・・・電子機器、２・・・転倒防止枠、３・・・外周
枠、４・・・スライド金具、５・・・連結金具、６．７
、８・・・ネジ、９・・・ケーブル、１０・・・床、１
１・・・床穴、１３・・・舌部、１５・・・脚部構造。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 帯状金属板の折曲により略コ字状に形成された外周枠と
   、この外周枠の開放辺を橋絡するための取外し可能の連
   結金具と、前記外周枠の内側に接して外周枠の各辺を含
   む平面と直角方向にスライド可能に保持された２個のコ
   字状スライド金具とから戊り、前記外周枠を電子機器底
   部床面に設けた床穴に着座させたときに前記スライド金
   具が前記床穴内に落ち込んだ状態で前記外周枠と前記床
   穴とに保持固定され、電子機器の横方向移動を規制する
   電子機器転倒防止枠。