JPS592310B2 - キレ−ト結合性塗料組成物 - Google Patents

キレ−ト結合性塗料組成物

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JPS592310B2
JPS592310B2 JP8095576A JP8095576A JPS592310B2 JP S592310 B2 JPS592310 B2 JP S592310B2 JP 8095576 A JP8095576 A JP 8095576A JP 8095576 A JP8095576 A JP 8095576A JP S592310 B2 JPS592310 B2 JP S592310B2
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acid
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chelate
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博 高田
博治 佐々木
和義 常田
正明 林
信博 釼持
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Dai Nippon Toryo KK
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はキレート形成能を有する塗料用組成物に関する
従来、光化学スモッグ発生の一原因となつている芳香族
系の溶剤をほとんどあるいは全く使用しない非水溶媒分
散型塗料が知られている。
一方、同じ無公害化の観点から水系の塗料も知られてい
るが、非水溶媒分散型塗料の方が水系塗料に比べ、揮発
成分の蒸発潜熱も小さく、塗膜の形成において温度、湿
度などの環境条件による影響をあまりうけることがなく
、また組成物の配合に大きい自由度を有する等の利点が
あつた。
しかしながら、非水分散型塗料を鉄材をはじめとする金
属材料へ適用し、室温下で塗膜を形成せしめた場合、一
般に塗膜の性能、特に耐塩水噴霧性、耐塩水性、耐湿性
、耐水性ならびに、これらの試験後の二次密着性は十分
なものではなかつた。この改良のためにジンククロメー
ト、ストロンチウムクロメート、塩基性クロム酸鉛、亜
酸化鉛などの防錆顔料が通常用いられていたが、これら
の顔料はいずれも人体に対して有毒であるため、この種
の防錆顔料を用いずに防食性を向上させることが強く望
まれていたのである。このような要望解決の一手段とし
て被塗物素地面とキレート化反応を行うような化合物を
利用することが考えられている。
例えば、ピロガロールなどの多価フエノール類、フエノ
ールカルボン酸類、クロム錯塩類、フタロシアニン類、
ピリジン類及びこれらの誘導体等のキレート結合性能を
有する化合物を塗料に配合し塗布後に素地の鉄面とキレ
ート化反応を行わしめ、その塗膜性能を改良しようとす
る試みが古くから行われていた。
古くはアマニ油系樹脂あるいは乾性油にタンニンを単に
添加した溶剤型塗料が知られている(英国特許第826
564号、同第826566号)。その後R.N.ホル
クナ一(Faulkrler)等によつて植物油、脂肪
酸エステル、アルキド樹脂、植物油変性エポキシエステ
ル樹脂、あるいは植物油変性ポリアミド樹脂にカテコー
ル、ピロガロール、没食子酸あるいは没食子酸エステル
を金属アルコキサイドのような触媒を利用して共有結合
により導入した溶剤系1液型塗料が開発され、これらの
塗料は例えば英国特許第1045118号、米国特許第
3304276号、同第3321320号及び0i1a
ndC010urChemistsAss0siati
0n発行のJOurnalOftheOilandCO
lOurChemistsAssOciatlOn第5
0巻、第524頁(1967)等に発表されている。又
英国特許第1114400号にはスチレン−アリルアル
コール共重合体に没食子酸エステルを反応させた組成物
が発表されている。更にエポキシ樹脂を用いたキレート
形成能を有する組成物も知られている。
例えば、エポキシ樹脂中エポキシ基の一部を一塩基性脂
肪酸で変性し残つたエポキシ基とキレート形成能を有す
る、2以上の隣接するフエノール性水酸基を有し、かつ
1個の遊離のカルボキシル基を有する脂肪酸誘導体とを
反応させたキレート形成樹脂(特公昭48一2439)
、アミン価10以下のポリアミド樹脂とエポキシ樹脂の
反応物の残存エポキシ基に没食子酸を反応させて得られ
るキレート形成能を有するエポキシ−ポリアミド樹脂と
リン酸系化合物から成る組成物(特開昭48−1744
3)、エポキシ樹脂中のエポキシ基の一部とサリチル酸
、没食子酸又はこれらのエステル化物とを反応させて得
られる部分エステル化物に更にエポキシ樹脂、ビニル樹
脂、7ツ素樹脂などを加えてなる有機溶剤で希釈した1
液型あるいは2液型(アミン系硬化剤使用)塗料(特公
昭49−4811、特開昭48−56227、特開昭4
8−56228、特開昭49−122538、特開昭4
9122597)等が知られている。
しかし、これらはいずれも芳香族系の有機溶剤を使用す
る溶剤系塗料に関するものであるから、安全性や無公害
性の面で好ましくなく、しかもこれらは全て主剤である
エポキシ樹脂をキレート形成能を有する化合物で変性し
たものである。
即ちエポキシ樹脂中のエポキシ基の全てもしくは1部を
、キレート形成能を有する化合物とを反応させて得られ
る1液型もしくは2液型の組成物であり、エポキシ基の
減少によりエポキシ樹脂の特性を著しく低下させるもの
であつた。このような点に鑑み、本発明者等は先にフエ
ノールカルボン酸類を硬化剤中に導入した水性エポキシ
樹脂塗料組成物を出願したが、(特願昭50−1933
2、同50−127203、同50155456)その
後の研究によりエポキシ樹脂を特定の非水溶媒中に分散
させた塗料組成物においても水性エポキシ樹脂塗料と同
様すぐれた防食性を有する塗膜を提供出来、しかも芳香
族系溶剤使用型の塗料に比して比較的低公害の塗料組成
物であることを見い出し、本発明に到達したのである。
即ち、本発明は (1) 一分子中に少なくとも2個以上のエポキシ基を
有するエポキシ樹脂と脂肪酸とを、エポキシ樹脂中のエ
ポキシ基/脂肪酸中のカルボキシル基の比で5/1〜2
0/1の割合で反応させて得られた生成物を、非極性又
は比較的溶解力が弱くかつ前記生成物を溶解しない非水
溶媒中に分散せしめた分散物と、(11) 一分子中に
少なくとも2個以上の窒素原子およびこれに結合した活
性水素を有するアミノ系硬化剤に対し、5〜30重量パ
ーセントのフエノールカルボン酸類を反応させて得られ
たキレート形成能を有する硬化剤とから成るキレート結
合性塗料組成物に関する。
本発明に使用される[一分子中に少なくとも2個以上の
エポキシ基を有するエポキシ樹脂」としては次のような
ものが例示される。
ビスフエノ一ル型エポキシ樹脂として、一般に市販され
ているシエル化学(株)製の商品名エピコート828、
同834、同836、同1001、同1004、同DX
−255;チバガイギ一(株)製の商品名アラルダイト
GY−260;タウ・ケミカル(株)製の商品名DER
33O、同331、同337;大日本インキ化学工業(
株)製の商品名エピクロン800、同830;ノボラツ
ク型エポキシ樹脂として例えば:ダウ・ケミカル(株)
製の商品名DEN43l同438;ポリグリコール型エ
ポキシ樹脂として例えば、チバガイギ一(株)製の商品
名アラルダイトCT5O8;タウ・ケミカル(株)製の
商品名DER732、同736;エステル型エポキシ樹
脂として、例えば大日本インキ化学工業(株)製の商品
名エピクロン2001同400;エポキシ化ポリブタジ
エンとして、日本曹達(株)製の商品名BF一1000
;エポキシ化油としてアデカ・アーガス化学(株)製の
商品名アデカ・サイザ一0−180、同0−130P;
などが挙げることが出来る。更に、これらの例示せられ
た組成物から、容易に類推されるエポキシ系化合物なら
びに上記エポキシ樹脂の誘導体も本発明の範囲内に含ま
れることに留意すべきである。例えば、ポリオール型エ
ポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、ハロゲン含有エポキ
シ樹脂、シリコン変性エポキシ樹脂などを本発明に用い
て秀れた効果を得る事が出来る。これらエポキシ樹脂は
単体でもしくは之等の二種以上の混合物として使用され
る。前記手ポキシ樹脂は常温において液状であることが
好ましいが、常温で固体のエポキシ樹脂であつても、液
状のエポキシ樹脂との併用により良好に使用し得る。
本発明においては、前記エポキシ樹脂の一部を脂肪酸と
反応させて使用しなければならない。
かくすることにより後述する非水溶媒に対する混合、分
散性を良くすることが出来、従つて安定な分散物を得る
ことが出来るのである。本発明に使用される脂肪酸とし
ては、オレイン酸、リノール酸、リノレイン酸、リシノ
ール酸、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、な
どが挙げられる。
これらは一種もしくは二種以上の混合物として使用され
る。二種以上の混合物としては、例えばアン油脂肪酸、
大豆油脂肪酸、アマヶ塩酸、綿実油脂肪酸、ヒマシ油脂
肪酸、脱水ヒマシ油脂肪酸などが例示出来る。該脂肪酸
と前記エポキシ樹脂とを、エポキシ樹脂中のエポキシ基
/脂肪酸中のカルボキシル基の数が5/1〜20/1に
なるような割合で混合される。
前記割合において、エポキシ樹脂の割合が多くなると後
述する非水溶媒に対する分散性が低下し、逆に少なくな
ると非水溶媒に溶解するようになるとともに、後述する
硬化剤と反応しうるエポキシ基が少なくなるので塗膜の
乾燥性、硬度などが不十分となる傾向になる。
前記割合で混合された混合物は、窒素ふん囲気、下にお
いて、120〜140℃で3〜6時間反応させてエステ
ル化反応生成物を得る。
該反応において必要があれば三級アミンなどの反応触媒
を使用してもよい。本発明においては、前記反応生成物
は非水溶媒中に分散させるために、該生成物が常温で液
状であることが好ましく、従つて前記エポキシ樹脂の種
類や分子量を考慮して脂肪酸の種類や割合を決定するこ
とが好ましい。
かくして得られた反応生成物は、高速攪拌機などにより
非水溶媒中に混合、分散され、分散物となる。
尚、本発明でいう分散物とは、前記反応生成物が非水溶
媒中に常温で長時間安定に分散した状態のものを示すの
は勿論であるが、長時間放置後、一部沈澱した状態であ
つても再分散が可能なものであれば何等差しつかえない
本発明で使用される非水溶媒とは「前記反応生成物を溶
解せず、かつ非極性もしくは比較的溶解力の弱い溶媒」
であり、例えばヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロ
ヘキサン、シクロヘプタン、メチルシクロヘキサン、エ
チルシクロヘキサン、ジメチルシクロヘキサンなどの脂
肪族炭化水素、あるいはゴム揮発油、ミネラルスピリツ
ト、脂肪族ナフサなどの脂肪族炭化水素を主成分とする
混合物などを挙げることが出来る。
該非水溶媒は、分散物の状態、塗装後の蒸発速度などの
観点から一種もしくは二種以上の混合物として使用され
る。
又、本発明においては前記分散物に必要に応じて、タル
ク、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、カオリンなどの体
質顔料、酸化チタン、黄鉛、弁柄、リン片状酸化鉄、鉄
黒、カーボンブラツクなどの着色顔科、その他消泡剤、
色分れ防止剤、だれ防止剤の如き添加剤などを混合して
もよい。
前記の如くして得られた分散物は、本発明において主剤
として使用される。
一方、本発明に使用される「一分子中に少なくとも活性
水素を有する2個以上の窒素原子を有するアミノ系硬化
剤」とは、通常エポキシ樹脂用の硬化剤として使用され
ているアミンアダクト樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミ
ン等のアミノ系化合物を用いる事が出来る。
前記ポリアミト:樹脂はダイマ一酸(一般の工業製品は
モノマ一酸約3%、ダイマ・一酸約85%、トリマ一酸
を約12%含有する)とエチレンジアミン、ジエチレン
トリアミン、あるいはメタフエニレンジアミンなどのポ
リアミン類との縮合生成物である。
例えば一般に市販されている富士化成工業(株)製商品
名トーマイドY=25、同245、同2400、同25
00ニ第一ゼネラル(株)製商品ィt名ゼナミド200
0、バーサミド115、同125、DSX−12 8
0:三和化学(株)製商品名サンマイド32 0)同3
30;シエル化学(株)製商品名エピキユア−325
5、同4255等が挙げられる。又前記アミンアダクト
樹脂は、ビスフエノール型エポキシ樹脂等の前記したエ
ポキシ樹脂とエチレンジアミン、ジエテレントリアミン
あるいはメタフエニレンジアミンなどのポリアミン類と
の付加生成物である。
例えば一般に市販されている富士化成工業(株)製商品
名トーマイド238、フジキユア−2 02:旭電化(
株)製商品名アデカハードナ−EH−5 31等が挙げ
られる。更に前記ァミンアダクトとしては、ブチルグリ
シジルエーテル、バーサチツク酸のグリシジルエステル
、あるいはビスフエノール型エポキシ樹脂等と例えば次
式で示される複素環状ジアミンとの付加生成物もある。
例えば一般に市販されている味の素(株)製商品名エポ
メ一卜B−0 02、同C−002、同S00 5;の
如きものがある。
これらの硬化剤は目・的に応じて一種もしくは二種以上
の混合物として使用される。前記アミノ系硬化剤はキレ
一卜形成能を有する化合物と結合し、更にエポキシ樹脂
と橋かけ反応を行なうため一分子中に活性水素を有する
少なくとも二個以上の窒素原子を有することが必要であ
る。
該硬化剤に関しては、特にその他の制限はないか、アミ
ン価が40以上であれば特に好ましい。更に、本発明に
おいては前記アミノ系硬化剤にはフエノールカルボン酸
類が結合されていなければならない。該フエノールカル
ボン酸類としては、例えば、プロトカテキユ酸、没食子
酸及びプロトカテキユ酸エチル、プロトカテキユ酸プロ
ピル、没食子酸メチル、没食子酸エチル、没食子酸プロ
ピル、没食子酸イソアミル、没食子酸ラウリル等のアル
キル基中の炭素数が1〜12個のプロトカテキユ酸又は
没食子酸のアルキルエステルが挙げられる。
前記結合方法としては、フエノールカルボン酸類と前記
アミノ系硬化剤を、生成する水あるいはアルコールを系
外に除去しつゝ100〜240℃までの温度で、所定量
の縮合水あるいはアルコールが得られるまで(通常2〜
10時間)、窒素ガス等の不活性ガスの存在下で加熱攪
拌する。かくすることにより、フエノールカルボン酸類
が縮合してアミノ系硬化剤中に共有結合により導入され
たキレ一卜形成能を有する硬化剤が得られる。前記フエ
ノールカルボン酸類は、アミノ系硬化剤固型分に対し、
5〜30重量パーセント、好ましくは10〜25重量パ
ーセントの割合で用いられる。
前記割合においてキレ一卜形成能を有する化合物が5重
量パーセント以下になると本発明の目的とする効果はあ
まり期待できず、一方、30重量パーセント以上になる
と容易に分散できないばかりでなく必要以上のキレ一卜
が形成され、得られた塗膜が硬く、もろくなり、又耐湿
性も低下するばかりでなく不経剤であり好ましくない。
かくして得られたキレート形成能を有するアミノ系硬化
剤は、例えばポリアミド樹脂の如きアミノ系化合物を用
いて得られたものは一般に前記非水溶媒に溶解性が大き
いため、そのまま使用出来るが、アミンアダクトの如き
アミノ系化合物を用いて得られた硬化剤は非水溶媒に対
して溶解力が小さいため、前記非水溶媒と相溶しうる極
めて通常の非芳香族系有機良溶剤に溶解させて使用され
る。該非芳香族系有機良溶剤としてはエチレングリコー
ルモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチル
エーテル、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトンなどが挙げられる。
これらは一種もしくは二種以上の混合物として用いられ
る。本発明においては、前記主剤としての分散物と、キ
レート形成能を有するアミノ系硬化剤は使用直前に混合
される。
混合量比は架橋反応を有効に行なわしめかつ、すぐれた
塗膜性能を得るために、通常は(主剤中のエポキシ基の
数)/(変性硬化剤中の窒素原子に結合した活性水素の
数)にして1/2〜2/1が好ましい。
しかし、この割合は特に限定的なものではない。使用時
に混合された本発明の組成物は長時間放置すると反応し
、ゲル状となる。
それゆえ、混合後すみやかに塗布されることが望ましい
。塗布方法としては、ハケ塗り、エアスプレー塗装、エ
アレス塗装など一般的な方法による。
普通、鉄もしくは各種用途向け鋼板、さらには錆発生を
伴つた鉄板その他金属面上に塗布され、乾燥塗膜とされ
る。また該塗膜上に美装その他の目的で通常の上塗り塗
装を行なつてもよい。
本発明において、前記乾燥及び塗膜形成過程で、主剤と
硬化剤の橋かけ反応がおこる。
乾燥方法は室温乾燥で十分であるが、なお、加熱促進乾
燥のほか、赤外線、遠赤外線、マイクロウエーブなどの
エネルギー線を用いてもさしつかえない。
本発明により得られる塗膜は塗膜生成の時点ではキレー
ト形成は行なわれにくい。
しかし該塗膜は潜在的にキレート形成反応を行なう能力
を有し、各種腐食条件下で、遊離された被塗物からの金
属イオンとキレート形成反応により錯化合物を生成し、
その結果として、腐食が抑制されるものと思われる。又
、腐食条件で過酷であればあるほど金属はイオン化され
やすいため、本発明の組成物から得られた塗膜の防食効
果は増々大きくなる。
本発明によつて得られる塗膜は、耐湿性、耐水性、耐塩
水噴霧性、耐塩水性、ならびにこれら試験後における二
次密着性などの諸性質に於て極めてすぐれた効果を与え
る。
また、特に通常の有害な高性能防錆顔料を用いる必要が
ないという特徴も有する。
以下に本発明の詳細を実施例により示す。
なお、「部」は「重量部」、「パーセント」は「重量パ
ーセント]を表わす。
実施例 1 攪拌機、冷却器、温度計、窒素導入管を付備した114
つロフラスコにエポキシ樹脂〔シエル化学(株)製商品
名エピコート827〕555部、綿実油脂肪酸84部、
トリエチルアミン6部を入れ、130〜140℃で4時
間、窒素ふん囲気下において攪拌を続けて反応生成物(
エポキシ樹脂中のエポキシ基/脂肪酸中のカルボキシル
基=10/1を得た。
ついで冷却後、ホモミクサー〔特殊機化工業(株)製〕
を用い攪拌させながらミネラルスピリツト429部を徐
々に加え混合、分散させて分散物〔1〕を得た。該分散
物〔1〕100部に対し、炭酸カルシウム200部、添
加剤〔ナシヨナルレツド(株)製商品名ベントン#34
〕6部を加えてローラー練合した後、さらに前記分散物
〔1〕を466部混合して、本発明の主剤とした。
一方、攪拌機、留出装置、温度計、窒素導人管をとりつ
けた11?,4つロフラスコ中にポリアミド樹脂〔第一
ゼネラル(株)製商品名DSX−1280:アミン価2
20〕400部と没食子酸60部を入れ、窒素ふん囲気
下で150℃まで昇温し、さらに同温度で4時間反応を
続け、脱水反応を行なつた。
なお、原材料ポリアミド樹脂中の有機溶剤もほとんど留
去した。
脱水がほとんど行なわれなくなつた後、エチレングリコ
ールモノエチルエーテル307部を加え、不揮発分約6
0%のキレート形成能を有するアミノ系硬化剤溶液を得
た。ついで、前記主剤100部とキレート形成能を有す
るアミノ系硬化剤溶液45.8部を均一に混合した後、
#80耐水研磨紙で研磨した脱脂鋼板上にエアスプレー
塗装により塗布した。
常温で10日間乾燥させた後、各種の比較試験を行なつ
た。結果は後記表に示した。実施例 2 実施例1と同様の反応容器中にエポキシ樹脂〔シエル化
学(株)製商品名エピコート828〕560部、アン油
脂肪酸84部、2・4・6−トリス(ジメチルアミノメ
チル)フエノール6部を入れ、130〜140℃で4時
間、窒素ふん囲気下で反応を続け反応生成物(エポキシ
基/カルボキシル基=7/1)を得た。
ついで冷却後、ホモミクサーを用い攪拌しながらミネラ
ルスピリツト247部及びエチルシクロヘキサン200
部の混合物を徐々に加え、混合、分散させて分散物〔〕
を得た。
該分散物〔〕100部に対し、炭酸カルシウム200部
と添加剤(実施例1と同一)6部を加えローラー練合し
た後、さらに前記分散物〔〕を466部混合して、本発
明の主剤を得た。
一方、前記実施例1と同様なフラスコ中にポリアミド樹
脂(実施例1と同一)400部、没食子酸n−プロピル
80部、ナトリウムメチラート3部を入れ、窒素ふん囲
気下で150℃まで昇温し、さらに同温度で減圧下で4
時間反応を続けて脱アルコール反応を完了した。なお、
原材料ポリアミド樹脂中に含まれる有機溶剤もほとんど
留去した。
その後、エチレングリコールモノエチルエーテル320
部を加え、不揮発分約60%のキレート形成能を有する
アミノ系硬化剤溶液を得た。ついで、前記主剤100部
に対し、前記キレート形成能を有するアミノ系硬化剤溶
液61部およびメチルエチルケトン5部を混合して実施
例1と同様の鋼板上に塗装した。
常温で10日間乾燥させた後、各種の比較試験を行なつ
た。結果は後記表に示した。
実施例 3 実施例1と同様な反応容器中にエポキシ樹脂(実施例1
と同一)555部、綿実油脂肪酸56部、2・4・6−
トリス(ジメチルアミノメチル)フエノール6部を人れ
、130〜140℃で3時間窒素ふん囲気下で反応を続
け反応生成物(エポキシ基/カルボキシル基−15/1
)を得た。
冷却後、ホモミクサーを用い攪拌しながらミネラルスピ
リツト150部およびメチルシクロヘキサン261部の
混合物を徐々に加え、混合、分散させて分散物〔〕を得
た。該分散物〔〕100部に対し、炭酸カルシウム17
5部、弁柄75部、添加剤(実施例1と同一)6部を加
えてローラー練合した後、さらに前記分散物〔〕を50
6部混合して、本発明の主剤を得た。
一方、実施例1の硬化剤作製法にしたがつて、アミンア
ダクト樹脂〔富士化成(株)製商品名トーマイド238
:アミン価230〕400部とプロトカテキユ酸60部
を反応させてキレート形成能を有するアミノ系硬化剤を
得た後、エチレングリコールモノエチルエーテル203
部とメチルエチルケトン104部を混合し、不揮発分約
60%の溶液を作製した。
ついで、前記主剤100部と前記硬化剤溶液39部とを
混合し、実施例1と同様に塗装した。
常温で10日問乾燥させた後、各種比較試験を行なつた
。結果は後記表に示した。
実施例 4 実施例1と同種の反応容器中にエポキシ樹脂(実施例2
と同一)560部、綿実油脂肪酸140.4部、トリブ
チルアミン6部を入れ、130〜140℃で4時間、窒
素ふん囲気下で反応を行なつて反応生成物(エポキシ基
/カルボキシル基−6/1)を得た。
冷却後、ホモミクサーを用い攪拌しながら、ミネラルス
ピリツト468部を徐々に加え、混合、分散させ分散物
〔〕を得た。
該分散物〔〕100部に対し、沈降性硫酸バリウム17
5部、弁柄75部、添加物(実施例1と同一)6部を加
えてローラー練合した後、さらに前記分散物〔〕を50
6部混合して、本発明の主剤とした。
一方、キレート形成能を有するアミノ系硬化剤溶液は実
施例1で作製したものを用いた。
前記主剤100部に対し前記アミノ系硬化剤溶液55部
を混合し、前記実施例1と同様に塗装した後、80℃の
乾燥機中で3時間強制乾燥し、ついで各種の比較試験を
行なつた。
その結果は表に示した。
実施例 5 実施例1と同種の反応容器中にエポキシ樹脂(実施例2
と同一)560部、大豆油脂肪酸86.4部、2・4・
6−トリス(ジメチルアミノメチル)フエノール6部を
人れ、140℃で4時間、窒素ふん囲気下で反応を行な
い反応生成物(エポキシ基/カルボキシル基−10/1
)を得た。
冷却後、ホモミクサーを用い攪拌させながら、エチルシ
クロヘキサン331.7部、n−ヘプタン100部より
なる混合物を徐々に加えて混合、分散させ分散物〔V〕
を得た。
該分散物〔V〕100部に対し、炭酸カルシウム200
部、添加剤(実施例1と同一)6部を加えローラー練合
した後、さらに466部の分散物〔V〕を混合し、本発
明の主剤とした。
一方、前記実施例1と同様の4つロフラスコ中に変性ポ
リアミン樹脂〔三和化学(株)製商品名サンマイドX−
963:アミン価570〕400部、没食子酸40部を
入れ、窒素ふん囲気下で160℃に昇温した。
同温度で4時間脱水反応を行なつた後、冷却し、キレー
ト形成能を有するアミノ系硬化剤を得た。前記主剤10
0部と前記アミノ系硬化剤18.5部とを混合し、さら
にエチレングリコールモノエチルエーテルを5部加えて
得られた組成物を、実施例1と同種の被塗物上に同様に
塗布後、常温で10日間乾燥させた。
ついで各種比較試験を行なつた。結果は後記表に示した
。比較例 1〜2 比較例1では実施例1の主剤を、又比較例2では実施例
2の主剤を使用した。
硬化剤についてはポリアミド樹脂(DSX−1280)
をそのまま使用した。前記各主剤100部に対し、比較
例1では41部の硬化剤を、比較例2では43.8部の
硬化剤を混合して得られた組成物を、実施例1と同様に
研磨した脱脂鋼板上にエアスプレー塗装を行なつた。常
温で10日間乾燥させた後、各種塗膜性能試験を行なつ
た。
結果をあわせて表に示す。
比較例 3 実施例1と同様の反応容器にエポキシ樹脂〔シエル化学
(株)製商品名エピコート827〕555部、綿実油脂
肪酸414部、トリエチルアミン6部を入れ、130〜
140℃で4時間、窒素ふん囲気下において攪拌を続け
て反応生成物(エポキシ基/カルボキシル基−2/1)
を得た。
ついで冷却後、ホモミクサー〔特殊機化工業(株)製〕
を用い攪拌させながらミネラルスピリツト429部を徐
々に加え混合、分散させて分散物〔〕を得た。該分散物
〔]100部に対し、炭酸カルシウム200部、添加剤
〔ナシヨナルレツド(株)製商品名ベントン#34〕6
部を加えてローラー練合した後、さらに前記分散物〔〕
を466部混合して、比較例の主剤とした。
キレート形成能,を有する硬化剤溶液は実施例1で得ら
れたものを用いた。
ついで、前記主剤100部とキレート形成能を有するア
ミノ系硬化剤溶液45.8部を均一に混合した後、#8
0耐水研磨紙で研磨した脱脂鋼板上にエアスプレー塗装
により塗布した。
常温で10日間乾燥させた後、各種の比較試験を行なつ
た。結果は後記表に示した。比較例 4 実施例1と同様の反応容器にエポキシ樹脂〔シエル化学
(株)製商品名エピコート827〕555部、綿実油脂
肪酸33部、トリエチルアミン6部を人れ、130〜1
40℃で4時間、窒素ふん囲気下において攪拌を続けて
反応生成物(エポキシ基/カルボキシル基=25/1)
を得た。
ついで冷却後、ホモミクサー〔特殊機化工業(株)製〕
を用い攪拌させながらミネラルスピリツト429部を徐
々に加え混合、分散させたが安定な分散物が得られなか
つた。従つて塗膜性能比較試験には供し得なかつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1(i)一分子中に少なくとも2個以上のエポキシ基を
    有するエポキシ樹脂と脂肪酸とを、エポキシ樹脂中のエ
    ポキシ基/脂肪酸中のカルボキシル基の比で5/1〜2
    0/1の割合で反応させて得られた生成物を、非極性又
    は比較的溶解力が弱くかつ前記生成物を溶解しない非水
    溶媒中に分散せしめた分散物と、(ii)一分子中に少
    なくとも2個以上の窒素原子およびこれに結合した活性
    水素を有するアミノ系硬化剤に対し、5〜30重量パー
    セントのフェノールカルボン酸類を反応させて得られた
    キレート形成能を有する硬化剤とから成るキレート結合
    性塗料組成物。 2 脂肪酸はアマニ油脂肪酸、ヤシ油脂肪酸、綿実油脂
    肪酸、大豆油脂肪酸、脱水ヒマシ油脂肪酸の1種もしく
    は2種以上の混合物である特許請求の範囲第1項記載の
    塗料組成物。 3 アミノ系硬化剤はアミノ価40以上のアミノ系化合
    物である特許請求の範囲第1項記載の塗料組成物。 4 フェノールカルボン酸類は、没食子酸、プロトカテ
    キユ酸、アルキル基の炭素数が1〜12個の没食子酸又
    はプロトカテキユ酸のアルキルエステルの1種もしくは
    2種以上の混合物である特許請求の範囲第1項記載の塗
    料組成物。
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