JPS5922442B2 - ガス絶縁開閉装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、ガス絶縁開閉装置の改良に係わる。

近年、用地難から変電所全体を小形化するため、変電所
を構成するしゃ断器、断路器、変流器および母線等を一
体化して複合機器とすると共に、上記のしゃ断器とか断
路器、母線等を気密容器内に収容し、この容器内へ、六
弗化硫黄ガス（以下ＳＦ６ガスと称す。

）等の高絶縁性でかつ高消弧性ガスを充填し、複合機器
を小形化し、変電所の縮小化を計ることが行なわれてい
る。

ところで、このようなガス絶縁開閉装置においては、系
統の母線方式が変わる度毎に、各構成機器の組合わせ方
法が変更と成り、それぞれの仕様に応じてその都度設計
、製作を行なわねばならず不都合である。

特にガス絶縁された主母線とか分岐母線に断路器とかし
ゃ断器等の開閉器具を組合わせるに際し、二相各相の母
線とこれら開閉器具相互間の接続時における気密構成が
困難である。

ところで、しゃ断器は容器内に構成したしゃ断部の両端
を気中の線路へ接続する１対のブッシングを備えている
。

そして、このブッシング間の距離は気中絶縁距離によっ
て決定される。

そして、ブッシング間の気中絶縁距離を不必要に増大す
ることは、開閉装置はもちろん変電所全体を大きくして
しまう。

本発明の目的は、機器相互間の接続を容易に行い得るよ
うにすると共に構成を簡略化したガス絶縁開閉装置を提
供するにある。

本発明は、ガス絶縁開閉装置の少なくとも一端にブッシ
ングを設けている。

ブッシングの使用によって、母線構成が変化しても両ブ
ッシングを結ぶ直線の延長上に更にブッシングを追加し
ていけば良く、ブッシングを持たない完全ガス絶縁開閉
装置に比べて機器相互間の接続が容易となる。

つまり、完全ガス絶縁開閉装置は、垂直に配置したしゃ
断器と、しゃ断器の下方一端に接続した母線と、しゃ断
器の上方他端に接続したケーブルとを有し、しゃ断器と
ケーブル間に母線が位置しこれら３者が並置される。

従って、単母線から２重母線にする場合、ケーブルの存
在によって２重母線をまとめて配置することはできず、
しゃ断器・・・母線・・・ケーブル・・・母線と並置し
なければならない。

この構成は、特に両母線としゃ断器間の接続を著しく面
倒にし、また構成を複雑にしてしまう。

更に本発明においては、接地タンク型に構成されてほぼ
水平に配置したガスしゃ断器とガス絶縁断路器とを一体
のガス絶縁方式に構成し、ガス絶縁断路器を収容する容
器にブッシングを取吋けてガス絶縁開閉装置を構成して
いる。

しかも、注目すべきことは、しゃ断器の両端の導出につ
いてであり、一端は軸方向に導出し、他端は径方向に導
出しており、一端に接続したガス絶縁断路器ははぼ垂直
に動作する可動子を持って構成し、更に他端はしゃ断部
点検用として利用することを特徴としている。

以下本発明を図面によって具体的に説明する。

第１図は、単母線方式の変電所における接続図を示し、
Ａは単母線を形成する母線で、この母線Ａに一端を接続
した断路器ＤＳＡ１の他端は、変流器ＣＴ１を介してし
ゃ断器ＣＢ１に接続されており、更に断路器ＤＳＣ１を
介して送電線Ｃ１側に接続されている。

複母線方式への変更は、図中に点線で示すように母線Ａ
、Ｂ間に断路器ＤＳＡ１とＤＳＢｌを接続しこれら断路
器間にしゃ断器ＣＢ１の一端を接続する。

尚、必要によっては、点検時に用いられる接地スイッチ
ＥＳ１を上記両断路器ＤＳＡ１とＤＳＡ２との間へ設け
る。

第１図においては、少なくとも２個の断路器ＤＳＡ、Ｄ
ＳＣとしゃ断器ＣＢ、変流器ＣＴ、接地スイッチＥＳを
一体化してユニットＵ１〜Ｕ３を構成するようにしであ
る。

第２図は、上記ユニット化されたガス絶縁開閉装置の構
成例を示すもので、しゃ断器ＣＢはＳＦ６ガスを充填し
た容器１内へしゃ断部２を収容して構成されてほぼ水平
に配置されている。

この容器１の軸方向一端部には絶縁スペーサ３，４によ
ってガス区画され内部へＳＦ６ガスを充填した断路器Ｄ
ＳＣの収納容器５を設けである。

この容器５上には端子ブッシング６を取付けている。

またしゃ断器の容器１の軸方向他端には、同じく絶縁ス
ペーサ７．９によってガス区画され内部へＳＦ６ガスを
充填した断路器ＤＳＡの収納容器１０を設け、この容器
１０上へ端子ブッシング１１を取付けている。

接地スイッチＥＳは、容器１の軸線の沿長上となる容器
１０の一端に接続されている。

また容器１０の他端には、変流器ＣＴ用として延びた部
分が容器１との接続部に形成されている。

ブッシング６．１１は、気中絶縁に必要な距離を隔てて
配置されている。

この距離は、しゃ断器ＣＢと断路器の構成によって、従
来のしゃ断器単体の場合とほぼ等しいまでに縮小するこ
とができる。

断路器ＤＳＣは、この種技術分野で広く知られるような
構成であるが、しゃ断器の容器１の径方向に導出された
しゃ断部２の一方の端子に接続されている。

このため、しゃ断部２の保守・点検のために容器１の端
蓋１ａを取外すと、容器１の端部開口は、しゃ断部２の
引出し用として用いることができる。

ところが、断路器ＤＳＡについては、このような考えを
とっていない。

このため次の述べるような２つの効果を同時に達成する
ことになる。

つまり、断路器ＤＳＡは、第３図で拡大して示すように
しゃ断器ＣＢの軸方向一端部へ接続したほぼ断面十字状
の容器１０内に構成され、矢印で示すようにほぼ直角に
開閉動作する可動子１５を備えている。

従って、断路器ＤＳＡの可動子１５を水平に開閉動作す
るものに比べて、ブッシング１１はブッシング６に近づ
けることができ、しゃ断器ＣＢと断路器ＤＳＡを２本の
ブッシング６゜１１によって構成しても、ブッシング６
．１１間の距離は不必要に増大せず、小形のガス絶縁開
閉装置が得られる。

同時に、このように断路器ＤＳＡを垂直に動作する方式
としてしゃ断器ＣＢへ電気的直列に接続したため、母線
方式等の変更がある場合でも、しゃ断路器ＣＢの図の右
端側の端子を断路器ＤＳＡで電気的に分離することなく
集電子１６として導出して、この集電子１６によって断
路器ＤＳＢを接続することができる。

言い換えるなら、第２図のブッシング６．１１間が気中
絶縁を考慮した所定距離であるなら、断路器ＤＳＡの構
成によって、上述所定距離を増大することなく変流器Ｃ
Ｔを配置するスペースを確保することができる。

以上の説明から、第２図のしゃ断器ＣＢの両端端子の導
出について注目することができる。

一方の端子は容器１の径方向に導出しており、他方の端
子は容器１の軸線の延長方向に導出して断路器ＤＳＡに
接続している。

しかも、一方の端子側となる容器１の軸線上の端は、ボ
ルト等によって取外し可動な端蓋１ａによって封じてお
り、端蓋１ａを外ししゃ断部２を外部に引出して保守・
点検できるようになっている。

更に他方の端子は軸方向から出るにも拘らず、断路器Ｄ
ＳＡの可動子１５をほぼ垂直に開閉動作するようにした
ため、全体を小形にすると同時に、端子１６を延ばすこ
とができるので、他の機器を接続するのが簡単である。

上述のように、しゃ断器および断路器等をガス絶縁して
一体化構成することにより、従来の気中絶縁方式のもの
に比べて変電所における電気開閉設備を縮小化でき、変
電所の所要面積の縮小化を計り得た。

また、完全ガス絶縁開閉装置に比べて、変電所の所要面
積は、やや増大するが、ガス絶縁母線との気密接続構成
が不要となること、および経済的な利点を有する。

以上の実施例においては、単母線の場合を中心や断器方
式等についても適用することができる。

この場合は、各しゃ断器の長手方向両端へそれぞれ区画
してガス絶縁断路器を一体に取けけ、これらガス絶縁断
路器に端子ブッシングを取付けだものをガス絶縁開閉装
置のユニットとして実施することができる。

本発明は以上実施例によって説明したように、ガス絶縁
開閉装置として、はぼ水平に配置した接地タンク型のガ
スしゃ断器の長手方向軸線延長上へガス区画してガス絶
縁断路器を取付け、その可動子はほぼ垂直方向に開閉動
作するようにしたため、他の機器との接続が容易になる
と同時に、全体を小形にすることができる。

しかもガスしゃ断器の他端は径方向に端子を導出すると
共に、端部を取外し可能な端蓋で封じたため、小形化に
よってしゃ断部の保守点検が犠牲にされることがない。

このようにして、本発明はガス絶縁開閉装置および変電
所の所要面積を一層縮小することができると共に、従来
の完全ガス絶縁開閉装置のように各ガス絶縁母線例えば
主母線と断路器、しゃ断器等との相互間の気密接続作業
を少なくして、据付現地における組立時間を短縮するこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は送電系統における部分接続図、第２図は、本発
明のガス絶縁開閉装置の一実施例を示す縦断面図、第３
図は第２図の要部拡大断面図である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ しゃ断器の少なくとも１端に断路器を電気的直列に
   接続し、上記断路器側端をブッシングによって導出した
   ものにおいて、はぼ水平に配置した容器内にしゃ断部を
   構成して成る接地タンク型のガスしゃ断器と、このしゃ
   断器の上記容器の長手方向の延長上に少なくともガス区
   画して取けけられ上記しゃ断器へ直列接続されたガス絶
   縁断路器と、上記断路器上に設けられ引込線に上記断路
   器を接続する端子ブッシングと、上記しゃ断器の上記容
   器の長手方向他端を取外し可能に封じた端蓋とから成り
   、上記しゃ断器の他端は上記容器の半径方向に導出し、
   上記しゃ断器の容器の一端に設けた上記ガス絶縁断路器
   は、はぼ垂直に配置された容器内にほぼ垂直に開閉動作
   する可動子を備えて構成したことを特徴とするガス絶縁
   開閉装置。