JPH0320962B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の技術分野］ 本発明は、絶縁媒体として、たとえばSF₆ガス
等を用いて機器を構成するガス絶縁開閉装置の計
器用変圧器あるいは避雷器を主回路から切離すた
めに使用される接地機構付断路装置に関するもの
である。

［発明の技術的背景とその問題点］ 従来の計器用変圧器用接地機構付断路器の一例
を第１図に示し説明する。第１図において、Ｌ字
形タンク１の下端には断路用固定接触部２ａを具
備した絶縁スペーサ３ａが取付られている。Ｌ字
形タンク１の上端開口に設けた蓋４の内面に、絶
縁筒８を介して上方には接地用可動接触１４が摺
動する接地用可動接触部５が、また下方には断路
用固定接触部２ａと対向して断路用可動接触子１
３が摺動する断路用可動接触部６が配置されるよ
うに構成した、中間接触部７を取付けている。
又、絶縁筒８内の蓋４内面には前記接地用可動接
触部５と対向する接地用固定接触部９を配置す
る。Ｌ字形タンク１の図示左端開口には、計器用
変圧器１０を絶縁スペーサ３ｂを介して取付け
る。計器用変圧器１０と中間接触部７とは、絶縁
スペーサ３ｂを貫通して固着されている導体１１
と中間接触部７に具備されている接触１２とによ
り通電接続されている。第１図は断路部の投入状
態を示している。投入状態では、断路用可動接触
子１３が、断路用固定接触部２ａと中間接触部７
の断路用可動接触部６を通電接続されている。
又、このとき接地用可動接触子１４は中間接触部
７の接地用可動接触部５で接地用固定接触部９と
の切離状態を保つている。断路用可動接触子１３
と接地用可動接触子１４とはラツクバー１５にて
連結接続され、ピニオン１６及び絶縁棒１７を介
して外部より、モータードライブ操作機構１８で
操作される。

上記構成の接地機構付断路器を用いた、ガス絶
縁開閉装置の配置例を第２図に示す。第２図は１
１／２CB方式のガス絶縁開閉装置の一部を図示した
ものである。第２図において、右側の貫通形変流
器CT₁を具備したしや断器１９ａの口出端には、
接地装置を具備した断路器２０ａが取付けられて
いる。又、左側の貫通形変流器CT₂を具備したし
や断器１９ｂの口出端には、接地装置を具備した
断路器２０ｂが取付けられている。各々の接地装
置を具備した断路器２０ａ，２０ｂ間はＴ字母線
２１で接続され、下方へ分岐されている。下方へ
分岐された母線には、分岐母線部用の接地装置付
断路器２２が配置され、さらに下方の母線２３に
は、図示左側に２段に２ケ所、そして、右側に１
ケ所、合計３ケ所に計器用変圧器PTを具備した
計器用変圧器用の接地機構付断路器２４が接続配
置される。母線２３に複数個（図では３個）の計
器用変圧器PTを接続する理由は、各計器用変圧
器PTの定格が異なるためであり、そして各出力
に応じ異なる負荷例えば継電器を動作させるよう
にしている。しや断器１９ａ，１９ｂの下部には
Ｔ字母線２１、母線２３、接地機構付断路器２４
等をしや断器１９ａ，１９ｂ間に配置するためか
さ上げ用架台２５が設けられている。

上述した様なガス絶縁開閉装置の配置において
は、計器用変圧器PT及び計器用変圧器用の接地
機構付断路器２４を複数個設けようとすると、し
や断器１９を架台２５でかさ上げしなければなら
ないという改良すべき点があつた。計器用変圧器
PTを接地機構付断路器２４の軸方向端には設け
るようにすればしや断器１９の高さを幾分低くす
ることも可能であるがこの場合にはしや断器１９
ａ，１９ｂ間の間隔を大きくしなければならな
い。

［発明の目的］ 本発明は上述の点を考慮してなされたもので、
その目的とするところは、ガス絶縁開閉装置に使
用する計器用変圧器或いは避雷器等２つの切離し
機器を主回路から切離し、これらを同時に接地す
ることができる接地機構付断路装置を得るにあ
る。

［発明の概要］ かかる目的を達成するために本発明によれば、
２つの断路用固定接触部を備えた主回路に接続さ
れる固定接続部の両側に、断路用及び接地用接触
部を有する第１、第２の中間接触部を配置し、こ
の第１、第２の中間接触部の側面に、この中間接
触部と計器用変圧器或いは避雷器等の切離し機器
を接離するための口出しを夫々設けるとともに前
記中間接触部内に配置した断路用及び接地用の可
動接触子を駆動する第１、第２の操作装置を夫々
設けたもので、これら固定接続部、第１、第２の
中間接触部をタンク内に略一直線上に配置するこ
とにより装置の小計化を図るようにしたものであ
る。

［発明の実施例］ 以下、本発明の一実施例を第１図、第２図と同
一部分に同符号を付した第３図及び第４図を参照
して説明する。第３図に於いては１つのケースに
２台分の計器用変圧器用の設置機構及び断路部を
具備した接地機構付断路器２６を示してある。ケ
ース２７の上端を閉塞する蓋４ａの内面に絶縁筒
８ａを介して上方には接地用可動接触子１４ａが
摺動する接地用可動接触部５ａが、また下方には
断路用固定接触部２ｂと対向して断路用可動接触
子１３ａが摺動する断路用可動接触部６ａを具備
した中間接触部７ａを取付けている。又、絶縁筒
８ａ内の蓋４ａ内面には前記接地用可動接触部５
ａと対向する接地用固定接触部９ａを配置する。
ケース２７の上方部一側面に設けた開口には、計
器用変圧器１０ａが絶縁スペーサ３０ａを介して
取付られている。計器用変圧器１０ａと中間接触
部７ａとは、絶縁スペーサ３０ａを貫通して固着
されている導体１１ａと中間接触部７ａに設けた
接触子１２ａとにより通電接続されている。ケー
ス２７の軸方向のほぼ中央の一側（図示右側）に
は、断路用固定接触部２を配置し、この接触部２
は固定接続部２８を介して絶縁スペーサ３により
支持される。接触部２のタンク２７軸方向両端に
は夫々固定接触子２００ａ，２００ｂを設ける。
絶縁スペーサ３を貫通してタンク２７の外方に突
出する固定接続部２８は母線（後述する第４図
で、符号２３で示されている）に接続される。中
間接触部７ａ内には前述した接地用可動接触子１
４ａと断路用可動接触子１３ａを連結するラツク
バー１５ａが収納され、このラツクバー１５ａに
係合するピニオン１６ａは、絶縁棒１７ａを介し
てタンク２７外部に設けたモータードライブ操作
機構１８ａで駆動される。

ところで第３図に於て、断路用固定接触部２と
接続部２８部分に一点鎖線を記してあるが、この
一点鎖線を中心線として、上、下の各機器は対象
配置となつているので、前述した各構成機器の符
号にｂを記してその説明は省略する。

次に前述した本発明の作用を説明する。尚上、
下部の各機器は同一の動きをするものであるから
その説明に当つては上方部のものについてのみ説
明することにする。第３図は断路部の投入状態を
示している。投入状態では、断路用可動接触子１
３ａが、断路用固定接触部２の固定接触子２００
ａと中間接触部７ａの断路用可動接触部６ａを通
電接続させている。又、この時、接地用可動接触
子１４ａは、中間接触部７ａの接地用可動接触部
５ａと接触しているが接地用固定接触部９ａとは
切離状態を保つている。断路用可動接触子１３ａ
と接地用可動接触子１４ａとは、ラツクバー１５
ａにて連結接続され、ピニオン１６ａ及び絶縁棒
１７ａを介して外部より、モータードライブ操作
機構１８ａで操作される。断路時にはモータード
ライブ装置１８ａを駆動すれば絶縁棒１７ａを介
してピニオン１６ａが回転するのでラツクバー１
５ａが図示上方向に移動し、断路用可動接触子１
３ａが固定接触子２００ａから離れ断路されると
ともに接地用可動接触子１４ａが接地用固定接触
子９ａと接触し、計器用変圧器１０ａが接地され
る。尚下方部の機器も同様同時に操作され、計器
変圧器１０ｂも接地されることになる。

上述の本発明の接地機構付断路器２６を用いた
ガス絶縁開閉装置の配置例を第２図と同一部品に
同符号を記した第４図に示し説明する。第４図に
おいて、右側の貫通形変流器CT₁を具備したしや
断器１９ａの左端には、接地装置を具備した断路
器２００ａが取付られている。又、左側の貫通形
変流器CT₂を具備したしや断器１９ｂの右端に
は、接地装置を具備した断路器２０ｂが取付られ
ている。各々の接地装置を具備した断路器２０
ａ，２０ｂ間にＴ字母線２１が設けられ、下方へ
分岐されている。下方へ分岐された母線には、分
岐母線部用の接地装置付断路器２２が具備され、
さらに下方の母線２３には、図示左側に第３図で
説明した本発明による計器用変圧器１０ａ，１０
ｂを具備した接地機構付断路器２６が設けられ
る。ここで接地機構付断路器２６の接続部２８が
母線２３の導体に接続される。さらに右側には計
器用変圧器を具備した接地機構付断路器２４が設
けられる。

尚上記実施例では計器用変圧器１０ａ，１０ｂ
を設けたものについて説明したが、一方を避雷器
としてもよい。

［発明の効果］ 上記構成の本発明によれば中間部に一対の断路
部を構成し、この断路部と同一軸線上に夫々接地
装置部を配置するとともに断路部及び接地装置の
各可動接触子を夫々の中間接触部内に収納したラ
ツクバーにて連結し、この夫々中間接触部に接地
される機器を夫々接続するようにしたので装置全
体の縮少化をはかることができる。特に本発明装
置を、１ 1/2CB方式の縦形しや断器の対向面間
に配置する場合には、装置の小形化をはかること
ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の一例を示す断面図、第２図は第
１図の装置を用いて構成した１ 1/2CB方式のガ
ス絶縁開閉装置の構成図、第３図は本発明の一実
施例を示す断面図、第４図は本発明装置を用いて
構成した１1/2CB方式のガス絶縁開閉装置の構成
図である。 ２……断路用固定接触部、２００……断路用固
定接触子、３，３０……絶縁スペーサ、４……
蓋、５……接地用可動接触部、６……断路用可動
接触部、７……中間接触部、８……絶縁筒、９…
…接地用固定接触部、１０……計器用変圧器、１
１……導体接触部、１２……接触子、１３……断
路用可動接触子、１４……接地用可動接触子、１
５……ラツクバー、１６……ピニオン、１７……
絶縁棒、１８……モータードライブ操作機構、２
８……固定接続部。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 計器用変圧器あるいは避雷器等の２つの機器
   を主回路から切離し同時に接地する接地機構付断
   路器において、タンク内に収納した２つの断路用
   固定接触部をそなえた主回路に接続される固定接
   続部の両側に、互に連結された断路用可動接触部
   と接地用可動接触部を内部に収納した中間接触部
   及び接地用固定接触部を夫々配置しまた前記中間
   接触部の一側面には前記２つの機器を接続する
   夫々の口出し用接触子を設け、前記夫々の中間接
   触部内の断路用可動接触子並びに接地用可動接触
   子を夫々絶縁ロツドを介して外部から駆動する
   夫々の操作機構を前記タンク外に配置し、前記中
   間接触部、固定接続部並びに接地用可動接触部と
   接離する接地用固定接触部を同一直線上に配置し
   たことを特徴とする接地機構付断路器。