JPS5922300B2 - テ−プ速度制御方式 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は特にリール・ツー ・リール方式の磁気テー
プ駆動装置に好適するテープ速度制御方式の改良に関す
る。

周知のように、磁気テープ駆動装置における一つの簡便
な駆動方式として、キヤプスタンやピンチローラ等を用
いることなくリールモータのみでテープを駆動する如く
したいわゆるリール・ツー・リール方式がある。

すなわち、これは第１図に示すように、リールモータ１
０に直結された巻取りリール１１によつて送り出しリー
ル１２からテープ１３をガイド１４、１５を介して磁気
ヘッド’ １６に接触または非接触となる状態で巻取る
ように構成されているものである。そして、かかるリー
ル・ツー ・リール方式によるテープ駆動においてテー
プ走行速度を制御するには、ガイド１４または１５に同
軸的に設けた夕・ コメータＩＴからテープ走行速度に
比例する信号を得、該速度信号を比較器１８で基準信号
Ｒｅｆと比較して得られる誤差信号をリールモータ１０
に帰還することによつてなされている。

この場合、送り出しリール１２側には図示しないブレー
キ手段でもつて軽く制動をかけることより、テープに所
要の引張力を与えている。しかしながら、このような第
１図の構成によるテープ走行速度制御では、テープテン
ションを一定に保つことが困難であることに加えて、モ
ータに対する帰還が不十分であると共に安定性に欠ける
という問題を有していた。

このため、より高度なテープ速度制御をなすために従来
第２図に示すように構成されるものが考えられていた。

すなわち、これは第１図のガイド１４，１５に代えて用
いられるアイドラ１９，２０と巻取りリール１１および
送り出しリール１２間にそれぞれテープテンシヨンを一
定にするためのテンシヨンアーム２１，２２を介在させ
ると共に、磁気ヘツド１６の近傍にキヤプスタンとピン
チローラからなる駆動力伝達装置２３を介在させ、且つ
送り出しリール１２にもリールモータ２４を直結してな
るものである。そして、かかるテープ駆動装置において
通常の（定速）走行時には、駆動力伝達装置２３を動作
状態としてテープ１３を駆動せしめると共に、テンシヨ
ンアーム２１，２２のふれ角が一定となるようにリール
モータ１０，２４によつて巻取りリール１１、送り出し
リール１２を駆動せしめる。

また、巻取りや巻戻しの高速走行時には、１駆動力伝達
装置２３を解除し、リールモータ１０または２４により
巻取りリール１１または送り出しりール１２を駆動して
いる。しかしながら、この場合正逆いずれの方向のテー
プ走行状態にあつても、テープ走行速度制御の帰還系か
ら見れば遅れ要素となるテンシヨンアーム２１，２２が
介在しているので、アイドラ２０に直結されたタコメー
タ１７からの速度信号に基く帰還が不十分となりがちで
あるという問題を有していた。

また、この問題は磁気ヘツド１６等がテープ走行の負荷
として作用することおよびテープ自体が遅れ要素となつ
ていることなどにより助長され、さらに不安定なものと
なつていた。そこで、この発明は以上のような点に鑑み
てなされたもので、リール・ツ一・リール方式のテープ
１駆動装置において、リールモータに直結したタコメー
タから得られるリールモータの回転速度検出信号と、こ
れとは別のテープ速度を測定するための、アイドラタコ
メータからのテープ速度検出信号に基いて得られるテー
プ量（径）に応じた信号とにより、テープ速度に比例す
る信号を生成し、このテープ速度に比例する信号をテー
プ速度基準信号と比較した比較出力をリールモータに帰
還することにより、リールモータに適正な応答速度を与
えるに十分な帰還を与えて安定なテープ速度制御がなし
得るように改良した極めて良好なテープ速度制御装置を
提供することを目的としている。以下図面を参照してこ
の発明の一実施例につき詳細に説明する。すなわち、第
３図において３１は巻取り側等のテープリールであつて
、リールモータ３２の上側軸に装着されている。

このリールモータ３２下側軸にはリールタコメータ３３
が（直結的にまたは他の剛体を介して）装着されている
。ここで、前記巻取り側等のテープリール３１に巻装さ
れた磁気テープ３４に一定のテンシヨンを与える如く設
けられたテンシヨンアーム３５の後で磁気テープ３４を
ガイドするアイドラ３６が設けられるもので、このアイ
ドラ３６の下部にはアイドラタコメータ３７が（直結的
に）装着されている。また、１』は速度信号検出回路で
あつて、前記リールタコメータ３３から得られるリール
モータ３２め回転速度に応じた周期をとるパルス状の回
転速度検出信号（第４図ａ参照）が入力端１Ｎ１に供給
されると共に、前記アイドラタコメータ３７から得られ
るテープ速度に応じた周期をとるパルス状のテープ速度
検出信号（第４図ｂ参照）が入力端Ｎ２に供給されるこ
とにより、内部で後述するようなテープ走行速度に比例
した電圧を発生して出力端０ＵＴ１から外部に導入する
如くなされている。

そして、この速度信号検出回路１１からの出力電圧は比
較器３９に供給されて、ここで速度基準電圧と比較され
、その差分がモータ駆動回路４１を介して前記リールモ
ータ３２に帰還されることによりテープ速度制御がなさ
れるようになる。而して、以上における速度信号検出回
路１旦の内部では、入力端１Ｎ１に供給された前記リー
ルタコメータ３３からの回転速度検出信号が単安定マル
チバイブレータ３８１を介してテープ（径）検出器とな
るカウンタ３８２のりセツト端子Ｒに供給されると共に
、入力端１Ｎ２に供給された前記アイドラタコメータ３
７からのテープ速度信号が上記カウンタ３８２の入力端
子１Ｎに供給される。

これによつて、カウンタ３８２は上記単安定マルチバイ
ブレータ３８１の出力パルス（第４図ｃ参照）における
後縁毎にりセツトされるようになるもので、つまりはリ
ールタコメータ出力パルス１周期間に何個のアイドラタ
コメータ出力パルスが到来するかを計数することになる
。この様子を模擬的に表わしたものが第４図Ｄ，ｅであ
り、同じテープ速度でもテープ径が大であればリール速
度がゆつくりとなつてそれだけリールタコメータ出力パ
ルスの周期が長くなり、その反対にテープ径が小であれ
ばリール速度が早くなつてそれだけリールタコメータ出
力パルスの周期が短かくなるから、カウンタ３８２の計
数値は取りも直さずリールに巻取られているテープ量に
比例しており、該カウンタ３８２がテープ量（径）検出
器として機能していることを示している。そして、この
ようにして得られるカウンタ３８２からのテープ径に応
じた出力信号はテープ径記憶器となるメモリ３８３に対
し、そのプリセツト端子ＰＲを介して転送格納される。

このメモリ３８３に格納された内容（テープ径情報）は
その書込み端子Ｗに供給される前記単安定マルチバイブ
レータ３８１からの出力パルスの前縁で書き込まれる。
またパルス幅町変回路となるダウンカウンタ（アツプカ
ウンタでも可）３８４には単安定マルチバイブレータ３
８１からの出力パルスの後縁でプリセツトされる。また
、上記単安定マルチバイブレータ３８１の出力パルスが
セツト端子Ｓに供給されるフリツプフロツプ３８５は上
記ダウンカウンタ３８４に対するプリセツトと同時にセ
ツトされ、このセツト出力でアンド回路３８６のゲート
が開かれるようになる。

これにより、クロツク発生器３８７からのクロツク信号
がアンド回路３８６を通して前記ダウンカウンタ３８４
のクロツタ入力端ＣＫに加えられて、該ダウンカウンタ
３８４は上記プリセツト値からの下降計数を開始する。
そして、ダウンカウンタ３８４はその内容が“０”にな
ると、ボロ一端子ＢＯよりボロ一信号を出して前記フリ
ツプフロツプ３８５をりセツトする。

これにより、フリツプフロツプ３８５の出力は第４図ｆ
に示すように、そのパルス間隔Ｔがリールモータの回転
速度（数）に反比例し且つそＯパルス幅Ｔ。がテープ径
に比例したパルス列となつて、平均化回路となるローパ
スフイルタ３８８に加えられる。ここで、ローパスフイ
ルタ３８８から出力端０ＵＴ１に導出される平均化出力
Ｅはで表わされるが、この場合パルス間隔Ｔおよびパル
ス幅Ｔ。

がテ３ラ゜径をＤとし且つテープ速度をｖとしてそれぞ
れの関係にあるから結局 ノ となり、テープ速度に比例しているものであることが分
る。

このようにして得られる速度信号検出回路１乱からのテ
ープ速度に比例した出力電圧を前述した如く比較器３９
、モータ駆動回路４１を介してリールモータ３２に帰還
してやれば、テ＝プ速度を速度基準電圧発生回路４０で
設定される基準速度情報（加速、減速時および定速走行
時の速度情報等）に過不足なく合わせる如くした制御が
可能となる。

つまり、従来のようにテープ速度をアイドラタコメータ
からの検出信号でのみ直接制御する場合には、アイドラ
とリールモータとの間に介在するテンシヨンアームやテ
ープ釘体等の遅れ要素が存在するので、応答の早い安定
な制御がなせない。しかるに、上述したようにアイドラ
タコメータからの検出信号はテープ径を知るために使用
して、速度制御には直接使用してはいないので、それだ
け応答の早い安定した十分な帰還制御がなし得るもので
ある。しかも、このようなリール制御方式は検出部の構
成をデジタル化し得るので、アナログ式のような微調整
を必要とせず、径時変化も殆んどない安定したサーボ系
として容易に実現し得るという利点もある。

なお、以上において比較器３９とモータ駆動回路４１と
の間にはテープ走行方向に応じ切換えられる切換回路４
２と加算回路４３が介挿されている。

すなわち、切換回路４２はリールモータ３２がテープ巻
き上げ側のときに比較器３９側に且つテープ送り出し側
では前記速度信号検出回路１旦のメモリ３８３から出力
端０ＵＴ２を介してテープ径情報を得るホールドバツク
テンシヨン回路４４側に切換えられるものである。ここ
で、ホールドバツクテンシヨン回路４４はデジタルアナ
ログ変換器でなり、巻き取られるリール側にテープ径に
比例した一定のホールドバツクテンシヨンを与える如く
作用するものである。

そして、この発明は上記した実施例の如くして特にリー
ル・ツ一・リール方式の磁気テープ駆動装置に好適する
ものであるが、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々
の変形や適用が可能であることは言うまでもない。従つ
て、以上詳述したようにこの発明によれば、リール・ツ
一・リール方式のテープ駆動装置において、リールモー
タに直結したタコメータから得られるリールモー・夕の
回転速度検出信号と、これとは別のテープ速度を測定す
るためのアイドラタコメータからのテープ速度検出信号
に基いて得られるテープ量（径）に応じた信号とにより
、テープ速度に比例する信号を生成し、このテープ速度
に比例する信号をテープ速度基準信号と比較した比較出
力をリールモータに帰還することにより、リールモータ
に適正な駆動力を与えるに十分な帰還を与えて安定なテ
ープ速度制御がなし得るように改良した極めて良好なる
テープ速度制御方式を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図は従来のテープ速度制御方式を示す構成
図、第３図はこの発明に係るテープ速度制御方式の一実
施例を示す要部の構成図、第４図は第３図の各部の波形
を示すタイミングチヤートである。 ３１・・・・・・テープリール、３２・・・・・・リー
ルモータ、３３・・・・・・リールタコメータ、３４・
・・・・・磁気テープ、３５・・・・・・テンシヨンア
ーム、３６・・・・・・アイドラ、３７・・・・・・ア
ーイドラタコメータ、ｌ旦・・・・・・速度信号検出回
路、３９・・・・・・比較器、４０・・・・・・速度基
準電圧発生回路、４１・・・・・・モータ駆動回路、３
８１・・・・・・単安定マルチバイブレータ、３８２・
・・・・・カウンタ（テープ径検出器）、３８３・・・
・・・メモリ（テープ径記憶器）、３８４・・・・・・
ダウンカウンタ（パルス幅可変回路）、３８５・・・・
・・フリツプフロツプ、３８６・・・・・・アンド回路
、３８７・・・・・・クロツク発生器、３８８・・・・
・・ローパスフイルタ（平均化回路）、４２・・・・・
・切換回路、４３・・・・・・加算回路、４４・・・・
・・ホールドバツクテンシヨン回路。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ リール・ツー・リール方式のテープ駆動装置を有し
   てなるテープ速度制御方式において、リールモータに直
   結されたタコメーターからリールモーター回転速度検出
   信号を生成する第１の手段と、テープ速度を測定するた
   めに設けられたタコメータからテープ速度検出信号を生
   成する第２の手段と、上記第１の手段からのリールモー
   タ回転速度検出信号と上記第２の手段からのテープ速度
   検出信号を比較することにより、上記リールモータで駆
   動されるリールに巻装されたテープの巻径に対応する信
   号を検出する第３の手段と、上記第１の手段からのリー
   ルモータ回転速度検出信号および上記第３の手段からの
   テープの巻径に対応する信号とからテープ速度に比例す
   る信号を生成する第４の手段と、上記第４の手段からの
   テープ速度に比例する信号をテープ速度基準信号と比較
   する第５の手段と、上記第５の手段からの比較出力を上
   記リールモータの駆動回路に帰還せしめる第６の手段と
   を具備してなることを特徴とするテープ速度制御方式。 ２ 上記第４の手段は、上記リールモータ回転速度検出
   信号の周波数に対応する周波数を有すると共に上記第３
   の手段によつて検出された信号でもつて決定される上記
   テープの巻径に対応するパルス幅を有するパルス列の発
   生手段および該発生手段からのパルス列を平均化して上
   記テープ速度に比例する信号を生成する平均化回路とを
   含んで構成されていることを特徴とする特許請求の範囲
   第１項記載のテープ速度制御方式。