JPS5922230Y2 - 二重窓の窓枠構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は既設窓枠に併設して新規に窓枠を取付けるこ
とによって二重窓を構成する窓枠構造に係り、特に新設
窓枠の短枠取付構造に関するものである。

従来既設窓枠に加えて新設窓枠を既設窓枠の室内側もし
くは室外側に併設することによって二重窓とすることが
種々提案されている。

しかし従来では新設窓枠における短枠の取付けに際して
は外装壁あるいは既設窓枠の短枠を改造、損傷する必要
があり、また取付工数が多い等の問題があり、さらには
外装壁の厚みが異なると新設窓枠における短枠の取付け
に手間を要するとの欠点があった。

この考案は前記事情に鑑み案出されたものであり、その
目的は既設窓枠における外装壁を改修することなく既存
状態のまま新設窓枠の短枠を雨仕舞が良く、かつ容易に
取付けることのできる二重窓の窓枠構造を提供すること
にある。

以下この考案を図面に示す実施例に基いて説明する。

第１図はこの考案による二重窓の窓枠構造を示す横断面
図である。

図中１，１は既設窓板Ａの短枠を示す。

なお既設窓枠Ａは建物躯体Ｂの開口部に予め建て込まれ
ているものである。

ところで既設窓枠Ａの短枠１，１には、その室内側、室
外側にそれぞれ対向して突出するフランジ部が設けられ
ているが、その室外側フランジ部２゜２にはさらに室外
側に延びる連結片３，３を有する取付補助材４，４がビ
ス部材５，５により短枠１，１に固定されている。

また図中６，６は新設窓枠Ｃの短枠を示す。

前記新設窓枠Ｃは既設窓枠Ａの室外側に位置して既設窓
枠Ａに併設されているが、ここに新設窓枠Ｃの短枠６，
６は前記した取付補助材４，４と断熱材の役目をも兼用
するシール材７を介してビス部材５，５によって連結さ
れている。

そして新設窓枠Ｃの短枠６，６は前記連結部から既設外
装壁り、Ｄの端部８．８を跨ぎ、該外装壁り、Ｄの端部
８，８を覆う様にして室外側に配設されている。

またこのように室外側に配設されている新設窓枠Ｃの短
枠６，６は、既設外装壁りの表面９，９と前記短枠６，
６の室内側側面１０．１０との間に既設窓枠Ａの室外側
フランジ部２，２と新設窓枠Ｃの短枠６．６との連結し
た部分に連通ずる間隙Ｓを設けて設置してあり、この間
隙Ｓには目地材１１を充填して塞いである。

第３図はこの考案の他の実施例を示す横断面図である。

第３図において１，１は既設窓枠Ａの短枠を示す。

また符号２，２は前記短枠１，１の室外側フランジ部で
ある。

かかる室外側フランジ部２，２の室内側側面には断面略
り字状の取付補助材４Ｃ９４Ｃがビス部材５，５により
短枠１，１に固定され、室外側フランジ２，２に添設さ
れている。

さらに室外側フランジ２，２の室外側側面には新設窓枠
Ｃの短枠６，６における室内側フランジ１７．１７を添
設し、取付補助材４ ｃ 、４ ｃと前記室内側フラン
ジ１７．１７とで既設窓枠Ａの短枠１，１における室外
側フランジ２，２を挾み込んである。

そして取付補助材４ ｃ 、４ ｃからビス部材５，５
を螺挿すると共に室内側フランジ１７．１７に螺合し締
結して、短枠１，１と短枠６，６とを連結しである。

また図中７はシール材を示し、前記した取付補助材４
ｃ 、４ ｃと短枠６，６との連結に際しては該シール
材７を介在させて連結するのが好ましい。

なお、短枠６，６は前記連結部から既設外装壁りの端部
８を跨いでさらに室外側に延在しである。

そして室外側に延在した短枠６，６と既設外装壁りの表
面９との間に既設窓枠Ａの室外側フランジ部２．２と新
設窓枠Ｃの短枠６，６との連結した部分に連通ずる間隙
Ｓを設け、該間隙Ｓを目地材８によって塞いである。

かくして新設窓枠Ｃにおける短枠６，６の取付構造は以
上の構成より成る。

次いで新設窓枠Ｃにおける上枠１２及び下枠１３の取付
けにつき第２図を参考にして略述する。

第２図はこの考案による二重窓の窓枠構造を示す縦断面
図である。

第２図において１４は既設窓枠Ａの上梓を示す。

該上枠１４の室外側フランジ部には室外側に延在する連
結片３ａを有する取付補助材４ａが固定されている。

また新設窓枠Ｃの上枠１２には前記連結片３ａに対応し
て突出する取付片１６が設けられており、この取付片１
６と連結片３ａとがシール材７を介して連結しである。

なお新設窓枠Ｃの上枠１２は既設外装壁りの上端面との
間に間隙Ｓを設けて設置されており、該間隙Ｓには目地
材１１を充填して塞いである。

次に新設窓枠Ｃにおける下枠１３の取付けにつき略述す
ると、先ず既設窓枠Ａにおける下枠１５の室外側フラン
ジに断面略コ状の取付補助材４ｂを取付け、該取付補助
材４ｂと新設窓枠Ｃの下枠１３とをシール材７を介して
連結し、取付けである。

この考案は以上述べた構成より成るが、この考案による
二重窓の窓枠構造によれば、以下に述べる利点がある。

■新たに取付ける新設窓枠の短枠は既設窓枠の外装壁を
何ら改修することなく取付けることができる。

■既設窓枠における竪枠の室外側フランジ部に取付補助
材を取付け、前記取付補助材に新設窓枠の短枠を連結し
であるため、新設窓枠における短枠の取付が容易に行な
える。

■新設窓枠の短枠は、前記連結部から既設外装壁端部を
跨ぎ、外装壁を覆って室外側に突設してあり、且つ外装
壁表面と短枠との間には間隙を設けこの間隙に目地材を
充填して塞いであるため新設窓枠のおさまりが良好であ
る。

■さらに外装壁表面と新設窓枠の短枠との間に目地材を
充填する構造である故、外装壁表面にかかる雨水等が窓
枠内に浸入するおそれがなく、また目地材を充填する間
隙は既設窓枠の室外側フランジ部と新設窓枠の短枠との
連結した部分に連通しているものであるから、この連結
部分に雨水漏れが生じることもない。

よってこの考案の実用的価値はきわめて大なるものであ
る。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の実施例を示したもので第１図はこの考
案による二重窓の窓枠構造を示す横断面図、第２図はそ
の縦断面図、第３図はこの考案の他の実施例を示す横断
面図である。 Ａ・・・・・・既設窓枠、Ｂ・・・・・・建物躯体、Ｃ
・・・・・・新設窓枠、Ｓ・・・・・・間隙、１・・・
・・・既設窓枠の短枠、２・・・・・・フランジ部、３
・・・・・・連結片、３ａ・・・・・・連結片、４，４
ａ 、４ｂ、４Ｃ・・・・・・取付補助材、５・・・
・・・ビス部材、６・・・・・・新設窓枠の短枠、７・
・・・・・シール材、８・・・・・・既設外装壁の端部
、９・・・・・・既設外装壁の表面、１０・・・・・・
新設窓枠の室内側側面、１１・・・・・・目地材、１２
・・・・・・新設窓枠の上枠、１３・・・・・・新設窓
枠の下枠、１４・・・・・・既設窓枠の上枠、１５・・
・・・・既設窓枠の下枠、１６・・・・・・取付片、１
７・・・・・・新設短枠の室内側フランジ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 既設窓枠と該既設窓枠に併設する新設窓枠とからなり、
   既設窓枠の室外側フランジ部に取付補助材を取付け、こ
   の取付補助材に新設窓枠め短枠を連結してなり、前記新
   設窓枠の短枠は既設外装壁端を跨いで外装壁端を覆い、
   外装壁表面と前記短枠との間に既設窓枠の室外側フラン
   ジ部と新設窓枠の短枠との連結した部分に連通ずる間隙
   を設け、この間隙に目地材を充填してなることを特徴と
   する二重窓の窓枠構造。