JPS5921469Y2 - 電気絶縁用樹脂注形品 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は電気絶縁用樹脂注形量の改良に関し、簡単な構造
で取付金具部分のコロナ発生が防止され且つ電気的特性
の安定化を計れる装置を提供するにある。

周知の様に電気絶縁用樹脂注形量は碍子、スペーサ、そ
の地条方面に用いられているが、これを他の部品に取付
けるため取付金具が一体に注形される例か゛多い。

第１図は前記注形量の１例としての碍子を構成した場合
であって、１はエポキシ樹脂等の絶縁樹脂、２は取付金
具で表面から内方向に、雌ねじが設けられている。

ところで、このような注形量を構成する場合、取付金具
２の容積が大きいと、絶縁樹脂硬化時の温度差が大きく
なるため、絶縁樹脂１と取付金具２との密着性が悪くな
り、その境界面に気泡３が発生し易い。

このような気泡３が発生すると、取付金具２に高電圧を
印加した場合、この部分の電界強度が樹脂部分より特に
低くなり、コロナが発生し易い。

従って特に高電界設計の電気機器に用いる注形量として
支障がある。

本案は上述の点に鑑み案出されたもので、以下第２図に
基づいて説明する。

同図において１は絶縁樹脂、２は取付金具にしてその埋
入部先端につる巻きバネを固定する凹み４が構成されて
いる。

つる巻きバネ５は端部同志が接続されてドーナツ状に形
成され、その外径は取付金具２の外径よりも大きく選定
されている。

注形に際しては、前記つる巻きバネ５を取付金具２の凹
み４にはめ込んでその弾性により電気的及び機械的に装
着したうえ、取付金具を型（図示せず）の所定個所に固
定し、流動状態にある絶縁樹脂１を流し込む。

絶縁樹脂１が硬化するとき、取付金具２との境界面には
従来と同様条件により気泡３が発生する。

しかし、つる巻きバネ５は取付金具２に比べ容積が小さ
く、シかも外周部は取付金具から遠く離れているので、
絶縁樹脂硬化時、つる巻きバネ５と絶縁樹脂１との温度
差が少なく、加えて、絶縁樹脂１がつる巻きバネ５の細
い線材を取り囲むため、絶縁樹脂１と取付金具２の密着
性が非常に良くなり、つる巻きバネ５の外周における気
泡の発生は抑制される。

絶縁樹脂１の硬化が終了すると、前記型を取り外して注
形量が完成する。

而して、本考案によるときは、取付金具２と絶縁樹脂１
との境界面に気泡３が発生しても、取付金具２より外径
の大きいつる巻きバネ５によって前記境界面は、電界６
が緩和されコロナ発生は有効に防止される。

又、つる巻きバネ５はその弾性により取付金具２の凹み
に電気的、機械的に装着されているのでロー付は等の手
数を要せず、注形時の力によってつる巻きバネが金具か
ら外れたり、ずれたすせず、更に注形時の熱による寸法
変動も少なく、結局装置の加工及び組立が容易となるう
え装置の電気的特性が安定するといった極めて実用的な
効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来装置を示す断面図、第２図は本案の１実施
例を説明するためのもので、ａは取付金具の１例を示す
斜視図、ｂはつる巻きバネの１例を示す斜視図、Ｃは本
案の１実施例を示す断面図である。 １・・・・・・絶縁樹脂、２・・・・・・取付金具、４
・・・・・・凹み、５・・・・・・つる巻きバネ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 取付金具を含んで電気絶縁樹脂で注形したものにおいて
   、ドーナツ状に形成され前記取付金具より外径の大なる
   つる巻きバネを前記取付金具の埋込部先端に設けた凹み
   に弾着して成ることを特徴とする電気絶縁用樹脂注形量
   。