JP2602414Y2 - 空心リアクトル - Google Patents

空心リアクトル

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JP2602414Y2
JP2602414Y2 JP1993073246U JP7324693U JP2602414Y2 JP 2602414 Y2 JP2602414 Y2 JP 2602414Y2 JP 1993073246 U JP1993073246 U JP 1993073246U JP 7324693 U JP7324693 U JP 7324693U JP 2602414 Y2 JP2602414 Y2 JP 2602414Y2
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coil
core reactor
air
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稔 桑田
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Nissin Electric Co Ltd
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Nissin Electric Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、空心リアクトル、特に
電磁シールドを施した空心リアクトルに関する。
【0002】
【従来の技術】周知のようにこの種空心リアクトルは、
導線を環状に巻回したコイルが使用される。図2は従来
の空心リアクトルを示し、1はコイルで、これは図3に
示すように断面を平角状とする導線2をうず巻状に巻回
した盤状コイル部3を多段に積み重ね、かつ各盤状コイ
ル部3の導線は順次接続される。Aは各盤状コイル部3
の軸心を示す。
【0003】この種空心コイルでは磁束が外周になるべ
く放散しないようにコイル1を電磁シールドすることが
行なわれている。4はそのための電磁シールドを示し、
上部電磁シールド板5、下部電磁シールド板6および電
磁シールド筒7とからなり、これらによってコイル1の
全体を電磁シールドするようにしている。
【0004】このようにコイル1を電磁シールドした場
合、図2,図3に示すように交番磁界による磁力線Bが
コイル1の導線2と交差するが、このように交差する磁
力線のうちには、盤状コイル部3の半径方向に沿う成分
がある。このような成分の磁力線は導線2の表面を貫通
するため、その際うず電流損が発生する。このようなう
ず電流損は、商用周波数領域では特に問題とはならない
が、フィルタ用リアクトルのように高周波領域で使用す
る場合は無視することはできず、これによるコイルの局
部過熱が高磁束密度化の障害となる。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】本考案は、平角状の導
線を巻回してなるコイルを電磁シールドした空心リアク
トルにおいて、うず電流損の低減化を図ることを目的と
する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本考案は、平角状の導線
を巻回してなるコイルに電磁シールドを施してなる空心
リアクトルにおいて、前記コイルの上下両端面に、コイ
ルを形成する前記導線が欠如している凹部を設け、該凹
部に絶縁物を充填してなることを特徴とする。
【0007】
【作用】コイル内の磁束分布からコイル内のうず電流損
分布を算出したところ、うず電流損が集中するのは、コ
イルの上下端部のごく限られた個所であることが判明し
た。すなわちコイル内のうず電流損の大半は、コイルの
端部において発生する。これはコイルの端部に近づくほ
ど、磁力線のコイル半径方向成分が増加することに起因
するものと考えられる。したがってコイルの端部に、コ
イルの導線を欠如させておけば、コイル内におけるうず
電流損は低減するようになる。
【0008】
【実施例】本考案の実施例を図1によって説明する。な
お図2と同じ符号を付した部分は同一または対応する部
分を示す。本考案にしたがい、盤状コイル部を多段に積
み重ねて形成したコイル1の上下両端面に、例えば最端
部に位置する盤状コイル部の中央部のコイルのための導
線が欠如している凹部8を設ける。なおこの凹部8にお
ける導線の欠如に基づく機械的強度を補う意味で、ここ
に適当な絶縁物を充填しておく。
【0009】コイル1の導線が欠如する凹部8をコイル
1の端面に設けておけば、その凹部8に相当する部分の
導線によるうず電流損が減少する。そしてコイル1内の
うず電流損の大半は、コイル1の端部において発生して
いるので、したがってコイル1内におけるうず電流損を
大幅に低減させることができる。
【0010】具体的には凹部8として、その深さをコイ
ル1の軸心方向に沿う高さの約5%程度に、またその幅
をコイル1の幅の約1/3程度にした場合、コイル1全
体のうず電流損は約50%減少した。なお凹部8はコイ
ル1の幅方向に沿う中央に設ける必要はなく、磁力線の
うちコイル1の半径方向成分が多い個所に設けるように
すればよい。
【0011】
【考案の効果】以上説明したように本考案によれば、平
角状の導線を巻回してなるコイルを電磁シールドした空
心リアクトルにおいて、コイルの上下両端面に凹所を形
成することにより、コイル内のうず電流損を低減するこ
とができ、これによりコイル端部の局部過熱が防止で
き、空心コイルの小型化を図ることができる。また、凹
部をコイルを形成する導線を欠如させて形成しているの
で、コイルを1種の導線で形成することができ、コイル
の構成が簡素であって局部過熱を防止するコイルの製造
の容易化を図ることができる。さらに凹部には絶縁物を
充填しているので凹部による機械的弱点もなくなるとい
効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例を示す断面図である。
【図2】従来例の部分断面図である。
【図3】図2の部分拡大断面図である。
【符号の説明】
1 コイル 4 電磁シールド 8 凹部

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平角状の導線を巻回してなるコイルに電
    磁シールドを施してなる空心リアクトルにおいて、前記
    コイルの上下両端面に、コイルを形成する前記導線が欠
    如している凹部を設け、該凹部に絶縁物を充填してなる
    空心リアクトル。
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