JPH0777172B2 - 電磁誘導機器 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この発明は電磁誘導機器に関する。

（従来の技術） 電磁誘導機器たとえば分路リアクトルにおいて、第１図
に示すようにコイル１が巻装されてある脚鉄心２の複数
を並設し、その上面と下面とにヨーク鉄心３を設置し、
これをタンク４内に収納した構成はよく知られている。
この場合コイル１から引出されたリード線５は、ヨーク
鉄心３の側面の近くを通ってタンク４の外部に導出され
る。

しかしリード線５とヨーク鉄心３との間の電界緩和の目
的でヨーク鉄心３のエッジ部分3Aを、第１図、第２図に
示すようにシールド部材６で遮蔽することがある。通常
この種シールド部材６は、第４図に示すように金属から
なる丸棒７が用いられており、その表面を絶縁性のテー
プなどで巻回するなどして絶縁して構成される。８はそ
の絶縁材である。なおこのような絶縁材８を使用しない
こともある。

ところで前述したようにこの種シールド部材６は、ヨー
ク鉄心３の弧状とされてあるエッジ部分3Aに沿わせて設
置することが必要であるが、前記したような丸棒７を、
このような弧状に加工変形させることは極めて困難であ
る。

しかも高電圧用のものではシールド部材６として、その
径の大きなものを使用して極率を小さくすることが要求
される場合、その加工は更に困難となり、手間がかかる
ようになる。したがってこの種シールド部材６をエッジ
部3Aに確実に沿わせて設置するのが極めて面倒であっ
た。

（発明が解決しようとする問題点） この発明はヨーク鉄心のエッジ部分を遮蔽するためのシ
ールド部材を、そのエッジ部分に簡単に沿うように配置
することを目的とする。

（問題点を解決するための手段） この発明はシールド対象のヨーク鉄心のエッジ部分の弧
状に対応して弧状に成形されてある金属の丸棒を支持棒
とし、前記支持棒の周囲に絶縁性の詰めものを、外周が
所望の曲率となるまで設置し、前記詰めものの表面に電
極を設けることによってシールド部材とし、これをヨー
ク鉄心のエッジ部分に設けたことを特徴とする。

（実施例） この発明の実施例を図によって説明する。この発明にし
たがいシールド部材６として、第３図に示すように金属
の丸棒をもって支持棒11とし、これをシールド対象のヨ
ーク鉄心３のエッジ部3Aに沿うように円弧状に加工成形
してから、その周囲に絶縁性の詰めもの12を設置し、更
にその表面に電極13を設けることによって構成する。

詰めもの12はたとえば紙，樹脂その他の絶縁物からなる
テープを順次巻き付けるようにするとよい。そしてこの
詰めもの12によって所望の、すなわちシールド部材の外
周が対象電界を充分に緩和し得るに足る曲率となるよう
にする。またこの詰めもの12の表面に設ける電極13は、
カーボンテープ、アルミニューム箔、アルミニュームク
レープテープなどを巻回することによって構成する。な
お必要があれば、電極13の表面に絶縁材８を設ける。

上記のようなシールド部材６は、その曲率を主として詰
めもの12によって得るようにしているので、所望の曲率
のシールド部材とするのに要する加工は極めて簡単であ
る。そして支持棒11に対して最終曲率が小さい場合で
も、その支持棒11としては径の小さいものでもよいの
で、ヨーク鉄心３のエッジ部3Aに沿うような弧状に加工
するのは、同じ曲率のものを得るために使用する従来の
丸棒７の加工に比較して極めて簡単となる。

（発明の効果） 以上詳述したようにこの発明によれば、コイルからのリ
ード線に対してヨーク鉄心をシールドするのに使用する
シールド部材として、その曲率が小さい場合でも、その
弧状の加工が極めて容易なものを使用しているので、こ
の種シールド部材をヨーク鉄心に確実に沿わせることが
できるといった効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の実施例を示す平面図、第２図はヨー
ク鉄心の部分斜面図、第３図はシールド部材の拡大断面
図、第４図は従来のシールド部材の拡大断面図である。 １……コイル、３……ヨーク鉄心、５……リード線、６
……シールド部材、11……支持棒、12……詰めもの、13
……電極、

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】シールド対象のヨーク鉄心のエッジ部分の
   弧状に対応して弧状に形成されてある金属の丸棒を支持
   棒とし、前記支持棒の周囲に絶縁性の詰ものを、外周が
   所望の曲率となるまで設置し、前記詰ものの表面に電極
   を設けることによってシールド部材とし、これをヨーク
   鉄心のエッジ部分に沿って設けてなる電磁誘導機器。