JPS59214642A - 複合シ−ト - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、フッ素樹脂からなるシートを基材とする複合
シートに関するものである（なおこの明細書では、通常
「フィルム」と呼ばれることの多い厚さ約０．２ｍｍ未
満の薄膜をも含む意味でシートという。）。

フッ素０（脂製シートは、電気的特性、熱的特性、耐薬
品性、気体遮断性等の特性においてすぐれた性能を示す
が、その反面、シート表面が不活性であるため、池のプ
ラスチック製品、金属、紙、布などと強固に接合するこ
とが難しいという欠点を持つ。このため、フッ素樹脂製
シートを他の材料に接着する必要がある場合は、従来、
非常な苦心が払われている。例えば、ナフタリンの液体
アンモニア溶液を用いてフッ素樹脂製シートの表面を処
理したのち接着剤層となる他のプラスチックフィルムを
溶融状態で圧着しておく方法があるが、この方法は、処
理液の取扱いに高度の注意を要するだけでなく、処理面
を褐色に変色させて商品価値を低下させるとともに電気
特性（特に絶縁性）を著しく悪化させるという欠点を持
つ。

また、表面をプラズマ処理する方法またはこれを応用し
たスパッタリングエツチング処理によりフッ素樹脂製シ
ートの接着性を向上させる方法があるが、処理装置が大
型かつ高価なものになるほか、生産性および処理効果の
均一性の点でも問題がある。フッ素樹脂が三７ツ化塩化
ビニリデン樹脂である場合、コロナ放電処理を行なった
のち直ちに反応型エポキシ樹脂のメチルアルコール溶液
とポリエチレンイミンの無水アルコール溶液との混合液
を塗布し、次いでポリオレフィン系（３（脂膜を接着剤
層として熱圧着する方法も知られているが、この方法に
より得られたフッ素樹脂シート複合物は、フッ素樹脂シ
ート−ポリオレフィン系樹脂膜間の接着力が不十分なだ
けでなく耐水性が悪く、したがって強固な耐水性接着は
期待で外ないから、きわめて限られた用途にしか供し得
ないものである（いうまでもなく、基材と接着剤層との
間の接着力か弱いときはその接着力が暴利と他の＋ａ料
との接着強度を支配するから、強固な接着は生じ得ない
。）。

本発明の目的は、上述のように接着困難なフッ素樹脂製
シートを基材としながら接着が容易で、しがちフッ素樹
脂シート本来の好ましい性質を保持している複合シート
を提供することにある。

この目的を達成することに成功した本発明は、フッ素樹
脂からなる基材シートの片面または両面に、エチレン−
グリシジルメタクリレート−酢酸ビニル三元ランダｌ、
共重合体（以下、Ｅ　Ｇ　Ｖ　１７脂という）からなる
被覆層が少なくとも４００ｇ７１５ｍｍのはく熱抵抗（
１８０’はく離試験における測定値）を示すように接合
されてなる複合シートを提供するものである。

Ｅ　Ｇ　Ｖ樹脂は、反応性ホットメルト型接着剤として
、住友化学工業株式会社よりボンドファーストの商品名
で市販されている。その特徴は、耐水性および耐溶剤性
がよく、ポリオレフィン、金属、繊維製品、合成ゴム、
無機物、木材など多くの利料の接着に利用で終ることに
ある。しかしなが呟この樹脂も通常の７ン素樹脂製シー
トを接着する能力はないか呟フッ素樹脂製シートの表面
を接着剤としてのＥ　Ｇ　Ｖ樹脂で被覆することにより
接着可能にすることは考えられていなかった。

本発明は、Ｅ　Ｇ　Ｖ　＋３１脂をフッ素樹脂製シート
の表面に強固に（接着剤層につき通常要求される水準、
すなわちはく熱抵抗４　（，１（ｌ　Ｂ７１５ｍｍ以上
の強さで）固着させる方法を本発明者らが初めて完成し
、更に、得られたＥ　Ｇｖ　１１４脂被覆フツ素樹脂シ
ートのすぐれた性質を確認した結果、完成されたもので
ある。

本発明の複合シートを製造する場合、Ｅ　ＧＶ　４）１
脂としては、融点か約９０〜９８°Ｃでグリシジルメタ
クリレートの共重合比が約３〜１５モル％のものが好ま
しい。前記市販品・ボンドファーストのグレード２Ａ、
２Ｂ、Ｅ、７Ａ、７Ｂ等はいずれもそのまま使用するこ
とができるが、これらの中でも特に本発明の複合シート
の製造に適しているのは、ボンド７アースト７Ｂである
。

一方、フッ素樹脂シートは、そのＥＧＶ樹脂で被覆しよ
うとする表面を、あらカルめコロナ放電処理しておくこ
とが必要である。すなわち、ポリオレフィン系フィルム
等の接着あるいは印刷を行う場合の前処理として周知の
コロナ放電処理に準じて処理し、表面濡れ張力が好まし
くは３５ゲイン／Ｃ１ｒｌＶ月二である励起状態にして
おく。このような前処理を必要とすることのほかにはフ
ッ素樹脂シートについての制限はなく、三７フ化エチレ
ン、六７ノ化エチレンなど各種フン素系モノマーの重合
体、またはこれらの七７７−とオレフィン類との共重合
体等からなるシートを、いずれも使用することができる
。また、フッ素樹脂シートは、モリブデン粉末、フロン
ズ粉末、グラファイト等の充ｊ眞剤、あるいは顔料を含
有するものであってもよい。なお、厚さはまったく限定
されない。

コロナ放電処理を終ったフッ素樹脂シートは直ちに溶融
押出積層装置に送り、そのコロナ放電処理面に、押出直
後の、まだ溶融状態にあるＥＧＶ樹脂の薄膜を圧着する
。この工程は、一般的な積層シートの製造のための溶融
押出積層法と同様に行えばよい。

圧着後、常温まで冷却して得られた複合シートの層間接
着力はまだきわめて弱く、被覆層は手で容易にはかすこ
とかできる。しめ化ながら、この後、約２０〜５１）’
Ｃで約２４〜４８時間またはそれ以上の時間、約１　（
１＝　１５計Ｃ１１１の張力を加えた状態に保つと、フ
ッ素樹脂シートの励起された表面とＥＧＶ樹脂中のエポ
キシ基とか反応し、エポキシ基が開環して架橋結合か生
しるため、層間接着力は著しく大トくなり、前記接着剤
層につき通常要求される水準以」二のはく離強度を持つ
複合シートが得られる。

本発明による複合シートは、前述のようにポリオレフィ
ン、金属、繊維製品、合成ゴム、無機物、木材など種々
の接着対象に月してすぐれた接着性能を示すＥ　ａ　ｖ
　）Ｂｌ脂の薄膜をフッ素１３１脂シートの表面に強固
に接合させたものであるから、広範な接着対象に対して
、ＥＧＶ樹脂層を接着剤層として熱融着法により容易に
接着することかできる。Ｅ　Ｇ　Ｖ　４３４脂では直接
接着する。二とができない接着対象の場合も、コロナ放
電処理を施したり、Ｅ　Ｃ，Ｖ樹脂と接着対象とを接着
する能力を持つ接着剤（このような接着剤を見いだすこ
とは多くの場合容易である）を用いることにより、はと
んどが接着可能である。

そして得られる接着構造は、実用上十分な接着強度を持
つとともに耐水性および耐溶剤性がすぐれている。また
７ン素４３１脂層は、その本来のすぐれた特性をそのま
ま保持している。

したがって、従来接着が困難なためそのすぐれた特性を
活用したくても使うことので外なかったフッ素ｔｉ１１
脂製シートが、本発明により、多くの分野において簡単
に利用でとるようになったわけで、本発明の実施効果は
きわめて顕著である。

以下実施例を示して本発明を説明する。

実施例　１ 厚さ１５０ミクロンのポリクロロテトラフルオロエチレ
ン樹脂シートをコロナ放電処理装置の放電間隙に毎分２
０ｍの速度で供給して処理した。処理前の表面の濡れ張
力は３２ダイン／ｃｍ、処理後のそれは４０ゲイン／Ｃ
１１ｌであった。

処理後のシートを押出積層装置に送り、」１記コロナ放
電処理面に溶融押出直後のＥＧＶ樹脂・ボンド７アース
）７Ｂの薄膜（厚さ６０ミクロン；溶融押出温度２５０
℃）を圧着し、更に冷却ロールで冷却してか呟約１０　
ｇ／ｃｍの定張力下に巻き取った。得られた巻取り状態
の複合シートを次いで４５°Ｃの保温槽中に入れ、１０
時間静置した。処理後の複合シートのＥ　Ｇ　Ｖ樹脂層
のはく熱抵抗は７０（ｌ　ｇ７１５ｍｔｏであった。

上述のようにして得られた本発明の複合シートは、ポリ
エチレンフィルム、アルミ箔、銅箔、鋼板、ガラス板、
ベークライト板、アクリル化粧板等と直接、熱融着法に
よ１）強固に接着可能であった。

実施例　２ 実施例１と同様にしてコロナ放電処理ポリクロロテトラ
フルオロエチレン樹脂シートとＥＧＶ樹脂との積層を行
なった後、同様にして反則側表面にもコロナ放電処理と
ＥＧＶ樹脂の積層を行い、そのご実施例１と同様の４５
°Ｃ保温処理を施すことにより、両面ＥＧＶ樹脂被覆ポ
リクロロテトラフルオロエチレン樹脂シートを狽だ。Ｅ
ＧＶ樹脂層のはく熱抵抗は４５（ｈ／１５閲であった。

代理人　弁理士　板井−稲

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）フッ素樹脂からなる基材シートの片面または両面
   に、エチレン−グリシジルメタクリレート−酢酸ビニル
   三元ランダム共重合体からなる被覆層が少なくとも４０
   ０　ｇ７１５ｍ＋１１のはく熱抵抗を示すように接合さ
   れてなる複合シート。
2. （２）エチレン−グリシツルメタクリレート−酢酸ビニ
   ル三元ランダム共重合体がボンドファースト　（登録商
   標；住友化学コニ業株式会社製品）である特許請求の範
   囲第１項記載の複合シート。
3. （３）ボンドファーストがボンドファースト７Ｂである
   特許請求の範囲第１項記載の複合シート６