JPS5921159B2 - 放電灯調光装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、電源を投入しで一定時間、調光調整用の可
変抵抗の抵抗値とは無関係に放電灯に充分な予熱電流を
流し、放電灯を速やかに点灯させるようにした放電灯調
光装置に関する。

つぎにこの発明を、そのｌ実施例を示した図面とともに
詳細に説明する。

図において、１、２は商用交流電源の両電源端子、３は
一端が一方の電源端子１に接続された安定器、４は一方
のフィラメント４ａの一端が安定器３の他端に接続され
た螢光灯等の放電灯、５は放電炉４の一方のフィラメン
ト４ａの他端と他方のフィラメント４ｂの一端間に接続
された始動用のグロー放電管等の点灯管、ＬＬは安定器
３、放電等４および点灯管５からなる光源負荷である。

６は他方の電源端子２に一次巻線６ａの一端が接続され
た、カーレントトランス、Ａ２Ｂは放電灯４の他方のフ
ィラメント４ｂの他端とカーレントトランス６の一次巻
線６ａの他端にそれぞれ接続された調光器の入力端子、
Ｔは入力端子Ａ、Ｂ間” に接続された雑音防止用コン
デンサ、８は同じく入力端子Ａ、Ｂ間に接続された調光
器短絡用スイッチ、９はこれも同じく入力端子Ａ、Ｂに
接続されたトライアツク等の双方向性３端子サイリスタ
（以下トライアツクと称する）、１０、１１は前・ 記
入力端子Ａ、Ｂ間に直列接続された第１の充電用コンデ
ンサおよび調光調整用の可変抵抗、１２は一端が第１の
充電用コンデンサ１０と調光調整用可変抵抗１１の接続
点に接続されたＳＢＳ、ダイアツク、トリガ用ＳＳＳ等
のトリガ素子であり、他端はトライアツク９のゲートＧ
に接続されており、第１の充電用コンデンサ１０、調光
調整用可変抵抗１１．トリガ素子１２およびトライアツ
ク９により、調光用位相制御回路ＰＣが構成されている
。

前記第１の充電用コンデンサ１０および可変抵抗１１の
直列回路は、トライアツク９を調光用位相角で制御する
第］の位相制御部を構成する。また、調光器短絡用スイ
ツチ８はオン時には全点灯モードにして光源負荷ＬＬを
１００％点灯し、オフ時には調光モードにして位相制御
回路ＰＣによる点灯制御を行わせる。１３，１４は入力
端子Ａ，Ｂに直列接続された第２の充電用コンデンサお
よび抵抗値の小さい起動時充電用抵抗であり、１５は一
端が第２の充電用コンデンサ１３ど起動時充電用抵抗１
４の接続点に接続された第２のトリガ素子で、他端はト
ライアツク９のゲートＧに接続されている。

上記起動時充電用抵抗１４、トリガ素子１５および充電
用コンデンサ１３で、トリガ素子１５がオンしていると
き、トライアツク９を起動用位相角で制御する第２の位
相制御部を構成する。１６は入力端子の一端が第２の充
電用コンデンサ１３ど起動時充電用抵抗１４、第２のト
リガ素子１５の接続点に接続し、他端は入力端子Ｂに接
続されたダイオードブリツジ等の整流器、１７は整流器
１６の両出力端子間に接続された平滑用コンデンサ、１
９，２０は整流器１６の両出力端子間に直列接続された
タイマ用の充電コンデンサおよびタイマ用の充電用抵抗
、１８，２１は整流器１６の両出力端子間に直列接続さ
れたＰＵＴ等のＮゲートサイリスタおよびツエナーダイ
オードであり、Ｎゲートサイリスタ１８のゲートＧはタ
イマ用の充電用コンデンサ１９とタイマ用の充電用抵抗
２０の接続点に接続されている。

２２はツエナーダイオード２１の電圧印加用抵抗でＮゲ
ートサイリスタ１８のアノードＡ，カソードＫ間に接続
されている。

２３はツエナーダイオード２１の両端に接続されたタイ
マ用の充電用コンデンサ１９の放電用抵抗であり、起動
時充電用抵抗１４、第２のトリガ素子１５、充電用コン
デンサ１３で構成される第２の位相制御部と、整流器１
６、平滑用コンデンサ１７、Ｎゲートサイリスタ１８、
タイマ用の充電用コンデｊンサ１９、タイマ用の充電用
抵抗２０、ツエナーダイオード２１、および電圧印加用
抵抗２２、放電用抵抗２３により構成される電圧タイマ
回路とで、起動時遅延回路ＳＴを構成している。

２４はカーレントトランス６の二次巻線６ｂと直列に接
続され、整流器１６の両出力端子に、整流器１６の出力
にプラスされる極性に接続されたダイオードである。

このカーレントトランス６およびダイオード２４で、上
記電圧タイマ回烙の電源オン時以外の起動を禁止するタ
イマ制御回路を構成する。次に、前記実施例の動作につ
いて説明する。今、図において、起動時遅延回路ＳＴが
設けられていない場合を仮定して起動時の動作を説明す
ると、両電源端子１，２間に印加された商用交流電源に
より、第１の充電用コンデンサ１０および調光調整用可
変抵抗１１の時定数に基づいて、第１の充電用コンデン
サ１０が充電され、第１の充電用コンデンサ１０が充電
されるにしたがつて、第１の充電用コンデンサ１０と前
記調光調整用可変抵抗１１との接続点の電圧が上昇し、
その電圧がトリガ素子１２のプレークオーバ一電圧に達
すると該トリガ素子１２がオンし、第１の充電用コンデ
ンサ１０の充電電荷により、トリガ素子１２を介して、
トライアツク９にゲート電圧が印加され、トライアツク
９がオンし、交流電源がトライーアツク９およびカーレ
ントトランス６の一次巻線６ａを介して光源負荷ＬＬに
供給され、点灯管５が点灯、短絡し、かつ放電灯４の両
フイラメント４ａ，４ｂに予熱電流が流れ、放電灯４が
点灯されるとともに安定器３により点灯保持される。と
ころで、仮に調光調整用可変抵抗１１の調整により、放
電灯４を鏝も暗くした状態、すなわち該調光調整用可変
抵抗１１の抵抗値を最大に調整した状態において電源を
再投入した場合、第１の充電用コンデンサ１０のトリガ
素子１２のブレークオーバー電圧に達するまでの時間が
長くなり、放電灯４への予熱電流が小さくなり、放電灯
４が完全に点灯されるまでに時間を要したり、完全に点
灯しない等の不都合が生じる。そこで前述の不都合を解
消するために、起動遅延回路ＳＴを設けておくと、前述
の動作の電源投入時、第１の充電用コンデンサ１０およ
び調光調整用可変抵抗１１の時定数に基づいて、第１の
充電用コンデンサ１０が充電されることになるが、起動
時遅延回路ＳＴの作用によつて上記の充電動作とは別に
第２の位相制御部による充電動作が急速に進む。

そのため第２の充電用コンデンサ１３の第２のトリガ素
子１５のプレークオーバ一電圧に達するまでの時間がき
わめて短くなり、トライアツク９がオンするのも早くな
つて放電等４への予熱電流が大きくなり、放電等４はす
みやかに完全点灯される。言い換えれば、前記調光調整
用可変抵抗１１により光源負荷ＬＬへの供給電力を最大
にした場合と同様の状態となり、調光調整用可変抵抗１
１の抵抗値とは無関係に放電灯４が商用交流電源のほぼ
１００％を供給されて即時に点灯される。一方、電源オ
ン後一定時間経過すれば起動時遅延回路ＳＴは、その第
２の位相制御部の充電電圧を低下させて第２のトリが素
子１５をオフし、その後の位相制御を第１の位相制御部
だけで行わせる。すなわち、電源オン後一定時間経過後
は調光用位相制御回路ＰＣの時定数だけで決定される位
相角で制御されることになる。次に上記起動時遅延回路
ＳＴの動作について詳述する。

電源を投入した時点より、整流器１６の出力端子には、
平滑用コンデンサ１７で平滑された直流電圧により、タ
イマ用の充電用コンデンサ１９およびタイマ用の充電用
抵抗２０で設定された数秒の時定数に基づいて、タイマ
用の充電用コンデンサ１９が充電される。

上記直流電圧はトリガ素子１５をオンするに十分な大き
さにある。このため低抵抗値の起動時充電用抵抗１４を
介して第２の充電用コンデンサ１３を急速に充電し、第
１のトリガ素子１２をオンする前に第２のトリガ素子１
５をオンしてトライアツク９の制御位相角を極めて小さ
く設定する。充電用コンデンサ１９が充電されるにした
がつて、タイマ用の充電用コンデンサ１９とタイマ用の
充電用抵抗２０との接続点の電圧が下降し、その電圧が
ツエナーダイオード２１のプレークオーバ一電圧に達す
ると、ツエナーダイオード２１に電流が流れ、Ｎゲート
サイリスタ１８のアノードＡを経てゲートＧへ電流が流
れ、Ｎゲートサイリスタ１８は瞬時にオンし、整流器１
６の出力電圧は、ほぼツエナーダィオード２１のプレー
クオーバ一電圧に等しくなる。ツエナーダイオード２１
のプレークオーバ一電圧は第２のトリガ素子１５のプレ
ークオーバ一電圧より低く設定されている。そのため、
それまでオンしていたトリガ素子１５がオフし、起動時
充電用抵抗１４および第２のトリガ素子１５を介して、
トライアツク９を動かしてした電流が、光源負荷ＬＬが
完全点灯したころに起動時充電用抵抗１４を介し、整流
器１６、ツエナーダィオード２１およびＮゲートサイリ
スタ１８を介して流れる。したがつて調光用位相制御回
路ＰＣは、第１の充電用コンデンサ１０と調光調整用可
変抵抗１１の時定数に基づいた位相制御をし、光源負荷
ＬＬも、前述の時定数に基づいた点灯になる。このよう
にして、調光器短絡用スイツチ８をオフした状態で電源
を投入すると、最初の一定時間に放電灯に対して十分な
予熱電流を与え、その時間が経過した段階で自動的に調
光モードに移行することが出来る。

一方、調光用位相制御回路ＰＣを短絡する調光器短絡用
スイツチ８を短絡してフル点灯の状態（全点灯モード）
で使用していて、途中で調光モードに切換えた場合は、
その切換え時以前からカーレントトランスの二次巻線の
交流出力電圧をダイオードで整流した直流電圧が整流器
の両出力端子間に印加してあるために、Ｎゲートサイリ
スタ１８はオンしたままで、タイマ回路が再起動するこ
とはない。

したがつて、調光器短絡用スィツチを短絡したときのフ
ル点灯の状態から調光モードに切換えたときには遅滞な
く調光用位相制御回・洛が所定の位相制御をし、光源負
荷も前述の時定数に基づいた点灯を行うことになる。こ
のようにこの発明によれば、電源オン後一定の時間、放
電灯に対し十分な予熱電流を流し、一定時間経過後に自
動的に予め設定した調光深さに制御するとともに、電源
を切らない限りは、途中で調光モードを全点灯モードに
切換え、さらに調光モードに移行させても、タイマ制御
回路の作用によつて電圧タイマ回路の起動を完全に禁止
状態に置くため、電源オン時はもちろん点灯モード切換
時での点灯遅れ、不点灯等の障害発生を効果的に防止す
ることが出来る。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の放電灯調光装置の一実施例の結線図である
。 １，２一電源端子、４一放電灯、６−カーレントトラン
ス、８一短絡用スイツチ、１３一整流器、２４−ダイオ
ード、ＰＣ一調光用位相制御回路、 ＳＴ一起動時遅延回路、 ＬＬ一光源負荷。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 放電灯および安定器等からなる光源負荷と、この光
   源負荷に直列に接続される双方向性３端子サイリスタお
   よびこのサイリスタを調光用位相角で制御する第１の位
   相制御部を有する調光用位相制御回路と、前記サイリス
   タに並列的に接続される調光器短絡用スイッチと、前記
   第１の位相制御部に並列的に接続されるとともに前記サ
   イリスタのゲートに直列的に接続される電圧比較用素子
   を有し、この電圧比較用素子がオンしているときに前記
   サイリスタを所定の起動用位相角で制御する第２の位相
   制御部、および前記電圧比較用素子を電源オン後一定時
   間オンし、その後にオフする制御電圧を形成する電圧タ
   イマ回路を有する起動時遅延回路と、前記電圧タイマ回
   路の電源オン時以外の起動を禁止するタイマ制御回路と
   、を備え、前記光源負荷を、電源オン後一定時間は前記
   第２の位相制御部によつて起動用位相角で制御し、一定
   時間経過後は前記調光器短絡用スイッチのオン、オフ状
   態に無関係に前記第１の位相制御部によつて調光用位相
   角で制御することを特徴とする、放電等調光装置。 ２ 前記電圧タイマ回路を、交流電圧を整流する整流回
   路と、整流した直流電圧を印加するＣＲ充電回路と、こ
   のＣＲ充電回路に並列的に接続され前記ＣＲ充電回路の
   充電電圧が一定値に達したとき導通するスイッチング回
   路と、で構成した特許請求の範囲第１項記載の放電灯調
   光装置。 ３ 前記タイマ制御回路を、電源に直列に接続されたカ
   ーレントトランスと、このカーレントトランスの二次側
   出力を整流して前記ＣＲ充電回路に直接与える整流回路
   と、で構成した特許請求の範囲第２項記載の放電灯調光
   装置。