JPS5920865Y2 - 水切り台 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は水切り台の構造に係り、そして更に詳細には、
例えば１所の流し等で用いるに殊に適する食器等を洗っ
た後の水切り台に関するものである。

従来用いられているこの種のものとしては、例えば水切
り籠の下に受は皿を設けたものが用いられているが、こ
の場合には受は皿にたまった水をその都度捨てる必要が
あり、たまったまま放置しておく事は衛生上好ましくな
い。

この欠点を克服する為にこの受は皿の一方の壁を取り除
き、そして受は皿自体を傾斜させた構造とした水切り台
も市販されている。

しかしながら、この構造の水切り台は水切り台の上にの
せた水切り籠あるいは食器がその水切り台の傾斜の為に
滑りやすく、ショックを受けた時等に滑落してしまう危
険もある。

本考案者は上記の公知の水切り台の欠点を克服する為に
はどうしたら良いかを検討した結果、傾斜した水切り台
の周囲に側壁を設け、この側壁の一部に水切り用の開口
を設ける事により解決される事を見出して本考案を完成
した。

本考案の水切り台は前記した公知の受は皿並びに水切り
台の欠点を改良したもので、今までの受は皿のようにた
まった水をその都度捨てる必要がなく、たくさんの食器
等を洗って籠に入れてのせても自動的に水がきれるので
、従来の手作業で行ってきた水切りの手間が不要であり
、かつ食器等の滑落の危険もない。

このように簡単な構造で充分目的を達成する事が出来る
のに、今迄このような水切り台が考え出されなかった、
或は提案されなかった理由はこの傾斜した水切り台のど
こに開口を設けるのが良いかがそれぞれの流しの形式に
よって異なる為に流しの形式、或いは使用者の好みに応
して各種の形式の水切り台を作る事が必要になる為であ
ろうと考えられる。

本考案者はこの各種の形式の水切り台を製造する必要が
あるという欠点を克服する為には、水切り台に傾斜を与
える為の脚を容易に取り付は得る組立て式の構造とし、
又水切り台の周囲の側壁の希望の位置を容易に破断し得
る構造とし、希望の位置に開口を設けうるようにする事
で解決した。

すなわち本考案の水切り台は、少なくとも１つの脚は高
さの異なる３つの脚で支えられて傾斜した水切り台であ
って、その周囲に側壁を有し、しかもその一方に側壁が
破断された排水用の開口を有する構造である。

そしてその好ましい具体例にあつては製作の際には単一
の形式の水切り台を製造するだけで良く、使用者がその
流しの構造あるいは使用者の希望に応じて好ましい向き
に傾斜させ好ましい位置に水切り用の開口を設ける事が
出来る。

すなわち本考案の一つの好ましい具体例は、水切り面の
周囲の複数個所に容易に破断し得るように加工した水切
り用開口部を設け、容易に取り付は得る少なくとも１つ
は高さの異なる３つの脚を備えた水切り台である。

以下本考案を図面を参照しつつ詳細に説明する。

第１図は本考案の水切り台の斜視図であって、組立てら
れた状態を示している。

本考案の水切り台は水切り面１と側壁２、開口３及び少
なくとも１つは高さの異なる３つの脚４を不可欠の構成
要件としてなる。

水切り台の材質は特に規制されないが合成樹脂型とする
のが好ましく、殊に水切り台の水切り面１、側壁２並び
に脚４のいずれもが合成樹脂型であるのが好ましい。

合成樹脂としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリスチレン、アクリル樹脂あるいは硬質のゴム等
をあげる事が出来る。

従来水切り籠の受は皿あるいは水切り台としては一般に
ポリエチレンないしはゴム系の材料が用いられて来た。

しかしながらポリエチレンやゴム系の樹脂は軟質であり
、使用中に小さな傷が多数生じ、この傷の中に汚れが入
り込むとなかなか洗ってもきれいにはならず、次第にき
たなくなって不衛生な感じを与える。

又、ポリエチレンやゴムは不透明である為にその受は皿
ないしは水切り台の裏面及びそれらを置いである流しが
汚れても直接見えない為にとかく不衛生になりがちであ
り、このために従来これらを使用していた家庭でもある
期間使用すると衛生面からの配慮で使用をやめてしまう
傾向があった。

従って本考案では水切り台の水切り面を透明なプラスチ
ック製とするのが好ましく、すなわちポリスチレン、あ
るいはアクリル系樹脂を用いるのが好ましい。

アクリル系樹脂はやや高価ではあるが衝撃に対してもか
なり強く、又、油の存在での応力割れもおこらず、かつ
透明度が高く大変美麗であるので好ましい。

このように水切り面を透明な材質とすることによってと
かく見えない為に不衛生になりがちな水切り台の水切り
面の裏面及びその下の流し台を清潔に保つ事が出来、衛
生上好ましい。

尚、上記説明より明らかなようにここでいう透明とは必
ずしも無色透明を意味するものではなく、透視が可能で
あるならば着色されていても良い。

又、ポリスチレン及びアクリル系樹脂は割に硬質な合成
樹脂であるので、ポリエチレンやゴム系の素材に較べて
傷がつきにくく清潔に保ちやすい。

側壁及び脚の材質は水切り面と同一であっても良いしあ
るいは異っていても良い 水切り台の使用方法としては、例えば水切り台の幅の広
い方を流しに向けて水を切るのが好ましい場合と幅の狭
い方から水を切るのが好ましい場合とがあり、又一般に
は流しの奥の方で水を切るのが好ましいので水切り台を
流しの右側におくか左側におくかで水切り台の水切り口
の位置が変ってくる。

本考案では使用者の好みに応じて任意の形で使用出来る
ようにするために４個所に水切り用の開口部３′を設け
るのが好ましい。

すなわち第１図に示す好ましい具体例においては、側壁
の４個所の水切り用の開口に見合う位置に破断用の溝が
設けられている。

この溝はＶ字形の溝が好ましく、溝は側壁の片面からあ
るいは両面から設ける事が出来る。

この溝の上方すなわち側壁の上端からこの溝に向っであ
る長さするどいＶ字状の切り込みを設けておくことが好
ましい。

破断用の溝９をＶ字状に切り込むこと及び側壁の上方か
らこの溝に向っである長さするどいＶ字状の切り込みを
設けることにより、例えばその部分を指で押すことによ
って破断により開口させようとする場合、応力集中によ
って容易に希望の位置を破断し得る。

水切り台の側壁のどこに開口用の溝を設けておくのが良
いかは第１図を見れば明らかであろう。

この開口用の溝の位置は第１図に示したものに特定され
るわけではないが、この配置が適当である。

例えば１つの角の両面に２つの開口用の溝を隣接して設
ける方が良いように思われるかも知れないが、このよう
にすると開口させようとする操作の際、あやまって隣り
の開口部まで破断が及ぶ恐れがあるので好ましくない。

３本の脚４の長さは水切り台がその一つの角を一番下に
して傾斜するように適当な長さとする。

通常は３本の脚はそれぞれ異った長さを有し得るが一番
長い脚以外は同−でも良い。

尚、長さの異なる４本の脚を用いる場合にはそのもつと
も短い脚は機能的には水切り面の厚さが単に厚くなった
ものと同視しうる。

脚の取り付は方法は特に規制されない。

例えば接着剤で水切り台の底に接着することも出来るし
、あるいは水切り台にネジ止めすることも出来る。

ネジ止めする場合には水切り台と脚との間にゆるみ止め
のワッシャーを設ける事が好ましい。

ネジ止めの手段としては、水切り面の４つの角の近傍に
ネジを設け、これに雌ネジを設けた脚をネジ止めする方
法と脚にネジを設は水切り面にこのネジに螺合する雌ネ
ジを設けて螺合する事も出来る。

後者の場合には水切り台の水切り面の４つの角の近くで
はその厚さを厚くして雌ネジを設けるに必要な厚みを与
えるのが好ましい。

本考案の水切り台の一つの具体例では、水切り用開口の
大きさに適合した水切り用樋５を設ける事が出来る。

樋５は接着する事も出来るし嵌合により取り付ける事も
出来る。

本考案の水切り台の構造をその一つの具体例について殊
に詳細に述べて来たが、本考案はこれに限定されるもの
ではなく、本考案の要旨はその請求の範囲中に示されて
いる。

本考案の水切り台は構造が簡単でありながら極めて便利
であり、かつ汚れに＜＜、又その水切り面が透明である
場合には水切り台の裏面あるいは水切り台を置いた流し
が汚れて不衛生になったまま放置される恐れもなく、清
潔、衛生的であるという利点を有すると共にその製作に
あたっては４種類の構造の水切り台を製造する事なく、
単一の形式の水切り台を製造するのみで、流しの形式あ
るいは使用者の好みに応じて希望の位置に水切り用開口
を設は得るので安価に製造出来るという利益も有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の水切り台の一具体例の斜視図であって
、組み立てられた状態を示し；第２図は水切り用開口部
３′の構造を示す拡大説明図である。 １・・・・・・水切り面、２・・・・・・側壁、３・・
・・・・排水用開口、３′・・・・・・排水用開口部、
４・・・・・・脚、５・・・・・・水切り用樋、９・・
・・・・溝。

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）四角形の水切り面１、水切り面の周囲に設けられ
   た側壁２．水切り面１の角の近傍で側壁２に設けられた
   氷切り用開口３及び少なくとも１つは高さの異なる３つ
   の脚４とからなる水切り台。
2. （２）側壁２が破断用溝で取り囲まれた１つ又はそれ以
   上の開口用部分３′を更に有することを特徴とする実用
   新案登録請求の範囲第１項に記載の水切り台。
3. （３）水切り面１に脚４が螺合により固定されている実
   用新案登録請求の範囲第１項又は第２項に記載の水切り
   台。
4. （４）水切り面１が透明な合成樹脂製である実用新案登
   録請求の範囲第１項ないし第３項のいずれかに記載の水
   切り台。