JPS5920574Y2 - 屋内給湯設備 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は住宅の給湯設備に係るものでありその目的とす
るところは、住宅の水まわり部位の各湯せんへ個別に適
温水を熱損失を少なくして送り、各湯せんを同時に使用
しても他の湯せんに変動のない、また再使用時において
も適温水が湯せんから出るまでの待時間が短く、配管施
工も簡単な給湯設備を提供することにある。

以下詳細を図面に基いて説明する。

従来の住宅の水まわり部位への適温水給湯設備は第１図
から第３図に示す如く３種類に大別できる。

第１図は最も普通に用いられる方法で温水ボイラ等によ
り作られた高温水と冷水とを水まわり部位まで各々配管
し、水まわり部位に設置した湯水混合水栓２により混合
して適温水とする方法である。

水まわり部位により適温水温度に差があるため、一般的
に６０°Ｃ程度の高温水を温水ボイラ１等より送る。

このため配管からの放熱があり、省エネルギーの点から
好ましくない。

また温水使用後、配管中の高温水が冷却するため次に温
水を使用する場合、配管中の湯を排出し高温水が送られ
てくるまでの待時間ができ、使い勝手がよくないし、省
エネルギーの点からも好ましくない。

次に第２図に示す方法であるが、第１図に示す高温水を
送る配管を温水ボイラ１等に戻すように配管し、この配
管中にポンプ３を取り付け、高温水が配管中を循環する
ようにした方法であり循環する高温水と冷水とを湯水混
合水栓２により混合し適温水とする。

この方法は再使用時の待時間は、大幅に短縮され、極め
て使いやすい方法ではあるが常時６０°Ｃ程度の温水を
循環させることになるため省エネルギーの点からは、最
もロスが多い方法である。

第３図はガス瞬間湯沸器４を用い遠隔操作によりガス瞬
間湯沸器の機能で適温水を作り水まわり部位に適温水を
送る方法である。

水まわり部位には適温水の温度差がある。

例えば台所と洗面所で、使用温度に差かある場合、同時
に使用する時は、どちらかを優先させるかあるいは高い
方の適温水を送り、低い方は湯水混合水栓を用い適温に
調節するかであるが適温水を安定的に作るということで
後者の方法が普通とられている。

やはりこの方法も再使用における待時間は解決しない。

本考案は従来のように熱損失が大きく不経済であるとか
待時間が長いとか配管が多いなどの欠点を改善するため
に考案されたものであり、本考案の構成は、高温水と冷
水とを各一本宛の大径管により取り入れ、台所その他複
数箇所の水まわり部位に設けられた湯せんへ各一本宛の
小径管により各湯せん毎に最適温の温水を供給する適温
ミキサーを前記高温水の供給源に近接して設置すると共
に、上記適温ミキサーから各所の湯せんに供給する温水
の温度は各水まわり部位からの遠隔操作により他の水ま
わり部位と独立して調節可能になされていることを特徴
とする屋内給湯設備である。

第４図は本考案の概略構成図であり、温水ボイラ等の高
温水供給源１と適温ミキサー５とは近接しており適温ミ
キサー５は高温水供給源１からの高温水と冷水とを混合
し、各水まわり部位の湯せん、例えば台所用湯せん６、
洗面所用湯せん７、浴槽用湯せん８、シャワー用湯せん
９等へ独立に各々に最適温の温水が、コントローラー１
０による遠隔操作により供給される。

例えば洗面所で３σＣ、シャワーで５０°Ｃの適温を望
むと、その情報をコントローラー１０が感知し適温ミキ
サー５から各湯せんに独立に適温水が送られる。

本考案における給湯設備は、適温ミキサーを温水ボイラ
等の高温水供給源に近接して、しかも一本の大径管によ
り接続するために高温水の配管が短く熱損失も少ないの
で、省エネルギーの面でメノットがある。

また適温ミキサーから各水まわり部位の湯せんへの配管
は小径の温水パイプ一本でよいので、配管中の滞留水が
少なくなり、待時間は短縮できる。

また独立に各湯せんへ適温水が送られるために同時に各
湯せんを使用しても互に他の変動を受けることなく安定
的に適温水を確保できる。

さらに従来の第１図、第２図に示した様に、冷水配管を
個々に行なう必要がなくなり、施工も簡略化される。

次に第５図に基いて本考案の一実施例を詳細に説明する
。

市水がパワージスターン１１に送られここからポンプで
ソーラーヒータ１２及び適温ミキサー１４並びに風呂追
焚床暖房兼用ボイラ１５へ送水される。

第５図中１点鎖線は水の流れ、実線は湯の流れ、点線は
コンＩ・ロール系統を表示する。

ソーラーヒータ１２だけでは十分温められず所要の温水
が得られない場合があるので、ガスとか灯油等を使用す
る給湯機１３を用いて適温ミキサー１４へ給湯を行なう
。

１６はコントローラーであり、４２はソーラーヒータ１
２の凍結防止のためのコントロール系統であり、気温を
感知し、ソーラーヒータの０Ｎ−ＯＦＦ動作を行なう。

また２７は給湯機のコントロールを行なうものであり、
給湯の０Ｎ−ＯＦＦ動作並びにガスもれ、自動しゃ断、
給油警報、故障警報などの機能を有する。

１７は風呂残湯切替ユニツ１−１１８は超音波ユニット
、１９は床暖房パネルである。

３３のコントロールにより床暖房の０Ｎ−ＯＦＦがなさ
れ作動すると湯は風呂追焚床暖房兼用ボイラ１５から床
暖房パネル１９に供給され、風呂追焚床暖房兼用ボイラ
１５に戻り循環する。

風呂残湯切替ユニット１７は風呂２６の残り湯を洗濯機
へ送るためのものであり２２は風呂残り湯を使用する洗
濯機の単水栓であり、風呂残湯切替ユニット１７の切替
は該単水栓２２で操作する。

風呂２６に給湯された湯は、風呂追焚床暖房兼用ボイラ
１５及び風呂残湯切替ユニット１７を通り、さらに超音
波ユニット１８を通り、風呂２６内で泡立ち超音波を発
生させる。

３７は超音波ユニットのコン１へロール系統である。

ソーラーヒータ１２及び給湯機１３の加熱機器からの高
温水とパワージスターン１１から送られる水は給湯機１
３の至近部に設置された適温ミキサー１４で混合され、
水まわり部位の各湯せんへ適温が供給される。

適温ミキサー１４は湯水混合水栓を数個一体化した構造
をもち、温度設定バンドルがステッピングモーターなど
でコントローラー１６からの遠隔操作により駆動回転さ
れ各湯せんへ独立に適温水が自動的に供給される。

この場合水まわり部位の湯せんは風呂給湯用水栓２０、
洗い場用シャワーの水栓２１．洗濯機用の水栓２３、洗
面室側の水栓２４、台所用の水栓２５であり、この湯せ
んで個別に所要の温度に設定すると３５．３６．３９゜
４０、４１のコントロール系統によりコントローラー１
６に適温が指示され、コントローラー１６から適温ミキ
サー１４に２８．２９．３０．３１．３２のコントロー
ル系統により命令が伝達され適温ミキサー１４から各湯
せんへ独立に適温水が供給される。

斯様に本願考案の構成は適温ミキサーが給湯機等の高温
水供給源に近接して一本の大径管により接続されるため
に高温水の配管が短くて済み熱損失も少なくなり省エネ
ルギーの面で゛メリットがある。

また適温ミキサーから水まわり部位への各湯せんへの配
管は小径の温水パイプ一本でよいため、配管径を細くす
ることができ、配管中の滞留水は少なくなる。

従って再使用する場合においても、適温水が湯せんから
出るまでの待時間は短縮化される。

さらに各湯せんの所要温度をコントローラで感知し、適
温ミキサーへ適温を指示し、各湯せんへ独立に適温水を
供給するため、同時に各湯せんを使用しても互に最適な
温水温度に変動なく安定的に最適温水を維持することが
できる。

また冷水配管なども個々に行なう必要もなくなり、施工
も簡略化されるなど実用的価値大なるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図は従来の住宅の給湯設備の概略ブロッ
ク図であり第４図は本考案の概略ブロック図である。 第５図は本考案の一実施例の概略ブロック図である。 １・・・・・・高温水供給源、５・・・・・・適温ミキ
サー、６゜７、 ８． ９・・・・・・湯せん。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 高温水と冷水とを各一本宛の大径管により取り入れ、台
   所その他複数箇所の水まわり部位に設けられた湯せんへ
   各一本宛の小径管により各湯せん毎に最適温の温水を供
   給する適温ミキサーを前記高温水の供給源に近接して設
   置すると共に、上記適温ミキサーから各所の湯せんに供
   給する温水の温度は各水まわり部位からの遠隔操作によ
   り他の水まわり部位と独立して調節可能になされている
   ことを特徴とする屋内給湯設備。