JPS5919741Y2 - 仮より法に基づく巻縮装置の糸変向機構 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は仮より法に基づく巻縮装置の糸変向機構に関す
る。

仮より巻縮法によれば糸は第１フイードローラ対と第２
フイードローラ対との間でドラフトされながらその間で
ヒータを次いで仮より装置内を通される。

仮よりは加ねん機構からヒータを越えて第１フイードロ
ーラ対まで達する。

巻縮速度を高めようとすれば、ヒータを長くしてヒータ
内での糸の滞在時間を同じにしなければならない。

しかし、ヒータの長さを任意に長くすることはできない
ため、高速度の巻縮では糸がヒータの一端で変向されて
二度ヒータ内に通される。

ピン又は回転可能なローラによって糸が変向されると、
仮よりはこの変向部材のところでせき止められ、従って
第１フイードローラ対と変向個所との間では糸に仮より
か付されず、従って仮よりの固定も行なわれない。

この難点を排除するために、運動する線材又は振動機に
よって振動させた棒がスイス国特許第３５７４９９号明
細書に開示されている。

しかしこの解決法は実地ではほとんど実現不可能であり
、その上振動機を備えた棒では所期の作用が不確定であ
る。

本考案の課題は、加ねん機構から第１フイードローラ対
まで仮よりかせき止められることなく伝達され、加ねん
された糸がヒータの表面を二度通り過ぎるさいに仮より
がヒータ内で固定されるような冒頭に述べた形式の簡単
な糸変向機構を提供することにある。

この課題を解決した本考案の要旨は仮より法に基づく巻
縮装置のヒータ端部に設けた糸変向機構であって、片持
式に支承された軸が設けられており、この軸の自由端に
、糸案内面を備えた変向ローラが支持されている形式の
ものにおいて、前記変向ローラが両端に位置する２つの
制限フランジ部と、この間に位置する、制限フランジに
比して小径の円筒状の糸案内面とがら威っており、がっ
、円筒状の糸案内面の軸線が前記軸の軸線に対して５°
〜２０°の鋭角で傾斜して配置されていることにある。

変向ローラの円筒状の糸案内面の軸線と軸の軸線との傾
斜角は５乃至２０’、有利には１０’である。

さらに有利には糸案内面が滑らかに形成されがっ耐摩耗
性材料から戒る。

次に図示の実施例につき本考案を具体的に説明する。

第１図に示す如く糸１は給糸パッケージ２がらその頭を
介して引出されて第１フイードローラ対３、メインヒー
タ４を介して変向機構５へ供給される。

変向機構５で糸１が変向されて、再びメインヒータ４を
通って加ねん機構６へ供給される。

加ねん機構６から糸は変向機構７を介して第２フイード
ローラ対８に達し、さらに固定ヒータ９を介して変向機
構１０へ達する。

次いで糸１は再び固定ヒータ９へ戻されて、第３フイー
ドローラ対１１を通過した後、最終的に巻取パッケージ
１２に巻取られる。

第１フイードローラ対３に比して第２フイードローラ対
８の回転速度が速いため、糸１は両ローラ対間でドラフ
トされる。

それと同時に加ねん機構６によって糸に仮よりが付され
る。

この仮よりは本考案変向機構によれば妨げなく第１フイ
ードローラ対３まで伝達される。

これによって、メインヒータ４上を滑動する糸１の仮よ
りは第１フイードローラ対３から変向機構５へ達するま
での間並びに変向機構５によって変向されて戻されて第
２フイードローラ対８に達するまでの間で固定される。

第２図及び第３図は変向機構５の詳細を示す。

金属ブロック１３に球軸受１４が設けられており、この
球軸受１４内に軸１５の一端が自在回転可能に支承され
ている。

軸１５の自由端部は減径されており、かつその最も外側
の端にねじ部１６を備えている。

片持式に支承されたこの軸１５の自由端部に変向ローラ
１７がナツト１８によって固定されている。

変向ローラ１７は両端に２つのローラフランジを備え、
中央に糸案内面１９を有しており、この糸案内面１９は
、軸１５の軸線２０と鋭角αを挾む軸線を有する円筒面
として形成されている。

金属ブロック１３は孔２２を備えた薄肉の突出部２１を
有しており、この突出部２１は、糸変向機構５をメイン
ヒータ４の熱作用の最も著しい範囲を避けてこれの上方
で図示しない機枠に固定するのに役立てられる。

変向ローラ１７は自由回転可能であるため、運転中糸案
内面上を擦過する糸によって近似的に糸走行速度で駆動
される。

変向ローラ１７が回転すると、軸線２０に対して傾いた
円筒面がら戊る糸案内面１９がみそすり運動を行ない、
そのため、この糸案内面１６を擦過する糸も変向ローラ
の両ローラフランジ間で常時往復運動しつつ上下に運動
する。

糸の４このような往復上下運動によれば、糸に付された
仮よりがほぼ完全に通過することが実験により判明した
。

即ち、軸１５の軸線２０に関して、糸が最小距離から最
大距離へ持上げられる場合、糸は仮よりの影響なしに糸
案内面１９上を通過することができる。

糸が最大距離がら最小距離へ運動するさいには、糸は実
際に仮よりのせき止めなく糸案内面１９上を滑動する。

糸案内面１９からローラフランジへの境目範囲は有利に
は小さな曲率半径ｒを有する。

このようにすれば糸の往復運動の方向転換が問題なく行
なわれ、糸が損なわれない。

実験によれば、変向ローラ１７の糸案内面１９を耐摩耗
性材料によって滑かに被覆すれば仮よりの通過が良好と
なることがわかった。

さらに糸案内面１９の軸線と軸１５の軸線２０との挟角
が重要な役割を果す。

この挟角αが糸の種類に応じて５°〜２０°であると、
仮よりの通過性が良好となる。

ポリエステル糸では挟角がほは１０゜であると最良の結
果が得られる。

第４図は、同軸的な減径円筒面から成る糸案内面２６を
備えた変向ローラ全体がみそすり運動するような実施例
を示す。

この場合、変向ローラ２３は自体の中心軸線２５及び糸
案内面２６に対して角αだけ傾いた孔２４を有している
。

しがし、傾斜した孔を備えたこの種の実施例では、第２
図及び第３図に示す実施例に比して、回転可能な軸５上
への固定が若干複雑である。

【図面の簡単な説明】

第１図は巻縮装置の糸の流れを示す略示図、第２図は本
考案の１実施例の変向機構の端面図、第３図は第２図の
ＩＩＩ−ＩＩＩ線に沿った断面図及び第４図は別の実施
例に基づく変向ローラの暗示側面図である。 １・・・・・・糸、２・・・・・・給糸パッケージ、３
・・・・・・第１フイードローラ対、４・・・・・・メ
インヒータ、５・・・・・・変向機構、６・・・・・・
加ねん機構、７・・・・・・変向機構、８・・・・・・
第２フイードローラ対、９・・・・・・固定ヒータ、１
０・・・・・・変向機構、１１・・・・・・第３フイー
ドローラ対、１２・・・・・・巻取パッケージ、１３・
・・・・・金属ブロック、１４・・・・・・球軸受、１
５・・・・・・軸、１６・・・・・・ねじ部、１７・・
・・・・変向ローラ、１８・・・・・・ナツト、１９・
・・・・・糸案内面、２０・・・・・・軸線、２１・・
・・・・突出部、２２・・・・・・孔、２３・・・・・
・変向ローラ、２４・・・・・・孔、２５・・・・・・
中心軸線、２６・・・・・・糸案内面。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 仮より法に基づく巻縮装置のヒータ端部に設けた糸
   変向機構であって、片持式に支承された軸が設けられて
   おり、この軸の自由端に、糸案内面を備えた変向ローラ
   が支持されている形式のものにおいて、前記変向ローラ
   が両端に位置する２つの制限フランジ部と、この間に位
   置する、制限フランジに比して小径の円筒状の糸案内面
   とから或っており、がっ、円筒状の糸案内面の軸線が前
   記軸の軸線に対して５°〜２０’の鋭角で傾斜して配置
   されていることを特徴とする仮より法に基づく巻縮装置
   の糸変向機構。 ２ 前記傾斜の角度がほぼ１０’である実用新案登録請
   求の範囲第１項記載の糸変向機構。 ３ 糸案内面が滑らかな表面として形成されている実用
   新案登録請求の範囲第１項記載の糸変向機構。 ４ 糸案内面が耐摩耗性材料から戊る実用新案登録請求
   の範囲第１項記載の糸変向機構。