JPS5919590Y2

JPS5919590Y2 - 被覆ア−ク溶接棒の移送区分装置

Info

Publication number: JPS5919590Y2
Application number: JP1978076125U
Authority: JP
Inventors: 幸男有本; 健芙吉良
Original assignee: 日「鉄」溶接工業株式会社
Priority date: 1978-06-06
Filing date: 1978-06-06
Publication date: 1984-06-06
Also published as: JPS54178720U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は被覆アーク溶接棒の移送区分装置、特に連続的
に不等間隔に送られてくる溶接棒を所定本数づつ自動的
に区分するための装置に関するものである。

例えば、被覆アーク溶接棒を製造する工程において、塗
装機で被覆剤を塗装された溶接棒は処理コンベヤーで先
端部ならびにホルダ一部を研摩された後、乾燥工程へ送
られる。

この乾燥工程において溶接棒によっては一旦乾燥枠によ
って枠取りされて定置状態で予備乾燥され、次いで本乾
燥される。

この溶接棒の枠取作業は、従来では不等間隔でしかも連
続的に移送コンベヤー上を流れてくる溶接棒を作業員が
乾燥枠１枚分の収容本数毎に区分けして行なっている。

しかし、溶接棒の区分は作業を人手で行なうことは非能
率的であると共に個人差があり、一枚の乾燥枠に収納さ
れる溶接棒の本数にもバラツキが出やすく、この結果と
して乾燥条件の不均一をもたらし、製品の歩留りの低下
などの不利益をきたすおそれがある。

又不等間隔にしかも連続的に流れてくる溶接棒を人為的
に処理することは、作業員の疲労度も大きく、従って溶
接棒の区分けを自動化することは要員の削減を図ると共
に作業能率の向上および歩留りの向上の目的から強く要
望されているのが現状であった。

本考案は上記の要望に基いてなされたもので、入手によ
る作業を排し自動的に溶接棒の区分が行なえ、作業能率
の向上および製品歩留りの向上に寄与する実用性の高い
被覆アーク溶接棒の移送区分装置を提供することを目的
とする。

この目的を遠戚するための本考案の移送区分装置は、被
覆剤を塗装されて進行方向に対しほぼ直角の姿勢で連続
的に送られてくる溶接棒を移送するコンベヤーを設置す
るとともに、該移送コンベヤーの移送ライン内に該コン
ベヤーよりも短かい長さを有しかつ速度の遅い昇降コン
ベヤーを配置し、該昇降コンベヤーに該コンベヤーの進
行側先端を前記移送コンベヤー面の上方まで押上げるた
めの昇降装置を連設したことを特徴とする。

以下本考案を図面に示す実施例に基いて説明する。

第１図および第２図において、］は被覆剤を塗装した溶
接棒Ｗを進行方向に対しほぼ直角の姿勢で不等間隔にて
連続的に移送する第１の移送コンベヤーであり、該移送
コンベヤー１は図示しないブラッシングコンベヤーの端
部と連結されている。

２は該第１の移送コンベヤー１の終端側に連設された第
２の移送コンベヤーであり、第１のコンベヤー１からの
溶接棒Ｗをそのまま受けて移送するものである。

３は第２の移送コンベヤー２の始端側寄りに該第２の移
送コンベヤー２の移送ライン内に配置した昇降コンベヤ
ーであり、該昇降コンベヤー３は第２の移送コンベヤー
２よりも短かいラインを有しかつ第２の移送ライン２よ
りも遅い回動速度に設定している。

４は前記昇降コンベヤー３の進行方向先端側のみを前記
第２の移送コンベヤー２のコンベヤー面の上方まで押上
げるため昇降コンベヤー３下方に連設したエアーシリン
ダー等の昇降装置である。

第１の移送コンベヤー１の終端側のプーリー５．５′は
軸６によって軸支され、該軸６は軸受７゜７′によって
支承されている。

又第２の移送コンベヤー２の始端側は前記第１の移送コ
ンベヤー１の終端ブーＩＪ−５，５’と同一線上で同一
軸６に軸支されたプーリー８，８′によって受持され、
他方第２の移送コンベヤー２の終端側は軸受１１．１１
’によって支承された軸１０に軸支したプーリー９，９
′によって受持されている。

これら第１および第２の移送コンベヤー１，２の駆動は
、例えばモータからの駆動力を減速機、チェーン等を介
して軸１０に設けたスプロケット２２で受け、該軸１０
を駆動軸とし他方の軸６を従動輪としてコンベヤーベル
トを回動すればよいが、勿論これに限らず別途任意の方
法で駆動してもよい。

また、昇降コンベヤー３は第２図に示す如く、前記第２
の移送コンベヤー２のブーＩＪ−８，８’。

９．９′より若干径の小さいプーリー１２．１２’、
１３゜１３′でベルトを回動し、上昇しない時の昇降コ
ンベヤー３の天面が第２の移送コンベヤー２の天面を越
えないようにしている。

昇降コンベヤー３のプーリー１２．１２’は駆動軸１４
によって軸支され、その両端は軸受１５．１５’によっ
て支承され、又プーリー１３．１３’はベアリングを内
蔵したものが望ましく固定軸１６に軸支され、プーリー
１２．１２’に従動する構造となっている。

固定軸１６は２本のロッド１７．１７’により駆動軸１
４と連結保持されており、該ロッド１７．１７’の両端
部はロッドエンド軸受１８゜１８’、１９．１９’を
介して軸１４．１６に回動可能に軸支されている。

又ロッド１７．１７’の中間は連結板２０によって連結
されると共に、該連結板２０は昇降装置（エアーシリン
ダー）４のロッド２１の先端に固着されている。

さらに昇降コンベヤー３の駆動は軸６に固着したスプロ
ケット２３と駆動軸１４に固着したスプロケット２６と
をチェーンで連結することによって行なうが、該昇降コ
ンベヤー３の速度を第２の移送コンベヤー２の速度より
遅くする必要があるため、スプロケット２６とスプロケ
ット２３の歯数比を例えば１：０．５として減速せしめ
ている。

なお昇降コンベヤー３は移送コンベヤー２に従動させる
ことなく別途独立の駆動源によって所定の速度で回動さ
せてもよい。

昇降装置４は上記昇降コンベヤー３の進行側先端部を第
２図の鎖線位置に示す如く押上げて傾斜状にさせるもの
で、この押上げによって昇降コンベヤー３のコンベヤー
面は第２の移送コンベヤー２のコンベヤー面の上方に移
行し、溶接棒を移し変えるものである。

この昇降装置４の作動は例えば第３図に示すようにタイ
マー２４およびリミットスイッチ２５を組合せ、まずス
イッチ２７を投入すればタイマー２４が作動を開始し、
該タイマー２４の設定時間後にシリンダーのソレノイド
部が切替り、ピストンロッド２１を上昇させる。

上昇限に相当する位置にリミットスイッチ２５を設置し
ておけば、このスイッチ２５のｏｆｆによりソレノイド
が切れピストンロッド２１が下降し始め、同時に再度タ
イマー２４が作動する。

以上の動作を繰り返して昇降コンベヤー３は所定のサイ
クルにて昇降を繰り返すことになる。

このサイクル時間は第２の移送コンベヤー２上に流れる
溶接棒の本数と速度および乾燥枠１枚分の本数などの要
素によって任意に設定すればよい。

なお、上記タイマー２４に代えてオートカウンターを適
宜位置にセットし、溶接棒の本数によってシリンダーの
作動を行なわせてもよい。

図において、２８は昇降コンベヤー３の先端側の近傍に
設けた検知装置であり、該検知装置２８は前記のタイマ
ー２４と接続し、先頭の溶接棒の到達を検知してタイマ
ー２４へ信号を送るようになっている。

次に本考案の装置による溶接棒の区分作用を説明する。

塗装機で塗装された溶接棒はブラッシングコンベヤーで
先端部およびホルダ一部を研摩され、第１移送コンベヤ
ー１上を矢印方向へ不等間隔にしかも連続的に移送され
、次の第２移送コンベヤー２へ移行し同速度で移送を続
ける。

先頭の溶接棒Ｗが検知装置２８によって検知されると、
タイマー２４へ信号を送り第３図にて説明した操作によ
って該タイマー２４が作動を開始し、その設定時間の到
来によってエアーシリンダー４のロッド２１が上昇し、
昇降コンベヤー３を第２図に示す如く上昇させる。

この上昇位置は第２移送コンベヤー２の天面より約１０
〜１５ｍｍ上方程度である。

昇降コンベヤー３の上昇によって今まで第２移送コンベ
ヤー２上を流れていた昇降コンベヤー３長さ範囲内に位
置する複数本の溶接棒Ｗは該昇降コンベヤー３上を移送
されることになり、昇降コンベヤー３の傾斜によって若
干後方へ戻されかつ昇降コンベヤー３と第２移送コンベ
ヤー２の速度差によって溶接棒相互の間隔がつめられほ
ぼ密接状態になる。

昇降コンベヤー３の上限でリミットスイッチ２５に当っ
てエアーシリンダー４が下降し、再び第２移送コンベヤ
ー２上に溶接棒Ｗを戻すとともに、再度タイマー２４が
働き設定時間後にエアーシリンダー４が上昇し、昇降コ
ンベヤー３を押し上げる。

これにより所定本数の第１群の溶接棒は既に昇降コンベ
ヤー３の範囲内を脱して第２移送コンベヤー２上を移送
されており、次の第２群となる溶接棒は昇降コンベヤー
３上に位置することになる。

しかも第２移送コンベヤー２は昇降コンベヤー３よりも
早い速度に設定されていることから、第１群と第２群の
溶接棒との間には間隔ｌが生じることになる。

なお、実際には移送コンベヤー２の速度は２５〜３０％
程度であるので、上記間隔ｌを十分な長さとするには１
〜２秒程度の昇降サイクル時間を設定すれば足りる。

上記動作を繰り返すことにより、溶接棒Ｗは第２図に示
す如く、昇降コンベヤー３を通過した時点で所定本数（
乾燥枠１枚分に相当）毎にかつ間隔１（この間隔は乾
燥枠の両端の縁枠が十分入り込む程度の間隔となる）を
おいて区分され第２移送コンベヤー２上を移送されるこ
とになる。

第２移送コンベヤー２の終端部において手動又は自動で
乾燥枠２９によって枠取りされる。

第４図に枠取りした状態を示す。

以上説明したように本考案の区分装置によれば、コンベ
ヤー上を流れてくる溶接棒の区分は作業において人手を
要することなく、自動的かつ正確に区分けができるため
、枠取作業を容易ならしめ、能率の向上ならびに要員の
削減に寄与するところ大である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案装置の実施例を示す平面図、第２図はそ
の正面図、第３図は昇降装置の作動回路図、第４図は乾
燥枠の斜視図である。１・・・・・・第１移送コンベヤー、２・・・・・・第
２移送コンベヤー、３・・・・・・昇降コンベヤー、４
・・・・・・昇降装置、５．５’、８．８’、
９．９’・・・・・・移送コンベヤーのプーリー、６・
・・・・・軸、７．７’、１１．１１’、１５．１
５’・・・・・・軸受、１０・・・・・・駆動軸、１２
．１２’、１３．１３’・・・・・・昇降コンベヤー
のプーリー、１４・・・・・・駆動軸、１６・・・・・
・固定軸、１７．１７’・・・・・・ロッド、１８．１
８’、１９．１９’・・・・・・ロッドエンド軸受、
２０・・・・・・連結板、２１・・・・・・シリンダー
ロッド、２２．２３．２６・・・・・・スプロケット、
２４・・・・・・タイマー、２５・・・・・・リミット
スイッチ、２７・・・・・・スイッチ、２８・・・・・
・検知装置、２９・・・・・・乾燥枠。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

被覆剤を塗装されて進行方向に対しほぼ直角の姿勢で連
続的に送られてくる溶接棒を移送するコンベヤーを設置
するとともに、該移送コンベヤーの移送ライン内に該コ
ンベヤーよりも短かい長さを有しかつ速度の遅い昇降コ
ンベヤーを配置し、該昇降コンベヤーに該コンベヤーの
進行側先端を前記移送コンベヤー面の上方まで押上げる
ための昇降装置を連設したことを特徴とする被覆アーク
溶接棒の移送区分装置。