JPS5919270B2 - ウエブ乾燥装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、ガス配給ボックスがウェブ誘導路の平面の両
側に配置されている型のウェブ乾燥装置に係る。

米国特許第３９８２３２８号にウェブ乾燥装置が記載さ
れている。

ウェブ搬送路の各側部にウェブに空気を送る１列の配給
ポリクズが配置されている。各列は、ウェブに本質的に
垂直に空気を吹込むボックスとウェブに対して接線方向
に空気を吹込んでウェブを支持且つ安定させるボックス
とを交互に含んでいる。より詳細には後者のボックスは
、特に米国特許第３２３１１６５号より明らかな原理に
従つて機能する。要約すれぱ各ボックスはウェブに沿つ
て対向方向に空気を進ませる平行な２列の開口部を有す
る。これによりウェブをボックスの表面に向つて引寄せ
る力が生じ、最後には距離が極めて小さくなつて静圧降
下が前記力を釣合せる。米国特許第３９８２３２８号に
記載の装置では、更にウエブに垂直方向に吹込む各ボツ
クスは常に、ウエブの反対側で接線方向に吹込むボツク
スに向い合つて配置されている。米国特許第３９８２３
２８号に記載の乾燥装置は、異なる２種の配気ボツクス
が必要なので比較的高価で且つ構造が複雑であるという
欠点を有する。

更に、可能な限り安定な誘導を達成するために、ボツク
ス相互とウエブとの間の正確な相対的調整が必要である
。この装置の別の欠点は、ウエブとボツクスとの間の浮
動距離の安定化にある種の困難が伴なうことである。

これらの困難は主として、接線方向吹込みを行なうボッ
クスに於いて２列の開口部間の領域に低圧が形成され易
いことに起因する。この問題は米国特許第４１３７６４
４号でも検討されており、該特許によれば、接線方向吹
込み用のボツクスを各吹込み方向に１列の平行な２列の
サブボツクスに分割し、ウエブの上面で優勢な静圧とほ
ぼ同じ静圧を持つ多量の空気を前記サブボツクス間に供
給するという解決方法が示されている。米国特許第４１
３７６４４号では、前記解決方法が、米国特許第３９８
２３２８号の乾燥装置に適用されることが特に好ましい
と記載されている。この提案はより安定なウエブ誘導が
達成されることを意味するが、接嘗方向の給気用ボツク
スの設計がより複雑になるので乾燥プラント全体の費用
が更にある程度増加する。本発明の１つの目的は、ウエ
ブの乾燥作業を効果的に遂行し、同時にウエブを安定的
に維持するウエブ乾燥装置を提供することであり、更に
他の目的は全体の構成が単純でかつ安価に製造できるウ
エブ乾燥装置を提供することにある。

この目的は本発明の以下の構成により達成される。

即ち、本発明のウエブ乾燥装置は、ウエブ誘導路の平面
の両側に間隔をおいて配置される複数のガス配給ボツク
スからなり、ガス配給ボツクスは前記平面に実質的に直
交する方向にガス流を向ける第１の開口手段と、前記平
面に実質的に平行な方向にガス流を向ける第２の開口手
段とを有しており、第２の開口手段は第１の開口手段か
らは遠去かる方向にガス流を向けるためのガイド手段を
備えている。

ノ これにより、第１の開口手段から吹き込まれるガス流は
効果的なウエブの乾燥作業を遂行し、第２の開口手段か
ら供給されるガス流はウエブの浮動又は搬送を安定的に
維持し得る。

更に、第２の開口手都には、第２の開白手段からのガス
流を第１の開口手段から遠去かる方向に向けるガイド手
段が備えられているため、第１及び第２の両開口手段か
ら供給されるガス流が衝突して不自然な乱流が形成され
たり、ガスの圧力が場所によつて不均一になつたりする
ことが回避され、ウエブのガス流による保持が極めて安
定的になされる。

又、第２の開口手段からのガス流が流れる前記ガイド手
段に隣接したガス配給ボツクスの第１の表面部分は、第
１の開口手段が配設されている第２の表面部分よりも前
記ウエブ誘導路の平面からの距離が短くなるように構成
されている。

従つて、第１の開口手段がウエブ誘導路の平面からやや
距離が遠く配置されているため、ウエブ乾燥用のガス流
は十分に拡散して、第１の開口手段とウエブとの間の空
間を均一に充たし、乾燥作業が効果的になされる。

又、第２の開口手段が前記平面から相対的に近接して配
置されているため、ウエブの安定的な維持が確保される
。更に、ウエブ誘導路の両側に配置されているガス配給
ボツクスの夫々は、一力の側のガス配給ボツクスの前記
第１の表面部分がウエブ誘導路を間に挾んで他方の側の
ガス配給ボツクスの前記第２の表面部分に対向するよう
に配置されている。

従つて、ウエブは搬送路を通過する際に、一方の側（表
面）で垂直力向のガス流を受けて乾燥作業がなされてい
る時に、その他方の側（裏面）ではウエブの面に対する
接線方向のガス流を受けて安定的に保持されていること
になり、ウエブの乾燥と安定的な維持が一層効果的に確
保される。前記の利点以外に、本発明によれば、種々の
目的に適応すべく相互に多少の部分的な違いを持つシス
テムを構成し得るモジーユールシステムの製造が可能で
ある。この利点及び別の利点はいくつかの具体例に関す
る下記の記載より明らかにされるであろう。種々の図に
於いて、図示の具体例の同じ又は同様の作用細部を示す
ために同じ参照符号が使用されている。

第１ａ図ではウエブ２が搬送路の平面に沿つてウエブの
長さの方向に移動している。

前記平面の両側で相互に同様の多数のガス配合ボツクス
が、ウエプの移動方向で前記の列として配置されている
。図の平面に垂直な方向の配給ボツクス４の幅は、ウエ
ブ２の幅にほぼ一致している。各ボツクス４は、ウエブ
２の移動方向に横断方向に伸びる１列の第１の開口手段
６を有する。

ボツクス４は、前記列と平行な１列の第２の開口手段８
を有しており、図示の具体例では手段８は連続スリツト
８の形状を有する。第１の開口手段６は搬送路の前記平
面に向つて本質的に真直に空気を進ませるように構成さ
れており、他方、第２の開口手段８は本質的に前記平面
に沿つて空気を進ませるように構成されている。より明
確に定義すれば、本発明によれば、前記平面の両側の各
配給ボツクス４の第１の開口手段６は別の側のボツクス
の１列の前記第２の開口手段８から空気が送られる前記
路の別の側の部分の前方に位置している。

従つて、第１図の最左端のボツクス４では、第１の開口
手段６が向い側の配気ボツクス４の１部分１０の前方に
配置されており、向い側のボツクス４の前記第２の開口
手段８は矢印１２に従つて気流を前記部分１０に向つて
進ませるように構成されている。開口手段６及び８を通
つた気流は、矢印１４に従つて配給ボツクスの間を導出
される。第１ａ図に示すプラントでは、開口手段８から
出て配給ボツクスの表面部分１０に沿つて通過する気流
は、ある程度の乾燥作用以外に、主としてウエブ２に対
する安定及び支持作用を有する。

流体力学的原理に基くこの作用は、米国特許第３２３１
１６５号に記載の作用と同種である。従つて要約すれば
この作用は、２個の表面間（第１図では表面１０と材料
ウエブ２との間）の流れは、これらの表面を相互に引寄
せる力を生じさせ、最後に両者の距離が極めて小さくな
り流れに対する静圧降下が前記力を釣合せるという事実
に基く。開口手段６を通つてウエブ２に向つて真直に進
む空気は材料ウエブの乾燥のために使用される。材料ウ
エブは例えば、表面含浸材料の適用後に乾燥させられる
べき両表面を持つ紙ウエブであつてもよい〜 図示の幾何学的構成では、第１の開口手段６を備えた配
給ボツクス４の表面部分は部分１０よりもウエブから遠
距離にあり、乾燥用空気の有利な分配が達成される。

前記乾燥用空気は同時にウエブ２を安定させる作用を有
しておりこれにより、偏平化手段を伴なうことなく極め
て安定なウエブ誘導が達成される。配給ボツクスとウエ
ブとの間の距離は、第１の開口手段６がある所定の寸法
及び幾何学形を有するときに選択される。

第１ａ図に示す具体例では、第２の開口手段８の全部が
同方向に気流を誘導するように配置されている。

次にウエブ２は、図示しない駆動ロールにより対向方向
に駆動され、それ自体公知の方法でウエブの別の乾燥作
用が達成される。しかし乍ら、第２の開口手段８から出
る気流の方向と同方向にウエブ２を駆動することも可能
である。極めて有利な具体例によれば、このような駆動
は前記の気流によつて達成され、従つて駆動ロールは不
要である。第１ｂ図に示す具体例では、第２の開口手段
８がウエブの両側で交互に対向方向に向けられている。

対応する第２の開口手段８から出る空気により掃引され
る。向い側の配給ボツクスの部分に対向する位置に第１
の開口手段６を配置するために、第１ａ図に示す具体例
では両側の配給ボツクスが相互にずらして配置されてい
る。第１ｂ図の具体例ではウエブ２が図示しない駆動ロ
ールによつていずれかの方向に駆動される。前記の２個
の具体例では、主要細部のみが記載且つ図示されている
。

フレーム構造、ブロワ一装置、戻りチユーブ、空気済過
器、空気加熱装置及び材料ウエプ駆動装置等の如き別の
細部は、当業者例えば既存の紙乾燥機より十分に公知で
あるから省略した。第２図にはガス配給ボックス４の１
個がより詳細に示されている。

この具体例の第１の開口手段６は表面部分２１の２列の
断続的スリット２０の形状で形成されている。第２の開
口手段８はガイドとしての傾斜プレート（ガイドプレー
ト）２２と前記プレートに平行なガス配給ボツクスの中
央部分２４との間の連続スリツトの形状で形成されてい
る。中央部分２４は、スリツト列２０を含む表面部分２
１と表面部分１０との間の接続部位を形成している。ガ
イドプレート２２と表面部分２４との間の複数個のスペ
ーサ部分の１個が符号２６に於いて示されている。第３
ａ〜３ｆ図は第２の開口手段８のいくつかの異なる変形
具体例を示す。

第３ａ図は第２図に示す具体例に対応する。

即ち、表面部分とガイドプレート２２との間にスリツト
が設けられている。第３ｂ図は、米国特許第３２３１１
６５号に記載と同種の１列のアィリッド開口部が転移表
面部分２４に設けられている場合を示す。第３ｃ図では
ガイドプレート２２が第３ｂ図のアイリツド開口部を覆
つて配置されている。第３ｄ図は開口手段８がガイドプ
レート２２下方の表面部分２４の中の多数の円孔から成
る場合を示す。第３ｅは１列の長手方向スリツトが表面
部分２４に設けられている場合を示す。最後に第３ｆ図
ではガイドプレート２２が第３ｅ図に示すスリット列を
覆つて配置されている。第４ａ〜４ｄ図は、開口手段６
の種々の具体例の平面図である。

第４ａ図の具体例は第２図の具体例に対応する。

即ち２列のスリツト２０が設けられている。第４ｂ図の
開口手段６は連続スリツトの形状であり、第４ｃ図では
スリツト作用を得るために小ピツチを有する１列の小円
孔の形状であり、第４ｄ図では２列のより大きい円孔の
形状である。

【図面の簡単な説明】

第１ａ図及び第１ｂ図は夫々、本発明のウエブ乾燥装置
の部分断面側面略略図、第２図は第１図及び第２図に示
す種類の装置で使用されるべく構成されたガス配給ボツ
クスの具体例の斜視図、第３ａ〜３ｆ図は第２図に示さ
れる配給ボツクスの１部分の種々の変形具体例の断面図
、第４ａ〜４ｄ図は第２図に示された種類の配給ボツク
スの別の部分の種々の変形具体例の説明図である。 ２・・・ウエブ、４・・・ガス配給ボツクス、６・・・
第１の開口手段、８・・・第２の開口手段、２０・・・
スリツト、２２・・・ガイドプレート。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ウェブ誘導路の平面の両側に間隔をおいて配置され
   る複数のガス配給ボックスからなり、ガス配給ボックス
   は前記平面に実質的に直交する方向にガス流を向ける第
   １の開口手段と、前記平面に実質的に平行な方向にガス
   流を向ける第２の開口手段とを有しており、第２の開口
   手段は第１の開口手段からは違法かる方向にガス流を向
   けるためのガイド手段を備えていて、第２の開口手段か
   らのガス流が流れる前記ガイド手段に隣接したガス配給
   ボックスの第１の表面部分は、第１の開口手段が配設さ
   れている第２の表面部分よりも前記ウェブ誘導路の平面
   からの距離が短くなるように構成されており、ウェブ誘
   導路の両側に配置されているガス配給ボックスの夫々は
   、一方の側のガス配給ボックスの第１の表面部分がウェ
   ブ誘導路を間に挾んで他方の側のガス配給ボックスの第
   ２の表面部分に対向するように配置されているウェブ乾
   燥装置。 ２ 前記ガイド手段が、第１の表面部分と第２の表面部
   分との接続部位に形成された傾斜プレートからなる特許
   請求の範囲第１項に記載の装置。 ３ 前記ガイド手段が第１の表面部分と第２の表面部分
   の夫々から互いに僅かな間隔をおいて平行に伸びる１対
   の傾斜プレートからなる特許請求の範囲第２項に記載の
   装置。 ４ 全てのガス配給ボックスの第２の開口手段がガス流
   を同一方向に進ませるように配置されている特許請求の
   範囲第１項から第３項までのいずれかに記載の装置。 ５ 前記第２の開口手段がガス流によりウェブを駆動さ
   せ得るようにガス流を進ませる特許請求の範囲第４項に
   記載の装置。 ６ ウェブ誘導路を間に挾んで互いに対向して配置され
   ているガス配給ボックスの第２の開口手段の夫々が互い
   に逆方向にガス流を進ませるように配置されている特許
   請求の範囲第１項から第３項までのいずれかに記載の装
   置。