JPS5919214Y2 - 高周波加熱装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はヒータ発熱部の支持構造を改良した高周波加
熱装置に関する。

加熱室内部にヒータを併設し調理を効率的に行うものが
知られているが、この種の高周波加熱装置においては、
第１図に示すように本体ａの内部に設けられた加熱室す
の天井面Ｃおよび底面ｄにヒータｅおよびヒータｆが通
常はそれぞれ距離ｇおよびｈだけ離間して端子部ｉを加
熱室すの側壁に設けられた電気的接続部ｊに着脱自在に
、または固定して取付けられている。

また、発熱部には従来は第２図または第３図に示すよう
に支持されていた。

すなわち、天井面Ｃに設けられたヒータｅは第２図に示
すようにコ字形の磁器からなるヒータ受部１の凹部に嵌
装され、ねじｍにより天井面Ｃに取付けられていた。

または第３図に示すようにヒータ受部１を支持金具ｎに
より天井面ＣにねじＯにより取付けていた。

しかして、このような従来の発熱部にの支持構造には次
に述べるような欠点があった。

すなわち、ヒータｅおよびｆは通常加熱室すの天井面Ｃ
または底面から異なる距離ｇまたはｈだけ離間させ加熱
室すの有効高さの確保および調理性能の向上を図ってい
るので上下のヒータｅおよびｆのヒータ受部１の形状を
それぞれ専用にする必要があり部品共通化が不可能とな
ると同時にヒータ受部１の容積が大となりさらに形状も
複雑で、型代および部品代が高価となる。

つぎに、加熱室すの天井面Ｃまたは底面ｄへの取付けが
ねじＯまたは支持金具ｎにより行なわれるため、ヒータ
受部１の取付時に直接外力が加わり破損が生じ易い。

またヒータ受部１の露出部分が大きいため、調理品の出
し入れ時に容器等により破損される場合がある。

また、マイクロ波加熱時にねじＯまたは支持金具ｎに電
界集中がおこり易く高温となり部品の破損を招く場合が
ある。

この考案は上記の事情を考慮してなされたものでその目
的とするところは、ヒータの発熱部を磁器からなるヒー
タ受部の四部に嵌装させ、上記ヒータ受部の外側図に沿
って包囲して折曲された支持金具を介して支持すること
により、ヒータ受部の破損を防止するとともに、上記ヒ
ータ受部の上下のヒータに共通に使用できるようにし、
組立性を向上し安価な高周波加熱装置を提供しようとす
るものである。

以下、この考案の一実施例を第４図乃至第７図にもとづ
いて説明する。

第４図中１は高周波加熱装置の本体で、この本体１の内
部には加熱室２が設けられている。

この加熱室２の天井面３および底面４には上部ヒータ５
と下部ヒータ６とが壁面からＬｌ、Ｌ２を離間して設け
られている。

これらヒータ５および６はその端子部５ａおよび６ａを
加熱室２の背壁７に設けられた電気的接続部８，８に固
定されている。

また発熱部５ｂ、６ｂは第５図および第６図に示すよう
にコ字形の磁器からなる上下のヒータに共通の形状、寸
法に形成したヒータ受部９の凹部９ａに嵌装されるよう
になっている。

さらに、このヒータ受部、９を支持する上部ヒータ５用
の支持金具１０と、下部ヒータ６用の支持金具１１とが
上記ヒータ受部９の外側面を包囲して上下ヒータごとに
それぞれ専用に設けられている。

また、第６図および第７図に示すようにヒータ受部９の
横幅Ｗは上記支持金具１０および１１の横幅Ｗよりも小
さくしである。

したがって、ヒータ受部９を支持金具１０または１１の
支持部１０ ａまたは１１ ａに嵌装し支持させた際に
ヒータ受部９が支持金具１０または１１から突出しない
ようになっている。

また、ヒータ受部９の外側面のうちの一面に凹部９ｂを
設け、支持金具１０および１１の支持部１０ａおよび１
１ ａには上記ヒータ受部９に設けられた凹部９ｂに嵌
合する突部１０ｂおよび１１ ｂが設けられていて、ヒ
ータ受部９が支持金具１０または１１から脱落しないよ
うになっている。

そこで、上記構成のものにあっては上部ヒータ５の発熱
部５ｂまたは下部ヒータ６の発熱部６ｂを嵌装する凹部
９ａが形成された磁器からなるヒータ受部９の外側面に
沿って包囲して折曲した上部ヒータ５用の支持金具１０
および下部ヒータ６用の支持金具１１をそれぞれ設け、
上部ヒータ５側のヒータ受部９および下部ヒータ６側の
ヒータ受部９をこれらの各支持金具１０．１１を介して
加熱室２の内壁に取付けるようにしたので、上部ヒータ
５用の支持金具１０および下部ヒータ６用の支持金具１
１の形状を変えることにより、ヒータ受部９を上部ヒー
タ５側と下部ヒータ６側とで共通に使用することができ
、ヒータ受部９の形状を簡略化することができ、さらに
組立性の向上およびコスト低下が図れるとともに、ヒー
タ受部９の周囲を支持金具１０．１１によって包囲する
ことにより、ヒータ受部９の破損を防止することができ
る。

さらに、マイクロ波加熱に際し支持金具１０．１１によ
って電波を反射させた加熱室２内の電界分布を均等化す
ることができる。

また、上部ヒータ５および下部ヒータ６の各発熱部５
ａ 、５ ａを共通の形状、寸法に形成した磁器からな
るヒータ受部９によってそれぞれ支持させるようにした
ので、従来に比べてヒータ受部９の製造を容易化するこ
とができ、コスト低下を図ることができる。

さらに、ヒータ受部９の横幅Ｗを支持金具１０および１
１の横幅Ｗよりも小さくしたので、ヒータ受部９が支持
金具１０．１１から突出することがなく、ヒータ受部９
の破損を確実に防止することができる。

なお、この考案は上記実施例に限定されるものではない
。

例えば、第８図および第９図に示すようにヒータ受部９
の外側面のうちの一面の周縁部に凹部９Ｃを設ける一方
、支持金具１０および１１の支持部１０ ａおよび１１
ａの外側に上記凹部９Ｃに嵌合する段部１０ Ｃおよ
び１１ Ｃを設けてヒータ受部９が支持金具１０または
１１から脱落しないようにしてもよい。

また、第１０図および第１１図に示すようにコ字形の磁
器からなるヒータ受部９を針金からなる支持金具１０お
よび１１で支持するようにしてもよい。

すなわち、針金を２本並列して開放側をヒータ受部９の
コ字形の上部に設けられた取付穴９ｄ、９ｄに嵌合させ
たのち、コ字状にヒータ受部９の外側を包囲して支持し
、他方側を加熱室２の天井面３および底面４への取付部
としたものであって、このような構造にすることによっ
てヒータ受部９を弾性的に支持するのでヒータ受部９の
破損を防止するとともに脱落防止が完全になる。

以上説明したように、この考案によればヒータの発熱部
を嵌装する凹部が形成された磁器からなるヒータ受部の
外側面に沿って包囲して折曲した支持金具を設け、ヒー
タ受部をこの支持金具を介して加熱室内壁に取付けるよ
うにしたので、加熱室の上部および下部の各支持金具の
形状を変えることにより、ヒータ受部を加熱室の上部お
よび下部に配置される各ヒータで共通に使用することが
でき、組立性の向上およびコスト低下が図れるとともに
、ヒータ受部の周囲を支持金具で包囲することにより、
ヒータ受部の破損を防止することができ、さらに支持金
具がマイクロ波加熱に際し電波を反射させ加熱室内の電
界分布を均等化する等の各種の実用上に優れた効果を得
ることができる。

【図面の簡単な説明】 第１図は従来の高周波加熱装置の縦断面図、第２図は第
１図のＡ部を拡大して示す縦断面図、第３図は同じく第
１図のＡ部を拡大して示す他の従来例の斜視図、第４図
乃至第７図はこの考案の一実施例を示すもので、第４図
は全体の縦断面図、第５図は第４図のＢ部を拡大して示
す縦断面図、第６図はヒータ受部の斜視図、第７図は支
持金具の斜視図、第８図は他の実施例のヒータ受部の斜
視図、第９図は同じく他の実施例の支持金具の斜視図、
第１０図はさらに他の実施例のヒータ受部および支持金
具の結合状態の斜視図、第１１図は第１０図のＭ−ＸＩ
線に沿う縦断側面図である。 １・・・・・・本体、２・・・・・・加熱室、５・・・
・・・上部ヒータ、６・・・・・・下部ヒータ、５ｂ、
６ｂ・・・・・・発熱部、９・・・・・・ヒータ受部、
９ｄ・・・・・・凹部、１０．１１・・・・・・支持金
具。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）本体と、この本体の内部に設けられた加熱室と、
   この加熱室内部に設けられたヒータとがらなり、上記ヒ
   ータは発熱部を磁器からなるヒータ受部の凹部に嵌装し
   、上記ヒータ受部の外側面に沿って包囲して新曲した支
   持金具を介して加熱室内壁に支持したことを特徴とする
   高周波加熱装置。
2. （２）複数のヒータの各発熱部を共通の形状、寸法に形
   成した磁器からなるヒータ受部によってそれぞれ支持さ
   せたことを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項記
   載の高周波加熱装置。
3. （３）ヒータ受部の横幅を支持金具の横幅よりも小にし
   たことを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項記載
   の高周波加熱装置。