JPS59190347A - 真空ろう付けにより製造されるアルミニウム製熱交換器のフイン材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、真空ろう付けによりアルミニウム製熱交換
器を製造するに際して用いられる゛耐食性および犠牲陽
極効果のすぐれたフィン材に関するものである。

従来、一般に、例えば自動車のラジェータや、空調機器
などには、アルミニウム製熱交換器が広く使用されてい
る。この熱交換器は、通常、フィン材として、純度：９
９．７０％以上のＭ（ＪＩＳ１０７０材）または純度：
９９．８０％以上のＭ（Ｊ工５１０８０材）の薄板、あ
るいはこれらの薄板を芯材とし、この芯材の両面にＡ６
−８ｉ系合金のろう材をクラッドしたものからなるフレ
ージングシートのいずれかを用い、また管材としては、
いずれもろう付けまたは押出加工により成形された。

Ｍ−Ｍｎ系合金製管拐、あるいはＡｌｌ　−Ｍｎ系合金
を芯材とし、この芯材の表側ｖＣＭ−８ｉ系合金のろう
材をクラッドして々る複合管材を用い、これらフィン材
と管材とを、必ずろう材が存在する状態で組合せて、熱
交換器形状に組立て、この状態で、真空ろう付けするこ
とによって製造されている。

しかし、この従来熱交換器においては、フィン材の耐食
性が劣り、かつフィン材の管材に対する犠牲陽極効果も
十分満足するものでないため、比較的短時間で使用寿命
に至るものであった。

そこで、本発明者等は、上述のような観点から、すぐれ
た耐食性を有すると共に、犠牲陽極効果にもすぐれ、す
なわち管材に比して電気化学的に卑なフィン材を開発す
べく研究を行なった結果、重量係で、 Ｉｎ：０．０１〜０．１５％、 Ｚｎ：　０．０３〜０．３　％、 を含有し、さらに必要に応じて、 Ｍｇ：０．０５〜１％、 Ｍｎ：　０．１〜１．５％、 Ｚｒ：０．０２〜０．２　％、 Ｃ！ｒ　：　　０．０　２〜０．３　　％、のうちの１
種または２種以上を含有し、残りがＭと不可避不純物か
らなる組成を有するＭ合金は、１０７０材や１０８０材
などの純Ｍに比して、すぐれた耐食性および電気化学的
に卑な特性を有し、したがって、このＭ合金を熱交換器
のフィン材として用いた場合には、すぐれた犠牲陽極効
果によって管材をよく防食することから、フィン材自体
のもつすぐれた耐食性と相まって、熱交換器の著しく長
期に亘る使用が可能になるという知見を得たのである。

したがって、この発明は、上記知見にもとづいてなされ
たものであって、以下に成分組成を上記の通りに限定し
た理由を説明する。

（ａ）　　Ｉｎ 釦成分には、フィン材を電気化学的に卑にし、もって管
材に対してすぐれた犠牲陽極効果を発揮する作用がある
が、その含有量が０．０１％未満では前記作用に所望の
効果が得られず、一方０．１５係を越えて含有させても
前記作用により一層の向上効果が現われないばかりでな
く、むしろ耐食性が劣化するようになることから、その
含有量を００１〜０１５係と定めた。

（ｂ）　　Ｚｎ Ｚｎ成分には、フィン材の耐食性を著しく向上させる作
用があるが、その含有量が０．０３％未満では所望のす
ぐれた耐食性を確保することができず、一方０．３％を
越えて含有させてもより一層の耐食性向上効果が見られ
ないばかりでなく、真空ろう付は時におけるＺｎ蒸発が
著しくなって、炉汚染などの問題が発生するようになる
ことから、その含有量を０．０３〜０．３係と定めた。

（ｃ）　　Ｍｇ Ｍｇ成分には、フィン材のもつ犠牲陽極効果を損なうこ
となく、さらに一段と耐食性全向上させる作用があるの
で、より一層すぐれた耐食性が要求される場合に必要に
応じて含有されるが、その含有量が０．０５％未満では
所望の耐食性向上効果が得られず、一方１％を越えて含
有させても耐食性向上効果が飽和するばかシでなく、む
しろ加工性や高温耐垂下性が低下するようになることか
ら、その含有量’ｔｏ、０５〜１チと定めた。

（ｄ）　　Ｍｎ、　Ｏｒ、　およびＺｒこれらの成分に
は、特に高温強度を向上させ、もって真空ろう付は時に
要求されるフィン材の耐垂下性をより一段と向上させる
作用がちるので、特にすぐれた耐垂下性が要求される場
合に゛必要に応じて含有されるが、その含有量が、それ
ぞれＭｎ：０．１％未満、　Ｃｒ：　Ｏ’、０２　％未
満、およびＺｒ０１０２襲未満では所望の高温強度改善
効果が得られず、一方Ｍｎ：１．５％、Ｃｒ：０．３％
、およびＺｒ：０．２％全それぞれ越えて含有させても
より一層の高温強度改善効果が現われないばか９でなく
、巨大晶出物などが形成されるように寿って加工性が劣
化するようになることから、その含有量を、それぞれＭ
ｎ：　０．１　１．５％、　Ｏｒ：　０．０２−０．３
％。

およびＺｒ：０．０２〜０．２％と定めた。

なお、この発明のフィン材は、不可避不純物として、Ｆ
ｅ：０．５％以下、Ｓｉ：０．３％以下、（ｕ：０．０
３％以下、またはＴｉ：０．０３％以下を含有する場合
があるが、これらの許容値を越えない限シフイン材のも
つ特性が何ら損なわれるものではない。

つぎに、この発明のフィン材を実施例により具体的に説
明する。

実施例 通常の溶解法により、それぞれ第１表に示される成分組
成をもった本発明フィン材用Ｍ合金１〜２０、比較フィ
ン材用Ｍ合金１〜３．管材用Ｍ合金、およびろう材用Ｍ
合金の溶湯を調製し、鋳造した後、均質化熱処理を施し
、さらに面削の後、熱間圧延を施して板厚　８観の熱延
板とし、つぎにこの本発明フィン材用Ｍ合金１〜２０お
よび比較フィン材用Ｍ合金１〜３の熱延板の一部に冷間
圧延を施して板厚：０．２ｍｍの冷延板からなる本発明
フィン月１〜２０および比較フィン材１〜３を製造した
。

また、上記管材用Ｍ合金の熱延板の一部およびろう材用
Ｍ合金の熱延板には冷間圧延を施して板厚：１ｍｍの冷
延板（以下前者を管材用薄板という）とした。ついで、
残りの上記本発明フィン材用Ｍ合金１〜２０と比較フィ
ン材用Ｍ合金１〜３の熱延板のそれぞれの両面に、上記
ろう材用Ｍ合金の冷延板を重ね合わせ、この状態で熱間
圧延を施してクラッドし、引続いて冷間圧延を施すこと
によって板厚：０．２ｔｕｌＯ本発明複合フィン材１〜
２０および比較複合フィン材１〜３をそれぞれ製造した
。さらに上記管材用Ｍ合金の残りの熱延板については、
その片側面に上記ろう材用Ｍ合金の冷延板を重ね合わせ
、この状態で熱間圧延を施してクラッドし、さらに冷間
圧延を施すことによって板厚、１咽の管材用複合薄板を
製造した。

つぎに、この結果得られた本発明フィン材１〜２０、比
較フィン材１〜３１本発明複合フィン材１〜２０．およ
び比較複合フィン材１〜３のそれぞれから試験片を切出
し、この試験片に、真空中、温度口６００℃に１０分間
保持後、強制冷却の熱処理を施した後、その一部全５．
５％濃度の食塩水中に浸漬し、１　＋ｎＡ／　ｃ／Ｌの
アノード電流を印加した状態で溶解電位全測定し、寸だ
残りの試験片については、ｐＨ３に調整した食塩水中に
２０時間浸漬の試験全行ない、試験後の腐食減量を測定
した。

また、本発明フィン材１〜２０および比較フィン材１〜
３と管材用複合薄板、並びに本発明複合フィン材１〜２
０および比較複合フィン材］〜３と管材用薄板とを、そ
れぞれフィン材寸法゛３０ｗｎ　Ｘ　８０　ａｍ、管材
用薄板および複合薄板寸法：５０端ン、８０ｍとした状
態で、水平に置いた管材用薄板の長手方向中心線にそっ
てフィン材を立設した状態に組立て、この状態で、ｌ　
Ｑ　　ｔｏｒｒの真空中、温度：６００℃に１０分間保
持の条件で真空ろう付けし、真空ろう付は後の試験片に
ついて５００時間の０ＡＳＳ試験を行ない、管材用薄板
または複合薄板の孔食数および最大孔食深さを測定する
と共に、フィン材の浸食状態を観察した。なお、侵食状
態は、腐食がきわめて軽微のもの°◎印。

腐食が普通のもの：○印、腐食の比較的多いものΔ印、
腐食の著しいもの：×印、フィン材自体の残存がわずか
のもの：××印でそれぞれ評価した。これらの結果全第
２表に示した。

械２表に示される結果から、本発明フィン材１〜２０お
よび本発明複合フィン材１〜２０は、いずれもすぐれた
耐食性を有し、かつ電気化学的に卑な特性をもつので、
すぐれた犠牲陽極効果を発揮し、管材を十分満足した状
態で防食するのに対して、■ｎおよびＺｎのいずれか、
または両方を含有しかい比較フィン材１〜３および比較
複合フィン材１〜３においては、耐食性および犠牲陽極
効果のうちの少なくともいずれかが劣ったものになって
いることが明らかである。

上述のように、この発明のフィン材は、すぐれた耐食性
を有し、かつ犠牲陽極効果にもすぐれているので、これ
全実用に供した場合には管制をよく防食することから、
フィン材自体のもつすぐれた耐食性と相まって熱交換器
の著しく長期に亘る使用を可能とするなど工業上有用な
特性を有するのである。

出願人　三菱アルミニウム株式会社 代理人　富　１）和　夫　外１名

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）　　Ｉｎ：　０．０１〜０．１５％、Ｚｎ：　０
   ．０３〜０．３　％、 を含有し、残シがＭと不可避不純物からなる組成（以上
   重量係）を有することを特徴とする真空ろう付けによシ
   製造されるアルミニウム製熱交換器のフィン材。
2. （２）工ｎ、０．０１〜０．１５係、 Ｚｎ：０．０３〜０．３係、 全含有し、さらに、 Ｍｇ：０．０５〜１％、 を含有し、残シがＭと不可避不純物からなる組成（以上
   重量係）を有することを特徴とする真空ろう付けにより
   製造きれるアルミニウム製熱交換器のフィン材。
3. （３）　　Ｉｎ：　０．０１〜０．１５％、Ｚｎ　：　
   ０．０３〜０．３　％、 を含有し、さらに、 Ｍｎ、０．１−１．５％、 Ｚｒ　：　０．０２〜０．２　％、 Ｏｒ　：　０．０２−０．３％、 のうちの１種または２種以上を含有し、残シがＭと不可
   避不純物からなる組成（以上重量％）を有することを特
   徴とする真空ろう付けにより製造されるアルミニウム製
   熱交換器のフィン材。
4. （４）　　Ｉｎ　：　０．０１〜０．１５　％、Ｚｎ：
   ０．０３〜０．３％、 全含有し、さらに、 Ｍｎ：０．１〜１．５％、 Ｚｒ：０．０２〜０．２％、 Ｃｒ：　０．０２〜０．３　％、 のうちの１種または２種以上と、 Ｍｇ１Ｑ、０５〜１チ、 全含有し、残りがＭと不可避不純物からなる組成（以上
   重量％）全有することを特徴とする真空ろう付けにより
   製造されるアルミニウム製熱交換器のフィン材。