JPS5918883Y2 - 合成樹脂製ホイ−ルキャップの取付構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は自動車等車輪のホイールに装着する合成樹脂
型ホイールキャップの取付構造に関するものである。

近年、ホイールキャップにおいては、テ゛ザインの自由
度、低コスト、アルミホイール調外観の要求から着色、
塗装、メッキ等により金属外観をもたせた合成樹脂型ホ
イールキャップの採用度が多くなってきた。

この合成樹脂型ホイールキャップのホイールへの取付方
法としては、ホイールキャップ本体の裏面外周部に沿っ
て複数のクリップ取付は部を設けて、これにクリップを
取付け、このクリップの先端に湾曲立上り部を形成し、
この湾曲立上り部をホイールリムに係止し、ホイールキ
ャップをホイールに装着する方法がとられていた。

しかし、この従来の取付方法においては、ホイールキャ
ップをホイールリムに装着固定するためのクリップの湾
曲立上り部のばね力の影響、合成樹脂の熱膨張、収縮、
クリープ等のため、クリップとその取付は部との間にガ
タが発生したり、合成樹脂型ホイールキャップ取付は部
が変形する等の不具合があった。

この考案は上記にかんがみて、クリップとその取付は部
との間にガタが発生せず、また合成樹脂型ホイールキャ
ップのクリップ取付は部が変形しない合成樹脂型ホイー
ルキャップの取付は構造を提供するものである。

この考案の要旨は、合成樹脂型ホイールキャップ本体の
裏面外周に沿って複数個のクリップ取付は部を設けると
ともに、このクリップ取付は部にホイールリムに係止す
るためのクリップを備えたホイールキャップであり、こ
のクリップ取付は部はホイールキャップ本体よりその軸
方向内側に突出するクリップ受は部を形成するとともに
この受は部の上面中央部に凹部を設け、また、クリップ
は板ばねの中央部にクリップ受は部の凹部に係止可能な
係止爪を下方に突設し、かつ一端には湾曲立札上り部が
形成されたホイールキャップにおいて、クリップは一体
または別体よりなり、クリップ受は部の上面または下面
と接するクリップの自由端に湾曲立上り部とは逆方向に
延びる脚部を形成し、ホイールキャップをホイールに装
着時、クリップの湾曲立上り部はホイールリムに係止し
、脚部はホイールディスクに弾接し、弾接により生ずる
応力が、前記クリップ受は部に発生するホイール中心方
向の応力を減少させる方向であることを特徴とする合成
樹脂製ホイールキャップの取付構造にある。

以下、この考案の一実施例を図面にもとづいて説明する
。

第１、第２図に示すように合成樹脂製ホイールキャップ
本体１の裏面外周部にホイールキャップ本体１よりその
軸線方向内側に突出するクリップ取付は部２が一体成形
されている。

このクリップ取付は部２は、平板状の受は部７と、この
受は部７をホイールキャップ本体１に支承する支持部８
が受は部７の下面１０に形成され、受は部７の上面９に
はほぼ中央にクリップ３固定用の凹部１１が形成されて
いる。

なお、クリップ取付は部２は合成樹脂製ホイールキャッ
プ本体１の裏面外周に４〜８個等間隔に設けるのが好ま
しい。

また、ホイールキャップ本体１をホイール４に装着固定
するためのクリップ３は板ばねよりなり、はぼ中央にク
リップ受は部７の凹部１１に係止可能な係止爪１２を下
方に突設し、かつクリップ３の一端にはホイールリム５
に係止するための湾曲立上り部１３が形成されている。

さらに、両側縁部はクリップ取付は部２のクリップ受は
部７に挿入可能に内側に略コ字状に折曲された折曲部１
４．１４が形成され、この折曲部１４．１４の一端には
この考案の特徴である脚部１５．１５が湾曲立上り部１
３とは逆方向に、かつホイールキャップ１をホイール４
に装着時、脚部１５．１５がホイールディスクロに弾接
するように延びている構造である。

なお、実施例では折曲部１４を略コ字状としたが、折曲
部１４の形状は、クリップ受は部７にクリップ３装着時
がたつきが発生しない範囲で適宜選定することができる
。

このクリップ３をクリップ受は部７に装着するには、ク
リップ受は部７の両側縁にクリップ３の折曲部１４．１
４を押込むとともに、係止爪１２をクリップ受は部７の
凹部１１に係止固定する。

そして、クリップ３がクリップ受は部７に装着されたホ
イールキャップ本体１をクリップ３のばね弾性を利用し
てホイール４に装着する。

この取付けにより、クリップ３の湾曲立上り部１３はホ
イールリム５に係止し、クリップ３の脚部１５はホイー
ルディスク６に弾接する。

また、第３図はこの考案の第２の実施例を示すもので、
クリップ２３の一端に形成された湾曲立上り部１３の両
側に脚部１１５．１１５が形成されている。

脚部以外の構造およびホイールへの取付方法は上記第１
の実施例と同一である。

なお、第１、第２実施例では、クリップに脚部が一体的
に形成されたものを取上げたが、第４、第５図に示す第
３の実施例のように、クリップと脚部が形成されたり、
リップが別体でもよい。

この場合、クリップ３３は、上記第１の実施例の構造か
ら脚部を取りのぞいたのと同一の構造であり、またクリ
ップ１６は、板ばねよりなり、はぼ中央にクリップ３３
の係止爪１２が係止可能な開口１７が設けられ、一端に
は脚部２１５が形成されている構造である。

この考案は上記のように、クリップにホイールディスク
と弾接可能な脚部を設けたので、ホイールキャップをホ
イールリムに装着固定するためのクリップ湾曲立上り部
のばね力、クリープ現象、ホイールリムからの繰返し衝
撃およびホイールからの熱によるクリップ受は部の変形
がホイールディスクに係止された脚部のばね力により相
殺または防止されるため、クリップとその取付は部との
間にガタの発生しない□合威軸脂製ホイールキャップの
取付構造を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の実施例を示し、第１図は合成樹脂製ホ
イールキャップのホイールへの取付状態を示す要部断面
図、第２図はクリップ取付は部とクリップの斜視図、第
３図はこの考案の他の実施例におけるクリップの斜視図
、第４、第５図はこの考案のさらに他の実施例を示し、
第４図はクリップの斜視図、第５図は、合成樹脂製ホイ
ールキャップの要部断面図である。 １・・・・・・合成樹脂製ホイールキャップ本体、２・
・・・・・クリップ取付は部、３．２３．３３・・・・
・・クリップ、４・・・・・・ホイール、５・・・・・
・ホイールリム、６・・・・・・ホイールデスク、７・
・・・・・クリップ受は部、９・・・・・・上面、１０
・・・・・・下面、１５．１１５．２１５・・・・・・
脚部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 合成樹脂型ホイールキャップ本体の裏面外周に沿って複
   数個のクリップ取付は部を設けるとともに、前記クリッ
   プ取付は部にホイールリムに係止するためのクリップを
   備えたホイールキャップであり、前記クリップ取付は部
   はホイールキャップ本体よりその軸方向内側に突出する
   クリップ受は部を形成するとともに前記受は部の上面中
   央部に凹部を設け、前記クリップは板ばねの中央部に前
   記クリップ受は部の凹部に係止可能な係止爪を下方に突
   設し、かつ一端には湾曲立上り部が形威されたホイール
   キャップにおいて、前記クリップは一体または別体より
   なり、前記クリップ受は部の上面または下面と接する前
   記クリップの自由端に前記湾曲立上り部とは逆方向に延
   びる脚部を形威し、ホイールキャップをホイールに装着
   時、前記クリップの前記湾曲立上り部はホイールリムに
   係止し、前記脚部はホイールディスクに弾接し、弾接に
   より生ずる応力が、前記クリップ受は部に発生するホイ
   ール中心方向の応力を減少させる方向であることを特徴
   とする合成樹脂型ホイールキャップの取付構造。