JPH0537842Y2

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Info

Publication number: JPH0537842Y2
Application number: JP1985066209U
Authority: JP
Priority date: 1985-05-01
Filing date: 1985-05-01
Publication date: 1993-09-24
Anticipated expiration: 2000-05-01
Also published as: JPS61180801U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は自動車のデイスクホイールに取付ける
ホイールカバーに関するものである。

（従来の技術）自動車のホイールカバーは装飾目的のためデザ
インの多様化ができ、かつ、重量軽減の利点もあ
るところから金属製のものに代わつて合成樹脂製
のものが広く用いられている。このような樹脂ホ
イールカバーをデイスクホイールに係止する保持
機構としては、ホイールカバーをデイスクホイー
ルに固く保持し、悪路走行、高速走行にも堪えて
脱落しない保持力を有するとともに、なお、かつ
装着性、離脱性がよいこと、すなわち、ホイール
カバーをデイスクホイールに押し込み又は引き出
す際、容易に取付け、取外しができることが要求
される。従来の保持機構は、ホイールカバー本体
に取付けた板ばね又は線ばねをデイスクホイール
のハンプ部に係止し、ばねの弾力を利用してホイ
ールカバーを保持する構成であり、その一例を第
５図について説明する。同図において、１はデイ
スクホイール、２はホイールカバー、３は板ばね
で、板ばね３はホイールカバー２に取付けられ、
デイスクホイール１のハンプ部１ａに係止し、ホ
イールカバー２をデイスクホイール１に保持す
る。また、板ばねの代わりに線ばねをデイスクホ
イールのハンプ部に係止する構成のものもある。

ところで、現在行われている保持力の検査試験
としては、悪路走行、高速走行を想定して、デイ
スクホイールにタイヤを装着し、タイヤに規定の
空気圧を充満し、デイスクホイールの中央部に
1.0〜2.0倍の荷重をつけて、１〜2mの高さから落
下させてホイールカバーの脱落の有無を検査して
いる。この落下試験に堪える保持力を得るため、
いずれの保持機構においても、ばねの弾力を強化
して衝撃力を吸収している。そのため、板ばねの
厚さを厚くしたり、線ばねの直径を大きくしたり
してばねの強度を強くする必要がある。しかし、
ばねの強度が強くなると、ばねがデイスクホイー
ルのハンプ部に食い込み、ホイールカバーの装
着、離脱の性能が悪くなる欠点があつた。またこ
のように、板ばね、線ばねの金属が直接デイスク
ホイールの金属に係止するため、きずを発生さ
せ、さびの原因となつていた。特に第６図に示す
ように、板ばね４につめ４ａを設けてデイスクホ
イールのハンプ部に食い込ませる方式のつめ機構
を設けたものは、デイスクホイールに強烈なきず
を発生させ、さびの原因となつていた。

（考案が解決しようとする問題点）従来のホイールカバーは、板ばね、線ばねを直
接デイスクホイールに係止するため、デイスクホ
イールにきずを発生させたり、また、デイスクホ
イールに食い込んで、装着性、離脱性の性能劣化
を起こしたりしたので、本考案は、これらの欠点
を除去し、安価で、デイスクホイールにさびを発
生させず、しかも確実に固着され、なお、かつ装
着性、離脱性の向上したホイールカバーを提供す
ることを目的とするものである。

（問題点を解決するための手段）第１実施例に対応する第１図及び第２図に示す
ように、一対の外側係止リブ５と内側係止リブ６
とをホイールカバー本体２の裏面から一体に形成
し、両係止リブ５，６の中間にばね７を介在さ
せ、ホイールカバーをデイスクホイールに装着す
るため押し込むと、ばね７の弾力によつて外側係
止リブ５はデイスクホイール１のハンプ部１ａに
圧着し、内側係止リブ６はデイスクホイール１の
かべ部１ｂに圧着する構成とする。

（作用）ホイールカバーをデイスクホイールに押し込む
と、一対の外側係止リブ５と内側係止リブ６と
は、両係止リブ６，５の中間に介在するばね７の
弾力によつてそれぞれデイスクホイール１のハン
プ部１ａとかべ部１ｂに圧着してホイールカバー
をデイスクホイールに保持する。その圧着力は、
ばね７の弾力の調整、すなわち、板ばねの板厚、
形状、又は線ばねの線径を調整することによつて
自由に調整することができ、確実にデイスクホイ
ールに保持することができる。また、圧着部は、
ハンプ部とかべ部とを利用しているため、温度、
使用経時変化による変形はなく、ホイールカバー
装着時、離脱時には従来のように金属と金属との
接触でなく、樹脂と金属との接触なので、感触は
滑かで従来品に比べると容易な力で装着、離脱が
可能である。

（実施例） (1) 第１実施例第１図に本考案の第１実施例の正面断面図を、
第２図にその要部を分解斜視図で示している。両
図において、１はデイスクホイール、２はホイー
ルカバー本体、５は外側係止リブ、６は内側係止
リブ、７は板ばねで、一対の外側係止リブ５と内
側係止リブ６とはホイールカバー本体２の裏面か
ら一体に形成し、両係止リブの中間に板ばね７を
介在させる。このような一対の係止リブは、ホイ
ールカバーに４か所以上設けることが望ましい。
また、板ばね７は必ずしもこの形状に限るもので
はなく、第２図７ａ，７ｂに示すような形状でも
よい。

(2) 第２実施例第３図に本考案の第２実施例として、外側係止
リブ５ａと内側係止リブ６ａとの中間に線ばね７
ｃ又は７ｄを介在させる場合の要部を分解斜視図
で示している。第１実施例の板ばね７の代わりに
線ばね７ｃ又は７ｄを用いたもので、作用、効果
は第１実施例と同様である。

(3) 第３実施例第４図に本考案の第３実施例の要部を斜視図で
示している。本実施例は上記第１，２実施例にお
いて、板ばね又は線ばねを用いた代わりに、ばね
機能を有する樹脂材で一体構造としたものであ
る。第４図において、５ｂは外側係止リブ、６ｂ
は内側係止リブで、７ｅはホイールカバー本体２
と一体成形した樹脂構造のばね機能を有する樹脂
材である。この場合も、作用、効果は上記第１，
２実施例と同様である。

（考案の効果）デイスクホイールに係止する係止リブが樹脂成
形品であるため、ホイールカバーと一体に安価に
製作され、樹脂材の係止リブはデイスクホイール
にきず付きを発生することはなく、さびの原因と
なることがない。また、圧着部はハンプ部とかべ
部とを利用しているため、温度、使用経時変化に
よる変形はなく、両係止リブ中間に介在するばね
圧を調整することにより、ホイールカバーは確実
にデイスクホイールに保持される。さらに、ホイ
ールカバー装着時、離脱時には、従来のように金
属と金属との接触でなく、樹脂と金属との接触な
ので、感触は滑かで従来品と比べると容易な力で
装着、離脱が可能であり、装着性、離脱性が向上
する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の第１実施例の正面断面図、第
２図は第１実施例の要部分解斜視図、第３図は本
考案の第２実施例の要部分解斜視図、第４図は本
考案の第３実施例の要部斜視図、第５図は従来の
ホイールカバーの保持機構を示す正面断面図、第
６図は板ばねにつめ機構を設けた一例を示す斜視
図である。１ａ……デイスクホイールのハンプ部、１ｂ…
…デイスクホイールのかべ部、２……ホイールカ
バー本体、５，５ａ，５ｂ……外側係止リブ、
６，６ａ，６ｂ……内側係止リブ、７，７ａ，７
ｂ，７ｃ，７ｄ……ばね、７ｅ……ばね機能を有
する樹脂材。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】１自動車用デイスクホイールに装着するホイー
ルカバーにおいて、一対の外側係止リブ５，５
ａと内側係止リブ６，６ａとをホイールカバー
本体２の裏面から一体に形成し、両係止リブの
中間にばね７，７ａ，７ｂ，７ｃ，７ｄを介在
させ、ホイールカバーをデイスクホイールに装
着すると上記ばね７，７ａ，７ｂ，７ｃ，７ｄ
の弾力によつて外側係止リブ５，５ａがデイス
クホイールのハンプ部１ａに、内側係止リブ
６，６ａがデイスクホイールのかべ部１ｂに圧
着することを特徴とするホイールカバー。２外側係止リブ５ｂと内側係止リブ６ｂとの中
間のばねをホイールカバー本体２と一体のばね
機能を有する樹脂材７ｅで構成した実用新案登
録請求の範囲第１項記載のホイールカバー。