JPS5917823Y2 - びん詰め

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【考案の詳細な説明】びん詰めされたかにの脚肉又はアスパラガスのような棒
状の柔軟な食品はびんより取出し難いし、その上蒸発釜
でびん詰めした状態で煮沸すると、びんは罐に比し厚く
しかも熱の不良導体であるため中心部の食品は充分煮沸
されない欠点がある。

本考案はこれを改良することを目的とし、下部を水平に
折曲した金属片をびんの中心に挿入し、食品の取出しを
容易にすると共にびんの中心部まで充分加熱するもので
ある。

図面に示す実施例について本考案を説明すると、びん１
の中央に第２図イに示すように下部を水平に折曲したア
ルミのような金属片２を挿入し、その周囲に金属片２の
高さよりやや低いアスパラガスＡを充填し、その中の１
本を水平折曲片２ａ上に乗せ、金属製の蓋体３をバッキ
ング４を介してびん１に螺着密封する。

本考案によるときは、蓋体３にて密封したびんを蒸熱釜
で煮沸すると、びん１の中央には熱伝導のよい金属片２
が挿入しであるので、びんの内壁に接する食品はいうま
でもなく、その中央における食品まで充分に加熱煮沸で
きる。

その上開蓋して充填した食品より高い金属片２を摘み上
げると、緊密に充填したアスパラガスＡのような棒状の
柔軟な食品の中央の１本が水平折曲片２ａにより容易に
取出され、その跡に間隙を生ずるので、次々とびん内の
食品が形態をくずすことなく取出すことがで゛きる。

これを要するに本考案によるときは、びんの中央に熱伝
導の良い金属片２を挿入するので、びん内の中央の食品
までよく加熱できるばかりでなく、金属片２の下部水平
折曲片２ａによりアスパラガスのような柔軟な棒状食品
を緊密に充填しても形態をくずすことなく容易にこれを
取出せる、という効果を有す。

なお本考案における金属片２の上部は第２図イに示すよ
うに下部水平折曲片２ａと反対側に水平に折曲しておく
と、その左右が均衡を保ちよくびん内で直立するばかり
でなく、上部折曲片２ｂにより金属片２を摘み出し易い
。

また本考案における金属片は第２図口に示すように下部
水平折曲片５ａの左右に金属片５を直立させその上部を
外側に水平に折曲してもよい。

この場合は下部水平折曲片５ａ上のアスパラガスのよう
な棒状の柔軟食品は周囲のものより押圧されずよくその
形態を保って取出される。

なおび゛んにかにの脚肉をアスパラガスと同様に充填す
るときは金属片に酸化亜鉛を塗るとよい。

このようにするとびん１を蒸熱した時、脚肉より発生し
た臭い硫化水素は酸化亜鉛と反応して硫酸亜鉛となり、
硫化水素の臭味は消失する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案実施例の縦断正面図、第２図イは第１図
に使用する金属片の斜視図、第２図口は金属片の別の実
施例の斜視図。１はびん、２，５は金属片、２ａ、５ａは水平折
曲片、３は蓋体。

【実用新案登録請求の範囲】

びんの中央に下部を水平に折曲した金属片を挿入し、そ
の周囲に金属片に高さよりやや低いアスパラガス又はか
にの脚肉のような棒状の柔軟食品を充填し、その中の１
本を前記の水平折曲片上に乗せ、蓋体にてびんを密封し
て成るびん詰め。