JPS5917727B2 - 透明ガスバリア−性樹脂組成物の製造方法 - Google Patents

透明ガスバリア−性樹脂組成物の製造方法

Info

Publication number
JPS5917727B2
JPS5917727B2 JP11991175A JP11991175A JPS5917727B2 JP S5917727 B2 JPS5917727 B2 JP S5917727B2 JP 11991175 A JP11991175 A JP 11991175A JP 11991175 A JP11991175 A JP 11991175A JP S5917727 B2 JPS5917727 B2 JP S5917727B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
formulation
rubber
acrylonitrile
polymerization
weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP11991175A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS5243897A (en
Inventor
たか史 阪内
毅 井上
博俊 天野
勝二 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP11991175A priority Critical patent/JPS5917727B2/ja
Publication of JPS5243897A publication Critical patent/JPS5243897A/ja
Publication of JPS5917727B2 publication Critical patent/JPS5917727B2/ja
Expired legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Graft Or Block Polymers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、良好な流動性と高い耐衝撃性を併せ有する改
良された透明ガスバリアー性熱可塑性樹脂組成物の製造
方法に関する。
食品、医薬品、そ0 の他これに類する物質の包装にあ
つては、酸素、炭酸ガス、水蒸気、香気性成分、あるい
は臭気性成分などの無機、有機の物質に対する透過障壁
性が高い事が望ましい場合がある。それ故近年かゝる性
能を有する熱可塑性重合体材料として高ニト5 リル含
有のガスバリアー性重合体が注目されている。高ニトリ
ル含有重合体(以下単にニトリル重合体と称する)は他
の汎用の熱可塑性重合体に比して溶融粘度が高く加工性
に乏しいのみならず、耐j0衝撃性に著しく欠けるとい
う欠点がある。
そこで耐衝撃性のニトリル重合体の製造法が種々研究さ
れ、多数の技術が開示されている。例えば、特公昭46
−25005号に示された様な共役ジエンと不飽和ニト
リルとの共重合体ゴムの存在下にす■5 レフイン性不
飽和ニトリルとアクリル酸アルキルエステルをグラフト
重合する方法や、特公昭46−33574号に示された
ゴム様重合体を含むアクリロニトリルとスチレンとの共
重合体の製造方法、その他が例示される。これらの技術
は、樹脂■0 層を形成する高ニトリル含有モノマー混
合物をゴム様重合体に直接グラフト重合せしめ、ゴム層
と樹脂層の相溶性、接着性を可能な限り高める事によつ
て効果的に耐衝撃性を付与する事を内容としている。し
かしながら、かゝる技術に於いては、ゞ5 耐衝撃性付
与の目的で使用したグラフト化ゴム層が、溶融成型時に
架橋結合と類似の作用を示すので極端に流動性を低下さ
せてしまう。低下した流”;−動性を補う為に高温で成
型加工すれば重合体が劣化変質して樹脂層重合体自身が
架橋結合を生じて一層流動性が低下したり、黄褐色〜赤
褐色に着色して外観を損つたり、あるいは分解生成物に
よる臭気の発生や包装内容物への移行がおきて衛生上好
ましくない現象が生じたりする。
更に、劣化変質抑制の目的で、本来は不要であるべき熱
安定剤を多量に配合する事は衛生上好ましくない。良好
な流動性を得るためには、使用するゴム量を減するのが
効果的であるが、実用上不都合な程度の低い耐衝撃性し
か得られない。一方、流動性改良の目的でグラフト重合
時の分子量調節剤の増量や加塑剤の配合が一般的には採
用されるが、かkる方法では耐熱性、機械的性質、ガス
バリアー性が損われたりするのみならず、衛生上推奨さ
れるものではない。即ち、従来の技術によつては、ガス
バリアー性包装材料としての適性を保持し、良好な流動
性と高い耐衝撃性を併せ有するニトリル重合体を得る事
が困難である。本発明の目的は、従来技術の有する上記
の如き欠点を克服改良し、熱安定剤、分子量調節剤ある
いは可塑剤の配合や増量を必要とせず、良好な流動性と
高い耐衝撃性とをバランスよく兼備した有用なニトリル
重合体を提供することにある。
本発明者らは上記目的を達すべく研究を重ねた結果、ゴ
ム様重合体の存在下に高二トリル含有モノマー混合物を
グラフト重合させるにあたり、特定組成のモノマー混合
物を別途グラフト重合モノマー成分として採用すれば目
的に適う重合体が得られる事を発見し、本発明に至つた
。以下に本発明内容を詳述するが、文中に「部」、「%
」とあるのは、いずれも「重量部」、「重量%」の意味
である。
本発明は、(1)共役ジエン50〜100%とアクリロ
ニトリル、不飽和カルボン酸エステル及び芳香族ビニル
化合物から選んだ少くとも1種類の化合物50〜0%と
を重合してなるジエン系合成ゴム100部の存在下に(
2)アクリロニトリル60〜80%と不飽和カルボン酸
エステル40〜20%とからなるモノマー処方物A2O
O部以上をグラフト重合させるにあたり、上記ジエン系
合成ゴムの水性分散体と(3)アクリロニトリル30〜
60%と不飽和カルボン酸エステル及び芳香族ビニル化
合物から選んだ少くとも1種類の化合物70〜40%と
からなるモノマー処方物B2O〜200部とを予め混合
し、モノマー処方物Aを添加し、重合を開始せしめる事
を特徴とする良好な流動性と高い耐衝撃性とを併せ有す
る透明ガスバリアー性熱可塑性樹脂組成物の製造方法で
ある。
本発明方法kあつて有用な共役ジエンには、ブタジエン
、イソプレン、クロロプレン、2・3ジメチルブタジエ
ンその他が例示される。
重合性、熱安定性、経済性などを考慮すればブタジエン
及びイソプレンが好ましい。本発明方法で使用される不
飽和カルボン酸エステルは、アクリル酸及びα位に置換
基を有するアクリル酸のアルキルエステル及びアリール
エステルを包含する。
それらの代表例には、アクリル酸メチル、アクリル酸エ
チル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリ
ル酸アミル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル
酸フエニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル
)メタクリル酸ブチル、メタクリル酸フエニル、メタク
リル酸トリプロムフエニル、α−クロルアクリル酸メチ
ルその他が挙げられる。重合性や経済性その他の観点か
ら、アクリル酸アルキルエステル及びメタクリル酸アル
キルエステルが好適であり、例えばアクリル酸メチル、
アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−
エチルヘキシル、メタクリル酸メチルなどは特に好まし
く使用される。本発明方法で使用可能な芳香族ビニル化
合物の例としては、スチレン、α−メチルスチレン、メ
チルスチレン、0−クロルスチレン、ジメチルスチレン
などがあるが、スチレンは安価であり重合性にも優れて
いて好ましい。本発明で使用するジエン系合成ゴムは、
重合性共役ジエン50〜100%とアクリロニトリル、
α・β一不飽和カルボン酸エステル及び、又は芳香族ビ
ニル化合物50〜0%とを(共)重合して得た重合体の
水性分散体である。
共役ジエン量が50%未満であれば、不飽和結合量が減
つてグラフト効果に欠けると共に、該ゴムのガラス転位
点が上昇して耐衝撃性が損われてしまう故、50%以上
である事を要し、70%以上が特に好ましい。共役ジエ
ン単独重合体は、組成物の耐衝撃性を高めるには好適な
のであるが、透明性が不充分となつたり、成型加工時の
耐熱性が不足したりすることがある。即ち、流動性と耐
衝撃性に加えて光学的性質その他をも優れた組成物を得
るには共役ジエンを主体とする共重合体ゴムを採用する
事が望ましい。好ましいジエン系共重合体ゴムの組合せ
を例示すれば、ブタジエン−アクリロニトリル、ブタジ
エン−アクリル酸エステル、ブタジエン−アクリロニト
リル−アクリル酸エステル、ブタジエン−メタクリル酸
エステル、ブタジエン−アクリル酸エスチル−芳香族ビ
ニル化合物その他がある。これらのうち、アクリロニト
リルが含まれる場合には、ゴム部分の熱安定性の改良が
十分ではないこともあるので、アクリロニトリルを含ま
ない組合せがより好適である。該ゴムを構成する成分を
望む割合で使用すれば、それに応じて所望の屈折率のゴ
ムが得られ、最終組成物の透明性の改善に効果的である
。望ましい成分割合は、使用するモノマー種やその組合
せ及び樹脂層の性質によつて変化するので一概には決定
出来ないのであるが、例えばブタジエン−アクリル酸ア
ルキルエステル一芳香族ビニル化合物の組合せにあつて
はブタジエンを70〜90%及び残余の30〜10%を
2:1から4:1の重量比のアクリル酸アルキルエステ
ルと芳香族ビニル化合物で構成すれば特に好ましい。該
ゴムは、架橋結合を含むものが好適である。
一般に高い重合転化率まで重合して得たジエン系合成ゴ
ムは架橋結合を有するのであるが、単量体と共に多官能
性の架橋剤を用いれば十分な量の架橋結合が生じる。使
用可能な架橋剤の例にはジビニルベンゼンの如きジビニ
ル芳香族化合物、トリエチレングリコールジアクリレー
ト、トリプロピレングリコールジアクリレート、トリエ
チレングリコールジメタクリレート、テトラエチレング
リコールジメタクリレートの如きポリアルキレングリコ
ールビス不飽和カルボン酸エステル、ブタンジオールジ
アクリレート、ブタンジオールジメタクリレートその他
のポリオールのビス不飽和カルボン酸エステル、アリル
メタクリレート、アリルアクリレート、ジアリルフタレ
ートの如きアリル系化合物などが示される。これらのう
ちポリピニルベンゼン、ポリアルキレングリコールジメ
タクリレート、アルキレンジオールジメタクリレートな
どは特に有効である。架橋剤を使用して充分な架橋結合
を含むゴムを使えばグラフト重合から成型加工に至る各
段階に於いてゴム粒子の形状が大ノきく変化する事はな
く、グラフト重合の態様や最終組成物中のゴム粒子分散
状態が好適に制御可能であり、物理的性質や透明性の如
き品質の管理が容易となる。
しかし、過大に用いるとゴム弾性が損われて耐衝撃性改
良効果が失われてしまうので、ゴム重合体を製造するに
要するモノマー総量の0.05%以上、5%以下、好ま
しくは2%以下が良い。本発明で使用するゴムは水性分
散体である。
かかる水性分散体は乳化重量あるいは懸濁重合によって
直接、あるいは塊状重合、溶液重合になる重合体を化学
的物理的に処理して本発明目的に適した水性分散体とす
る方法などで調製される。好ましい方法は乳化重合法で
あつて、通常法が採用される。即ち、水性媒体中に於い
て乳化剤、重合開始剤、重合度調節剤、PH調節剤その
他の添加物の存在のもとに、実質的無機素条件下で好む
温度で重合させればよい。モノマー類及び添加剤は重合
の最初に加えるか、途中で連続的あるいは断続的に添加
する。到達すべきモノマーの重合体転化率は任意である
が、プロセスの操作性、経済性や後続するグラフト重合
反応を考慮すれば実質的に完結させるのがよい。モノマ
ー処方物Aはアクリロニトリル又はメタクリロニトリル
60〜80重量%及び不飽和カルボン酸エステル40〜
20%とからなる。
処方物Aは、重合されて主として樹脂層重合体を形成す
るが、その一部は後記処方物Bと共にゴム重合体にグラ
フト重合されて混成グラフト枝層を形成する。処方物A
の組成並びに使用量は、主として所望するガスバリアー
性、透明性、耐衝撃性その他の性質の観点から決定され
るべきである。処方物A中のアクリロニトリル含量が6
0%未満であると、軟化温度が不十分であると共に最終
組成物の高いバリアー性が得られない。一方アクリロニ
トリル含量が80%を超えて高いと、成型加工性が低下
するのみならず熱安定性や耐衝撃性が損われる。それ故
処方物A中のアクリロニトリル量は60〜80%で良好
であり、65〜70%が特に好ましい。処方物Aの使用
量は、最終組成物中の耐衝撃補強用ゴム重合体の含有量
に関係する。
該組成物中のゴム量は所望する耐衝撃性によつて変化さ
せればよいが、極度に多量用いるとガスバリアー性が低
下したり、流動性が乏しぐなるので不都合であり、可能
な限り少量で望む耐衝撃性が得られるに充分な量にとど
めるのがよい。一般的な各種応用用途を考えれば、組成
物中のゴム量は約1〜20%でよく、5〜15%が好ま
しい。従つて処方物Aの使用量はゴム100部に対して
少くとも200部以上必要であり、500部以上が望ま
しい。処方物A中には、アクリロニトリル及び不飽和カ
ルボン酸エステル以外の少量の単量体類を、耐熱性の改
良や樹脂層の屈折率の調節その他の目的で使用してもよ
い。しかしながら本発明目的を妨げないように、所望の
改良効果が発揮される量にとどめるべきである。モノマ
ー処方物Bはアクリロニトリル又はメタクリロニトリル
30〜60%と不飽和カルボン酸エステル及び芳香族ビ
ニル化合物から選んだ少くとも1種類の化合物70〜4
0%とからなり、主としてグラフト枝層の一部分を構成
する重合体を形成する。
本発明方法による組成物が良好な流動性と高い耐衝撃性
を効果的に兼備した改良された性質を有するには、処方
物Aのアクリロニトリル含有率よりも低いそれを有する
処方物Bをグラフト重合に供する事及び処方物Bはグラ
フト重合に先だつて予めゴムの水性分散体と充分に混合
されている事が重要である。
かXる現象の理論は不明であるが、ゴムと共に予め混合
分散された処方物Bがゴム粒子の近傍に分配された後処
方物Aと共にグラフト重合せしめられて樹脂層よりも低
いアクリロニトリル含量の一層低い溶解性指数を有する
部分から樹脂層と同等のアクリロニトリル含量及び溶解
性指数を有する部分までが混在する混成グラフト枝層が
形成され、ゴムによる耐衝撃性補強効果の発揮には充分
であるが、溶融時の流動体を著しく妨害するには至らな
い程度の相溶性状態のゴム一樹脂界面層が実現される故
であると推定される。処方物B中のアクリロニトリル含
有率が60%を超えた場合には流動性の改良効果に乏し
くなるので60%以下が好適であり、処方物A中のアク
リロニトリル含有率よりも低く、好ましくは20%以上
低い場合がよい。一方、処方物B中のアクリロニトリル
含有率が30%未満であると相溶性の低下が極端となつ
て耐衝撃性が不足したり、ガスバリアー性が不満足とな
つたりする。これを補うためにより高いアクリロニトリ
ル含有量の処方物Aを多量に実質的にグラフトすると却
つて流動性改良効果が損われてしまう。それ故処方物B
中のアクリロニトリル量は30〜60%が好ましく、3
5〜55%が特に好ましい。アクリロニトリルの残余量
を構成する他のモノマー類はアクリロニトリルとの共重
合性に優れ、該共重合体の溶解性指数をポリアクリロニ
トリルより低くする事、及びゴム重量体に対する親和性
が良好で、アクリロニトリルよりも親水性が弱い事など
が望まれる。かXる観点から不飽和カルボン酸エステル
及び芳香族ビール化合物が良い。特に、メタクリル酸メ
チル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル
酸2エチルヘキシル、スチレン、ビニルトルエンなどは
好ましい。しかしながらスチレンスルホン酸ソーダ、メ
タクリル酸プロピルスルホン酸ソーダ、メタクリル酸ヒ
ドロキシエチル、メタクリル酸アミノエチルその他の如
く、スルホン酸基、ヒドロキシル基、アミノ基などの強
い極性を有する置換基をもつ誘導体はさけるべきである
。更に、処方物B中のアクリロニトリルと共重合するコ
モノマーとして、不飽和カルボン酸エステル及び芳香族
ビニル化合物が良い事を述べたのではあるが、重合性や
操作性などの性質がやk不十分でも良い場合には、例え
ば塩化ビニル、臭化ビニルの如きハロゲン化ビニル化合
物、ブチルビニルエーテルの如きアルキルビニルエーテ
ル、イソブテンの如き一α−オレフインなどの様な溶解
性指数(スモール(Small)の方法にて求めた値、
(ジヤーナル・オブ・アプライド・ケミストリイJ.A
ppl.Chem.)?、71.1975)が10.0
未満でゴムとの親和性が良く水に多量に溶解しない様な
モノマー類を用いて本発明技術を応用する事も可能であ
る。処方物Bの使用量が過少であれば改良効果が不十分
であり、過大であれば、耐衝撃性、透明性、ガスバリア
ー性が悪化するので、該ゴム100部に対し、20〜2
00部がよく、50〜150部が特に好ましい。処方物
A及びBの重合操作は、ジエン系合成ゴムの水性分散体
と処方物Bを予め十分に混合分散させ、しかる後に処方
物Aを添加して重合を開始させればよい。
この操作の有効性は、収得した最終組成物の性質によつ
て評価されるべきであるが、前述した混成グラフト枝層
の生成によるものと考えられる。従つて、上記操作の範
囲は、ゴム粒子近傍に優先的に分配された処方物B及び
後続して添加される処方物Aが相互に成分の分配交換を
完了せず、乎衡均質化していない段階でグラフト重合を
実施する事が肝要である。即ち、ゴムと予め混合された
処方物Bを重合させず処方物Aを添加し、しかる後に重
合反応を実施する方法が採用される。なお処方物Aを添
加してから重合反応に至るまでの期間が余りに長時間で
あると改良効果に欠けてくるので、処方物Aの少くとも
一部が添加された後速やかに重合反応を実施するのが好
ましい〜 上記に於いて、本発明方法は一連の継続した重合反応条
件下に実施する事を述べて来たのであるが、処方物Aの
一部を別途に重合して得た重合体、あるいはこれと均等
な重合体を本発明の方法による重合体組成物に混合して
もよいのは当然である。
処方物A及びBの重合は、重合時に乳化剤、分散剤、重
合開始剤、重合度調節剤、PH調節剤その他の添加剤を
加え、あるいは加える事なく実施される。又、それぞれ
の添加は重合の最初に加えるか、又ぱ重合の途中で連続
的、断続的に加えてもよい。重合の温度は任意であるが
、30〜100℃の範囲が好ましい。得られた重合体は
、要すれば残存モノマーを除去した後に凝固、脱水、水
洗、乾燥されるか、あるいは他の工業的な常法により固
体として回収する。本発明の方法による重合体組成物は
既知の熱可塑性重合体の種々の成型加工方法、即ち押出
し、射出、プレス、カレンダー、回転、中空、溶剤キヤ
ステイングその他の方法によつて成型加工が可能である
特に従来技術によるニトリル重合体よりも優れた耐衝撃
性/流動性バランスを有しており、同等の耐衝撃性を有
する場合にはより良い流動性を、同等の流動性を有する
場合にはより高い耐衝撃性をそれぞれ有する改良された
組成物の収得が可能であると共に、熱安定剤や加工助剤
の添加が実質的に不要であり、必要としても少量で良い
。かXる優れた材料である故に、ボトル、フイルム、シ
ートあるいはその他の成型品として用途が広く、工業的
、実用的に価値が高い。以下に本発明を実施例により説
明する。
実施例 1 1A)玉目βv+八占、へナ,ア・旧Δ脇T2功ボア弄
T}FA八4θ℃で15時間撹拌してブタジエン系共重
合体ゴムラテツクスを製造した。
モノマーの重合体転化率は96.5%であつた。{)上
言臥にて得たゴムラテツクス10部(固型分として)を
とり、下記の如き組成にて処方物Bと共に60℃で1時
間混合した。
その後窒素雰囲気下、60゜Cにてモノマー処方物Aを
含めた下記成分を添加し、10時間攪拌して重合を実施
した。
モノマーの重合体転化率は95.2%であつた。
収得したラテツクスを塩化カルシウム水溶液で凝固させ
、70℃で熱処理した後脱水洗浄を行い乾燥した。得ら
れた粉末状重合体を200′Cにて押出し機によりペレ
ツト化した後220℃にて射出成型てて試料片を作製し
た。ASTMD256に準じた23℃における引張強度
及び伸度、アイゾツト衝撃強度(%インチ、ノツチ付き
)、ASTMD−1525−58Tによるビカツト軟化
温度、ASTM−1434一66Tに準拠した酸素ガス
及び炭酸ガスの透過係数在び210℃に於いて直径1m
u1長さ10m77!のノズルを通過流動する高化式フ
ローを測定した。結果を表−1に示す。比較例 1 この例では、例1に於いて処方物Bとゴムラテツクスを
予め混合せず、処方物AとBとをプレミツクスしたモノ
マー混合物を用いる以外は例1(8)と同様な方法で重
合体を得た結果を表−1に示す。
表−1から明らかな様に、本発明方法による例1の組成
物は本発明以外の方法による比較例1よりもはるかに高
い高化式フローを示し流動性が良いにもかかわらず他の
性質は損われていない。又、例1における試料片の方が
、熱着色も少く良好であり、優れた透明性を有していた
。実施例2〜5及び比較例2〜5 例1(A)で製造したゴムラテツクスを用い、ゴム量、
モノマー処方物A及びBを表−2の如く変化させて、例
1(膏及び比較例1の方法により重合体を得、諸性質を
測定した。
結果を表−2に示した。ゴム及びモノマーの量は部で示
してある。表−2にあつては、同量のゴム量を使用した
例と比較例にて使用するアクリロニトリル総量を同一に
してある。
本発明方法による例2〜5がいずれも優れた流動性/耐
衝撃性バランスを有するのに反し、比較例では劣つてお
り、耐衝撃性を向上させるためにゴム量を増せば成型が
不可能となつてしまい、本発明の利点が明白である。実
施例6〜9及び比較例6〜9 実施例4に於いて処方物Bの組成及び量を変える以外は
同様な方法により重合を実施し評価した。
結果を表−3に示す。例6〜9では処方物Bの成分とし
て各種モノマーが好適に使用される事がわかる。
比較例6〜7からは処方物B中のアクリロニトリル含有
率が高すぎても低すぎても性質の良好なバランスが得ら
れないことがわかる。比較例8〜9にては処方物Bの量
が少量にすぎると、殆んど流動性改良効果がなく、過大
であると使用したゴムの補強効果が皆無となるまで耐衝
撃性が低下してしまうことが示される。実施例 10 実施例1に於いて、アクリル酸メチルの代りに同量のア
クリル酸エチルを使用する以外は全く同様の方法で重合
体を得て評価した。
引張強度は530kg/Cd、伸度は95%、アイゾツ
ト衝撃強度は16.8k9CTIL/Cdlビカツト軟
化点は67℃、高化式フローは2.40×10−2CC
/Sec、酸素及び炭酸ガスの透過係数はそれぞれ6.
3×10−12、6.1X10−12cccm/Cds
ecmmHgであつた。この成型品は事実上無着色であ
り、極めて優れた外観を有していた。比較例 10 実施例1CA)のゴムラテツクスを用い、実施例1(B
)の操作に於いて処方物A及び他の添加剤(過硫酸カリ
ウム以外の)を加えた後48時間60℃で攪拌した。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 共役ジエン50〜100重量%とアクリロニトリル
    、不飽和カルボン酸エステル及び芳香族ビニル化合物か
    ら選んだ少くとも1種類の化合物50〜0重量%とを重
    合してなるジエン系合成ゴム100重量部とアクリロニ
    トリル30〜60重量%と不飽和カルボン酸エステル及
    び芳香族ビニル化合物の内少くとも1種類の化合物70
    〜40重量%とからなるモノマー処方物(B)20〜2
    00重量部を予め混合し、しかる後該混合物の存在下に
    、アクリロニトリル60〜80重量%と不飽和カルボン
    酸エステル40〜20重量%とからなるモノマー処方物
    (A)200部以上を重合させることを特徴とする透明
    ガスバリアー性樹脂組成物の製造方法。
JP11991175A 1975-10-03 1975-10-03 透明ガスバリア−性樹脂組成物の製造方法 Expired JPS5917727B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11991175A JPS5917727B2 (ja) 1975-10-03 1975-10-03 透明ガスバリア−性樹脂組成物の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11991175A JPS5917727B2 (ja) 1975-10-03 1975-10-03 透明ガスバリア−性樹脂組成物の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS5243897A JPS5243897A (en) 1977-04-06
JPS5917727B2 true JPS5917727B2 (ja) 1984-04-23

Family

ID=14773236

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11991175A Expired JPS5917727B2 (ja) 1975-10-03 1975-10-03 透明ガスバリア−性樹脂組成物の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS5917727B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5458794A (en) * 1977-10-19 1979-05-11 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd Preparation of high-nitrile resin

Also Published As

Publication number Publication date
JPS5243897A (en) 1977-04-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3808180A (en) Composite interpolymer and low haze impact resistant thermoplastic compositions thereof
US3793402A (en) Low haze impact resistant compositions containing a multi-stage,sequentially produced polymer
US4598123A (en) Impact modified methyl methacrylate polymer
FI95585B (fi) Polymeeripartikkelit ja niiden valmistaminen
JP2921612B2 (ja) 粒子状グラフトポリマー及びそれよりなる成形材料
KR101686705B1 (ko) 내충격성과 투명성이 우수한 (메트)아크릴레이트계 수지 조성물
JPS60192754A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JP2002520458A5 (ja)
JPH0788415B2 (ja) ポリ塩化ビニル用透明性、衝撃性改善剤
JP2684592B2 (ja) 耐熱性および耐衝撃性が改良されたポリメチルメタクリレートをベースとした透明な熱可塑性組成物
JP3563166B2 (ja) 透明熱可塑性樹脂組成物
US6235839B1 (en) Thermoplastic moulding compounds
US5047473A (en) Flexible polymer mixtures
JPS5917727B2 (ja) 透明ガスバリア−性樹脂組成物の製造方法
JPS63270716A (ja) 複合インターポリマーと、その製造方法および硬質熱可塑性母材の強化への応用
JPH0370747B2 (ja)
JPH10338792A (ja) メタクリル系樹脂組成物およびそれを用いた積層物
US5777036A (en) Particulate graft copolymers and thermoplastic molding materials containing them and having improved colorability
WO2002004559A1 (fr) Composition de resine thermoplastique transparente et resistant aux chocs
US3646164A (en) Impact resistant compositions comprising methyl methacrylate diallyl phthalate and an ethylene copolymer
JPS5918716A (ja) 熱可塑性樹脂の製造法
JPH09194671A (ja) 硬質熱可塑性メタクリル樹脂組成物から得られる、亀裂発生剤に対して改良された耐性を示す成形品
JPH01279943A (ja) スチレン系樹脂
CA1265281A (en) Impact modified methyl methacrylate polymer
JPH10330425A (ja) スチレン系樹脂用加工助剤およびそれを用いたスチレン系樹脂組成物