JPS5917644Y2 - リボンカセツト - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はリボンカセットに関し、特にプリンタあるい
はタイプライタの本体後方に配置されたプラテンに沿っ
てプリントヘッドを支持したヘッドキャリヤを移動させ
るとともに、そのヘッドキャリヤ上に載置されたリボン
カセットのリボンを介してプラテンに巻回した印字用紙
にプリントヘッドによる印字動作を遂行するプリンタあ
るいはタイプライタに適したリボンカセットに関するも
のである。

この種のプリンタあるいはタイプライタのへラドキャリ
ヤは一つの印字動作の終了後、次の印字位置へ素早く、
正確に、しかも小さい駆動力で移動させるために小型軽
量であることが要求されている。

そのため、ヘッドキャリヤに載置されるリボンカセット
は小型であり、軽量であることが望ましい。

しかし、リボンカセットが小型であると、それに収納さ
れるリボンの量が少なくなり、リボンカセットの寿命が
短くなるという相反する問題をまた、印字ワイヤを用い
たドットインパクトフ。

リントヘッドあるいはボール状のプリントヘッドを備え
たプリンタあるいはタイプライタにおいてはそれらの印
字部がプリントヘッドの上下方向の中間部にあるため、
その印字部のレベルにリボンカセットを配置するとプリ
ントヘッドの上部がリボンカセットの上面より上方へ突
出するとともに、リボンカセットの下面に配置されるリ
ボン送り機構部が下方に突出するためコンパクトなヘッ
ドキャリヤ組体を得ることができず、しかもリボンカセ
ットがプリントヘッドの上面よりも下方に位置するのが
通常であるため、リボンカセットの着脱時にプリントヘ
ッド上部がじゃまになり、操作上好ましくないものであ
った。

この考案は小型であるにもかかわらず多量のリボンを収
納することができ、しかも従来のリボンカセットと同様
の簡便さで使用することができるリボンカセットを提供
しようとするものである。

以下にその詳細を図面を参照して説明する。

図において、１はリボンカセット、２はリボンカセット
１の蓋体、３はリボンカセット１の本体である。

４はインクを含浸したエンドレスループのリボンであり
、第１図に示す実施例ではメビウスループ状に構成され
ている。

５はリボン４の大部分を折畳まれた状態で収納している
収納室であり、第１図に示すように上方からみて横１字
状に形成されるとともに、第２図に示すように左側方か
らみてへ字状に形成されている。

リボンカセット１は前記収納室５の右端から後方へ延び
るとともに先端部が左方へ曲げられた第１アーム６と、
収納室５の左端から右後方へ延びるとともに先端部７が
前記第１アーム６と連結された第２アーム８とを有して
いる。

これら両アーム６．８は第２図に示すように先端部７が
収納室よりも下方に位置するように傾斜されている。

このようにリボンカセット１はタイプライタあるいはプ
リンタの印字ヘッドを収納室５および両アーム６．８に
より囲むようにしており、このリボンカセット１をコン
パクトにすることを可能にしている。

また、収納室５の下部にはタイプライタなどのリボン送
り装置が配置されるものであり、このリボンカセット１
を上方から着脱可能にしている。

さらに両アーム６．８を先端部７が下方になるように傾
斜させることにより、そのアーム６゜８内を挿通してリ
ボン４を印字ヘッドの印字部の近傍まで案内し得るよう
にしている。

収納室５の右方、すなわち収納室５と第１アーム６との
連結部には本体３にローラ支持体９が固定され、そのロ
ーラ支持体９には送りローラ１０が回動可能に支持され
ている。

この送りローラ１０はリボンカセット１がタイプライタ
等に装着されたときにはタイプライタ等のリボン送り装
置に連結されてリボン送り方向に回転駆動され得るもの
である。

収納室５と第１アーム６との連結部にはさらに前記ロー
ラ支持体９と対向するように本体３に他のローラ支持体
１１が揺動可能に支持され、そのローラ支持体１１には
押えローラ１２が回動可能に支持されている。

ローラ支持体１１と本体３との間にはばね１３が掛けら
れて押えローラ１２がリボン４を介して送りローラ１０
に圧接されている。

それぞれ一対のローラ支持体９，１１とローラ１０、１
２およびローラ支持体１１に一体に形成された突起１４
は収納室５の入口側の前壁を構成するものである。

また、両ローラ１０．１２は常に当接するように付勢さ
れているが、リボン４が収納室５内へ繰入れられるとき
の人口開口１５を構成するものである。

前記第１アーム６は本体３に形成された横断面Ｕ字状部
分と、そのＵ字状部分を覆うため蓋体２に形成された平
板部分とにより構成された第１のノボン通路１６が設け
られている。

前記収納室５は底壁１７ａがほぼ水平であるとともに前
記入口開口１５に隣接した主要部５ａと、その主要部に
連続するとともに底壁１７ ｂが主要部の底壁１７Ｈに
対して下方へ傾斜した曲り部５ｂと、その曲り部５ｂに
連続し、出口開口１８を有するとともに底壁１７ Ｃが
曲り部５ｂの底壁１７ ｂよりもさらに下方へ傾斜した
出口部５Ｃとより構成されている。

主要部５ａは前記底壁１７ ａに対して直立し、前記前
壁に連続するとともに左右方向に延びた一対の側壁１９
ａ、２０ａを有している。

それらの側壁１９ａ、２０ａは曲り部５ｂ（７）側壁１
９ｂ、２０ｂと連続しており、それらの側壁１９ｂ、２
０ｂは同心の円弧状に形成されている。

それらの側壁１９ｂ、２０ｂに連続した出口部５Ｃの側
壁１９Ｃ，２０Ｃは前記主要部５ａの側壁１９ａ、２０
ａと直交する方向に延びている。

これらの側壁１９Ｃ，２０Ｃには前記出口開口１８を有
する後壁２１が連続している。

出口開口１８から右後方へ延びた前記第２アーム８は第
１アーム６と同様に本体３が横断面Ｕ字状に形成され、
そのＵ字状部分の上部を蓋体２で覆っている。

それによって第２アーム８内にリボン４を出口開口１８
から先端部７まで案内する第２のリボン通路２２を構成
している。

リボン４はこの第２のリボン通路２２内で半回転捩れた
メビウスループになっている。

また、リボン４は前記先端部７において第１の通路１６
と第２の通路２２との間で露出されており、タイプライ
タ等の印字ヘッドはこの露出したリボン部分を用いて印
字動作を行うものである。

収納室５の底壁１７は出口部５Ｃの底壁１７ Ｃが主要
部５ａの底壁１７ａと鈍角をなすように傾斜している。

第２図および第３図に示すように曲り部５ｂの底壁１７
ｂは主要部５ａの底壁１７ ａ並びに出口部５Ｃの底壁
１７ Ｃにそれぞれ前記鈍角より大なる角度で交わる平
面により構成されており、それら両底壁１７ａ、１７Ｃ
との連結部（第１図で細線Ａ、 Ｂで示す）は曲面で形
成されている。

なお、実施例で示した曲り部５ｂの底壁１７ ｂは平面
で構威したが、第４図に示す通り、他の実施例として第
３図に示した第１の実施例の曲り部５ｂの底壁１７ｂの
平面に準する大きな曲率半径の曲面２３で連結すること
も可能である。

このような構成のリボンカセット１において、一対のロ
ーラ１０，１２により折畳み状態で収納室５内へ繰入れ
られたリボン４は順次出口開口１８方向へ送られていく
。

収納室５内のリボン４が主要室５ａから曲り部５ｂへ移
動するときには、大きく湾曲した外側の側壁２０ ｂに
沿ってリボン４の送り方向はほぼ直角に変換される。

また、主要部５ａでは出口開口１８方向に向ってほは゛
水平方向に送られてきたリボン４は主要部５ａと曲り部
５ｂとの連結部（第１図で細線Ａで示す）からそのリボ
ン送り方向が下方に傾けられ、さらに曲り部５ｂと出口
部５Ｃとの連結部（第１図で細線Ｂで示す）においてリ
ボン送り方向は下方へ傾けられリボン４を印字点（第２
アーム８の先端部７）に向うように案内している。

以上詳述したように、この考案のリボンカセットはリボ
ンカセットの形状を側方からみてへ字状とすることによ
りリボンの収納室の主要部を印字ヘッドの上端位置とほ
ぼ同一レベルに設置することができ、しかもリボンを前
記主要部よりも下方にある印字位置へ案内することがで
きるものである。

そのためこのリボンカセットを用いたプリンタ・タイプ
ライタにおいてはへラドキャリヤをきわめてコンパクト
にすることができるものである。

さらに、この考案のリボンカセットは底壁を主要部にお
いて水平に構威し、その主要部から出口部の出口開口に
向うに従って順次下方へ傾斜する構成としたため、収納
室内での入口開口から出口開口までのリボンの移動がき
わめてスムーズとなるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案によるリボンカセットの蓋体の一部を
破断して示した平面図、第２図は左側面、第３図は第２
図のＩＩＩ−ＩＩＩ線断面図、第４図は他の実施例を示
す第３図に相当する部分を示す断面図である。 図中、１はリボンカセット、４はリボン、５は収納室、
５ａは主要部、５ｂは曲り部、５Ｃは出口部、１５は入
口開口、１７は底壁、１８は出口開口である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 エンドレスループのリボンを入口開口から繰入れ、出口
   開口から引出す収納室を有するリボンカセットにおいて
   、その収納室は、 一側に人口開口を有するとともに底壁が水平な主要部と
   、 その主要部に連続するとともに少なくとも一方の側壁が
   円弧状に形成されて前記リボンの送り方向をほぼ直角に
   変換する曲り部と、 一側に前記出口開口を有するとともに、前記曲り部に連
   続した出口部と を有し、前記曲り部の底壁および出口部の底壁を前記出
   口開口に向うに従って順次下方へ傾斜させたことを特徴
   とするリボンカセット。