JPS6014594Y2 - インクリボンカセツト - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 技術分野 この考案はタイプライタ−、プリンター等において使用
されるインクリボンカセットに関するものである。

従来技術 一般に、この種のインクリボンセットにおいては、イン
クリボンの一部がカセットケース外を順次走行するよう
になっており、その走行部がプラテン上の印字用紙と平
行になるようにタイプライタ−又はプリンターにセット
される。

従って、前記走行部が完全に剥き出しであると、そのイ
ンクリボンのカーボン等の不必要に印字用紙に付着し、
その印字用紙が汚れるおそれがある。

このため、通常は前記外方走行部分の印字用紙側を覆う
リボンマスクを設け、そのリボンマスクに透設した開口
を通して印字が行われるようになっている。

そして、このリボンマスクは安価な合成樹脂フィルム等
を使用するのがコスト上好ましいが、このようなフィル
ム等は腰がなく、撓み易いために、印字動作の終了後に
おいても印字動作によってたるんだインクリボンがリボ
ンマスクの開口を通して印字用紙に接しやすく、印字機
構と印字用紙との印字行方向への相対移動にともなって
、前述したようにその印字用紙がインクリボンのカーボ
ン等によって汚されやすいものであった。

このため従来は、リボンマスクとして高価ながらも腰が
強く、剛性のあるステンレススチール板等を使用せざる
を得なかった。

考案の目的 この考案の目的は、印字用紙の汚れをリボンマスクの構
造により防止し得るようにして、そのリボンマスクとし
て前記のような安価な合成樹脂フィルムを使用し得るよ
うにし、製作コストを低減することができるインクリボ
ンカセットを提供することにある。

実施例 以下、この考案をプリンターのインクリボンカセットに
具体化した一実施例を図面に基づいて説明すると、プリ
ンターの機枠（図示しない）にはプラテン１が支持固定
されるとともに、そのプラテン１と平行をなすように、
一対のガイドロッド２が支持固定されている。

そのガイドロッド２にはキャリッジ３が左右可能に支持
され、そのキャリッジ上には印字へツジ５が固定されて
いて、第２図及び第３図に示すように、その前部側に突
出形成されたノーズ部５ａの先端からプリントワイヤ４
が選択的に突出されるようになっている。

なお、この明細書においては第１図の上部側を前部とす
る。

さらに、前記キャリッジ３上には、無端状のインクリボ
ン６を収納保持したインクリボンカセット７が着脱可能
に装着されている。

そこで、このインクリボンカセット７の構成を詳細に説
明すると、このインクリボンカセット７は薄い箱状をな
し、その内部には前記インクリボン６を自在変形状態で
収納する収納部８が形威されている。

そして、収納部８の前部左側には前記インクリボン６を
送出するための送出口９が形威され、前部右側にはイン
クリボン６を収納部８に送込むための送入口１０が形威
されている。

送入口１０の近傍には、そのインクリボンカセット７を
キャリッジ３に逢着したときにプリンタの駆動機構と作
動的に連結される駆動送りローラ１１及びその駆動送り
ローラ１１に係合する従動送りローラ１２が設けられ、
それらが協働してインクリボン６を収納部８内に送込む
ようになっている。

インクリボンカセット７の前部左右両側には、第１及び
第２の案内腕１３．１４が前記送出口９及び送入口１０
の近傍より前方に向って突出延長されている。

その両案内駒１３．１４の自由端は相互に接近する方向
に延び、その両自由端間には印字用の間隙１５が形威さ
れていて、この間隙１５内に、前記印字ヘッド５のノー
ズ部５ａの自由端が臨んでいる。

前記第１及び第２の案内腕１３．１４の自由端にはそれ
ぞれ送出溝１６及び送入溝１７が透設されている。

そして、前記両送りローラ１１，１２の作用により、収
納部８内のインクリボン６が第１の案内腕１３内を案内
されて送出溝１６から外方に引出され、プラテン１の印
字画と平行に走行してその走行部分において前記プリン
トワイヤ４と協働して印字を行い、その後送入溝１７か
ら第２の案内腕１４内に至り、その第２の案内腕１４内
を案内されて両送りローラ１１，１２間を通り、収納部
８内に収納されるようになっている。

第２の案内腕１４の外側面には指示突起１８が一体形成
され、現在打印している印字列を指示するようになって
いる。

第１及び第２の案内腕１３．１４の外側面間にはインク
リボン６の前面を覆うように、ポリエステルフィルム等
の合成樹脂フィルムからなるリボンマスク１９が配置さ
れ、そのリボンマスク１９は両案内駒１３．１４にそれ
ぞれ対応する両端においてその両腕１３．１４に取付け
られており、その中央部には前記プリントワイヤ４と対
応するように開口１９ａが形威されていて、プリントワ
イヤ４の突出により、この間口１９ａを通してインクリ
ボン６がプラテン１側外方へ突出するのを許容するよう
になっている。

前記開口１９ａの両側において、リボンマスク１９はプ
ラテン１側外方へ湾曲した弾性変形可能な湾曲部１９ｂ
がそれぞれ形威されている。

なお、前記リボンマスク１９を形威するポリエステルフ
ィルム等の材料としては、前記湾曲部１９ｂを形威し得
る程度の硬質性を有するとともに、湾曲部１９ｂが印字
にともなってで弾性変形及び復元される場合の繰返し動
作に耐え得る程度の弾性を有するものが使用されている
。

従って、プリントワイヤ４が突出動作されると、そのプ
リントワイヤ４とともにインクリボン６がリボンマスク
１９の開口１９ａを通って印字用紙Ｐ側へ突出し、印字
が行われる。

この場合、印字用紙Ｐ側へ突出するインクリボン６によ
り、リボンマスク１９には前方への力が作用し、開口１
９ａ両側の湾曲部１９ｂが自体の弾性に抗して変形して
印字用紙Ｐの印字画に沿って延びる。

その後、プリントワイヤ４がノーズ部りａ内に没入する
と、リボンマスク１９が前記湾曲部１９ｂの弾性復元力
により第２図の状態に戻されて、インクリボン６が印字
用紙Ｐの印字面から引離される。

従って、印字終了後キャリッジ３が印字行方向に移動し
ても、インクリボン６による印字用紙Ｐの汚れは発生し
ない。

このように１、リボンマスク１９が薄い合成樹脂フィル
ムでもあっても、印字用紙Ｐが汚れるのを確実に防止し
得、この薄い合成樹脂フィルムを使用することに何ら支
障はない。

効果 以上実施例で例示したように、この考案はリボンマスク
の開口の両側に外方へ湾曲する湾曲部を設けたことによ
り、そのリボンマスクとして安価な合成樹脂フィルムを
使用できてコストダウンを図ることができるにもかかわ
らず、印字動作中における印字用紙の汚れを確実に防止
することができるという優れた効果を発揮する。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案のインクリボンカセットの装着状態を
示すプリンターの平断面図、第２図はこの考案の要部を
示す拡大断面図、第３図は第１図のＡ−Ａ線における部
分拡大断面図である。 インクリボン６、インクリボンカセット７、収納部８、
送出口９、送入口１０、第１の案内腕１３、第２の案内
腕１４、間隙１５、リボンマスク１９、開口１９ａ１湾
曲部１９ｂ０

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 送出口９と送入口１０とが設けられ、無端のインクリボ
   ン６の一部を収納する収納部８と、その収納部８の送出
   口９近傍より外方に突出延長され、送出口９より送り出
   されるインクリボン６を案内する第１の案内腕１３と、 前記収納部８の送入口１０の近傍より前記第１の案内腕
   １３と略同一方向に突出延長され、インクリボン６を送
   入口１０まで案内する第２の案内腕１４と、 前記第１及び第２の案内腕１３．１４の自由端は相互に
   接近する方向に延び、その対向端間に印字用の間隙１５
   が形成されていることと、中間部に前記インクリボン６
   を外方に露出させる開口１９ａが設けられるとともに、
   両端がそれぞれ対応する案内腕１３．１４に取付けられ
   たリボンマスク１９とを有するインクリボンカセットに
   おいて、 そのリボンマスク１９は合成樹脂フィルムにより形成さ
   れ、前記開口１９ａを有する部分の両側に、それぞれ外
   方へ湾曲された弾性変形可能な湾曲部１９ｂが形成され
   ていることを特徴とするインクリボンカセット。