JPS5917453Y2 - プレス機械のスライドノツクアウト装置用空・油圧式駆動装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はプレス機械のスライドノックアウト装置用空油
圧式駆動装置に関し、スライドノックアウト作動の時期
を適宜設定できるようにすることを目的とする。

プレス機械のスクイ１〜゛ソツクアウト装置はノックア
ウトシリンダに内装されたノックアラ１〜ピストンを油
圧で駆動し、その油圧作動室へ供給される圧油によって
、プレス時のクッション作動及びプレス後のノックアウ
ト作動が行なわれる。

このスライドノックアウト装置の為の駆動装置に関し、
従来のものでは、次のような問題があった。

即ち、スライドノックアラ１〜装置のノックアウト作動
の時間を自由に設定できなかったので、りツション作動
とノックアウト作動を連続的に行なっていた。

即ち、プレス加工後のプレスライドの上昇開始と同時に
ノツクアウ１〜作動してし上作動で、被加工物であるプ
リント基板等が上金型からノックアウトされて、下金型
上に残ることになるので、被加工物をプレス外へ取り出
しにくくなる。

同種の被加工物をクランクプレス機械等で高速プレス加
工して大量生産する場合、上記の欠点はプレス機械の運
転速度及び作業能率に重大な影響を及は゛すことになる
。

ノックアウト作動の時期を自由に設定し得るようにして
、プレススライドが所定高さまで上昇してからノックア
ウト作動させることが出来れば、被加工物をプレス外に
送り出し易くなる。

本考案は、これを実現する為、空油圧式駆動装置の出力
油圧作動室と圧油出戻り目間の油路に給油弁と逆止ニ含
チ介装し、空油圧式駆動装置が吐出作動する ゛け
給油弁を介してノックアウト装置への圧油供給可能にす
ると共に、逆止弁でノックアウト装置からの圧油の戻り
を可能にし、プレススライドの上昇時に一定期間ノツク
アウト装置への圧油の供給を阻止することにより、・プ
リント基板等を下金型から持上げておいてか ツクア
ウトできるようにすることを特徴とす のである。

次に本考案の実施例を図に基き説明す 第１図は本考案の空油圧式駆動装置Ｂ・をプレス機械Ｐ
のスライドノックアウト装置Ｓに使用した状態を示す。

クランクプレス機械Ｐのスライド１にスライドノックア
ウト装置Ｓを装備し、その油圧作動室２に空油圧式駆動
装置Ｂがら圧油を供給し、プレス加工時にはノックアウ
トピストン３を進出させて板押え具４で被加工物である
ところの電気回路用のプリント基板Ｍを押えつつ、スラ
イドを下降させてクッションしながら上金型５でプリン
ト基板Ｍにプレス穿孔する。

このプレス穿孔後、スライド１の上昇開始直後に油圧作
動室２の圧油で、ノックアウトピストン３が連出して、
板押え具４を介してプリント基板Ｍを上金型５からノッ
クアウトする場合に、一定時間の間ノックアウトをロッ
クすることにより、プリント基板Ｍをプレス外へ取り出
し易くする為、本考案のスライドノックアウト装置用空
油圧式駆動装置Ｂは次のように構成される。

先ず、空油圧式駆動装置Ｂのケーシング６内に上から順
に入力空圧作動室７、油タンク８、出力油圧作動室９を
形成し、入力空圧作動室７に主動ピストン１０を、出力
油圧作動室９に従動プランジャ１１を摺動自在に内装し
、主動ピストン１０と従動プランジャ１１とは連動連結
する。

主動ピストン１０の上側の空圧作動室７ａに入力作動用
圧縮空気を、下側のクッションエア室７ｂにクッション
用の圧縮空気を、各々圧縮空気供給源１２から順にレギ
ュレーター１３ａ、１３ｂ、エアタンク１４ａ。

１４ｂ、切換弁１５ａ、１５ｂを介して供給可能に構成
し、空圧作動室７ａとクッション室７ｂの空圧差により
主動ピストン１０を介して従動プランジャ１１を吐出作
動させ、油タンク８から出力油圧作動室９に供給される
油を従動プランジャ１１で出力油圧作動室９内に増圧し
て圧油を発生させるように形成する。

ケーシング６の下部には、弁室を兼ねる吐出兼戻り口１
６を出力油圧作動室９に連通して形成し、この吐出兼戻
り口１６から圧油油路Ｆの大流量油路１７ ａがケーシ
ング６の外端面部の圧油出戻り口１８まで形成され、そ
して吐出兼出戻りロ１６内から大流量油路１７ ａの入
口側を塞ぐ構造の逆止弁１９が弁体をバネで付勢して形
成される。

そして、吐出兼戻り口１６と圧油出戻り口１８とを接続
する圧油油路Ｆである小流量油路１７ ｂが上記の圧油
油路Ｆと並列に形成され、この小流量油路１７ｂに吐出
兼戻りロ１６側から順に可変絞り弁の速度調整弁２０と
ロッキング弁２１を介装する。

ロッキング弁２１は、逆止弁２１ ａと給油弁２１ ｂ
とを圧縮空気圧で切換可能に構成した弁である。

そして、このロッキング弁２１を切換操作する圧縮空気
は圧縮空気供給源１２から３ポ一ト２位置電磁切換弁１
５Ｃを介して供給され、この電磁切換弁１５ Ｃのソレ
ノイドはプレス機械Ｐのロータリカムスイッチ２２で０
Ｎ−ＯＦＦ制御されるように形成する。

次に、上記装置の作動について詳しく説明する。

空油圧式駆動装置Ｂは空圧作動室７ａとクッション室７
ｂに供給される圧縮空圧の空圧差に応じた出力で従動プ
ランジャ１１を駆動する構造であり、エアタンク１４
ａにはレギュレータ１３ ａで調圧された約３〜７ｋｇ
／ｃｍ２Ｇの圧縮空気が供給され、またエアタンク１４
ｂにはレギュレータ１３ ｂで調圧して約０．１〜０
、２ ｋｇ／ｃｍ”の圧縮空気が供給される。

先ず、クランクプレス機械Ｐ稼働中において、クランク
プレスのスライド１が下降し、その下死点近くの位置で
スライドノックアウト装置Ｓをクッション作動させる場
合には、切換弁１５ ａのソレノイドをＯＮ、切換弁１
５ｂのソレノイドはＯＦＦ状態にすることにより、空圧
作動室７ａ及びクッション室７ｂに各々圧縮空気を供給
して従動プランジャ１１を吐出作動させるとともに、切
換弁１５ ＣのソレノイドをＯＮにしてロッキング弁２
１を給油弁２１ ｂ側へ切換える。

これにより、圧油は吐出兼戻り口１６から小流量油路１
７ｂの速度調整弁２０でその流量を調整され、圧油出戻
り口１８に接続された油路２３を通って油圧作動室２に
供給され、ノックアウトピストン３が進出して、板押え
具４を介してプリント基板Ｍを下金型５ａに押え付け、
クッションしながらプレス穿孔する。

このクッションに到る前の時点で、ロッキング弁２１を
逆止弁２１ ａ側へ切換えておくと、クッション時の戻
り油は油圧作動室２から出力油圧作動室９へ逆止弁１９
．２１ ａを経て戻り得るが、吐出油は逆止弁１９，２
１ ａで止められて油圧作動室２へ供給されないので、
ノックアウトピストン３はスライド１に対し相対固定さ
れる。

この時、スライドノックアウト装置Ｓはノックアウト作
動することなく、プリント基板Ｍは上金型５に串刺しさ
れた状態となっている。

そして、上記の状態で、スライド１が上昇し、所望の位
置に上昇するまでに、プリント基板Ｍ取出用の受具が自
動的に送り込まれ、この段階でスライドノックアウト装
置Ｓをノックアウト作動させ、プリント基板Ｍを受具上
に落下させる。

上記ノックアウト作動の場合、切換弁１５ Ｃのソレノ
イドをＯＮにし、ロッキング弁２１を給油弁２１ｂ側へ
切換えることにより、油圧作動室２へ圧油を供給する。

また、この時、切換弁１５ ｂのソレノイドをＯＮにし
てクッション室７ｂ内の圧縮空気を逃すように操作する
場合には、クッションに比較してより大きなノックアウ
ト力が発生する。

尚、従来と同様な使用方法として、プレス穿孔後にも、
ロッキング弁２１を切換えずに、給油弁２１ｂ側に保持
しておくと、吐出油の供給がなされるので、プレス穿孔
・スライド上昇開始直後には、スライドフックアウト装
置Ｓがノックアウト作動して、プリント基板Ｍを上金型
５からノックアウトすることになる。

上記のように、プレスのスライド１の作動に応じて切換
弁１５ ａ、 １５ ｂ、 １５ Ｃ及びロッキング弁
２１を適宜切換えることにより、プレススライド１に対
して所望のタイミングで、スライドノックアウト装置Ｓ
のクッション作動及びフックアウト作動を開始させるこ
とが出来る。

そして、上記の切換弁１５ ａ、 １５ ｂ、 １５
Ｃ及びロッキング弁２１の切換作動は、クランクプレス
機械Ｐに連動連結されているロータリカムスイッチ２２
によって行なう。

即ち、切換弁１５ ａ、 １５ ｂ、 １５ Ｃは、ソ
レノイドで切換可能な空圧操作式の方向切換弁とし、ロ
ータリカムスイッチ２２から出力回路が各ソレノイドに
接続されており、各切換弁１５ ａ、 １５ ｂ。

１５ Ｃの切換タイミングがロータリカムスイッチ２２
で設定される。

尚、速度調整弁２０はノックアウトピストン３の進出速
度を調節する為のものであり、大流量油路１７ ａはク
ッション時の戻り油が円滑に戻る為の油路である。

また、ロッキング弁２１の逆止弁２１ ａを閉路に置換
することが出来、この場合にも上記機能は完全に維持さ
れる。

また、逆止弁１９を省略し、大流量油路１７ ａを省略
し、ロッキング弁２１だけにすることも出来る。

次に、空油圧式駆動装置Ｂ及び逆止弁１９の構造につい
て、第２図面の簡単な説明する。

ケーシング６の上半部は大径の筒体６ａに上蓋６ｂ、下
蓋６Ｃを付設した構造で、その内部を仕切板６ｄで区画
し、下部に油タンク８が形成される。

下蓋６Ｃに螺合突出する小径筒６ｅ内に出力油圧作動室
９が形成され、小径筒６ｅの下端側に逆止弁１９が形成
される。

尚、ロッキング弁２１及び速度調整弁２０が空油圧式駆
動装置Ｂ下側部に付設される。

次に、ロッキング弁２１の構造について、第３図により
説明する。

弁箱２３の図面上での上部中央の円柱状の弁室２４内に
球形弁体２５を受具２６で保持し、バネ２７で受具２６
を介して弁体２５を弁座２８に押圧させて逆止弁２１
ａを形成し、弁室２４に下方がら連通する軸孔２９を１
毅け、弁室２４に上流側の圧油油路Ｆを連通し、軸孔２
９に下流側の圧油油路Ｆを連通する。

他方、弁箱２３の下部にエアシリンダ３０を設け、その
ピストン３１に突設された弁押棒３２の上端部を軸孔２
９内に臨ませると共に、ピストン３１の下側の空圧作動
室３３に圧縮空気を供給し、またピストン３１を戻しバ
ネ３４で下方へ弾撥付勢する。

空圧作動室３３に圧縮空気を供給しないときは、ピスト
ン３１が下限位置に在り、弁押棒３２が弁体２５に接当
せず、弁体２５が弁座２８に接当し、逆止弁２１ ａを
なしている。

空圧作動室３３に圧縮空気を供給すると、ビス１〜ン３
１が上昇し、弁押棒３２で弁体２５を押上げ、軸孔２９
と弁室２４を連通して圧油油路Ｆ間を連通し、給油弁２
１ ｂとなる。

尚、上記実施例の変形として、その一部を次のように、
構成することが出来る。

第４図に示すように、弁室を兼ねる吐出兼戻りロ１６内
に球形の弁体１９ ａをバネ１９ ｂで付勢して弁座１
９ Ｃに押圧接当させて逆止弁１９を形威し、圧油油路
Ｆを逆止する。

また、ケーシング６の下端部にエアシリンダ３５を設け
、このエアシリンダ３５に内装されたピストン３６から
弁押し棒３７を圧油油路Ｆ内で弁体１９ａの下側に臨ま
せる。

従動プランジャを吐出作動させて、圧油をスライドノッ
クアウト装置Ｓへ供給する時には、空圧作動室３８へ圧
縮空気を供給し、ピストン３６を上昇させ、弁押し棒３
７で弁体１９ ａを突き上げて開弁する。

クッション作動時には、吐出油は逆止されるが、戻り油
は自由に戻り得る。

結局、この構造では、逆止弁が給油弁を兼ねていること
になる。

本考案は、上記のように構成されるので、次の効果を奏
する。

空油圧式駆動装置の出力油圧作動室と圧油出戻り日間の
油路に給油弁と逆止弁を介装し、空油圧式駆動装置の従
動プランジャを吐出作動させて、空油圧式駆動装置から
スライドノックアウト装置の油圧作動室へ圧油を供給す
る時には、給油弁を開いて、圧油供給可能にし、また逆
止弁を介してスライドノックアウト装置から、空油圧式
駆動装置への圧油の戻りだけを可能にしているので、ス
ライドノックアウト装置のクッション機能は確実に発揮
されると共に、スライドノックアウト装置への圧油の供
給時期を給油弁の開弁操作により適宜設定し得ることか
ら、スライドノックアウト装置のノックアウト作動の時
期を適宜設定することが出来る。

従って、プレス加工直後にノックアウト作動させずに、
プレススライドが所定位置まで上昇後にノックアウト作
動させるように設定し得るから、被加工物をプレス外へ
取り出し易く′なり、プレス機械の一工程当りの所要時
間を短縮し、生産性を大幅に向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の実施例を示し、第１図は使用状態の縦断正
面図、第２図は縦断面図、第３図はロッキング弁の横断
面図、第４図は別実施例の第１図相当部分図である。 ２・・・・・・油圧作動室、６・・・・・・ケーシング
（６ａ・・・・・・大径の筒体、６ｅ・・・・・・小径
の筒体）、７・・・・・・入力空圧作動室、９・・・・
・・出力油圧作動室、１０・・・・・・主動ピストン、
１１・・・・・・従動プランジャ、１６・・・・・・吐
出兼戻り口、１８・・・・・・圧油出戻り口、１９・・
・・・・逆止弁、２０・・・・・・速度調整弁、２１・
・・・・・ロッキング弁、２１ ｂ・・・・・・給油弁
、２３・・・・・・ケーシング、Ｂ・・・・・・空油圧
式駆動装置、Ｆ・・・・・・油路（１７ａ・・・・・・
大流量油路、１７ ｂ・・・・・・小流量油路）、Ｐ・
・・・・・プレス機械、Ｓ・・・・・・スライドノック
アウト装置。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ ケーシング６内に入力空圧作動室７と出力油圧作動
   室９とを直列状に形威し、人力空圧作動室７内を摺動す
   る主動ピストン１０と出力油圧作動室９内を摺動する従
   動プランジャ１１とを連動連結し、出力油圧作動室９の
   吐出兼戻り口１６とプレス機械Ｐのスライドノックアウ
   ト装置Ｓの油圧作動室２に接続するための圧油出戻り口
   １８とを油路Ｆで連通し、この油路Ｆの途中に給油弁２
   １ ｂと逆止弁１９とを介装し、給油弁２１ ｂは従動
   プランジャ１１の吐出作動時にだけ開弁操作されて、出
   力油圧作動室９内の圧油を圧油出戻り口１８からスライ
   ドノックアウト装置Ｓの油圧作動室２に向けて吐出可能
   に構成し、逆止弁１９は出力油圧作動室９内の圧油をス
   ライドノックアウト装置Ｓに圧送することを阻止する方
   向に逆止するように構成したことを特徴とするプレス機
   械のスライドノックアウト装置用空油圧式駆動装置。 ２ 実用新案登録請求の範囲第１項に記載したプレス機
   械のスライドノックアウト装置用空油圧式駆動装置にお
   いて、前記油路Ｆが相互に並列な大流量油路１７ ａと
   小流量油路１７ ｂとからなり、大流量油路１７ａには
   逆止弁１９を設け、小流量油路１７ｂには給油弁２１
   ｂを介装したもの。 ３ 実用新案登録請求の範囲第２項に記載したプレス機
   械のスライドノックアウト装置用空油圧式駆動装置にお
   いて、小流量油路１７ｂに可変絞りからなる速度調整弁
   ２０を介装したもの。 ４ 実用新案登録請求の範囲第２項に記載したプレス機
   械のスライドノックアウト装置用空油圧式駆動装置にお
   いて、小流油路１７ ｂの給油弁２１ ｂを空油圧式駆
   動装置Ｂのケーシング６とは独立の弁箱２３内に組込み
   、これを空油圧式駆動装置Ｂのケーシング６に取付けた
   もの。 ５ 実用新案登録請求の範囲第１項乃至第４項のうちの
   どれか１項に記載したプレス機械のスライドノックアウ
   ト装置用空油圧式駆動装置において、空油圧式駆動装置
   Ｂのケーシング６の上半部を大径の筒体６ａで構成し、
   その内部に人力空圧作動室７を設けるとともに、ケーシ
   ング６の下半部を小径の筒体６ｅで構成し、その内部に
   出力油圧作動室９と吐出兼戻り口１６とを構成したもの
   。