JPS5916080Y2

JPS5916080Y2 - 全自動乾燥洗濯機

Info

Publication number: JPS5916080Y2
Application number: JP10490779U
Authority: JP
Inventors: 均小笠原
Original assignee: 株式会社日立製作所
Priority date: 1979-07-31
Filing date: 1979-07-31
Publication date: 1984-05-11
Also published as: JPS5623086U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は全自動乾燥洗濯機に係り、特にその乾燥装置に
関するものである。

本発明者等がさきに開発した全自動乾燥洗濯機において
は、第２図に示すように、ドラム５への乾燥空気流入口
９ａにより、高温の乾燥空気１９をドラム中心方向に流
入させて、乾燥空気をドラム内全体に分散させる構造で
あった。

そのため、ドラム５内で洗濯物１８は自重と含水の重さ
によりドラム５の下部Ａに落下しているので、ドラム５
の上部Ｂに入った乾燥空気１９は洗濯物１８に接触せず
、乾燥に役立たずに、ドラム５に穿設された空気穴６か
らドラム外部に流出し、また、洗濯物１８のあるドラム
下部Ａを通る空気量と洗濯物１８のないドラム上部Ｂを
通過する空気量では、洗濯物１８の通風抵抗により、ド
ラム上方Ｂを通る空気量の方が多く、この点でも熱損失
が多かった。

以上２点により高温の乾燥空気１９の熱が乾燥に効果的
に使われないで、乾燥性能が悪く乾燥時間が長いという
欠点があった。

なお、第２図において、７はドラム内周面に複数個設け
られたリフター、９は外槽（図示せず）に固定された中
空軸、２０はドラム５の回転方向を示す。

本考案は、上記した、本発明者等がさきに開発した全自
動乾燥洗濯機を改善して、乾燥空気の大部分を洗濯物に
接触させ、空気のもつ熱を乾燥に効率よく利用し、乾燥
性能を向上して乾燥時間を短縮した全自動洗濯機の提供
を、その目的とするものである。

本考案に係る全自動乾燥洗濯機の構成は、ドラム内に洗
濯物を投入し、この洗濯物の洗濯、すすぎ、脱水さらに
乾燥まで行なうようにした全自動乾燥洗濯機において、
ドラムの一方側を、乾燥空気流入口を兼ねた中空軸によ
って支持し、当該中空軸内に、乾燥空気を前記ドラムの
回転軸心よりも下方へ向けて吹出すための風向板を設け
るようにしたものである。

以下、本考案を実施例によって説明する。

第１図は、本考案の一実施例に係る全自動乾燥洗濯機の
側断面図、第３図は、乾燥の態様をあわせて示す第１図
の詳細断面図である。

第１図において、１は外枠、２は外枠に設けられた蓋、
３は外槽、４はドラム５に洗濯物を投入するための外槽
蓋、５は洗濯槽と乾燥時の乾燥ドラムとを兼ねるドラム
で、ドラム５の円周面と右側側板には乾燥後の空気を排
気するための空気穴６が設けられている。

７は、ドラム５に複数個設けられたりフタ−で、ドラム
５の回転により洗濯物を持ち上げ落下させて洗濯作用、
および乾燥時のほぐし作用を与えるものである。

９は、ドラム５の一方側を軸受を介して回転自在に支持
する中空軸（詳細後述）で、この中空軸９は、外槽３に
固定されている。

８は、ドラム５の他方側に固定されたドラム軸で、この
ドラム軸８は、軸受を介して外槽３に回転自在に支持さ
れている。

ドラム軸８にはドラムプーリ１０が固定され、ドラム５
は、外槽３の下に取りつけたモータ１１でベルトを介し
て回転させられる。

中空軸９についてさらに詳細に説明すると、中空軸９は
、第３図に示す如く、ドラム５への乾燥空気流入口９ａ
も兼ねていて、この空気流入口９ａには、加熱した乾燥
空気１９をドラム５の回転軸心よりも下方へ向けて吹出
すための風向板１７が設けられている。

１２は、乾燥空気をドラム５に送るためのファン、１３
は、ファン１２を回転させるファンモータ、１４はファ
ンケーシング、１５はヒータ、１６は、ヒータ１５から
出た空気をドラム５に導くダクトである。

１ａ。１ｂは、それぞれ外枠１に設けた乾燥空気導入口
および排気口である。

なお、１８は、ドラム５内に入れた洗濯物、１９は高温
の乾燥空気である。

次に本実施例に係るものの動作を説明する。

第１図で、洗濯は、洗濯物をドラム５内に投入し、外槽
３内に洗剤を含んだ洗濯水を給水し、モータ１１により
ドラム５を低速回転させ洗濯物をドラム内で持ち上げ落
下させて行なう。

すすぎ、洗濯後、すすぎ用の水を外槽３に給水し、洗濯
と同様ドラム５を低速回転させて行ない、すすぎ後、外
槽３内の水は排水する。

脱水は、排水後、ドラム５をモータ１１により高速回転
し、その遠心力で洗濯物から水滴を吹き飛ばして行なう
。

乾燥は、脱水後、ドラム５を低速で回転させながらファ
ン１２を回転させる。

ファン１２の回転により外枠１の空気導入口１ａから入
った外気は、ファンケーシング１４に入すヒータ１５に
送られる。

ヒータ１５で加熱された高温の乾燥空気は、ダクト１６
を通って中空軸９内に入り、風向板１７により、ドラム
５内の回送軸心よりも下方へ向けて吹出される。

ドラム５内の洗濯物１８は、第３図に示すように、自重
と含水の重量でドラム５の下部Ａに落下している。

したがって、加熱した乾燥空気１９を風向板１７の作用
により、ドラム５の回転軸心よりも下方へ向けて吹きつ
けると大部分の乾燥空気１９が洗濯物１８と接触する。

ドラム５内で洗濯物１８と接触して水分を奪取した乾燥
後の湿った空気は、ドラム５の空気穴６を通って外槽３
に入り、外枠１の排気口１ｂより外部に排気される。

以上詳細に説明したように本考案によれば、ドラムの一
方側を、乾燥空気流入口を兼ねた中空軸によって支持し
、当該中空軸内に、乾燥空気を前記ドラムの回転軸心よ
りも下方へ向けて吹出すための風向板を設けるようにし
たので、ドラム内に流入する乾燥空気の大部分が、下部
にかたまって集まっている洗濯物に集中的に吹付けられ
てこれを接触する。

したがって、従来技術のように、熱風を、内槽上部に設
けた送風口から下向きに流入させ、これを送風ガイドに
よって案内しながら下降させる途中で、回転ドラムに穿
設した多数個の穴から当該回転ドラム内へ送り込むよう
にしたもの、また、回転ドラムと外槽との間に設けた給
気案内板から、熱風を前記回転ドラムの衣類投入口の中
心方向に向けて送風するように構成したもの、さらに、
水受槽の上部に、洗濯物の落下角度に対し６０゜の角度
で、回転ドラムの上方から当該回転ドラム内へ熱風を流
入せしめる流入口を形成し、この流入口から熱風を下方
へ向けて流入させるようにしたもの、さらにまた、加熱
空気を、被乾燥物出入れ用の開口部に形成した多数個の
通気孔から、ドラム内を通じてファンによって吸引する
ようにしたもののいずれよりも、ドラムの空気孔からド
ラム外部へ出る空気を飽和湿り空気に、より近づけるこ
とができるため、洗濯物からの水の蒸発速度が向上し、
乾燥時間を短縮することができるという効果がある。

これを数値的に示すと、たとえば上記した従来技術の最
初のものでは、ドラム外部へ出る空気の湿度が約７０％
であるのに対して、本考案の全自動乾燥洗濯機では、前
記空気の湿度が約９５％まで高くなり、乾燥時間も約１
０〜１５％短縮する。

また、ヒータ加熱による空気のもつ熱を乾燥に十分利用
できるので熱効率が向上し、消費電力を削減でき経済的
である効果もある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の一実施例に係る全自動乾燥洗濯機の
側断面図、第２図は、本発明者等がさきに開発したドラ
ム構造を示し、ａはその側断面図、ｂはその縦断面図、
第３図は、乾燥の態様をあわせて示す第１図の詳細断面
図である。５・・・・・・ドラム、９・・・・・・中空軸、９ａ・
・・・・・乾燥空気流入口、１７・・・・・・風向板、
１９・・・・・・乾燥空気。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

ドラム内に洗濯物を投入し、この洗濯物の洗濯、すすぎ
、脱水さらに乾燥まで行なうようにした全自動乾燥洗濯
機において、ドラムの一方側を、乾燥空気流入口を兼ね
た中空軸によって支持し、当該中空軸内に、乾燥空気を
前記ドラムの回転軸心よりも下方へ向けて吹出すための
風向板を設けたことを特徴とする全自動乾燥洗濯機。