JPS591538B2 - 放電加工装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は多回路方式の放電加工装置の改良に関する。

多回路方式の放電加工装置は、１つの被加工体に２以上
の複数電極を対向して、複数の間隙を形成し、各間隙に
独立してパルス放電を行ない、加工送りは通常複数電極
をｌ体にして加工送りをして加工する。

多数間隙には独立したパルス電源を設ける。通常は各々
の間隙にコンデンサを接続し、パルス電圧を各間隙に供
給して放電加工する。放電は各間隙に同時に行なわれ、
時間をづらせて順次に行なわれ、また交互に行なわれる
。前記各間隙に接続したコンデンサは充放電が各間隙の
放電状態によつて制御されるため加工は不均衡を生じ、
加工送りは最低の加工間隙における加工の進行状態によ
り制御され、最良でも単間隙で加工するときの４０〜６
０％程度の加工しか期待できない本発明はこのような点
を改良するために提案されたもので、トランジスタ等の
電子スイッチで電源をオン。

オフ制御して加工パルスを発生するパルス発生回路を設
け、この出力加工パルスを時間的分配回路により歪ませ
ることな＜各電極に順次にまたは交互に切換えて供給す
るようにしたことを特徴とする。前記時間的分配回路は
切換スイッチで切換るように構成され、該スイッチは前
記加工パルス発生用の電子スイッチのオフ時間中に切換
制御されるようにしたものである。

以下一実施例の図面により本発明を説明する。

第１図は２間隙を利用したもので、被加工体１に対して
電極２１，２２を対向し、２間隙を形成し、これに交互
に加工パルスを供給して加工する。３は加工パルスを発
生するトランジスタ等電子スイツチで、４がパルサで、
独立発振器または加工間隙に応動するパルス発生回路が
用いられ、出力パルスをスイツチ３に加えてオン．オフ
制御せしめる。

５は加工電力を供給する電圧線で、これとスイツチ３を
直列にして加工間隙に接続する。

６１及び６２はスイツチ３のオン．オフ制御による加工
パルスを電極２１，２２に交互に切換する。

分配回路のスイツチで、制御回路のフリツプフロツプ７
により、交互導通に切換えられる。８はパルサ４の出力
パルスの微分波形のうち、出力パルスがオフするときの
負の微分信号を検出する回路で、この微分信号をフリツ
プフロツプ７に加えて切換える。

スイツチトランジスタ３は所要の加工パルスを発生する
スイツチであり、高速応答の高性能のトランジスタが必
要であるが、スイツチトランジスタ６１，６２は応答度
は低くてよく、充分安価なトランジスタが利用できる。

スイツチ６１，６２の交互切換により電極２１と被加工
体１間及び電極２２と被加工体１間に交互にスイツチ３
のオン．オフ制御による加工パルスが供給され、加工が
行なわれる。スイツチ６１，６２はバルサ４の出力制御
パルスのオフ時、即ち前のパルスのオフ遮断時の負の微
分パルスを回路８が検出し、この微分パルスによつてフ
リツプフロツプ７が切換われ、例えばスイツチ６１がオ
ン導通する。これによりスイツチ３の出力回路はスイツ
チ６１を通して電極２１に切換えられ、こ＼でパルサ４
からの制御パルスによりスイツチ３がオン。オフして所
要の加工パルスを電極２１と被加工体１間に加え、放電
して加工する。次にスイツチ３のオフ時、即ちバルサ４
の制御パルスがオフするとき微分回路８が信号を検出し
てフリツプフロツプ７を切換え、今度はスイツチ６２を
オン導通して、スイツチ３の出力をスイツチ６２を通し
て電極２２に加えるよう回路切換を行ない、次のパルサ
４からの制御パルスがスイツチ３に加わり、オン．オフ
制御して加工パルスを電極２２と被加工体１間に供給し
、放電を行ない加工する。このようにして電極２１］夛 及び２２と被加工体１間の２間隙には交互にパルス放電
が行なわれ加工を進めるが、前記のようにスイツチ６１
，６２は制御パルスのオフ時の微分信号で切換えられ、
スイツチ３がオフする間にスイツチ６１，６２の切換動
作が行なわれ、切換えが完了して、回路分配が行なわれ
てからスイツチ３がオン．オフして加工パルスを発生し
、切換完了した分配回路を通して間隙にパルス供給する
ようにしたから、スイツチ３のオン．オフ制御によつて
発生する加工パルスは途中歪むことなく加工間隙に加え
られ、放電を発生し加工が行なわれる。

したがつて加工は所定のパルス巾、波高値、波形のパル
ス放電が繰返され加工が行なわれ、目的とする放電加工
を最適状態で確実に行なうことができる。通常単間隙に
おける放電加工はスイッチ３のオンする時間γ。

。とオフする時間γ。Ｆｆは大体１：１程度であるが、
前記第１図実施例の２間隙方式によればアーク放電にな
る必配がないから前記γ０ｆｆを充分小さく、γ０ｎ（
これは加工条件によつてきまる）の一、更に数分の１に
減少して２間隙に分配供給する放電回数を増加すること
ができる。勿論このときもスイツチ３がオフしている間
にスイツチ６１，６２の切換を行ない切換完了させて｝
かなければならないから、このスイツチ６１，６２の切
換作動時間によつて制限を受けるが、従来の単間隙に｝
ける放電体止時間γ。Ｆｆよりも充分短かく制御でき、
放電繰返数を増加できるので、２間隙全体の加工速度は
従来の単間隙の加工速度の２倍近い高スピードで高能率
の加工を可能にし、しかも分配切換回路で加工パルスを
制御し歪ませることが無いようにしているから、また従
来の多間隙にコンデンサを接続したことによりコンデン
サの充放電が他の間隙の放電状態によつて制御され影響
を受けて所期のパルス放電が行なえなくなるようなこと
もないから加工速度は増大できると共に、加工面粗さ、
加工精度、電極消耗比等を変化させることなく、所期の
目的加工を確実に行なうことができる。第２図は加工間
隙数を更に増加させた実施例で、被加工体１に対して複
数電極２１，２２，・・・・・・・・・２ｎと各々対向
して間隙を形成し、各電極間隙に各々切換分配するスイ
ツチ６１，６２・・・・・・・・・６ｎを設け、これを
リングカウンタ９で切換えるようにしたものである。

パルサ４からの制御パルスの微分信号（負極）を検出回
路８で検出し、これをリングカウンタ９に加えて駆動制
御し、スイツチ６１，６２・・・・・・・・・６ｎを選
択切換するようにする。放電加工は加工パルス発生スイ
ツチ３のオン．オフスイツチング制御によつて加工パル
スを発生し、これを選択切換されたスイツチ６１，６２
・・・・・・・・・６ｎのいずれかを通して電極２１，
２２・・・・・・・・・２ｎのいずれかに供給し、対向
する被加工体１との間に放電を行つて加工するが、切換
スイツチ６１，６２・・・・・・・・・６ｎの切換制御
は加工パルスの休止中に行なわれ切換完了して訃り、そ
こに加工パルスが供給されるようにしてあるから第１図
の場合と同様、加工パルスを歪ませることなく供給し加
工することができる。第３図は加工間隙に卦ける放電状
態、加工状態、を検出するために検出回路を具備したも
ので、１０がその検出回路である。

その検出回路は加工パルス発生のスイツチ３と切換分配
回路のスイツチ６１，６２・・・・・・・・・６ｎとの
間に接続され、即ち分配する前の加工パルス共通回路に
設けられて訃り、常に複数の多間隙における放電状態を
正確に検出できる効果がある。加工間隙に｝ける間隙制
御は、この種多間隙を利用する場合、各電極６１，６２
・・・・・・・・・６ｎを相互に絶縁して一体に固定し
、この一体固定電極に間隙制御の送りを与える。

即ちサーボ送り、加工の進行に追従する追従送り、また
間隙に堆積する加工屑の排除、加工屑濃度制御のレジプ
ロ運動制御、振動制御等を行なうが、このような間隙制
御信号を従来は多数の間隙のうちの１つを選択してその
間隙における放電状態等を検出し、これを信号として全
体間隙の制御をしていた＼め、１間隙による他を犠牲に
した間隙制御しかできなかつたが、これを本発明では各
間隙に｝ける放電状態、加工状態の検出ができ、検出信
号によつて平均的に加工送り制御ができるので、各加工
間隙の最適制御ができ、全体として加工速度が増大する
。また前記実施例において、バルサ４を加工間隙の状態
に適応制御する場合、前記のように各間隙の状態が各々
検出でき、平均的信号を検出できるから、これにより制
御パルス、そしてこれによつて制御される力江パルスを
パルス巾γ。ｎ１休止巾γ。Ｆｆ、波高値１ を常に最
適に制御でき、各間隙に｝いｐて最良々の加工をするこ
とができる。

な｝検出回路１０による検出信号は、例えばそのアナロ
グ的積分値を利用し、またデジタルに検出して、またそ
れを良いか悪いか判別して、あるいは放電したかしない
か判別して、判別出力をプリセツトカウンタでカウント
し、アツプダウンカウンタでカウントし、これらカウン
ト出力を信号として各部制御に利用し、また加工状態の
表示に利用することができる。

本発明は以上説明したように多回路方式に｝いて、トラ
ンジスタ等の電子スイツチで電線をオン．オフ制御して
加工パルスを発生するパルス発生回路を設けて、この出
力パルスを各間隙に順次または交互に分配して放電加工
するようにしたから、各間隙に常に制御された一定パル
ス、最適パルスを供給して等しく放電加工を進めること
ができ、加工パルス発生回路が発生するパルスを各間隙
に分配する分配回路は加工パルスの休止中に切換スイツ
チを切換を行ない、切換完了後に前記加エパルス発生回
路から加工パルスが発生し、発生パルスを選択した間隙
に供給するようにしたものであるから、分配回路で加工
パルスを変形したり歪ませたりすることなしに発生加工
パルスを常に正常な状態で各間隙に供給することができ
所定の目的加工を確実に加工できる。

また回路構成上、パルス発生回路の発生加エパルスを次
の分配回路で分配して順次または交互に複数各間隙に供
給するものであるから、加工パルス発生回路と分配回路
間の共通回路に加工間隙の状態検出の検出回路を設ける
ことができ、この検出回路によれば全ての加工間隙に卦
ける放電状態等を検出し検査することができ、平均して
加工状態を判定でき、この検出信号によればサーボ，レ
ジプロ制御、加工パルス制御、その他加工液の制御等が
、またワイヤーカツトに訃いてはワイヤーの送り制御、
振動制御等が常に最適にでき、多回路方式の放電加工性
能を著しく向上させる効果を素する。なお分配回路を構
成するスイツチはロータリー式のスイツチ、その他が任
意に利用し構成できる。

またこのスイツチを制御する制御回路も諸種の回路構成
のものが利用できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例回路構成図、第２図は他の実
施例構成図、第３図はまた他の実施例回路構成図である
。 １は被加工体、２１，２２・・・・・・・・・２ｎは電
極、３はスイツチ、４はパルサ、５は電圧源、６１，６
２・・・・・・・・・６ｎはスイツチ、７はフリツプフ
ロツプ、８は微分回路、９はリングカウンタ、１０は検
出回路である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ２以上の複数電極と被加工体とで形成する複数加工
   間隙に各々パルス放電を行つて加工する多回路方式の放
   電加工装置において、トランジスタ等の電子スイッチで
   電源をオン．オフ制御して加工パルスを発生するパルス
   発生回路を設け、該パルス発生回路より繰返し出力する
   加工パルスを歪ませることなく分配して前記各電極の加
   工間隙に順次にまたは交互に供給する分配回路を設けて
   成ることを特徴とする放電加工装置。 ２ 分配回路は、パルス発生回路より繰返し出力する加
   工パルスを各電極に切換えし分配するスイッチと、該ス
   イッチを前記加工パルスの休止中、即ち加工パルス発生
   回路の電子スイッチのオフ時間中に切換作動させる制御
   回路とを具備して成ることを特徴とする特許請求の範囲
   第１項に記載の放電加工装置。 ３ ２以上の複数電極と被加工体とで形成する複数加工
   間隙に各々パルス放電を行つて加工する多回路方式の放
   電加工装置において、トランジスタ等の電子スイッチで
   電源をオン．オフ制御して加工パルスを発生するパルス
   発生回路を設け、該パルス発生回路より繰返し出力する
   加工パルスを歪ませることなく分配して前記各電極の加
   工間隙に順次にまたは交互に供給する分配回路を設け、
   更に前記パルス発生回路と分配回路との間に前記各加工
   間隙の状態を検出して、間隙制御用、レシプロ制御用、
   加工パルス制御用、加工状態監視用、その他等の信号を
   検出する信号検出回路を設けて成ることを特徴とする放
   電加工装置。