JPS5914884Y2 - 磁気シ−ト録音再生装置における変圧器の取付構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は録音再生用の磁気ヘッドが渦巻回転運動をする
録音再生装置に用いられる変圧器の取付構造に関する。

、 ・更に詳細には、固定側の磁気シート
を磁気ヘッドが走査し、′磁気シートに形成さ、れた録
音トラックを録音再生する装置において、渦巻回転運動
をする磁気ヘッドが録音トラックを走査して変圧器の近
傍領域を通過するとき、磁気ヘッド内の信号磁束に混入
する変圧器の漏洩磁束の影警を最少に七、磁気ベッドに
おける漏洩磁束によるノイズを減少させるようにした変
圧器の取付構造に関する。

従来の変圧器の取付方法、及びそれによって生じる問題
を第３図、第４図によって説明する。

第３図は磁気シート録音再生装置本体の平面図であり、
第４図は変圧器の近傍の取付状態を示す断面図である。

第３図において、１は磁気シート録音再生装置の本体ケ
ースで、本体ケース１内の下部には、本体ケース１の床
面２と一定のスペースを開けて板金等で形成されたシャ
ーシー３が設けられている。

録音再生装置内の各種部品はこのシャーシー３の上に取
り付けられている。

４は軸０１を中心として回転するターンテーブルで、こ
の上に磁気シートが固定状態でセットされる。

５，６は軸０２周りに一体に回転する夫々小径、大径の
中間プーリー、７は駆動モーターである。

ターンテーブル４と小径中間プーリー５の間にはベルト
８が、大径中間プーリー６と駆動モーター７の駆動軸９
にはベルト１０が架設されている。

駆動モータ７とターンテーブル４との間に上記の中間プ
ーリー５．６によって減速機構が介設されている。

ターンテーブル４には半径方向に長孔１１が形成され、
ごの長孔１１に半径方向に移動自在な磁気ヘッド１２が
遊嵌される。

ターンテーブル４は上記の如き構成により駆動モータ７
によって回転し、ターンテーブル４の正回転に伴って磁
気ヘッドは第３図中時計方向へ回転し、長孔１１に沿っ
た直線運動との合成により磁気ヘッド１２は渦巻回転を
行う。

これによって固定側の磁気シートが磁気ヘッド１２で走
査され、録音再生が威される。

本体ケース１の一つの角部の前記シャーシー３上には変
圧器１３が、その鉄心板１５がケース壁１４に平行にな
るように取り付けられている。

この変圧器１３とターンテーブル４の間には漏洩磁束を
シールドする強磁性体の２枚のシールド板１６．１７が
取り付けられている。

以上の構成で明らかな如く、磁気シート録音再生装置に
は多数の部品がスペースを有効に利用して配設され、タ
ーンテーブル４、中間プーリー５゜６、駆動モーヨー７
、変圧器１３が密接する如く配設されている。

この場合に使用されている変圧器１３は外鉄型の変圧器
であるが、変圧器は周知の如く、原理的には主に鉄心磁
路内に磁束が生じるが、現実的には磁気漏洩によるよる
極めて多量の漏洩磁束が変圧器１３周囲の空間に発生す
る。

しかも特に漏洩量の多い方向は、鉄心板１５に沿う平面
方向、即ちイ方向である。

またこの漏洩磁束はシャニジ−３、及び駆動モーター７
等を通じてターンテーブル４の方向にも多量に生じてい
る。

従って二重に設けられたシールド板にもかかわらず、こ
のような漏洩磁束が多量に発生している変圧器１３の近
傍の空間に渦巻回転運動をしている磁気ヘッド１２が接
近すると磁気ヘッド１２に誘導される信号磁束に漏洩磁
束が混入、し、漏洩磁束がノイズとして磁気ヘッド１２
に拾われることになり、以上の原因によりこの種録音再
生装置は漏洩磁束に起因するノイズが発生しく好ましく
ない。

本考案者は以上の如き従来の磁気シート録音再生装置に
おける問題点に鑑み、これを有効に解決すべく本考案を
威したものである。

本考案の目的とする処は、渦巻回転運動をする磁気ヘッ
ドにより固定側の磁気シートの録音トラックを走査する
ようにした磁気シート録音再生装置において、ターンテ
ーブルの半径方向に対して変圧器の鉄心板が略直角にな
る如く変圧器をケース本体に直接設置し、変圧器とター
ンテーブルとの間に半径方向に直角になる如く１枚のシ
ールド板をケース本体に直接設置することによって、変
圧器から発生する漏洩磁束の磁気ヘッドへの影響を１枚
のシールド板によって極めて効果的に遮蔽する変圧器の
取付構造を提供する。

以下に本考案の好適一実施例を添付図面に従って詳述す
る。

第１図は本考案に係る取付構造を春用し・た磁気シート
録音再生装置の平面図、第２図は変圧器の取付状態を示
す断面図である。

第３図、第４図で説明した部品と共通なものは同一の符
号を用いる。

ターンテーブル４と小径中間プーリー５とがベルト８に
よって結合し、大径中間プーリー６と駆動モーター７が
ベルト１０によって結合し、これらの減速機構を介して
、駆動モーター７の正逆回転に対応してターンテーブル
４は軸０１を中心として正逆回転する。

磁気ヘッド１２はターンテーブル４と共に回転運動する
と同時に、長孔１１に沿って直線運動するため、これら
の二つの運動が合成されて磁気ヘッドは渦巻回転運動を
行う。

ターンテーブル４、中間プーリー５，６、駆動モーター
７を取り付けたシャーシー３は変圧器１３が取り付けら
れる角部を切り欠２１いてこの分だけ短くし、このため
変圧器１３は直接に切り欠き２１の外方のケーン壁１４
の角部内側に形成されるケース本体の床面のこの部分２
ａ上に直接設置し、ＳＥ型（圧入固定によってセルフロ
ックされる）リング２２で取り付けられる。

変圧器の取り付は方は鉄心板１５がターンテーブル４の
半径方向と直交する。

即ち、口方向に取り付けられる。

床面２には鉄心板１５の下部を挟持固定する突起２３を
設け、又ケース本体の上面２４には鉄心板１５の上部を
挾持固定する突起２５を設け、突起２５間の上面には緩
衝材２６を設ける。

これにより変圧器１３の上下を固定する。

変圧器１３とシャーシー３との間には、ターンテーブル
４の半径方向と直交するように強磁性体で成形されたシ
ールド板２６をケース本体の床面２に直接設ける。

シールデ板２６も変圧器１３と共に前記ＳＥ型リング２
２で固定する。

以上において、シャーシー３の一部を切り欠いて、この
切り欠いた部分上の床面２ａに変圧器１３を直接設置し
、かつ変圧器１３の鉄心板１５がターンテーブル４の半
径方向に直角になる如く配置することにより、漏洩磁束
が最も多量に分布する領域Ａがターンテーブル４上の磁
気ヘッド１２或は駆動モーター７等から離れるので、磁
気ヘッド１２内の信号磁束に影響を与える漏洩磁束の量
が減少し、１枚のシールド板２６を設置するだけで、充
分な磁気遮蔽を達成することができる、 又変圧器１３、シールド板２６の取り付けは、ケース本
体１の床面２に設けた突起に変圧器１３、シールド板２
６を設置し、その後リング２２を嵌め込むだけで簡単に
完了し、更に変圧器１３はその上部を緩衝材で押圧され
るので、確実に保持されることになる。

尚図示例ではターンテーブルの半径方向に対し変圧器１
３の鉄心板１５を直角に設けたが、これは厳密な意味で
の直角ではなく、漏洩磁束の影響を小さくし得る範囲の
角度を含むものである。

従って直角を含む略直角の範囲で設ければ良い。

以下本考案によれば、シャーシー以外の場所に変圧器を
ターンテーブルの半径方向に対し変圧器の鉄心板が直角
になるように設置したため、変圧器に生じる漏洩磁束の
磁気ヘッドへの影響を最大限減少させ、１枚のシールド
板で充分な漏洩磁束の遮蔽を行うことができ、又シール
ド板の削減により安価に製作できる等の諸特長を発揮す
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は本考案に係る
取付構造を採用した磁気シート録音再生用装置の平面図
、第２図は変圧器の取付状態の断面図、第３図は従来の
取付構造を示す第１図と同様の図、第４図は従来の変圧
器の取付状態の断面図である。 尚、図面中１はケース本体、３はシャーシー、４はター
ンテーブル、１２は磁気ヘッド、１３は変圧器、１５は
鉄心板、１６．１７．２６はシールド板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 渦巻回転運動をする磁気ヘッドが固定側の磁気シートを
   走査し、該磁気シートに形成された録音トラックを録音
   再生するようにした磁気シート録音再生装置において、
   ・ターンテーブルの半径方向に対して変圧器の鉄心板が
   略直角になる如く変圧器をケース本体に直接設置し、該
   変圧器と該ターンテーブルとの間に、該半径方向に略直
   角となる如くシールド板をケース本体に直接設置したこ
   とを特徴とした磁気シート録再生装置における変圧器の
   取付構造。