JPS5914816B2 - 磁気記録再生装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、スローモーシヨン、スチルの如き特殊記録再
生を行なうヘリカルスキャン方式の磁気５ 記録再生装
置の改良に関する。

例えば回転ヘッドヘリカルスキャン方式により、標準テ
レビジョン信号の如き合成映像信号又はこれに類似する
信号を磁気テープに記録し又はこれより特殊映像信号を
再生するビデオテープレコー１０ダ（以下Ｖ、Ｔ、Ｒと
いう）においては、回転磁気′、ツドの回転速度を記録
時と同一又は近似の状態で、磁気テープの移送速度のみ
をｎ倍、１／ｎ倍或は停止させることにより、クイック
モーション、スローモーシヨン或はスチルのテレビジョ
ン映像１５信号を得るようになされたものが既に知られ
ている。

この場合、磁気テープ上に映像磁気トラックが磁気テー
プの長手方向に対して所定の傾斜角をなして記録された
場合、特殊再生時（スロー、クイＪ ツク又はスチル再
生）では、記録時とは異１よつた傾斜角をもつて回転ヘ
ッドが磁気テープ上に軌跡を画くため、その記録トラッ
ク上を完全に走査することができない。

したがつて、磁気テープ上の記録トラック間に形成され
た非磁化帯（ガードバ２５ンド）を走査することとなり
、ノイズを発生して再生画面上に現われるという不都合
を生ずる。以上の点を具体的に説明するに、第１図は、
回転磁気ヘッド装置の路線的な説明図であり、これは２
個の回転磁気・、ツドＨＡ及びＨＢが１８０度３０の角
間隔で取り付けられ、磁気テープ１がテープ案内ドラム
２に対してほぼ１８０度の角範囲にわたつて斜めに沿わ
され、ヘッドＨＡ及びＨＢが記録再生される映像信号の
フレーム周波数と同じ周波数で回転し、テープ１が所定
の速度で走行する３５ようになつている。この場合、テ
ープ１が一定速度で、かつヘッドＨＡ及びＨＢも第２図
に示す回転軸心３に対して０り直角方向に一定速度で回
転する場合、トラツクＴＮのテープ１の長手方向に対す
る傾斜はθ。

となる。一方、テープ１が停止状態で、ヘツドＨＡ及び
ＨＢが上述同様の方向に回転すると、このときのトラツ
クＴｓのテープ１の長手方向に対する傾斜角は、テープ
１が回転軸心３に直角な面に対して傾斜された巻付角度
θ１に一致する。従つて図に示すように、通常の記録の
ときの１フイールド分のトラツクＴＮと停止のときの１
フイールド分のトラツクＴｓの始端とを同一点とすると
両者の終端は一定距離Ｌ離れ、この距離Ｌは、通常の記
録のときにテープ１が１フイールドの時間で走行する距
離に等しい。

以上のように特殊記録（スチル、スローモーシヨン）か
ら通常の再生又は通常の記録から特殊再生を行なう場合
は、ヘツドがテープ上のガードバンドを走査するために
再生画面上にノイズが現われる。

殊にスチル時の１フイールド分のトラツクＴｓと通常記
録のトラツクＴＮとの始端が一致する場合は、ヘツドは
ほぼ中央でガードバンドを走査するので、再生画面の中
央にノイズが現われ、不合理である。本発明は、このよ
うなノイズを再生画面の中央から画面の上下に移動させ
るために、キヤプスタンモータの回転を制御して微かな
回転角だけ回転させてテープを微移動させ、ヘツドが走
査するノイズバンドの位置をトラツクの始点又は終点に
移動させるようにしたものである。

以下本発明の一例につき図面を参照しながら説明しよう
。

第３図は磁気記録再生装置の路線的平面図であり、ロー
デイング完了時を示している。

図中６はテープカセツトを示し、このテープカセツト６
は、いわゆるリールツーリール型であり、供給側リール
ハブ７から巻取り側リールハブ８に磁気テープ１が移送
されるようになつている。

９は回転磁気ヘツドが取付けられたテープ案内ドラムを
示し、このドラム９は上部ドラムと下部ドラムとより構
成され、上部ドラムに回転・＼ツドが取付けられて高速
回転する型式のもので、この上部ドラムと固定された下
部ドラムとの周面に沿つて磁気テープ１を・＼りカル状
に案内するようになされている。

１０は力セツト開口部の繰出し側の近傍位置に配設した
消去ヘツド、１１はコントロールヘツド、１２は音声ヘ
ツドを夫々示し、これらはテープ走行経路上に設けられ
ている。

テープ走行経路は図に示す如き複数のガイドピン１３に
より形成される。１５はテープ案内ドラム９の下部寄り
を偏心的に囲む環状回動板を示し、これはその内縁を例
えば３個の周溝付ガイド車１６により回動するように取
付けられている。

そして磁気テープ１は、テンシヨンアーム１７により一
定のテンシヨンが加えられ、テープ案内ドラム９を巻回
した後キヤプスタン１８及びピンチローラ１９により駆
動されながら環状回動板１５上のガイドピン２０に沿つ
て再びテープカセツト６内に巻取られるようになされる
。上部ドラムの回転力は、ベルト２１を介して伝達され
る駆動モータ２２により得るものとし、このモータ２２
は供給側及び巻取り側のりール軸２３，２４の巻取り駆
動にも用いられる。２５，２６はリール軸駆動プーリ、
２７はそのベルトを示す。

リール軸駆動プーリ２５は、ベースに固定されたピン２
８を中心に回動するレバー２９の一端に回転自在に軸支
され、そのレバー２９の他端はプランジヤ３０に連結さ
れ、テープを巻戻すときは、ピンチローラ１９の圧着を
解除し、プランジヤ３０を作動させてプーリ２５を２点
鎖線図示の位置まで移動させることにより供給側リール
軸２３を回転させて行なうようになつている。３１はピ
ンチレバー、３２はキヤプスタンモータ、３３はベルト
を夫々示す。

このキヤプスタンモータ３２にはパルスモータが用いら
れている。そして磁気記録再生装置をスチル再生した場
合に生ずるガードバンドノイズを、このキヤプスタンモ
ータ３２の微小回転角を得て磁気テープ１を微小量移動
させることにより除去するようになされている。第４図
はキヤプスタンモータ３２の，駆動回路の一例を示した
ものである。

図において、３６はパルス発振器を示し、これは例えば
セラミツク等の泥度特性の良い素子を用いた基準発振回
路とパルス成形回路とより構成されている。

発振周波数は磁気記録再生装置のテープ速度に対応した
キヤプスタンのシヤフト、フライホイール、モータプ一
り比やパルスカウンタの段数により算出され、パルスモ
ータ３２のパルス数と回転角度によつて決定される。３
７はパルスカウンタ、３８は加算器を示す。

３９はロツク式のスチルスイツチ、４０はノンロツタ式
のスチルアジアストスイッチを夫々示し、スチルスイツ
チ３９は電源端子４１に接続されると共に、パルスカウ
ンタ３７及びナンド回路４２に接続される。

スチルアジアストスイッチ４０は同じく電源端子４１に
接続されると共にモノマルチバイブレータ４３を介して
ナンド回路４２に接続される。エクスタルーシブオア回
路４２の出力端は、ゲート回路４４を介して加算器３８
に接続される。またパルスカウンタ３７の出力端は直接
ゲート回路４４に接続されている。加算器３８の出力は
マトリクス回路４５に供給され、パルスモータ３２を駆
動するための異位相パルスをもつて組合せが行なわれる
。そしてマトリクス回路４５ではパルスモータ３２の励
磁タイミングを決定し、励磁コイル４６の順序をＡ−＋
Ｂ→Ａ→Ｂとなるように位相のずれたパルスを発生する
ようになされている。４７ａ〜４７ｄは各増幅器、４８
ａ〜４８ｄは各ドライブ回路を示し、４９はモータ電源
端子を示す。

以上の順序で各励磁コイルに位相のずれたパルスを送り
出すと、パルスモータ３２はテーブ走行方向と同方向に
回転し（第３図参照＼その回転角は入力パルスの数に対
応することとなる。この場合、テープ走行系は第３図に
示す如く、巻取り側リール軸２４がモータ２２により１
駆動され、テープ１は巻き取られることとなる。一方、
パルスモータ３２の回転方向を逆とする場合はテープ１
の走行方向は逆となり、テープの巻取りは供給側リール
軸２３で行なわれる。

そのため、マトリクス回路４５にはパルスモータ３２の
正逆切換スイツチ５１が接続されている。そして通常は
スイツチ５１のＣＷ側に接続されているが、ＣＣＷ側に
接続されると、励磁の順序が変更され、Ｂ−＞Ａ−＋Ｂ
→Ａと励磁され、パルスモータ３２が逆転する如く構成
されている。そしてＣＣＷ側に接続された場合において
供給側リール軸２３を回転させるため、プランジヤ３０
を動作させる信号を得るプランジヤ制御回路５２が設け
られる。この制御回路５２の入力端は切換スイツチ５１
のＣＣＷ側の接点に接続されている。なお５３はプラン
ジヤ制御回路５２の禁止信号入力端子を示し、磁気記録
再生装置が通常の速度で記録又は再生しているときに禁
止信号が制御回路５２に供給され、このとき切換スイツ
チ５１をＣＣＷ側に切換えた場合でもプランジヤ３０の
動作を行ない得ないようになされている。次に本発明装
置の動作について説明するに、まず第３図に示すように
テープのローデイングが完了して再生が行なわれている
場合において、ロツク式のスチルスイツチ３９をオンに
する。

このスチルスイツチ３９のオンにより、パルスカウンタ
３７の構成が変更され、カウントダウン比が大きくなる
。このカウントダウン比はスチルアジアスト時のテープ
微移動速度を決定するものであるから予め決定しておく
。一方スチルスイツチ３９のオンによりエクスクルーシ
ブオア回路４２の一方の入力端子には例えば論理゛１゛
の信号が供給され、スチルアジアストスイッチ４０がオ
フのとき、このエクスクルーシブオア回路４２の他方の
入力端子にはモノマルチバイブレータ４３より例えば論
理゛Ｏ”の信号が供給されているから、このときエクス
クルーシブオア回路４２の出力信号は論理゛１゛で出力
され、これがゲ゛一ト回路４４に供給され、ゲート回路
４４は開いた状態とされる。このとき、ゲート回路４４
に供給されているパルスカウンタ３７の出力パルスは逆
極性で加算器３８に供給される。従つて、加算器３８で
は、パルスカウンタ３７から直接供給されるパルス信号
と、ゲート回路４４を介して供給されるパルス信号とが
実質的に減算されることになる。結局、加算器３８の出
力は論理″０゛またば１゛のどちらか一方の信号となり
、マトリクス回路４５にはパルス信号が供給されなくな
る。したがつてパルスモータ３２にはパルスが供給され
なくなつて回転が停止し、テープのスチル状態を保持す
ることになる。この場合、回転ドラム９は回転し、映像
信号系も働いているので、再生画面はスチル画像として
得られることとなる。しかしながら、テープ１の停止位
置は必ずしもテープ１のトラツクとヘツドＨＡ，ＨＢと
が一致するように停止せず（第２図参照）、再生画面の
はぼ中央にガードバンドノイズの影響が表われることが
しはしはある。

そこでノンロツク式のスチルアジアストスイッチ４０を
オンにすることにより、モノマルチバイブレータ４３が
トリガされる。

このため、モノマルチバイブレータ４３より所定区間だ
け論理゛１゛の信号が得られ、これがエクスクルーシブ
オア回路４２に供給される。このため、エクルクルーシ
ブオア回路４２の出力信号は上記所定区間だけ論理″０
゛で出力され、これがゲート回路４４に供給され、ゲー
ト回路４４は閉じた状態とされる。従つて、この所定期
間だけゲート回路４４を介して加算器３８に供給される
パルスカウンタ３７からのパルス信号の通過が禁止され
る。結局、加算器３８にはパルスカウンタ３７からの直
接のパルス信号のみが供給され、これがマトリクス回路
４５に供給される。したがつてパルスモータ３２は送り
出されたパルス数に対応した量だけ回転し、キヤプスタ
ン１８が順方向に微かに回転することとなる。そして再
生画面を見ながら、第５図に示すようにトラツクＴｓの
始端を記録トラツクＴＮの中間位置となるまで、スチル
アジアストスイッチ４０を押し続けるようにする。第５
図に示す状態においては、ヘツドＨＡ，ＨＢのガードバ
ンドノイズを完全に走査しなくなるということはないが
、少なくとも再生画面の中央にガードバンドノイズが現
われることはなくなり、画面の上下に移動することとな
り、実男上ほとんど問題はなくなる。なお、スチルアジ
アストスイッチ４０を押し続けた場合は、ゲート回路４
４は連続的に閉じ、パルスモータ３２の微速回転を連続
的に得ることができる。またビデオフアイルのためにス
チル記録した情報を抜き取り再生を行なう場合において
、テープの順方向に抜き取り再生をする事は上述と同様
の操作によつて行なうことができるが、テープの逆方向
に抜き取り再生をする場合はキヤプスタン（パルスモー
タ）及びテープの巻き取りの方向を逆にする必要がある
。

この場合は切換スイツチ５１をｃ−ＣＶＶ側に切換える
ことにより行なう。

この切換５えにより励磁順序が変更され、パルスモータ
３２が逆回転することは前述の通りである。更にスイツ
チ５１の切換えによりプランジヤ制御回路５２がトリガ
され、プランジヤ３０が作動する。つまり第３図におい
て、レバー２９がピン２８を中心に時計方向に回動し、
巻取り側リール軸２４に転接していたりール軸，駆動プ
＝り２５が供給側リーノ唖２３に転接することになり、
テーブ１の巻取り方向が変更される。そしてスチルアジ
アストスイッチ４０を適宜押すことにより手前側に記録
された情報をガードバンドノイズが現われることなく再
生することができる。なお、通常の記録がなされたテー
プを再生する場合において、このスチルアジアストスイ
ッチ４０を押し続けることにより、逆モーシヨン再生画
面を得ることができることは容易に理解されよつＯなお
、本発明は上述の説明に限らず、記録再生において時間
、テープ量、画数等予め設定しておくことを必要とする
データレコーダ等の制御にも適用しうるものである。

以上説明した如く本発明によれば、パルスモータよりな
るキヤプスタンモータ３２と、このキヤプスタンモータ
３２に供給するパルス数を設定して駆動するパルス発振
器３６、パルスカウンタ３７、マトリクス回路４５、ド
ライブ回路４８ａ〜４８ｄ等により構成される駆動回路
とよりなり、この駆動回路にスチルアジアストのための
信号を供給するために、スチルアジアストスイッチ４０
を押すことによりパルスモータ３２の励磁順序を選択的
に切換えるようにしたので、テープ１に無理なテンシヨ
ンが加わることなく、キヤプスタンモータの回転によつ
てテープ１の微移動に伴うスチルアジアストが可能とな
り、ガードバンドノイズを再生画面の上又村下側に移動
させて事実上その影響を無くすることができる。

また本発明によれば、キヤプスタンモータ３２によるテ
ープの駆動を、キヤプスタン１８及びアイドラ１９の転
接状態で行なうようにしたので、巻取り側、供給側のリ
ールのテープ巻き量に影響せず常に一定の速度で一定量
のアジアストをすることができる。

更に本発明によれば、パルスモータ３２の励磁順序を選
択的に切換え得るようにしたので、スチルアジアスト方
向すなわちテープの移動方向を自由に選択させることが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は回転磁気ヘツド装置の路線的説明図、第２図及
び第５図は夫々テープ上の記録トラツク及び再生トラツ
クの説明に供する図、゛第３図は磁気記録再生装置の路
線的平面図、第４図はパルスモータの駆動回路である〇
１はテープ、６はテープカセツト、１８はキヤプスタン
、１９はピンチローラ、２３は供給側リール軸、２４は
巻取り側リール軸、２５及び２６はリール軸駆動プーリ
、２９はレバー、３０はプランジヤ、３２はキヤプスタ
ンモータ（パルスモータ）、３６はパルス発振器、３７
はパルスカウンタ、３９はスチルスイツチ、４０はスチ
ルアジアストスイッチ、４５はマトリクス回路、４６は
励磁コイル、５２はプランジヤ制御回路である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 記録速度より遅いテープスピードで再生可能な磁気
   記録再生装置において、キヤプスタンモータとして使用
   されるパルスモータと、このパルスモータを駆動するパ
   ルス信号を発生する手段と、テープ走行停止指令を発生
   するロック式スイッチ手段と、所定時間だけ上記テープ
   を走行させるテープ走行指令を発生するノンロック式ス
   イッチ手段と、上記パルス信号発生手段の出力が供給さ
   れる加算手段及びゲート手段と、この加算手段の出力に
   より上記パルスモータを駆動する駆動回路とを有し、上
   記ゲート手段は上記２つのスイッチ手段の出力信号によ
   り上記加算手段への上記パルス信号の供給がコントロー
   ルされると共に、上記ロック式スイッチ手段の出力信号
   により上記パルス信号発生手段の発振周波数が制御され
   るようにした磁気記録再生装置。