JPS5913595B2 - 金属の腐食抑制剤及び防食方法 - Google Patents

金属の腐食抑制剤及び防食方法

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JPS5913595B2
JPS5913595B2 JP12665277A JP12665277A JPS5913595B2 JP S5913595 B2 JPS5913595 B2 JP S5913595B2 JP 12665277 A JP12665277 A JP 12665277A JP 12665277 A JP12665277 A JP 12665277A JP S5913595 B2 JPS5913595 B2 JP S5913595B2
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正義 加藤
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Nihon Nohyaku Co Ltd
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    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23FNON-MECHANICAL REMOVAL OF METALLIC MATERIAL FROM SURFACE; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL; MULTI-STEP PROCESSES FOR SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL INVOLVING AT LEAST ONE PROCESS PROVIDED FOR IN CLASS C23 AND AT LEAST ONE PROCESS COVERED BY SUBCLASS C21D OR C22F OR CLASS C25
    • C23F11/00Inhibiting corrosion of metallic material by applying inhibitors to the surface in danger of corrosion or adding them to the corrosive agent
    • C23F11/08Inhibiting corrosion of metallic material by applying inhibitors to the surface in danger of corrosion or adding them to the corrosive agent in other liquids
    • C23F11/18Inhibiting corrosion of metallic material by applying inhibitors to the surface in danger of corrosion or adding them to the corrosive agent in other liquids using inorganic inhibitors

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は絶えず水と接触している金属殊に鉄及5 び鉄
合金の腐食抑制剤及び防食方法に関する。
更に詳しくは、本発明は、硝酸アルミニウム、塩化アル
ミニウム、硫酸アルミニウム若しくはその複塩を含有す
ることを特徴とする金属の腐食抑制剤に関する。また本
発明は、そのようなアルミニウ10 ム化合物を使用し
て金属の腐食を抑制する方法に関する。水を利用し排出
しまたは/及び処理する系統内には、鉄または鉄合金を
材料とする機械、装置、器具、管、部品が使用されてい
て、水と接触する15鉄または鉄合金製材料は絶えず腐
食の危険にさらされている。
殊に循環冷却系装置、ボイラー、用水配管、貯槽、冷暖
房用給排水装置、その他水を処理する系の防食は重要な
問題となつている。ところで従来主として用いられてい
る腐食抑制20剤は、人体や植物に対して極めて有害な
クロム酸塩や亜硝酸塩:環境に富栄養化をもたらすポリ
リン酸塩;有害かつ高価でその上河川の溶存酸素を消費
する各種有機化合物であつて、いずれも環境保全の見地
からは好ましからざるものである。ク5 また、これら
従来の腐食抑制剤の多くは、鉄腐食の局部アノード反応
を抑制する種類のもので、つまリアノード型抑制剤であ
るために、防食剤の添加濃度が不定した場合には著しい
局部腐食や孔食を発生する傾向を有している。一般の装
置は、30たとえその大部分を防食しえても、局部的に
腐食が進行しておればその装置全てを破棄せざるを得な
い場合が多いので、局部腐食や孔食を発生する傾向は極
めて好ましくない。更にまた、クロム酸塩や亜硝酸塩以
外の、例え35ばポリリン酸塩やポリケイ酸塩の如き多
くの腐食抑制剤は、高流速条件下では優れた防食効果を
示すが、低流速殊に静止状態では効果が劣るという欠点
を有する。
また、鉄の中性水中での腐食に対して従来の腐食抑制剤
を用いた場合には、全て無添加の場合と同様、鉄の表面
にはかなり多量の赤錆を生じ、これは脱落して水中にコ
ロイド犬態で懸濁して赤水を生じ、一部は局部的に鉄表
面に固着してスケールとなり、孔食発生の主要因子とな
るばかりでなく、熱交換器の場合には、著しく伝熱効果
を阻害する。
本発明者等は今般、硝酸アルミニウム、塩化アルミニウ
ム、硫酸アルミニウムが鉄及び鉄合金の防食作用を有す
ることを見出した。更にこれらのアルミニウム塩に限ら
ず、これらを分子中に含む複塩であつても有効で、鉄及
び鉄系合金に対し有効な防食剤となりうることを見出し
た。ここに、硝酸アルミニウム、塩化アルミニウム、硫
酸アルミニウム、及びこれらの複塩は無水物であつても
結晶水をもつものであつてもよい。
複塩は、式:R2SO4・Al2(SO4)3・24H
20(式中、RはNa,K,NH4,C,,Rb,Tl
等一価の陽イオンとなる元素または基を示す。)で表わ
されるもので、例えばカリウムミヨウバン、ナトリウム
ミヨウバン、アンモニウムミヨウバンが好適に使用され
うる。また、複塩の無水物例えば焼カリミヨウバン、A
l2(SO4)3・K2SO4や焼アンモニウムミヨウ
バンAl2(SO4),・(NH4)2S04も使用す
ることができる。上記硝酸アルミニウム、塩化アルミニ
ウム、硫酸アルミニウム若しくはその複塩を水に溶解す
ると正規のアルミニウムイオン(Al3+)の他にヒド
ロキソ橋またはオキソ橋 を形成してこれを架橋としてポリマー化し多核錯体例え
ば理論式:(但し、Aは塩素原子、硝酸基または硫酸基
を示し、aは塩素原子若しくは硝酸基の場合1を、また
硫酸基の場合は2を示し、mおよびnは以下の数式に示
される範囲の数を表わす。
1≦n≦5,1≦m≦10) で表わすことのできるポリ塩化アルミニウム、ポリ硝酸
アルミニウムまたはポリ硫酸アルミニウムの如き多核錯
体を生成する。
特にアルミニウム塩の水溶液にアルカリを添加してPH
を上げていくと多核錯体の生成比率が増加する。例えば
PH4.5〜5.5の範囲では大部分が当該錯体となる
との報告もある。従つて本発明は、水を利用し排出しま
たは及び処理する系統内でこのようなアルミニウム多核
錯体を形成させて防食効果を得る態様は勿論、あらかじ
めアルミニウム多核錯体を形成させ、それを含有する水
溶液を防食剤として使用する態様をも本発明の範囲に包
含する。従つて、本発明に於いては、硝酸アルミニウム
、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、その複塩を固
体のまま添加してもよいし、あらかじめ水に溶解させた
形で添加してもよい。また、例えば市販されていて入手
可能なアルミニウム多核錯体を含有する水溶液例えばポ
リ塩化アルミニウム水溶液等を添加してもよいし、ある
いは前記理由にもとずき、アルミニウム塩を添加した後
、アルカリを加え、液のPHを上げ多核錯体成分比を増
加させてもよい。本発明防食剤を、水を利用し排出しま
たは及び処理する系統内に供給するには、例えば循環水
系では補給水に添加するとか、また一過水系では流速に
応じて比例供給するとか、供給方法は選ばないO本発明
防食剤は、水を利用し排出しまたは及び処理するための
系統例えば水を貯蔵する系統、水を通過させる系統、水
を循環させる系統、水を攪拌する系統、水を処理する系
統内で水と接触する部分に於ける鉄及び鉄合金を腐食か
ら保護するための腐食抑制剤として都合よく使用されう
る。
ところで本発明腐食抑制剤を実際に使用する場合には、
保護すべき系統内の鉄及び鉄合金と接触する水のPH域
及び腐食抑制剤の溶存濃度が防食効果と密接に関係する
ことに留意しなければならない。本発明者等の知見に従
えば、本発明防食剤を添加溶解せしめた後の系統内に静
止または流れる水のPHが6以下の酸性であるときに防
食作用を発現しはじめ、PH3.5〜5.5の範囲で安
定した防食効果が得られる。
好適な初期PHは4〜5である。また原水へのアルミニ
ウム添加量も防食効果に関係し、アルミニウム初期濃度
が100PIU以上では流動下でも殆んど防食効果は期
待できない。本発明によれば、防食効果は一般に原水が
静止している場合よりも流動している場合の方が高く得
られるが、50PP[Il以下では静止状態でも安定し
た防食効果が得られる。しかしながら、初期濃度が5P
Fより更に低くなると防食効果は得られず、逆に腐食を
促進することとなるので、アルミニウム初期濃度は5P
U以上であることが必要である。従つて、溶存アルミニ
ウム濃度は5〜50PPI!l好適には10〜20PI
XI1に維持されておればよい。鉄及び鉄合金の表面に
形成された水酸化アルミニウム皮膜が防食に大きく寄与
するのであるから、皮膜形成後は、アルミニウム濃度は
左程に重要とはならない。アルミニウム初期濃度が上記
防食に有効な濃度範囲になるように防食剤を添加溶解せ
しめたとしても、安定した防食効果を得るためには防食
剤を添加溶解せしめたのちの原水のPHが重要な役割を
果たす。それは、水酸化アルミニウム被膜がPHによつ
て影響を受けるためであり、PH域によつては被膜さえ
形成できない場合があるためである。従つて、水酸化ア
ルミニウム被膜を鉄及び鉄合金表面上に密着形成させる
ためには、上記したPH域及び溶存アルミニウム濃度に
ついての条件が同時に満足されねばならない。純水若し
くは比較的純水に近い水に本発明防食剤を添加した場合
には、PHは4〜5となるのでPHを特に調節する必要
はない。
しかし、原水のPHが比較的高い場合とか原水中に緩衝
作用を有する溶質が含まれている場合には、本発明の防
食剤を好適濃度に添加してもなおPHは6以上となる場
合がある。このようなときには、水中で水酸化アルミニ
ウムの沈殿を生じ、一旦生じた沈殿はその後にPHを下
げても容易に溶解しないので腐食抑制効果は得られなく
なる。従つて、予備試験により、原水に本発明防食剤を
アルミニウムとして例えば10PFとなる如く添加溶解
させたときの初期PHが3.5〜5.5好ましくは4〜
5となるかどうかを予め確め、そのようなPH範囲とな
らないような原水を処理するときは、そのPH範囲が得
られる量の酸をあらかじめ添加し原水のPHを調節した
のち本発明防食剤を添加することが望ましい。ここにP
H調節に用いうる酸としては、理論的には何でもよいが
、経済上及び公害防止の観点から塩酸、硫酸等の鉱酸が
好ましい。本発明によれば従来の防食剤が有する欠点を
殆んど解消することができ、環境に対しても人蓄及び植
物に対しても安全で且つ防食効果も、極めて満足のいく
良好なものである。
更に、スケールや孔食の発生もなく、流動状態では極め
て顕著な防食効果が得られる。ミヨウバンとかポリ塩化
アルミニウムは凝集剤として広く使用されているが、そ
の事実は、決して本発明を予想させるものではない。
以下に、その理由を本発明防食剤の防食機作と関連させ
て説明する。
アルミニウム塩を水に溶解するとアルミニウムイオンを
生ずるが、その一部はAl3++H2O二Al(0H)
2++H+ (1)Al(0H)2++H2O:
Al(0H)′+H+ (2)のように加水分解する
ので、その溶液は極く弱い酸性を示す(PH4〜5)。
生成したオキシアルミニウムイオンの一部は脱水縮合し
てヒドロオキソ橋またはオキソ橋を形成してポリマー化
するが、いずれも水溶液中で長期間沈殿せずに安定に存
在することが知られている。
しかしこの溶液にアルカリを添加してPHを6〜9に上
げると、加水分解は更に進行し不溶性の水酸化アルミニ
ウムの微細沈殿を生ずる。Al(0H)9+H2O→A
l(0H)3↓+H+ (3)アルミニウム塩は水処理
用の凝集剤として用いられているが、それはこの(3)
の反応を利用しているものであつて、原水中のコロイド
粒子を、PH6〜9の制御下で(3)の反応によつて生
じた微細沈殿に吸着させ凝集させるものである。
なお、本発明者等の知見によれば、PH6〜9では腐食
抑制効果はなく逆に若干の促進効果がある。
しかしながら、PHを上記範囲より下げPH3.5〜5
.5好適にはPH4〜5の範囲に於いては腐食抑制効果
を示すこととなるのであるが、その理由は次のように説
明される。一般に金属の腐食は、内部亀池作用に基づく
ものであることが良く知られている。
同一金属表面では、金属がイオン化して電子を放出する
部分(局部アノード)と、Fe−+FV+2e(4) その電子を奪う反応の起こる部分(局部カソード)とが
存在する。
既存の腐食抑制剤の大部分は、局部アノード部分に優先
的に吸着または皮膜を形成することにより(4)式の反
応速度を減少させる、いわゆるアノード型の抑制剤であ
り、局部腐食や孔食を発生し易い。
これに対してアルミニウムイオンを添加した場合には、
(5)式により局部カソードの表面で起る水素イオンの
消費に基づくPHの上昇によつて(3)式の反応が局部
カソード表面上のみで起こり、その表面が不溶性で且つ
密着性のよい水酸化アルミニウムの薄い皮膜で覆われる
ことによつて(5成の反応速度が減少し、従つて鉄の腐
食が顕著に抑制されることを本発明者等は見出した。事
実、本発明抑制剤を用いた防食性試験後の鉄片表面の顕
微鏡観察によれば、白色皮膜の存在が確認さ法更にこの
試片を水酸化ナトリウム水溶液中に浸漬、加熱して皮膜
を溶解させたのち溶液を比色分析にかけたところ、明ら
かにアルミニウムの存在を確認することができz従来か
かる現象についての報告は一切ない。以上の理由と事実
からして、もし本発明抑制剤をPH6以上で用いるなら
ば、水酸化アルミニウムの沈殿は溶液中全体に均一に生
成することとなり、もはや鉄表面のみで選択的に沈着す
ることはありえず従つて防食効果は全く得られなくなる
ものと考えられるが、これは事実として後記する実験例
1により実証することができる。一方、(4)式で生じ
た二価の鉄イオンは溶液中の溶存酸素によつて酸化され
次いでオキシ水酸化第二鉄として沈殿する。
F:++2H20→γ・FeO(0H)↓+3H+
(7)この沈殿が赤錆の主成分である。しかしながら本
発明防食剤であるアルミニウム塩を添加溶解させたとき
原水のPHが5.5付近から3.5付近に保たれている
ならば、(7)式の反応は起らず赤錆は生じない。
また本発明防食剤はカソード型であるため局部腐食や孔
食も発生しない。次に本発明に係る腐食抑制剤の有効性
を実験例により明らかとするが、始めに各例に共通する
実験条件について記す。抑制効果は、鉄板を腐食液中に
一定期間浸漬後その重量減から判定した。
腐食液としては希薄な塩化ナトリウム水溶液を用いた。
即ち試薬特級の塩化ナトリウムを蒸留水に溶解し、Na
Cl濃度として82.4Pへ塩素イオン濃度として丁度
50PFになるようにした。この溶液300m1を30
0m1ビーカ一に入れて腐食液とした。試験片は厚さ0
.6mm(7)JIS−(}−3141軟鋼板を、縦3
2mち横22m7!Lに切断し、アセトン脱脂、秤量(
Wl9)後ナイロン糸で吊して腐食液中に浸漬した。腐
食試験は恒温槽中25±0.2℃で10日間行ない、そ
の後引き上げて歯ブラシで表面の錆を完全に落とし、水
洗、乾燥後秤量した(W29)。次に、この試片を10
規定の水酸化ナトリウム溶液中に50℃で3分間浸漬し
て表面の水酸化アルミニウム皮膜を完全に溶解、除去し
た後、水洗、乾燥後再秤量した(W39)。腐食速度は
重量減(W1−W3)gから求めてMdd(〜〆Dm2
・Day)で表示し、また腐食抑制率Zはによつて求め
た。
但し^は抑制剤を添加しない、ブランク液中での腐食速
度、ρは抑制剤を添加した時の腐食速度であり、Z=1
00%→ρ=Oで完全抑制 Z〉0% →ρくρ。
で抑制効果ありZ=O% →ρ=ρoで変化なし Z<070→ρ〉ρoで腐食促進作用を示すを意味する
なお(W1−W2)9、即ち 面に沈着した水酸化アル
ミニウム皮膜の重量は抑制剤濃度によつて異なるが、大
体0.3〜1.0Tf1y/試料の程度であつた。流動
条件としては、ポンプ、タイマー、電磁弁の連動によつ
て容器の下部より腐食液を圧入して液面を上げ、次いで
吸引して液面を下げる操作を周期的にくり返すような装
置を作り、固定試料に対する液の線流速を1cm/Se
cとした。
実験例 1塩化アルミニウムを、アルミニウム濃度とし
て5〜100鬼添加した後、水酸化ナトリウム溶液を加
えてすべての腐食液共PH7.Oに調節し、これらの溶
液中で腐食試1験を行なつた。
その結果を第1図に示した。第1図は、希薄塩化ナトリ
ウム溶液(Cl−として50PF1)中における軟鋼の
腐食速度に及ぼす塩化アルミニウムの影響を示したもの
で、試片としての軟鋼を25℃の流水及び静水中にそれ
ぞれ10日間浸漬したときの結果である。図から明らか
なように、流動、静止条件共に抑制効果は全くなく、む
しろ若干促進作用を示し、赤錆の発生も顕著に認められ
た。なおこの傾向はPHを6または7以上に調節した場
合にも全く同様に認められた。実験例 2 塩化アルミニウムを、アルミニウム濃度として2.5〜
100PF1添加した溶液で、特にPHを調節すること
なくそのまま腐食液として用いた。
これらの溶液の腐食前及び腐食後のPHを第2図に示し
、腐食試験の結果を第3図に示した。なお、試片及び使
用塩化アルミニウム溶液は実験例1と同じ、また第3図
における浸漬は液のPHは制御せず、25℃、10日間
である。流動、静止条件共に2.5鬼添加の場合には明
らかな腐食促進作用を示すが、5〜50PPI[lの範
囲では抑制効果を示した。その効果は5〜10PF1の
範囲で急激に増大し、10PF1で最高の抑制率を示し
、10PF1を越えるに従つて徐々に低下し、静止条件
下の100PFでは促進作用を示すに至つた。また別に
硝酸アルミニウム、硫酸アルミニウムおよびカリウムミ
ヨウバンについても同様な腐食試験を行なつた結果、第
2図と殆んど同じ傾向を示した。
しかしこれらの抑Fhl埠には若干の差異が認めらへた
とえばアルミニウム分10PIXI1の同一濃度の静止
条件で比較した場合、その抑制率は明バン 〈硫酸アル
ミニウム(50.0%) (55.0%) く塩化アルミニウム〈硝酸アルミニウム (68.6%) (75.0%) の順に大となつた。
これらの実験で特記すべきことは、添加濃度10〜30
PF!の溶液中で腐食後の試片には、他の腐食抑制剤を
用いた時には顕著に認められる局部腐食や孔食が殆んど
認められず、赤錆も全然発生しなかつた点である。
実験例 3 アルミニウム濃度が10購になるように塩化アルミニウ
ムを添加した溶液(Cl−として50PF)300m1
を含む300m1ビーカ一を30個用意し、30個の試
片(軟鋼)をこれらの中に各1個ずつ浸漬し、静止条件
下で5日間腐食させた後、直ちに今度はアルミニウム濃
度を異にする新しい腐食液中にそれぞれ浸漬して(各濃
度について3個)更に5日間静止状態で腐食させた時の
、後期腐食5日間の腐食速度と抑制率を測定した。
なお、初めの5日間はすべてAl濃度として10購の溶
液中に浸漬し、その後の5日間はAl濃度0〜50鬼の
各種溶液中に浸漬した。
その結果を第4図に示した。
図中に黒丸で示した位置は抑制剤無添加のブランク液中
における前、後期通算10日間の腐食速度を示し、各抑
制率はこの値をρ。として求めた。この図より明らかな
ごとく、前期5日間での腐食中のアルミニウム濃度さえ
適正であれば、後期5日間はアルミニウム濃度が好適範
囲から逸脱して5PF1以下の過小濃度になつても促進
作用を示さず、むしろかなりの抑制効果を示すことが知
られた。
たとえば後期5日間を全く抑制剤を含まないブランクの
腐食液中に浸漬した場合でさえ約40%もの抑制率を示
し、また第3図に示したように、通算10日間を連続し
てアルミニウム濃度2.5PF1の溶液中に浸漬した時
の抑制率が約−30%と促進作用を示したのに対して、
今回の条件では約50%もの抑制率を示した。実施例 鉄管を配管した水循環型冷房施設の補給水用配管の適当
な箇所にフイーダ一を設置する。
またPH測定器を備え、補給水のPHを測定しPHが3
.5〜5.5好適にはPH4〜5となるよう適量の鉱酸
、またはカセイアルカリで調節する。そして、補給水中
アルミニウム濃度が5〜50鬼好適には10〜20PF
に維持されるように別のフイーダから硝酸アルミニウム
、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウムまたはその複塩
若しくは多核錯体を供給する。
【図面の簡単な説明】
第1図は塩化アルミニウムの添加濃度と腐食速度の関係
を示すグラフ、第2図は塩化アルミニウムの添加濃度と
腐食PHの関係を示すグラフ、第3図はPHを匍脚しな
いときの塩化アルミニウムの添加濃度と腐食速度の関係
を示すグラフ、第4図は腐食液を途中で取り換えた場合
の塩化アルミニウムの添加濃度と腐食速度を示すグラフ
である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 腐食抑制剤の添加前または添加後に必要に応じてp
    H調整することによつて、腐食抑制剤添加後の水のpH
    を3.5〜5.5として使用するための、有効成分とし
    て、硝酸アルミニウム、塩化アルミニウム、硫酸アルミ
    ニウム若しくはその複塩を含有することを特徴とする金
    属の腐食抑制剤。 2 鉄及び鉄合金を腐食から保護するための特許請求の
    範囲第1項記載の腐食抑制剤。 3 水を利用し排出しまたは及び処理するための系統内
    の水と接触する部分に於ける鉄及び鉄合金を腐食から保
    護するための特許請求の範囲第1項記載の腐食抑制剤。 4 水を利用し排出しまたは及び処理するための系統内
    の水と接触する部分に於ける鉄及び鉄合金に、硝酸アル
    ミニウム、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム若しく
    はその複塩をアルミニウムとして5〜50ppm溶解し
    且つpHを3.5〜5.5とした水を接触せしめてなる
    ことを特徴とする腐食抑制方法。 5 初期アルミニウム濃度を10〜20ppmとするこ
    とよりなる特許請求の範囲第4項記載の腐食抑制方法。
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