JPS591341B2 - エンジンのｅｇｒ制御装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、エンジンから排出された排気ガスの一部を再
びエンジンに還流させて有害な排気ガス成分（Ｎ０ｘ）
を減少させる所謂ＥＧＲ装置の制御装置に関する。

現在、ＥＧＲ装置としては種々提案されているが、その
１つとして、排気ガス還流路中に設けたＥＧＲ制御弁を
その上流の定圧室の圧力で作動する調整弁で調整する装
置が知られており、本出願人はこの装置を改良した装置
を特願昭５３−４１５８９として提案した。

本発明はこの特願昭５３−４１５８９を更に改良工夫し
たもので、多量の排気ガスを還流させている時の走行フ
ィーリングの悪化を防止し、しかも燃料消費量を可能な
かぎり少なくしたものである。以下本発明を図について
説明すると、１は吸気管、２は絞弁、３は主燃料供給路
としてのメインノズル、４は二次側吸気通路である。

５は一端を吸気管１に他端を排気管（図示せず）に連結
した排気ガス還流路、６は該還流路５を開閉するＥＧＲ
制御弁で、弁本体Ｔおよびダイヤフラム室８から構成さ
れている。

９は該ダイヤフラム室８に負圧を伝える負圧取出口で、
アイドリング時は絞弁２の上流側に位置するように吸気
管に開口している。

１０は該負圧取出口９と該ダイヤフラム室８とを連通す
る負圧回路である。

１１は調整弁で、ダイヤフラムにより仕切られた二室か
ら成り、一室は管１２によりＥＧＲ制御弁６の上流の定
圧室１３に連結し、他室には前記負圧回路１０を制御す
る弁体１４及び一端を大気に連通したクリーナ１５を設
けている。

又、該定圧室１３とその上流の還流路５とを２つの通路
１６、ＩＴで連通し、一方の通路１６は固定絞りを介し
て常時連通し、他方の通路ＩＴには該通路ＩＴを連通遮
断する負圧応動型開閉弁１８を備えている。

１９は開閉弁１８を作動させるダイヤフラム室である。

而して、２０は気化器ペンチユリ部近くに設けた負圧応
動型リツチヤーで、ダイヤフラム室２１と弁体２２とか
ら成り、弁体２２はメインノズル３とは別に独立した燃
料通路２３を開閉し、適宜吸気管内に開口した燃料噴口
２４から燃料を溢出させる。

又、２５は配電器を示し、従来公知の遠心進角装置（図
示せず）と、吸気管１の負圧によつて進角させる負圧進
角装置２６が付設されている。

そして本発明においては、この負圧進角装置２６と配電
器２５の点火時期進角軸２７との間に第二の負圧進角装
置２８を並設したものである。２９はそのダイヤフラム
室である。

尚、これら進角装置は、個々の進角装置力相由に働き、
あるいは他の進角装置にプラスしてその機能が働くよう
に構成してあることは勿論である。そして本発明は、上
記開閉弁１８のダイヤフラム室１９と、リツチヤー２０
のダイヤフラム室２１と、第二進角装置２８のダイヤフ
ラム室２９との負圧回路３０を、前記ＥＧＲ制御弁６の
負圧取出口９よりも上流側の吸気管１に開口した負圧取
出口３１に連結したものである。

尚、これら負圧取出口９及び３１は、具体的には、負圧
取出口９は、絞弁２の開度が略６度以下のアイドリング
時にはその土流側に位置し、負圧取出口３１は、絞弁２
の開度が略１０度以下の中低速時には、その上流側に位
置するような位置に開口している。尚、図面において、
３２は水温検出弁で、エンジンの冷却水温（たとえば５
０℃以下）を検出して前記負圧回路１０及び３０を大気
に開放して、各ダイヤフラム室８，１９，２１および２
９の働きを無効とするものである。又、３３は負圧回路
３０中に設けた三方電磁弁で、この弁３３は、たとえば
変速機の高速レンジを検出するトップスイッチ３４，あ
るいはチョーク使用時を検出するチョークスイッチ３５
、あるいは低負荷時を検出するブーストスイツチ３６等
の作動により該負圧回路３０を大気開放するものである
。本発明は上記構成から成り、次にその作動を説明する
と、まずエンジン始動後のアイドリング状態では、負圧
取出口９は、絞弁２の上流側に位置しているので負圧は
伝達されずＥＧＲ制御弁６は還流路５を閉じており排気
ガスは還流されない。

次にアクセルペダルを踏んで絞弁２の開度をたとえば８
度位の低速状態にすると、負圧取出口９は絞弁２の下流
に位置し、負圧が負圧回路１０を介してダイヤフラム室
８に伝わりＥＧＲ制御弁６を作動させ、同時に調整弁１
１も定圧室１３を略一定圧に保つ様に作動し、排気ガス
は、通路１６内の固定絞りを通つて還流される。この時
、負圧取出口３１は、絞弁２の上流に位置しているので
、負圧回路３０に負圧は伝達されず開閉弁１８は通路１
７を閉じており、又リツチヤー２０の弁体２２は燃料通
路２３を閉じており、更に又、第二進角装置２８の負圧
室２９も略大気圧に保たれている。上記状態から更にア
クセルペダルを踏み込み絞弁２の開度をたとえば１１度
以上に大きくすると、負圧取出口３１も絞弁２の下流と
なり、その負圧は前記負圧回路１０に加えて負圧回路３
０にも伝わる。

したがつて負圧回路３０に連結している開閉弁１８、リ
ツチヤー２０および第二進角装置２８の各ダイヤフラム
室１９，２１および２９も同時に負圧となり、開閉弁１
８は通路１７を開けてＥＧＲ率を大とし、同時にリツチ
ヤー２０も弁体２２が燃料通路２３を開放し、燃料を燃
料噴口２４を介して吸気管に溢出させる。

更に同時に第二進角装置２８のダイヤフラム室２９が負
圧となることにより進角軸２７を引いて点火時期を進め
る。尚、上記状態から、排気ガス浄化をあまり必要とし
ない高速走行時あるいはエンジン性能を充分に発揮した
い時には、その時期を各検出スイッチ３４，３５，３６
が検出し、これにより電磁弁３３が作動し負圧回路３０
を大気開放として開閉弁１８、リツチヤー２０、第二進
角装置２８の働きを無効とする。本発明は以上述べた如
く、定圧室１３とその上流の還流路５間に、常時連通す
る通路とは別に設けた通路を連通遮断する負圧応動型開
閉弁１８と、気化器絞弁２の上流において主燃料供給ノ
ズル３と独立して燃料を供給する負圧応動型リツチヤー
２０と、絞弁下流の吸気管負圧に応じて点火時期を進角
させる配電器２５の進角軸２７に並設した第二負圧応動
型進角装置２８とを、ＥＧＲ制御弁６の負圧取出口９よ
りも上流側の吸気管負圧に応動して同時に作動する如く
構成したので、たとえ開閉弁１８が開いて多量の排気ガ
スを還流させた時でも、燃料を増量させると同時に点火
時期も進角させるので走行フィーリングを悪化させるこ
ともない。

従来の如く点火進角のみを働かせたのではＮＯｘが増加
し、又リツチヤーのみを働かせたのでは燃費を悪くする
。本発明は、この点火進角とリツチヤーの働きを両方半
々の働きで妥協させたものである。しかも本発明は、排
気ガス還流量の増量と完全に同期でき、リツチヤー、点
火進角、開閉弁の各ダイヤフラム室のスプリングの設定
圧を僅かにずらせばどれを確実に先行させるかを選択で
き最適な浄化システムが選べることができるという効果
も有するものである。

【図面の簡単な説明】 図は本発明によるエンジンのＥＧＲ制御装置のシステム
図である。 ２・・・・・・絞弁、３・・・・・・主燃料供給ノズル
、５・・・・・・排気ガス還流路、６・・・・・・ＥＧ
Ｒ制御弁、９・・・・・・負圧取出口、１０・・・・・
・負圧回路、１１・・・・・・調整弁、１３・・・・・
・定圧室、１６，１７・・・・・・通路、１８・・・・
・・開閉弁、２０・・・・・・リツチヤー、２７・・・
・・・進角軸、２８・・・・・・負圧進角装置、３０・
・・・・・負圧回路、３１・・・・・・負圧取出口。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ アイドリング時における絞弁上流の吸気管に開口し
   た負圧取出口からの負圧に応動して排気ガス還流路を開
   閉するＥＧＲ制御弁と、該ＥＧＲ制御弁の上流の定圧室
   を略一定圧に保つ様に該ＥＧＲ制御弁の作動負圧を調整
   する調整弁とを備えたエンジンのＥＧＲ装置において、
   該定圧室とその上流の還流路間に、常時連通する通路と
   は別に設けた通路を連通遮断する負圧応動型開閉弁と、
   気化器絞弁上流において主燃料供給路と独立して燃料を
   供給する負圧応動型リツチヤーと、絞弁下流の吸気管負
   圧に応じて点火時期を進角させる配電器の進角軸に並設
   した負圧応動型進角装置とを備えると共に、該開閉弁と
   リツチヤーと進角装置とを前記ＥＧＲ制御弁の負圧取出
   口よりも上流側の吸気管負圧に応動して同時に作動する
   如く構成したことを特徴とするエンジンのＥＧＲ制御装
   置。