JPS5913336Y2 - 燃料タンクにおける燃料コックの固定装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、小型エンジン等に使用する熱料タンクにおけ
る燃料コックの固定装置に係るものである。

従来、小型エンジン等に使用する燃料タンクにおいては
、タンク室内に、先端に濾過体を備えた可撓性の吸油管
を設け、またタンク室の底部に設けた排出筒に燃料コッ
クの吸入部を嵌入固定して設けていた、この吸入部を排
出筒に嵌入してのち、吸油管の端部をタンク室の内部か
らこの吸入部の先端に嵌合せしめていた。

このために吸油管と吸入部との接続はタンク室内で行な
っているので、接続作業が厄介で、また接続が確実に固
定されない欠点があった。

このため吸油管の端部を燃料コックの吸入部の端部に係
合せしめ、この吸入部を、燃料室の底部に設けた排出筒
の外周に螺合するナツトにより、この排出筒に締め付は
固定する方法が行なわれていたが、ねじの加工が厄介で
あり、また締め付けにあたってはスパナ等の特殊な工具
を必要とする等の欠点があった。

本考案は、吸油管の１端を、タンク室の内部から排出筒
内を通過せしめて、排出筒の外方において、燃料コック
の吸入部の外周に係合せしめてのち、この吸入部を排出
筒内に外方から挿入するとともに、吸入部の外周部と排
出筒の内径部との間を弾性材料よりなるオイルシールで
密封し、排出筒と吸入部のそれぞれの外周部に設けた凹
凸部に係合して吸入部を排出筒に係止する弾性材料より
なる筒状の係止体を設け、この係止体の外周を、ねじに
よって締め付は固定する固定具を設けることにより、ス
パナ等の特殊な工具を必要とすることなく、吸油管と燃
料コックの吸入部との接続作業を容易とし、かつ接続、
固定を確実に行なわしめようとするもあである。

以下、図面を用いて本考案の実施例について詳細な説明
を行なう。

図において、総括的に示す１はエンジンの燃料タンクを
示すものである。

３は燃料室５の内部に設けられたゴム等の可撓性材料よ
りなる吸油管で、先端に多孔性の合成樹脂等よりなる濾
過体７が装着されている。

９は燃料室３から気化器（図示せず）に供給される燃料
の通路を開閉するための燃料コックで、つぎのように構
成されている。

すなわち、１１．１３はそれぞれコック本体１５の両側
に突出する円筒状の吸入部、排出部で内部を貫通して給
油路１７が設けられている。

１９はコック本体１５に回動自在に嵌合された弁体で、
ハンドル２１に嵌合して、ハンドル２１の嵌合操作によ
り、１体的に回動して給油路１７を開閉するものである
。

２３は吸入部１１の先端に設けた嵌合部で、燃料室３の
底部に突出して設けた円筒状の排出筒２５内に嵌合、自
在に設けられている。

２７は嵌合部２３と外周と排出筒２５の内径部との間を
密封するオイルシールである。

２９は嵌合部２３の先端に設けられた保合部で、外周に
凹凸状に設けた係止部３１に吸油管３の１端が係合し、
この給油管３の保合部分３３は排出筒２５の内径部を通
過自在な寸法に設けられ、しかも、排出筒２５と係止部
３１との間に押圧されて確実に係止されるものである。

３５は排出筒２５と吸入部１１とを固定するための固定
装置で、つぎのように構成されている。

すなわち、３７は排出筒２５と吸入部１１との外周を覆
うゴム等の弾性体よりなる同筒状の係止体で、排出筒２
５の外周部に設けた凹凸部３９と、吸入部１１の外周部
に設けた凹凸部４１に係合し、吸入部１１を排出筒２５
に係止している。

４３は係止体３７の外周に嵌合して設けた固定具で、螺
ねし、等のねじ４５により係止体３７を締め付は固定す
るものである。

４７は給油管で、１端は排出部１３の外周に嵌合し、地
際は気化器（図示せず）に連通している。

４９は燃料室５の上部に設けられた注油口、５１は注油
口に連通せしめる逆上弁５３を備えている。

以上の構成において、吸油管３、燃料コック９を装着す
るにあたって、先端に濾過体７を取り付けた給油管３を
注油口４９から燃料室５内に挿入し、他端を燃料室５内
から排出筒２５を通過して外部に取出す。

つぎに、係止体３７の１端を吸入部１１の凹凸部４１に
係合せしめ、吸油管３の端部に燃料コック９の吸入部１
１の保合部２９を嵌合せしめてのち、吸油管３を燃料室
５内に引き戻し、嵌合部２３を排出筒２５の内部径部に
挿入するとともに、係止体・３７を排出筒２５の外周に
嵌合せしめる。

係止体３７の外周に固定具４３を嵌合せしめてねじ４５
により締め付は固定するものである。

注油口４９から燃料室５内に給油された燃料は、濾過体
７を通過して給油管３から、燃料コック９．給油管４７
を経て気化器（図示せず）に送られるものである。

以上のように本考案は、請求の範囲に記載のとおりの構
成であるから、ねじ等の加工の厄介な構成をなくし、製
作を容易とすることができるとともに、スパナ等の特殊
な工具を用いることなく、燃料タンクに燃料コック、給
油管の接続、固定する作業を容易とし、製作時および修
理時における組付は作業の能率を向上することができる
とともに、固定を確実にすることができるものである。

なお、本考案は前述の実施例に限定されるものではなく
、他の態様においても実施しうるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例の側断面説明図、第２図は要部
の拡大側断面説明図である。 （図面の主要な部分を表わす符合の説明）、３・・・吸
油管、５・・・燃料室、７・・・濾過体、９・・・燃料
コック、１１・・・吸入部、２５・・・排出筒、２７・
・・オイルシール、３７・・・係止体、３９．４１・・
・凹凸部、４３・・・固定具、４５・・・ねじ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 燃料室５の内部に、先端に濾過体７を備えた可撓性の吸
   油管３を設け、前記吸油管３の他端を燃料コック９の吸
   入部１１の端部に保合自在に設けた燃料タンクにおいて
   、前記吸入部１１の外周を、前記燃料室５の底部に設け
   た排出筒２５の内径部に外方から挿入自在に設けるとと
   もに、前記吸入部１１の外周部と前記排出筒２５の内径
   部との間を弾性材料よりなるオイルシール２７で密封し
   て設け、前記排出筒２５へ前記吸入部１１のそれぞれの
   外周部に設けた凹凸部３９．４１に係合して前記吸入部
   １１を前記排出筒２５に係止する弾性材料よりなる筒状
   の係止体３７を設け、前記係止体３７の外周を、ねじ４
   ５によって締め付は固定する固定具４３を設けたことを
   特徴とする、燃料タンクにおける燃料コックの固定装置
   。