JPS59129627A - ワイヤカツト放電加工用電極線及びその製造法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （イ）技術分野 本発明は、ワイヤカット放電加工用電極線として好適な
複合線およびその製造法に関するものである。

（ロ）背景技術 ワイヤカット放電加工法とは、被加工体と線状の加工電
極（以下、電極線と称す）との間に放電を行なわせ、該
電極線と被加工体とを相対的トチ移動させて被加工体を
所望の形状に切断加工するものであね、従来から実施さ
れている方法である。

このワイヤカット放電加工法において、線状の電極線と
しては、通常直径が０．０５〜０．２５Ｍφの長尺の線
を準備し、放電加工部分に順次新しし）線を供給して使
用している。

そして該放電加工法においては、使用する電極線の良否
が加工速度や加工精度、被加工面の表面性状などに直接
大きな影響をおよぼすため、これにふされしい好適な材
料の使用が強く要望されている。

一般にこの電極線に要求される事項としては、（１）加
工速度：ワイヤカット放電加工法は、一般に必ずしも加
工速度が速くないので、少しでも加工速度を大きくする
ことができること。

（２）被加工物の寸法精度と表面性状：寸法精度よく、
また表面の肌荒れなどを生じさせることなく加工できる
こと。

（３）作業性：切断作業中、電極線が断線したりすると
、著しく作業性を損なうので、この作業中の断線の発生
が少ないこと。

（４）価格：電極線は前述のように消耗品であるから安
価であること。

などが挙げられている。

電極線に要望される上記の事項についてさらに説明する
と、加工速度は電極線と被加工体との間に放電を十分に
安定して発生させれば、速めることはできるが、従来加
工速度を速めることのできる電極線は、しばしば被加工
物表面の肌荒れを発生させるようなことがしばしばであ
った。

また被加工物の寸法精度を得るためには、電極線の径の
寸法精度と十分に張力をかけ、電極線がピーンと張られ
た状態で使用される必要があり、この張力下で断線しに
くいことが要求される。

次に肌荒れなどの表面性状に関しては、均一かつ安定し
た放電の発生が必要であり、従来加工速度と寸法精度、
加工表面状態の両立を満足させることが困難であったた
め、特にこれらの点を両立させる電極線の出現が望まれ
ている。

また切断作業中の断線は、電極線と被加工物間の短絡や
不均一な放電や負荷される張力によるものであるのでこ
のような点からも電極線自身の寸法精度と安定した放電
性、大きい引張り強さが要　　求されるのである。

さらには消耗品であるため原材料が安価であることや、
加工精度、歩留向上のために極細線まで冷間伸線が可能
な伸線加工性の良好なことも要求される。

従来、このようなワイヤカット放電加工用電極線として
は、銅線、黄銅（Ｃｕ−３０％Ｚｎ）タングステン線な
どが使用されていたが、銅線は引張り強さが低いので断
線し易いのと加工速度が他より劣り、又黄銅線は加工速
度では銅より早いが被加工物寸法精度と表面状態におい
て良好とは云えずタングステンは伸線加工が困難である
こと七などにより高価であるとの欠点がある。

更に最近では、銅線、黄銅線を芯材としてその表面にＺ
ｎ又はＡノの被覆層を設けた複合線が検討されており、
これは放電が極めて安定しており、被加工物の表面を粗
すことなく加工速度を速めることができるという特徴が
あるが、被覆Ｚｎ層の飛散、蒸発により下地の芯材が露
出することにより放電が不安定になるためＺｎ層を厚く
する必要があることと引張り強さが不充分で高張力下で
の使用に難点があり、更に製造上の問題がある。

（ハ）発明の開示 本発明は、上述の問題点を解決するため成されたもので
あり特に上記複合線の問題点を解消するものである。

複合線の芯材として鋼を使用すれば引張り強さを高くす
ることができるが従来のＡノやＺｎを被覆したものでは
溶融メッキ法での金属間化合物が生成し易く製造しに＜
＜、放電特性が十分でない。

又電気メツキ法であれば特性は良好であるが所望の被覆
厚を得るには高価となってしまう。又セラミックの加工
時に被覆金属が付着するという問題がある。

本発明の特徴は芯材としては高強度の鋼を使用し、被覆
外層としてＢｅを０．００５〜０．３重量％含むＡノが
５０重量％以上のＡｆｆ１合金の複合線であり、これに
より放電特性安定なしかも溶融メッキ法で製造し易い電
極線が可能になった。

更にもう１つの発明は被覆層としてＢｅを上記母金むと
共にＺｎおよび／もしくはＭｇを合計量で２重量％以上
含有するＡ１５０重量％以上のＡｆｆ１合金とすること
である。Ｂｅを含有することによって溶融メッキがし易
く、放電特性の改善が可能であることがわかった。Ｂｅ
　Ｏ，００５％以下ではこの効果が無＜０．３％以上で
はＢｅの蒸発の問題と高価となり放電特性の改善効果も
少い。又Ａノが５０重量％以下では特にセラミックの加
工時付着の問題があり、Ｍｇ　＋　Ｚｎが２重量％以下
では工具鋼などの切断加工で速度が遅くなってしまう。

本発明の複合電極線の製造法としては安価な溶融メッキ
法が適用でき、芯材となる鋼線を通常の前処理したのち
上記組成のＡ１合金溶融浴中を通過せしめることによっ
て良好な被覆層が形成することができる。

上記溶融浴中にＢｅを０．００５〜０．３重量％含有す
ることによって極めて良好な溶融メッキが可能となり、
表面酸化皮膜特性が得られる。

上記溶融メッキの後、所要寸法まで冷間伸線加工を施し
て放電加工用電極線とする製造法も勿論本発明の範囲に
入る。

本発明の電極線はボロンナイトライド等のセラミックの
放電加工でも付着等の問題もなく安定な加工ができ、工
具鋼に対しても加工速度を高く保てることがわかった。

次に実施例によって詳細に説明する。

実施例 第１表に示す各種組成のＡ１合金被覆芯線が鋼の複合線
を表に示す方法で作成した。鋼線は塩酸により前処理し
た後、浴温的６８０°Ｃの浴中を通過させた。この電極
線を用いて５ＫＤ−１１’ｌる工具鋼及びボロンナイト
ライド（ＢＮ）に対し放電加工テストして第２表に示す
結果を得た。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）芯材が鋼線であり外層がＢｅを０．００５〜０．
   ３重量％含有しＡＡが５０重量％以上のＡ１合金の被覆
   層であることを特徴とするワイヤカット放電加工用電極
   線。
2. （２）芯材が鋼線であり、外層がＢｅを０．００５〜０
   ．３重量％及びＭｇ及び／もしくはＺｎを合計で２重量
   ％以上含有するＡＡが５０重量％以上であるＡ１合金の
   被覆層であることを特徴とするワイヤカット放電加工用
   電極線。
3. （３）鋼を芯材として外層がＢｅを０．００５〜０．３
   重量％含有しＡＡが５０重量％以上のＡ１合金被覆層で
   ある複合線の製造法において、鋼線をＢｅが０．００５
   〜０．３重量％含有するＡ１合金の溶融浴中を通過せし
   めてめっきすることを特徴とするワイヤカット放電加工
   用電極電線の製造法。
4. （４）鋼線をＢｅが０．００５重量％、Ｍｇおよび／ま
   たはＺｎを合計で２重量％含有するＡＡが５０重量％以
   上のＡ１合金溶融浴中を通過せしめることを特徴とする
   芯材が鋼、外層がＡＡ　−Ｍｇ　−Ｂｅ　％ＡＡ−Ｚｎ
   −ＢｅまたはＡ１−Ｚｎ　−Ｍｇ−Ｂｅ合金であるワイ
   ヤカット放電加工用電極線の製造法。