JPS591250Y2 - 電気製品などの表示パネル - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は電気製品などに取付ける表示パネルに関し、
特にパネル表面にインキにより表示した文字などが、パ
ネル裏面より光を照射することにより鮮明に表われるよ
うにした表示パネルに関する。

従来、ラジオ受信機、ステレオ電気蓄音機などの電気製
品においては、その正面のパネルに、文字、数字、記号
、目盛、図柄などを表示して、スイッチのＯＮ、ＯＦＦ
操作、音量調整つまみなどの操作、その他のレバーの操
作などに便なるようにされている。

従来、この種の表示パネルとして、透光性合成樹脂パネ
ルの表面に、文字、数字、記号、目盛、図柄などを、そ
の表示個所を除くパネル表面にアルミニウム粉末等を塗
着することにより表示し、パネル裏面には前記表示個所
に相当する個所に着色を施し、パネル裏面より光を照射
して、アルミニウム粉末の塗着していない個所、すなわ
ち文字等の表示個所より光を透過させることによって表
示゛した文字等を着色した色彩に光輝せしめるようにし
たものが知られている。

しかし上記の場合、単に表示個所より光を透過させるこ
とによって表示した文字等を光輝せしめるようにしただ
けであるので、鮮明さの点において未だ不十分なもので
あった。

この考案はこのような欠点を改良するためになされたも
ので、パネルの表面に、文字等を透光性インキにより表
示し、そのインキ層を除くパネル表面には遮光層を形成
し、前記インキ層と遮光層の間にパネル表面の表われた
部分が僅かの幅にて存するようにし、パネル裏面より光
を照射するときパネル表面の表われた部分がインキ層よ
りも一層間るく光輝するようにして文字等のインキ層の
輪郭を明確化せしめ、表示した文字等が一段と鮮明に表
われるようにしたものである。

以下にこの考案の実施例を図によりながら説明する。

１は電気製品、例えばカセットテープ再生装置の正面に
取付けるパネルで、ＨＩスチロール樹脂、スチロール樹
脂、ＡＢＳ樹脂、ＡＳ樹脂、アクリル樹脂、ポリプロピ
レン樹脂、ポリエチレン樹脂などの透光性樹脂により形
成されている。

パネル１の透光度合は樹脂中に白色またはその他の色の
顔料などを混入することにより調整する。

パネル１の表面には透光性インキにより文字２ａ、数字
２ｂ、記号２Ｃ１目盛２ｄ、図柄などを印刷により表示
しである。

この文字２ａ等はそれ自体をインキで印刷して表示する
ほか、文字２ａ等の表示個所を除くその周辺の所要部分
を透光性インキにより印刷して区画することによって表
示してもよい（第１図のＢ部の個所および第４図、第５
図参照）。

３は表示した文字２ａ等のインキ層２を除くパネル１表
面に形成したアルミニウム箔等からなる遮光層である。

この遮光層３は光が全く透過しないように形成するほか
、若干の光が透過するように形成してもよい。

そして各インキ層２と遮光層３の間にはパネル１表面の
表われた部分４が僅かの幅にて存している。

５はパネル１に穿設した透孔で、スイッチの操作レバ等
を突出させるためのものである。

６はパネル１に形成した計器等の取付孔である。

７は遮光層３の表面に印刷した区画線である。パネル１
の図の場合、四周には裏面への突出縁を形成しているが
、単なる板体のものでもよく、その構造および形状につ
いては図のものに限定されるものではない。

次にこの考案の表示パネルの製造法の一例を以下に説明
する。

パネル１表面の所要個所に文字２ａ、数字２ｂ、記号２
Ｃ１目盛２ｄ、図柄などを、シルクスクリーン法または
凹版転写印刷法（タコ印刷ともいう）にて印刷する。

パネル１の材質によっては、インキがパネル１表面に付
着しにくい場合があるので、その場合は予めパネル１表
面にインキの付着しやすい材質の透明フィルムをコーテ
ィングして印刷する。

文字２ａ等はすべてを同色のインキで印刷するほか、適
宜、色違いとなるように印刷してもよい。

インキとしては、印刷後、硬化しやすく、またパネル１
表面に対するインキ層の厚みを厚くしやすい稠度のもの
が好ましく、その上、後述するアルミニウム箔等にて遮
光層３を形成する際に、アルミニウム箔等が接着しない
性質のものが好ましく、例えば公知の感光性樹脂インキ
中、上記条件を満すものを使用するとよい。

シルクスクリーン法または凹版転写印刷法にて印刷する
ときは、インキ層の厚みを厚くすることができるととも
に、鮮明に印刷することができる。

上記のように印刷したパネル１表面に、次のようにして
遮光層３を形成する（第６図参照）すなわち、ベース１
１に、蒸着または塗着によってアルミニウム箔１２を形
成し、このアルミニウム箔１２表面に接着剤を塗布して
なるアルミニウム箔シート１０を、その接着剤の面をパ
ネル１側にし、加熱したシリコンゴム製転子でベース１
１上より加圧してアルミニウム箔１２をパネル１表面に
貼着し、その後、ベース１１を剥離する。

このようにすることにより、インキ層２以外のパネル１
表面にアルミニウム箔１２が貼着され集光層３が形成さ
れるとともに、インキ層２にはアルミニウム箔１２が貼
着されず、この部分のアルミニウム箔１２はベース１１
を剥離する際に、ベース１１とともに剥離される。

そしてこの場合、インキ層２はパネル１表面より盛上っ
ているが、シリコンゴム製転子自体の表面は弾力性があ
るので、転子て加圧した際にインキ層２を損傷すること
がないばかりでなく、インキ層２の周辺部には加圧作用
が及ばないことになる。

そのためこの周辺部もアルミニウム箔１２は接着されず
にベース１１とともに剥離されることになり、インキ層
２と遮光層３の間にはパネル１表面の表われた部分４が
僅かの幅（例えば、０．１ｍｍ以下の幅）にて存するこ
とになる。

この幅は印刷時、インキ層２の盛上り度合を加減するこ
とにより調整できる。

遮光層３はアルミニウム箔１２を上記のように貼着して
形成するほか、顔料を上記と同様な方法にてパネル１表
面に接着することにより形成してもよい。

遮光層３を完全な不透光を有するように形成するには、
ベースにアルミニウムを蒸着させてなるアルミニウム箔
シート（転写箔シート）を使用するとよい。

この考案の表示パネルは上記の構成よりなるもので、カ
セットテープ再生装置に取付け、パネル１裏面より光を
照射することにより、光はインキ層２０個所およびパネ
ル表面の表われた部分４よりパネル１前方へ透過するこ
とになる（第７図）。

この場合、インキ層２の個所よりもパネル表面の表われ
た部分４の方が透光率が大であるので、パネル表面の表
われた部分４がインキ層２よりも一層間るく光輝するこ
とになる。

そのため文字２ａ等のインキ層２の輪郭が明確となり、
表示した文字２ａ等が一段と鮮明に表われることなる。

したがってこの考案によると、従来の表示パネルに比べ
表示した文字等を一層鮮明に表わすことができ、取付け
る電気製品などの商品価値を高めることができる。

なお、上記においてパネル表面の表われた部分４の光輝
度合が強過ぎてまぶしい場合、パネル１の透光度合を調
整することにより柔らげることができる。

この考案の表示パネルは、上記したラジオ受信機などの
電気製品のほか、電気洗濯等の各種の電気製品に取付け
て使用したり、また自動車その他あらゆるものの表示パ
ネルとして使用できるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例を示した斜視図、第２図は
第１図Ａ部の拡大平面図、第３図は第２図ＩＩＩ−ＩＩ
Ｉ線の拡大断面図、第４図は第１図Ｂ部の拡大平面図、
第５図は第４図■−■線の拡大断面図、第６図は製造法
の一例を示した断面図、第７図は光の透光状態を示す説
明図である。 １・・・・・・パネル、２・・・・・・インキ層、３・
・・・・・遮光層、４・・・・・・パネル表面の表われ
た部分。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 透光性樹脂よりなるパネル１の表面に、文字、数字、記
   号、目盛、図柄などを透光性インキにより表示し、前記
   インキ層２を除くパネル１表面にはアルミニウム箔等か
   らなる遮光層３を形成し、前記インキ層２と遮光層３の
   間にパネル表面の表われた部分４が僅かの幅にて存する
   ようにした電気製品などの表示パネル。