JPS5911985Y2 - パンタグラフ式の吊りビ−ム装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は厚板、大径管、条鋼等の鋼材を吊るパンタグ
ラフ式の吊りビーム装置に関するものである。

この種吊りビーム装置として従来第１図に示すものがあ
る。

これは上部両端部に吊金具１，１を有する水平吊りビー
ム２の中央下面部に例えばリフティングマグネット等の
鋼材吊り具３を取付ける固定吊支点を設け、また上記吊
りビーム２の両端下部に吊支点４ａを有して左右動でき
る一対の外移動ビーム５，５を上下ローラ６，６・・・
で挾持して設け、更に外移動ビーム５，５の内側に外側
端に吊支点４ｂを有する一対の内移動ビーム７，７を左
右動できるように嵌挿して設け、吊りビーム２内に設け
られたモータ駆動される同軸のピニオン８ａ，８ｂをそ
れぞれ外移動ビーム５及び内移動ビーム７の上面に設け
たラックと噛合させて移動ビーム５，７を１対２の割合
で移動させ吊支点４．４ａ，４ｂに取付けたリフティン
グマグネット３，３ａ，３ｂの間隔を同じにすることに
より各リフティングマグネットに均一な荷重が掛るよう
にして移動ビーム５，７が伸縮できるようになっている
。

第１図に実線で示す状態は長尺鋼材を吊るため吊り支点
４，４ａ，４ｂの間隔を最も広くした場合を示し、想像
線で示す状態は重量の大きい短尺鋼材を吊るため吊り支
点４， ４ａ， ４ｂの間隔を最も狭くした場合を
示している。

しかしながらこの伸縮式吊りビームでは移動ビーム５，
７は水平吊りビーム２に片持ち状態で支持されており上
下の支持ローラ６，６に無理な力が掛るので好ましくな
い。

また第１図に示す長さｌしかない重量の大きい短尺の鋼
材Ｗを吊る場合、吊り支点４，４ａ，４ｂの間隔を最小
に狭くしても利用できる吊り支点は３個所しかないので
、リフティングマグネツ｝３，３ａ，３ｂの能力をオー
バーして吊ることができない等の問題があった。

この考案は上記のような実情に鑑みてなされたものであ
って、その目的は鋼材の長さに応じて吊り支点の間隔を
広範囲に伸縮できるようにすると共に、鋼材長さが長く
ても短かくてＵ・常に全個数の吊り具でもって鋼材を吊
ることができるようにしたパンタグラフ式の吊りビーム
装置を提供しようとするものである。

以下にこの考案の一実施例を第２図〜第６図により説明
する。

図中１１は上部に吊金具１，１を有し下部両側に長さ方
向に向かうガイドレール１２． １２を有した水平吊り
ビームであり、この吊りビーム１１内の幅方向中央部に
両端部を吊りビーム端板１１ ａに回転支承させたねじ
棒１３が横架されている。

このねじ棒１３には螺進方向の異なる右ねじ部１３ ａ
と左ねじ部１３ｂが設けられており、吊りビーム１１上
に設けたモータ１４により減速機１５を介して可逆回転
駆動される。

１６はねじ棒１３の左右ねじ部１３ａ，１３ｂに螺合さ
れて該ねじ棒１３の可逆回転により接離方向に移動され
る左右一対のくら型ねし駒で、このねじ駒１６の両側に
は上記ガイドレール１２上を移動するローラ状の転子１
７， １７が軸着されている。

２１は吊りビーム１１の下側で水平方向に伸縮する平行
四辺形リンクで構或されたパンタグラフで、このパンク
グラフ２１は中央リンク２１ Ａ， ２１ Ｂの上部結
節点２２ ａを吊りビーム１１の長さ方向中央部位置に
ピン１ｌ ｂで枢着すると共に、両側リンク２１ Ｃ，
２１ Ｄの上部結節点２２ｂ，２２ｂを左右ねじ駒１
６，１６の軸１８に枢支させて吊りビーム１］に取付け
られている。

そして一対のねし駒１６．１６を離接方向又は接近方向
に移動させることにより水平方向に伸縮されるようにな
っている。

なおリンクの下部結節点２３のピン２４及び両端リンク
部材２１ Ｄの下端部２５のピン孔２６の点は例えばチ
フテイングマグネットなどの鋼材吊り具（図示せず）を
取付ける吊り支点となっている。

而して、吊りビーム１１のねじ棒１３を回転して一対の
ねし駒１６， １６を接近させてパンタグラフ２１を水
平方向に縮めた第２図に示す状態では、バンタダラフ２
１の各リンクの下部結節点２３及び両端リンク部材下端
部２５の吊り支点をリンク部材相互が接触するまで狭い
間隔で且つ等間隔に位置させることができるので、第１
図に示した従来の装置では吊り上げることのできながっ
た重量の大きい短い鋼材でも５個全部のリフティングマ
グネットに荷重を均等に負担させて吊り上げることがで
きる。

またねじ駒１６， １６を離隔させた第６図に示す状態
ではねし駒１６． １６が吊りビーム１１の端板１１
ａに当接するまでパンタグラフ２１を水平方向に伸ばし
て長尺の鋼材を吊ることができる。

なお、両端リンク部材下端部２５の吊り支点であるピン
孔２６に先端に引掛け爪を有する鋼材吊り具をピン支す
れば、大径管、Ｈ形鋼、■形鋼などの端部を扶持した状
態で吊り上げることができる。

この場合吊りビーム１１を吊り上げ゛ることにより引掛
け爪にはビーム中央向きの力が゛作用するので、安全な
吊姿勢で鋼材を吊り上げることができる。

この考案のパンタグラフ式の吊りビーム装置は上記のよ
うなものであるから、鋼材の長さに応じて吊り支点の間
隔を広範囲に伸縮することができ、また鋼材長さが長く
ても短かくても全部の吊り具でもって鋼材を確実に吊る
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の伸縮式吊りビームの概要及び作用説明図
、第２図乃至第６図はこの考案のパンタグラフ式吊りビ
ーム装置の一実施例を示すもので、第２図は縦断面図、
第３図は側面図、第４図は第２図のＩＶ−ＩＶ線矢視拡
大断面図、第５図はねし駒の斜視図、第６図はパンタグ
ラフを伸ばした状態の縦断面図である。 １・・・吊り金具、１１・・・水平吊りビーム、１２・
・・ガイドレール、１３・・・ねじ棒、１６・・・ねじ
駒、１７・・・転子、２１・・・パンタグラフ、２２
ａ・・・中央リンクの上部結節点、２２ ｂ・・・両側
リンクの上部結節点、２３・・・リンクの下部結節点、
２５・・・両端リンク部材の下端部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上部に吊金具を有し下部両側に長さ方向に向かうガイド
   レールを有した水平吊りビームと、該吊りビーム内に横
   架されて両端部を吊りビーム端板部に回転支承させたね
   し棒と、このねじ棒の螺進方向が異なる左右ねし部に螺
   合されて該ねし棒の回転により接離方向に移動される左
   右一対のねし駒と、このねじ駒の両側に軸着されて上記
   ガイドレール上を移動する転子と、上記吊りビームの下
   側で水平方向に伸縮する平行四辺形リンクで構或された
   パンタグラフとを具備し、このパンタグラフは中央リン
   クの上部結節点を吊りビーム長さ方向中央部位置にピン
   で枢着すると共に両側リンクの上部結節点を左右のねし
   駒に枢支させてねし駒の離隔方向又は接近方向の移動に
   より水平方向に伸縮されるようになっており、その各リ
   ンクの下部結節点と両端リンク部材の下端部に鋼材吊り
   具を取付けられるように構威されていることを特徴とす
   るパンタグラフ式の吊りビーム装置。