JPS59118206A - 傾斜ロ−ル圧延機の偏肉発生検出方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、継目無鋼管製造設備における傾斜ロール圧延
機の偏肉発生検出方法に関する。

一般に、継目無鋼管の製造設備においては、加熱炉から
出た丸ビレットをピアサ−と呼ばれる傾斜ロール圧延機
で穿孔することにより圧延工程が始まる。ピアサ−によ
る圧延の後には、各種の製造方式に応じて種々の圧延機
が用いられる。例えばマンネスマンプラグミル方式の場
合には、ピアサ−と同様のエロンゲータと称する傾斜ロ
ール圧延機、プラグミル、リーラ、サイザーなどの圧延
機が用いられ、マンドレルミル方式の場合には、マンド
レルミル、レデューサ−などの圧延機が用いられる。こ
れらの圧延機の中で、ピアサ−、エロンゲータなどの傾
斜ロール圧延機では、その圧延の機構から圧延素管に偏
肉を生じ易く、その圧延時に発生した偏肉は製品として
の鋼管の品質に著しく悪影響をおよぼす。すなわち、こ
れらの主工程の傾斜ロール圧延機で発生した偏肉は、下
工程の圧延機によって偏肉矯正することが難しく、した
がって主工程の傾斜ロール圧延機での偏肉発生を極力押
さえる必要がある。

従来、特開昭５７−９４４１０号におけるように、傾斜
ロール圧延機での偏肉発生程度を圧延工程で診断可能と
する技術は提案されているものの、傾斜ロール圧延機そ
のものの圧延完了と同時に偏肉発生を検知可能とする診
断技術は存在していない。

すなわち、従来の技術にあっては、傾斜ロール圧延機で
の偏肉発生に対する対応に遅れがあった。

本発明は、傾斜ロール圧延機における偏肉発生を早期に
対策可能とするとともに、従来技術と併用することによ
って偏肉発生に対する診断の確度を一層向上可能とし、
最終製品の偏肉を著しく改善可能とする傾斜ロール圧延
機の偏肉発生検出方法を提供することを目的とする。

上記目的を達成するために、本発明は、継目無鋼管製造
設備における傾斜ロール圧延機の偏肉発生検出方法にお
いて、圧延中に該圧延機の圧延プラグに作用するスラス
ト荷重を検出し、このスラスト荷重の検出結果によって
圧延素管の偏肉発生状態を診断するようにしたものであ
る。

以下、本発明をより詳細に説明する。

まず、本発明成立の原理について説明する。第１図は傾
斜ロール圧延機を示す説明図であシ、この傾斜ロール圧
延機はプラグミル方式に基づく継目無鋼管製造ラインに
設置されているエロンゲータを示している。ピアサ−に
おいて中空に圧延された素管１は、エロンゲータにおい
て拡管、延伸を施される。エロンゲータは、互いに対向
する傾斜ロール２を有し、プラグパー３の先端に取り付
（３） けられた圧延プラグ４と上記傾斜ロール２との間で、中
空素管１を圧延し、その肉厚を減肉せしめ、拡管、延伸
を行う。

そこで、このエロンゲータによる圧延時には、第２図に
示すように、ロール２に垂直方向の荷重５が作用し、圧
延プラグ４には水平方向のスラスト荷重６が作用する。

この圧延プラグ４に作用するスラスト荷重６は、プラグ
パー３に伝達され、スラストブロック７に伝達される。

ここで、スラストブロック７の中には、プラグパー３か
らの荷重を測定可能とする荷重測定センサー（ロードセ
ル）が組み込憧れており、圧延中の上記スラスト荷重６
を測定可能としている。なお、第１図において８はスラ
ストブロック７を支持するラッチスタンドである。

一方、特開昭５７−９４４１０号においても明らかなよ
うに、傾斜ロール圧延機によって製造される継目無鋼管
の偏肉は、軸方向にのびる螺旋状の偏肉パターンが多い
。発明者らの知見によれば、との偏肉の最大原因は、傾
斜ロール圧延機でのブラ（４） グ芯振れによるものである。このプラグ芯振れの原因は
２つあって、（１）プラグパー３の先端部の圧延プラグ
４を支持している先端金具が偏摩耗し、圧延プラグ４が
圧延中に傾くこと、（２）プラグパー３に曲がりがあっ
て圧延プラグ４が圧延中に傾くことである。いずれにし
ても、圧延中に圧延プラグが傾いて、プラグ芯振れ状態
下で圧延されることにより、偏肉が発生することに変わ
りはない。

ここで、傾斜ロール圧延機による圧延初期においては、
プラグパー３はバーステイブイアと呼ばれるプラグバー
保持装置によって振動することのないように保持されて
いるため、プラグ芯振れは小さいが、圧延後期において
は、上記バーステイブイアが開いていくためにプラグ芯
振れは大きくなる。このようにして圧延プラグ４に芯振
れを生ずると芯振れのないときに比べてスラスト荷重は
大きくなる。なぜなら、圧延プラグ４に芯振れのないと
きの圧延状態は、第２図に示すようにロール１と圧延プ
ラグ４の相対向する面が平行であるため、スラスト荷重
はスムーズに圧延プラグ４に作用するものの、芯振れの
あるときの圧延状態は第３図に示すようにロール２と圧
延プラグ４の相対する面が平行でなくなるために、無理
なスラスト荷重が圧延プラグ４に作用するからである。

すなわち、プラグ芯振れがあると、圧延途中からスラス
ト荷重が上昇することになる。

本発明は上記スラスト荷重を検出し、その検出結果から
傾斜ロール圧延機で発生する偏肉の有無もしくはその発
生程度を診断可能としている。

以下、本発明をより具体的に説明する。

第４図は本発明による偏肉発生の検出手順を示す制御系
統図である。すなわち、スラストブロックに組み込まれ
たロードセル９にてスラスト荷重を検出し、増幅器１０
によって信号増幅し、信号解析装置１１にて荷重信号の
解析を行い、表示器１２によって偏肉発生の有無とその
発生程度を表示する。

ここで、上記信号の解析方法は以下の通シである。すな
わち、増幅器１０によって増幅されたスラスト荷重信号
は、第５図（６）もしくは０に示すような波形となる。

第５図（５）の波形はプラグ芯振れのないもの、第５図
（Ｂ）の波形はプラグ芯振れのあるものである。圧延開
始時に荷重が一時的に大きくなるのはロールかみ込み時
の非定常圧延によるものであり、プラグ芯振れの有無と
は無関係である。プラグ芯振れがあると第５図（Ｂ）に
示すように圧延の中央付近から荷重が増大するようにな
る。

信号解析装置１１は、上記荷重増加量を信号解析により
求めるものである。

本発明においては、上記第５図（Ｂ）のような実波形の
各点を高速でサンプリングし、第６図のような近似波形
に波形整形処理を行い、第６図の斜線部分の面積を求め
、この面積の大小でプラグ芯振れの発生程度を診断可能
とする。上記斜線部の面積は表示器１２に数値で表示す
る。さらに、面積値が予め設定された限界値よりも大き
くなったとき、異常の警報を出力するようにしてもよい
。

スラスト荷重の信号処理方法は上記以外にも考えられる
が、プラグ芯振れによるスラスト荷重の増大を検知して
偏肉発生を診断するものであれば、上記の説明に係る信
号処理方法に限定されるもの、でない。

また、本発明はエロンゲータに限らず、ピアサ−等傾斜
ロール圧延機であれば、いかなる圧延機にも適用可能で
ある。

表１は、マンネスマンプラグミル方式による継目無鋼管
製造設備のエロンゲータにおいて、外径３７７．０鵡、
肉厚１５．００語、長さ１１４１５鵡　の鋼管を圧延す
る場合に本発明を適用した実験結果であり、プラグバー
曲り３騙に対するフラスト荷重波形を第７図（５）に示
し、プラグバー曲シ帆２Ｉｌ１ｍに対するスラスト荷重
波形を第７図０に示す。この実験結果によれば、バー曲
りによってプラグ芯振れ（７） が発生し、その結果、最終製品の偏肉が著しく悪化する
ことが認められる。ここで偏肉率とはノくイブ長手方向
の各断面で肉厚の最大値と最小値の差を平均肉厚で除し
た値である。平均偏肉率はノくイブ長手方向各点の上記
偏肉率を管長手方向全点について平均した値であり、最
大偏肉率は各点偏肉率の中での最大値である。面積は本
発明に基づき第６図の斜線部分の面積に和尚するものを
、実験材の実測値から信号処理によって演算した結果で
ある。これらの実験結果によれば、スラスト荷重の測定
パターンとプラグパー曲シとの間には密接な関係がわり
、プラグパー曲りが大きいと偏肉率が大きくなることが
認められる。

以上のように、本発明は、継目無鋼管製造設備における
傾斜ロール圧延機の偏肉発生検出方法において、圧延中
に該圧延機の圧延プラグに作用するスラスト荷重を検出
し、このスラスト荷重の検出結果によって圧延素管の偏
肉発生状態を診断するようにしたものである。したがっ
て、従来、継目無鋼管の偏肉として品質上最大の問題と
されて（８） いた傾斜ロール圧延機のプラグ芯振れによる偏肉発生が
容易に検出可能となシ、品質の向上に著しい成果をあげ
ることが可能となる。また、従来、圧延工具類（圧延プ
ラグ、プラグバーなど）の管理は、圧延時に定期的に実
施していたが、本発明によれば、その必要はなく、偏肉
が発生開始した時点でプラグバーを交換するなどにより
、生産能率を著しく向上することが可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明が適用される傾斜ロール圧延機の一例を
一部破断して示す配置図、第２図は第１図の要部を拡大
して示す一部破断図、第３図はプラグ芯振れ状態下での
圧延状況を示す一部破断図、第４図は本発明の実施に用
いられる偏肉発生検出装置を示す制御系統図、第５図（
５）および（＋３）は圧延中におけるスラスト荷重のパ
ターンを示す線図、第６図は本発明における波形整形処
理後のスラスト荷重のパターンを示す線図、第７図（ト
）および但）は本発明の具体的実験結果におけるスラス
ト荷重の変化を示す線図である。 １・・・中空素管、２・・・圧延ロール、４・・・圧延
プラグ、６・・・スラスト荷重、９・・・ロードセル、
１０・・・増幅器、１１・・・信号解析装置、１２・・
・表示器。 代理人　弁理士　　塩　川　修　治 第４図 第５図 ′ｖｆ悶　　　　　　　　　　　　田θ間第６図 第７図 升順秒）　　　　　　　侍原妙）

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）継目無鋼管製造設備における傾斜ロール圧延機の
   偏肉発生検出方法において、圧延中に該圧延機の圧延プ
   ラグに作用するスラスト荷重を検出し、とのスラスト荷
   重の検出結果によって圧延素管の偏肉発生状態を診断す
   ることを特徴とする傾斜ロール圧延機の偏肉発生検出方
   法。