JPS5911142Y2 - バルコニ− - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はバルコニーに関するものである。

典型的なバルコニーは、第１図に示すように、正面パネ
ル１と格子パネル２と袖パネル３と手摺４とからなり、
これを建物５の外側面に取付けるようにしている。

ところが、手摺４の上面には塵埃がたまりやすいうえ、
この堆積した塵埃が雨水により手摺４の側面を伝って正
面パネル１、格子パネる２、袖パネル３などに流れ落ち
、それぞれの表面を汚して外観が見苦しくなりやすいと
いう問題があった。

したがって、この考案の目的は、正面パネル、格子パネ
ル、袖パネル、手摺のそれぞれバルコニの表面の汚れを
少なくしたバルコニーを提供することにある。

この考案の一実施例を第２図ないし第４図により説明す
る。

すなわちこのバルコニーは、第２図に示すように壁パネ
ル６、格子パネル７、木製手摺下地材８、手摺９を矢印
に従って組立てたものからなり、さらにこれを詳しく説
明すると、壁パネル６の上部には第３図に示すようにバ
ルコニの外部側となる部分が高くなるように上面１０に
勾配をつけた断面台形状の木製手摺下地材８を固定して
おり、その上方から逆Ｕ字形の手摺９を冠着している。

なおこの手摺９は上面１１が木製手摺下地材８の上面１
０に沿って密接するように勾配をつけてあり、さらにバ
ルコニーの外部側となる縦片１２の下端を内面に重なり
状態に折返してこの縦片１２の下端と折返し片とからな
る水切部１３を形或し、その折返し片を再び逆に折返し
て水平片２０を形或し、その先端を下方に折曲げて固定
片１９′を形戊し、この固定片１９′をビス１５により
壁パネル６に取付けるようにしている。

なおこの先端１４の表面は吹付け塗料１６を壁パネル６
の表面がら一様に塗布して仕上げている。

またバルコニの内部側となる手摺９の縦片１７はその下
端を壁パネル６との間に空隙をもたせるように折曲して
水切部１８を形威し、そのやや上部でビス１５により壁
パネル６に固定している。

また、第４図は格子パネル７の上部の組立状態を示すも
ので、壁パネル６の上部と同様に断面台形状の木製手摺
下地材８を固定した上がらその台形の上面１０と同じ勾
配を有する逆Ｕ字形の手摺９の上面１１を密接するよう
に冠着させており、その手摺９の縦片１２および１７に
は前記同様にそれぞれ水切部１３， １８を形或してい
る。

なお、この手摺９の取付けは格子パネル７には壁面部分
がないために壁パネル６との取付け方法とは異ならせて
おり、バルコニーの外部側となる縦片１２の固定片１９
を上方に折曲して格子パネル７にビス止めするとともに
内部側となる縦片１７は上部で木製手摺下地材８に直接
ビス止めしている。

このように構威した結果、手摺９の取付ビス１５が建物
５の外部側から全く見えないため美観がすぐれているう
え、手摺９の上面１１が傾斜しているためにこの部分に
塵埃がたまりにくく、またたまった塵埃に雨水がかかつ
ても勾配に従って塵埃は雨水とともにバルコニーの内部
側に流れ落ち、建物５の外部から目立ちやすい壁パネル
６や格子パネル７などの縦パネルの外側面側に流れ落ち
ることがないのでその表面を汚すことがない。

そのうえ手摺９の縦片１２， １７にそれぞれ設けた水
切部１３， １８と壁パネル６、格子パネル７との間を
浮がせて水平空隙を設けたために雨水や汚水が壁パネル
６や格子パネル７に手摺９から直接伝わって落ちること
がないのでバルコニーの外側面側だけでなく内側面側の
汚れを防止することができる。

しかも、このように壁パネル６および格子パネル７から
浮かせて水切部１３を設けながら、水平片２０と固定片
１９． １９’とを介して縦片１２の下端を壁パネル６
、格子パネル７に固定することができ、そのため手摺９
を薄い板材で形威しても、また手摺９の縦片１２を外観
の都合から上下幅が広いものとしても、手摺９を堅固に
構或することができる。

さらに、水平片２０と固定片１９， １９’とは、縦片
１２を折曲して形威したものであるため、手摺９の全体
を１枚の平板材料から折曲加工によって製造することか
でき、製造が簡単である。

さらに壁パネル６、格子パネル７などの縦パネルの上部
に上面が勾配を有する断面台形状の木製手摺下地８を固
定するようにしたので、従来の直角端面を有する一般的
な壁パネルや格子パネルを用いることができるうえ手摺
９の上面を全長に亘って補強することができ、また木製
手摺下地８は断面形状が単純であるため製作が容易でし
かも材料費も安価であるという利点を有する。

以上のように、この考案のバルコニーは、縦パネルの上
端面に上面をバルコニーの外部側となる部分が高くなる
ように傾斜させた木製手摺下地材を付設するとともに、
その上方から前記木製手摺下地材と同じ勾配を有する逆
Ｕ字形の手摺を木製手摺下地材の上面に接して冠着し、
その手摺の外部側の縦片の下端を内面に重なり状態に折
返してこの縦片の下端と折返し片とからなる水切部を形
威し、さらに前記折返し片の上端から内側へ折曲った水
平片とこの水平片の内端から上方または下方に折曲った
固定片とを延設し、前記固定片を前記縦パネルの外側面
に固定したものであるから、バルコニーの汚れを少なく
することができるうえその製作が容易かつ安価にできる
という効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の対象となるバルコニーの斜視図、第
２図はこの考案の一実施例の分解斜視図、第３図および
第４図はそれぞれその要部組立断面図である。 ６・・・・・・壁パネル、７・・・・・・格子パネル、
８・・・・・・木製手摺下地、９・・・・・・手摺、１
３， １８・・・・・・水切部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 縦パネルの上端面に上面をバルコニーの外部側となる部
   分が高くなるように傾斜させた木製手摺下地材を付設す
   るとともに、その上方から前記木製手摺下地材と同じ勾
   配を有する逆Ｕ字形の手摺を前記木製手摺下地材の上面
   に接して冠着し、その手摺の外部側の縦片の下端を内面
   に重なり状態に折返してこの縦片の下端と折返し片とか
   らなる水切部を形威し、さらに前記折返し片の上端から
   内側へ折曲った水平片とこの水平片の内端から上方また
   は下方に折曲った固定片とを延設し、前記固定片を前記
   縦パネルの外側面に固定したことを特徴とするバルコニ