JPS5911081Y2 - 琺瑯容器 - Google Patents

琺瑯容器

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Publication number
JPS5911081Y2
JPS5911081Y2 JP9330379U JP9330379U JPS5911081Y2 JP S5911081 Y2 JPS5911081 Y2 JP S5911081Y2 JP 9330379 U JP9330379 U JP 9330379U JP 9330379 U JP9330379 U JP 9330379U JP S5911081 Y2 JPS5911081 Y2 JP S5911081Y2
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JP
Japan
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enamel
container
iron
layer
copper
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Application number
JP9330379U
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JPS5612034U (ja
Inventor
岩夫 河野
Original Assignee
武生特殊鋼材株式会社
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Publication date
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Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、外観が良好で容器としての実用的機能にも秀
れた琺瑯容器に関するものである。
琺瑯被覆された製品の近年の普及はめざましいものがあ
るが、これは琺瑯被膜の耐蝕性、耐熱性、高硬度、豊富
な色彩、耐変色性、更にはクリーニングの容易性等、数
々の秀れた特性によるもので、厨房用品、衛生器具等多
方面に利用されている。
ところで、琺瑯被覆は、鉄以外の銅やアルミニューム等
の金属基材にも施されるが、銅を基材にして琺瑯被覆を
おこなった場合は、琺瑯の色沢が鉄を基材とした際に得
られるような清潔感のある純白色にはならず、また銅そ
のものも高価であるから実用に適しない。
更に、アルミニュームを基材とする場合には、焼戒温度
上の制限から、砒素、鉛等の有害物質を使用する必要性
が生じ健康上望ましくないばかりでなく、低温焼戒のた
め、硬度が十分でなくスクラッチが生じ易い。
それゆえ、琺瑯被覆を施す場合には基材として主に鉄が
用いられるけれども、それにも問題がないわけではない
即ち、この場合には鉄中に含まれる炭素が琺瑯釉中の酸
素と反応してCOガスやCO2ガスが発生し、これが原
因となってボイリングやピンホール等の表面欠陥が琺瑯
被膜に生じ、また一方、鉄中に含まれる水素や酸洗時に
吸収される水素、あるいは焼或雰囲気中の水分等は、琺
瑯焼或の際多量に鉄中へ固溶し、後の冷却の際に放出さ
れる。
そして、これらは琺瑯層の固化によって外部への浸出を
阻止されて鉄中に過飽和に固溶し、鉄と琺瑯層の境界に
弱い点があると、そこに集中し、HはH2となると同時
に気泡化し、これが原因となって爪飛びの如き表面欠陥
が琺瑯被膜に生せしめる。
このような琺瑯焼或時の表面欠陥をなくすべく各鉄鋼メ
ーカーは、例えば鉄鋼中の炭素を極端に少くした(C量
0.002〜0.006%)極低炭素鋼板、あるいは固
溶した水素を鋼板中でH2の形で多量に貯蔵し得るよう
な空隙を有する特殊な琺瑯用鋼板を製造し、現にこのよ
うな材料が使用されているが、これは特殊な製造方法に
よるため高価なものとならざるを得ない。
本考案は鉄に対する琺瑯技術に従来上記のような種々の
問題点があったことに鑑み、これを解消せんとしてなさ
れたものである。
即ち、本考案は断面図としてその一例を示す如く、鉄層
1とこれよりも薄い銅層2とがらなるクラツド材を鉄層
が容器内面側となるようにプレス或形するとともに、鉄
層の露出面に琺瑯被膜3を形威してなる構戊の琺瑯容器
を提供するものである。
本考案において、鉄層1と銅層2とからなるクラツド材
を鉄層が容器内面側となるようにプレス或形したのは、
容器外面に銅の美しい色沢と秀れた熱伝導性を付与する
ためであり、鉄層1の露出面、即ち容器内面側のみに琺
瑯被膜3を形威したのは、琺瑯被膜の有する耐蝕性やク
リーニングの容易性、清潔感等は殊に容器内面に強く要
望されるとの理由によるものであるが、このような構或
によって前述した従来技術にみられる問題点も同時に解
消される。
即ち、琺瑯被膜3は銅層側でなくて鉄層側に施されるた
め、清潔感のあふれた純白色となり、また琺瑯焼戒の際
に発生するCOガス、CO2ガス、H2一は、焼戒熱に
よって分子運動が活発となった銅層の外面へ逃げてしま
うため、当該琺瑯被膜3には表面欠陥を生ずるおそれが
なく、通常の低炭素鋼を鉄層1の素材に使用することも
可能である。
さらに銅層2は極く薄くすることが可能であり、かつ銅
と鉄との冶金的接着も周知の方法によって容易になし得
るため製品が高価になることもないのである。
また、本考案琺瑯容器は、両面琺瑯容器に対してはもと
より鉄単体の容器よりも熱伝導性がよく、その効果は本
考案者が行った実験によっても明らかである(第3図参
照)。
尚、この実験は、長径17cm、深さ5cmの円形容器
(鍋)で、琺瑯被膜の厚み0.25mm、鉄層1.08
mm、銅層0.25mmのものを用いて行ったものであ
る。
更に、琺瑯被膜は、高い硬度を有しているためこれを外
面に形或した容器は脆さを有しているが、本考案におい
ては容器外面は銅で形或され琺瑯が露出していないから
従来のような欠点も解消される。
以上説明したところからも明らかなように、本考案は、
鍋、消毒用バット、コップ等の容器の構威として極めて
実用性の高いものである。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図はいずれも本考案の実施例を表わす
断面図、第3図は本考案琺瑯容器と鉄単体の容器および
両面琺瑯容器との熱伝導比較テストの結果を示すグラフ
である。 1・・・・・・鉄層、2・・・・・・銅層、3・・・・
・・琺瑯被膜。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 鉄層とこれよりも薄い銅層とからなるクラツド材を鉄層
    が容器内面側となるようにプレス或形するとともに、鉄
    層の露出面に琺瑯被膜を形或したことを特徴とする琺瑯
    容器。
JP9330379U 1979-07-05 1979-07-05 琺瑯容器 Expired JPS5911081Y2 (ja)

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JPS5612034U JPS5612034U (ja) 1981-02-02
JPS5911081Y2 true JPS5911081Y2 (ja) 1984-04-05

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6121373U (ja) * 1984-07-13 1986-02-07 栄助 石田 食器
JP2659402B2 (ja) * 1988-06-28 1997-09-30 日本酸素 株式会社 金属製二重壁容器の製造方法

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JPS5612034U (ja) 1981-02-02

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