JPS5910490Y2 - ヒ−タを備えた高周波加熱装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は電気ヒータを備えた高周波加熱装置に関するも
のである。

従来例の構或とその問題点 高周波加熱装置は食品自体が高周波電力を吸収し自己発
熱するためにこげ目がつかないと云う欠点がある。

又パンを焼いたり、その他のオーブン料理はうまくでき
ず、電気ヒータを加えての加熱調理の方が効果的である
。

従来の電気ヒータを備えた高周波加熱装置は、加熱室を
ステンレスなどの耐熱性金属で構或しているのが一般的
である。

ステンレスなど耐熱性金属の加熱室は、高周波加熱装置
として用いる場合は掃除がし易く、高周波損失も少なく
、シかも耐触性もあり非常に秀れているが、電気ヒータ
を用いての電熱ヒータ加熱の場合に食品から発生した油
や食品粕が付着して焼きつけられたとき、掃除がし難い
欠点をもっている。

特に電気ヒータに近い上面は、温度も高く焼きつけられ
易い上に、電気ヒータとその付属物で掃除がし難い。

電気ヒータを備えた高周波加熱装置の使用状態を調べる
と、高周波加熱で使用する頻度が高い。

高周波加熱で使用する場合、加熱室の壁面は温度は高く
ならないので、飛び散った食品粕を掃除するにはステレ
ンスなどの耐熱性金属の方が便利である。

一方特公昭４９−２８１２０号公報に記載のような触媒
作用を有する被覆表面を加熱室壁面に形或することが考
えられるが、きわめて高価につくことと、この種高周波
加熱装置においてはヒータ加熱の頻度は少く、加熱室側
壁、底壁は比較的掃除をしやすいことから従来実施され
たものはなかった。

考案の目的 本考案は上記従来の欠点を解消し、高周波加熱装置の特
長である加熱室内が掃除がし易い構造を残し、オーブン
加熱料理で発生する汚れの付着し易い個所で電気ヒータ
とその付属物で掃除し難い個所を汚れ難い構造で得るこ
とを目的とするものである。

考案の構或 本考案は上記目的を達或するために、高温で汚れが焼き
つき易く、掃除がし難い部分に或る程度の温度が上るこ
とによってセルフクリーニング効果を表す触媒ホーロー
を施し、高周波加熱で便利な掃除し易い構造を残し、電
気ヒータを用いての電熱ヒータ加熱で発生する加熱室の
汚れを防止するようにしたものである。

実施例の説明 図において１は食品５を入れ高周波加熱又は電熱ヒータ
加熱を行う加熱室、２は加熱室１へ高周波を給電する高
周波発振器であるマグネトロン、３はマグネトロン２よ
り発振された高周波電力を加熱室１へ導き給電する導波
管、４はこのようなもので構成される高周波加熱装置に
おいて、食品５にこ（ナ目をつ（すたり、パン、クッキ
ーを焼くオーフ゛ン料理を行うため、加熱室１の雰囲気
温度を高める電気ヒータである。

電気ヒータ４はシーズヒー夕、赤外線ヒータなどが用い
られ、図示していないが加熱室１の外部から電源を得る
。

５は高周波加熱又は電熱ヒータ加熱をするための食品で
ある。

６は加熱室１を構或する側底壁で、耐熱性金属板である
。

耐熱性金属板としてステンレス鋼板、表面にアルミメッ
キしたアルミナイズド鋼板などが適している。

側底壁６は突起物などがなく掃除がし易い上に、ステン
レス鋼板などを使うと更に拭きとり易い特長をもってい
る。

電気ヒータ４を用いての電熱ヒータ加熱の場合、側底壁
６は余り高温にならず、焼きつき難い上に、例えセルフ
クリーニングを施しても効果が薄いことにもなる。

使用頻度の高い高周波加熱のとき拭きとり難く掃除がし
難いホーロー加工よりも耐熱性金属板の方が効果的であ
る。

７は同じく加熱室１を構或する上面板で、材料はホーロ
ー加工ができるアルミナイズド鋼板又は一般の鋼板が適
している。

上面板７は電気ヒータ４の近傍で高温になるとともに、
電気ヒータ４やその取付付属品があるため掃除がやり難
い。

一般に熱気は上面へ上り電気ヒータ４の近傍でなくても
高温になる。

従って電熱ヒータ加熱のときなど食品粕が付着し高温で
焼き付けられ易い個所である。

このようなもので構威される電気ヒータを備えた高周波
加熱装置において、上面板７にセルフクノーニング触媒
ホーロー８を施したものが本考案である。

触媒ホーロー８はガラスと触媒とよりなるホーロー仕上
げで、温度と触媒の作用により、付着した汚れに対し浄
化能力をもつものである。

低温焼付けしたセルフクリーニング触媒ホーローは触媒
の活性度が高く、２００〜３００℃で効果を表すものも
ある。

電気ヒータ４を用いた電熱ヒータでは熱源が弱く、電気
ヒータ４の近傍が効果的である。

上面板７にこのようなセルフクリーニング触媒ホーロー
８を設けると自己浄化能力があり、汚れ難い構造となり
、掃除がし難い点をカバーする。

温度の上らない側底壁６は、例えつけても浄化能力が少
なく、高周波加熱のとき便利な拭き易く掃除がし易いス
テンレス鋼板が残り便利である。

第２図は第１図の上面板７と側底壁７の溶接部であるＡ
部を拡大したもので、触媒ホーロー８を上面板７に施し
た場合、ガラス質のため、ステンレス鋼板などでできて
いる側底壁６との溶接が困難である。

その方法を示すもので、上面板７の溶接部はホーロー加
工のときマスキングし、触媒ホーロー８が施されないよ
うな構造としてある。

しがしながらガラス質のものがどうしても多少残るため
、確実な溶接が難しい。

本考案は、この溶接部に突起９を溶接面に沿って高周波
漏洩がない５０ｍ／ｎ以下のピッチで設けたものである
。

なお突起９は側底壁６側に設けても同じような効果が得
られる。

この構造で圧接しながら電気溶接すると、多少のガラス
質が残っていても確実な溶接ができる。

考案の効果 以上説明したように本考案によれば高周波加熱装置の特
長である加熱室が掃除し易い構造を残し電熱ヒータ加熱
での加熱室壁の汚れを防止した電気ヒータを備えた高周
波加熱装置が得られる。

又セルフクリーニング触媒層を施した上面板に電熱ヒー
タを対向配置したので、このヒータによる対流熱だけで
はなく輻射熱によっても上面板のセルフクリーニング触
媒層が熱せられ、そのセルフクリーニング作用が効率よ
く促進されるのみならず、上面板と側底壁を５０ ｍｍ
以下のピッチで設けた突起部を溶接するので、単に高周
波漏洩を防止出来るのみならず、上面板を側底壁が完全
に密着した接合ではないので、電熱ヒータで熱せられた
上面板の熱が熱伝導により側底壁に逃げてしまうのを適
度に防止出来、セルフクリーニング触媒層の効果を最大
限に発揮出来るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す高周波加熱装置の正面
断面図、第２図は第１図におけるＡ部の接合部の拡大図
である。 １・・・・・・加熱室、２・・・・・・マグネトロン、
６・・・・・・側底壁、７・・・・・・上面板、８・・
・・・・セルフクリーニング触媒ホーロー

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 被加熱物を収容する加熱室と、この加熱室に高周波を給
   電する高周波発振器と、この加熱室内に設けられ、被加
   熱物に電熱ヒータ加熱をするための電熱ヒータとを備え
   、前記加熱室は少くとも上面板と側底壁よりなり、この
   上面板の加熱室内面側にはセルフクリーニング触媒層を
   施すとともにこの上面板と側底壁の接合部にはこれらの
   少くとも一方に５０ｍｍ以下のピッチ（間隔）で形或し
   た複数個の突起を設けて溶接接合し、かつ前記上面板に
   は電熱ヒータを対向配置したヒータを備えた高周波加熱
   装置。