JPS5910282Y2 - 車両用ドアのインサイドハンドル機構 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はバンタイプのバツクドア、あるいはバス等の非
常用ドアのドアロックを車室内側がらロツク解除できる
ようになしたインサイドハンドルの改良に関するもので
ある。

従来、この種のインサイドハンドルにおいては、単に該
インサイドハンドルのグリップ部を回転させるだけで、
ドアロックを解除させることができるようになされてい
たために、該車両の走行中の振動により積荷が、該イン
サイドハンドルのグリップ部に触れたり、あるいは誤操
作により、該グリップ部を回転させてしまうことがあっ
た。

このためバスの非常用ドアなどでは該車体のフイニッシ
ャを利用して該インサイドハンドルのグリップ部にカバ
ーを取付けていたが、フイニツシャの収縮による寸法の
バラツキ等により、該カバーの取付けが困難であった。

又、この点を解消するものとして、第１図及び第２図に
示すようにカバー１の裏面にインサイドハンドル２のグ
リップ部２ａに嵌合するクリップ３を突設し、該カバー
１をインサイドハンドル２に直接固定するようにして、
フイニツシャ４の上記インサイドハンドル２の取付凹部
５を覆うようにしたものが考えられたが、この構造のも
のでは上記実施例と同様にカバー１を取外してからイン
サイドハンドル２を操作しなければならないという煩わ
しさがあり、又、取外したカバー１は車体から離れてし
まうため紛失しやすいという問題があった。

６はカバー１に穿設された取手用孔、７は位置決め用突
起である。

本考案は、上記従来の問題を一挙に解消するためになさ
れたものであって、インサイドハンドルを、引く、回転
させる、という２操作を一連で行うことによりロックを
解除させるようにした安全性の高いインサイドハンドル
機構を提供することを目白勺とするもので゛ある。

以下、本考案を図示せる実施例に随って説明する。

Ａは後部に荷室開口部を有するバンタイプ等の自動車の
該開口部に取付けられるはね上げ式のバツクドアであっ
て、該バックドアＡの内部下面には車体開口部下面１１
に突設されたストライカ１２に係合するフォーク１３と
、ロッキングプレ−１・１４からなるロック装置ａが設
けられ、該ロック装置ａは、バックドアＡのアウトサイ
ドパネル１５の下方に突設された、キーシリンダを内蔵
したプッシュボタン１６により、ベルクランク１７及び
解除ロツド１８を介して操作されるようになされている
。

又、上記バツクドアＡのインサイドパネル１９の略中夫
にはインサイドハンドル機構ｂを取付ける取付部２０が
凹設されている。

上記インサイドハンドル機構ｂは、インサイドハンドル
２１と、上記バツクドアＡの取付部２０に固定され、イ
ンサイドハンドル２１を上記バックドアＡに装着するカ
バー２３と、該カバー２３の後面に固設されたガイド部
材２２と、解除ロツド２４とから構威されている。

上記カバー２３は、前面が凹状をなした凹部２３ａを有
し、該凹部２３ ａの底壁２３ ｂの略中央には、後述
するインサイドハンドル２１のロツド部２１ ａを摺動
、かつ、回動可能に挿通ずる軸穴３１が穿設されている
。

該カバー２３は、その凹部２３ ａをバツクドアＡのイ
ンサイドパネル１９に凹設された取付部２０に穿設され
た凹部嵌入穴２０ ａに没入され、該インサイドパネル
１９に固定されている。

ガイド部材２２は側壁２２ ａと奥壁とを有する平面か
らみて略コ字状に形威され、その一側の側壁２２ ａに
は、水平溝２７ ａと、該水平溝２７ ａの前端より曲
折した垂直溝２７ ｂとからなるガイド孔２７が穿設さ
れている。

そして該ガイド部材２３は、その開口部側を内側にして
上記カバー２３の凹部２３ａの底蓋２３ ｂの後面に固
設されている。

インサイドハンドル２１は上記バツクドアＡのインサイ
ドパネル１９に固定されたカバー２３の凹部２３ ａ内
に収納可能に形成されたグリップ部２１ｂと、該グリッ
プ部２ｌ ｂに先端が嵌着され、後方に延在するロツド
部２１ ａとで構或されている。

該ロツド部２１ ａは、上記カバー２３の凹部２３ ａ
の底壁２３ ｂに穿設された軸穴３１と、上記ガイド部
材２２の奥壁２２ ｂに穿設された軸穴３１に摺動、か
つ、回動可能に挿通されている。

２５は先端に長孔２６を有するアームであって、該アー
ム２５の断面略コ字状をなす基端は、上記インサイドハ
ンドル２１のロツド部２１ ａに嵌合固着されている。

該アーム２５の中間部は、上記ガイド部材２２のガイド
孔２７の水平溝２７ ａに回動不能に係合し、かつ、上
記ガイド孔２７の垂直溝２７ ｂに回動可能に係合する
ようになされ、その先端は上記ガイド孔２７より突出す
るようになされている。

上記カバー２３の凹部２３ ａの底壁２３ ｂの後面と
上記アーム２５の基端との間には、該アーム２５を上記
ガイド孔２７の垂直溝２７ ｂのロック施錠方向と、上
記ガイド孔２７の水平溝２７ ａの後方に付勢するコイ
ルスプリング２８が、前記インサイドハンドル２１のロ
ツド部２１ ａの周囲を巻くようにして介在され、その
両端はそれぞれ、アーム２５の基端とカバー２３の後面
に係止されている。

又、上記コイルスプリング２８を設けたことにより、上
記インサイドハンドル２１のグリップ部２ｌ ｂは、上
記コイルスプリング２８のばね力により上記カバー２３
の凹部２３ ａ内に収納され、かつ、水平に維持される
ようになされている。

解除ロツド２４の基端は曲折されて上記アーム２５の長
孔２６にスナップリング２９によ枢着され、又、該解除
ロツド２４の先端は上記ロック装置ａに連通ずるベルク
ランク１７に遊嵌されたアジャストナツｌ− ３０に螺
挿されている。

上記構威によるインサイドハンドル機構ｂにより車室内
側からドアロックを解除する場合には、インサイドハン
ドル２１を引きアーム２５をガイド部材２２のガイド孔
２７の垂直溝２７ ｂに位置させ回動させる。

この回動に伴い、アーム２５の先端は下方に移動するた
め、該アーム２５に枢着した解除ロツド２４も下方に移
動し、上記ベルクランク１７を押圧する。

これによりベルクランク１７は回動し、解除ロツド１８
が働いてロックが解除される。

第７図、第８図は本考案の他の実施例を示すもので、イ
ンサイドハンドル機構ｂをプッシュボタン１６と同等の
高さに設け、ガイド部材２２の側壁２２ ａの外側面に
ベルクランク１７を枢着して、該ベルクランク１７を直
接アーム２５により操作するようにしたものである。

この実施例によれば、解除ロツドを省略することができ
、構造簡単にして組付けも容易になる。

以上述べたように本考案によれば、インサイドハンドル
の回動に連動して回動し、ドアのロック装置を解除する
ようになしたインサイドハンドル機構のアームの先端を
、ガイド部材の側壁に設けた水平溝と垂直溝とを有する
ガイド孔がら突出させ、インサイドハンドルのグリッフ
゜部のカバー凹部内への収納状態では回動不能に、グリ
ップ部をカバー四部から引出した状態では回動可能にな
るようにし、かつ、通常はグリップ部をカバー凹部内に
収納するようにしたので、誤動作等によるドアロックの
解除を防止することができ、安全性を向上させることが
できるだけではなく、外観上の見栄えもよい。

又、解除操作も、インサイドハンドルの引く、回動させ
る、という２操作を一連で行えるため、“該操作が容易
である。

さらに本考案によれば、インサイドハンドルのロツド部
をカバーに設けた軸穴とガイド部材に設けた軸穴とで２
点支持するようにしたので、片持梁になることがない。

したがって、該ロッド部の軸径を比較的細くしても、充
分にインサイドハンドルノ動キヲロック装置に伝えるこ
とができる等の効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のハンドル力バーを有するインサイドハン
ドルの取付状態を示す分解斜視図、第２図は同上のハン
ドル力バーの裏面斜視図、第３図は本考案によるインサ
イドハンドルの取付状態を示すバツクドアの一部切欠き
裏面斜視図、第４図はインサイドハンドル機構とロック
装置との連結状態を示す拡大斜視図、第５図は同上の作
動状態を示す拡大側面図、第６図はインサイドハンドル
機構の拡大分解斜視図、第７図は本考案の他の実施例を
示すインサイドハンドル機構とロック装置との連結状態
を示す拡大斜視図、第８図は同上の作動状態を示す拡大
側面図である。 Ａはバツクドア、ａはロック装置、ｂはインサイドハン
ドル機構、１７はベルクランク、２１はインサイドハン
ドル、２２はガイド部材、２３はカバー、２４は解除ロ
ツド、２５はアーム、２７はガイド孔、２８はコイルス
プリング。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ドアロックを車室内側からロック解除できるようになし
   たインサイドハンドルにおいて、前面が凹状をなした凹
   部を有するカバーの該凹部の底壁の後面に、側壁と奥壁
   とを有するガイド部材を固設し、該ガイド部材の側壁に
   は、水平溝と該水平溝の前端より曲折した垂直溝とから
   なるガイド孔を穿設し、上記カバーの凹部をドアのイン
   サイドパネルに穿設した取付部の凹部嵌入穴に没入し、
   上記カバーを該インサイドパネルに固定すると共に、上
   記インサイドハンドルを上記凹部に収納可能に形威した
   グリップ部と、該グリップ部がら後方に延在するロツド
   部とで構威し、該ロック部を上記凹部の底壁に設けた軸
   穴と上記奥壁に設けた軸穴とに挿通し、該ロツド部にア
   ームの基端を固着し、該アームの中間部が上記ガイド孔
   の水平溝に回動不能に係合し、かつ、上記ガイド孔の垂
   直溝に回動可能に係合し、該アームの先端を上記ガイド
   孔より突出させ、該アームの先端とロック装置とを、該
   アームの回動により該ロックを解除可能に連結し、さら
   に、上記凹部の底壁の後面と上記アームの間に、該アー
   ムを上記ガイド孔の垂直溝のロック施錠方向と、上記ガ
   イド孔の水平溝の後方に付勢するコイルスプリングを挾
   着したことを特徴とする車両用ドアのインサイドハンド
   ル機構。