JPS5910264B2 - 噴霧器 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は噴霧器、特に種々の治療用、よび吹付用等に
有用な極微噴霧を生成するための新規にして進歩した噴
霧器の構造およびその製造装置に関する。

噴霧器すなわち霧状体発生器のｌ形式は「噴霧Ｊ器（Ｍ
ｉＳｔＧｅｎｅｒａｔｏｒ）」という名称の米国特許願
６８５３０７号明細書に開示されているが、この噴霧器
は必要に応じて清掃殺菌のために容易に分解し得るよう
に組立てられた多数の部品から構成されていて、製造原
価が比較的高く、外囲器ワ 内の部品の組立分解に注意
を必要とする。

この発明は上述の欠点を打破するもので、この発明によ
る新規で進歩した噴霧器においては、外囲器、ノズル｝
よび圧縮空気入口が１個の部品を構成し、共働する噴霧
器が第２の部品を構成している。その新規で進歩した部
品の配置によるとはいえ、清掃殺菌を容易に行なうこと
ができ、製造原価が著しく低下して多くの場合殺菌の費
用より安いこともある。この発明の他の目的ぱ進歩した
動作特性を持ち、均一な微細噴霧を形成する新規で進歩
した噴霧器を提供することである。

この発明のさらに他の目的は金属やプラスチツクを含む
種々の材料で容易に製造し得る新規で進歩した噴霧器を
提供することである。

本願発明による噴霧器の基本的な構成を以下に説明する
図示の実施例中の参照番号を付して示すと次の通りであ
る。

すなわち、この発明の質霧器は、一端が閉塞されて室３
１を形成する管状部材３０と、圧縮気体導入口２１に連
通し、該導入口より送り込まれた圧縮気体が流通させら
れる細長いノズル１６、訃よびこのノズルを囲み該ノズ
ルとの間に液体が流通する通路１６１を形成し、先二端
部の径が縮小して上記室中で開口して、上記室中で霧状
体を放出するように構成されたスリーブ２４からなる霧
状体生成手段と、上記管状部材訃よび霧状体生成手段を
囲んで設けられた外囲器１１，１２であつて、その底部
に寂いて上記スリ 黍ーブとの間で形成され、当該スリ
ーブ下端部に設けられた凹欠部２５を経て上記液体の通
路と連通する液体貯溜部２８を有し、かつ上記管状部材
との間の間隙を通つて上記霧状体を外界に噴出する出口
を有する上記外囲器と、上記室より上記外囲３器とスリ
ーブとの間の空間に向けて霧状体を放出するために、一
端が上記スリーブの外端縁に固定され、他端が上記管状
部材に固定された所定の間隔を訃いてある角度をなして
配置された複数個の支持部材３３によつて形成された複
数個の開孔 ５３４とを具備している。この噴霧器に寂
いて、外囲器底部の液体貯溜部２８に液体を入れ、導入
口２１から例えば圧縮空気を送り込むと、上記液体はノ
ズル１６とスリーブ２４との間の通路１６１を通つて吸
い上げられ、室３１中で霧状体になる。４この霧状体ぱ
スリーブ２４と管状部材３０との間の開孔３４より一旦
上記スリーブ２４と外囲器との間の空間に入り込み、さ
らに管状部材３０と当該外囲器との間の間隙を通つて外
囲器の開口から放出される。

上記並びにその他の目的寂よび作用効果は添付図面を参
照しつつ以下さらに詳細に説明する。

図に訃いて噴霧器の実施例１０は基部１１｝よび上部１
２より成る外囲器を有し、この外囲器内の噴霧手段ぱ第
２図｝よび第５図に示すように全体を１３で示されてい
る。この部品は単一構体であつて第６図あ・よび第７図
に示す鋳型を用いて成形される。この噴霧器構造の利点
は、事前成形部品の数を５個に減じた上、その特殊形状
により全粒子が実質的にｌμ以下という超ミクロン粒度
の実質的に均一な極微噴霧が生成されることである。詳
言すれば・この発明の図示実施例は円筒状側壁１４、円
錐状底壁１５｝よびその底壁１５から上方に突出する円
筒状ノズル１６を含み、そのノズル１６は底壁１５を貫
通する中心開孔１７を有する。ノズル１６の上部１８に
ぱ細い開孔１９があつて噴霧器の動作中これを圧縮空気
が通る。基部１１の側面から中心開孔２１を有する入口
２０が突出し、基部１１内に形成されて蓋２３で閉じら
れた室２２に開いている。これによつて入口２０から給
送された圧縮空気は室２２内に放出され、さらに開孔１
７を上方に流れてノズル開孔１９から放出される。

第２図訃よび第５図に示す噴霧手段１３はうまく一体に
成形されていて、下端に凹欠部２５を持つ下部管状部材
すなわちスリーブ２４を有する。

このスリーブ２４レ１中心開孔２６を持ち、ノズル１６
と滑動的に嵌合するように設計されている。開孔２６の
上端はノズルの先端１８より僅かに突出してスリーブ先
端２Ｐの細長い開孔２７中に終端している。開孔２７の
直径は開孔２６の直径より小さい。この配置によりノズ
ル１６の直前に室２９が形成され、ノズルを通つて開孔
１９から噴出する高圧ガスが円錐状底壁１５により形成
された貯溜部２８内の液体をノズル１６の側壁外面に形
成された通路１６′を通つて吸上げ、室２９内に噴霧を
生成してこれを開孔２７から放出する。室２９は図示の
ように円錐状をなすことが望ましい。スリーブ２４から
上方に管状部材３０が延伸して霧状体受入室３１を画定
している。

この管状部材３０はその下端が若干直径の大きいスカー
ト部すなわちバツフル３２内で終端し、環状に離間して
配置され、下端がスリーブ２４に、上端が管状部材３０
の下端に接合された部材３３によつてスリーブ２４ど一
体に接合されている。この環状に配置された部材３３ぱ
室３１から霧状体を放出するための本質的に矩形の開孔
を形成する複数個の ３離間開孔３４を画定している。
管状部材３０の上端には側方に突出する脚部３６と上方
に突出する棒状部材３７とを持つ蓋３５があり、この蓋
３６の下面には管状部材３０に嵌着し、熔接その他によ
つて気密封着されることが望ましい環状部３８１が設け
られている。上述の配置により、開孔２７を通る霧状体
は室３１内に放出された後開孔３４を通つて下方に流れ
る。

開孔３４の性質からこの霧状体は本質的に後方すなわち
下方に向かい、次にバツフル３２と外囲器１２の側壁と
の間を上方に移動し、外囲器の上部開口から放出される
。開孔３４の配置寂よび形状のため、開孔２７から噴出
する霧の粒子の大きいものは室３１の壁面に衝突する傾
向があり、これによつて生じた液体は流下して貯溜部２
８に入ることができる。

矩形の開孔を通２て下方に霧状体を向けることにより、
その霧状体の方向のために大径粒子は外囲器１２内を下
降運動を続ける傾向があるが、微細粒子は容易に上方に
移動して放出される。下降運動を続ける重量粒子ぱ壁面
に衝突して液状となり、貯溜部２８に戻る。この配置に
よれば極微粒子の霧状体が生成され、粒径０．１μ以上
のような大径粒子の数が著しく低減する。第２図寂よび
第５図に示すような単一構体を生成するためＱ鋳型を第
６図訃よび第７図に示す。

第６図は第２図（第３図の６−６断面）と同一平面に沿
う鋳型の断面であり、第７図の部分断面は第６図の平面
と傾斜した平面（第３図の７ー７断面）に沿つてとつた
ものである。全体を４０で示すこの鋳型は上部４１｝よ
び下部４２から成り、上下部の分割線が下部に対して右
下り、上部に対して左下りの斜線により画定されている
。鋳型の下部ぱ構体１３のスリーブ２４を形成する円筒
形空洞４３を有し、中心核４４の上端は４４１で示すよ
うに傾斜が付されて第２図の円錐状室２９の天井を形成
するようになつている。

鋳型下部４２から上方に環状部４５が突起し、その内面
に複数個の離間凹欠部４８が設けられている５こめ頃状
部４５の内面ぱ鋳型上部の４１の環状下方突起部４６と
嵌合して、凹欠部４８が、霧状体が上部開孔を通つて外
囲器内に放出される前に通過する開孔３４を間に持つ離
間結合部材３３を形成するようになつている。鋳型上部
４１は構体１３の管状部材３０を形成するための環状空
洞４７を有し、環状部４５Ｑ外面と鋳型上部４１の内面
との間の環状間隙４７１がスカート部すなわちバツフル
３２を形成する。第７図は第３図の線７ー７に沿う断面
図で、鋳型下部４２から上方に突起する環状部４５の狭
隘部４５１を示す。

この狭隘部４５′は環状部４５に凹欠部４８を形成した
ためにできたもので、これらの凹欠部４８により鋳型中
に複数個の傾斜溝が形成され、これが究極的に第２図に
示す構体１３の管状部材３０、訃よびスリーブ２４と一
体に接合される離間支持部材３３を形成する。この配置
によれば鋳造物を容易に鋳型から取外すことができる。
鋳型上部４１の環状空洞４９は第２図の中心開孔２７を
持つスリーブ先端部２７′を形成するものである。上述
の構造によれば外囲器の基部１１はノズル１６と一体に
成形され、外囲器上部１２と超音波熔接その他で固着さ
れる。

然る後第２図に示すように室２２が蓋２３で閉鎖され、
この蓋２３は熔接その他により永久的に固定される。ま
た第２図｝よび第５図に示すように管状部材３０の上端
に蓋３５を熔接等により固着して室３１が閉鎖される。
従つてこの配置によつて構成される噴霧器は、２個の部
品すなわち完全な外囲器訃よびノズル１６上に容易に位
置決めし得る構体１３から成り、清掃のために構体１３
を取外して外囲器部と共に殺菌することが容易である。
上述の説明（・１この発明の１実施例についてのみ５行
なつたが、この発明の技術的範囲内に訃いて種種の改変
が可能なことは言うまでもない。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明による噴霧器のｌ実施例ａ斜視図、第
２図は第１図の噴霧器の第１図あ・よび第ＪＯ３図の線
２−２に沿う拡大断面図、第３図｝よび第４図はそれぞ
れ第２図の線３−３＄？よび４−４に沿う断面図、第５
図は噴霧器の外囲器内に配置される噴霧手段とその関連
部材とを示す分解斜視図、第６図は第５図に示す噴霧器
の中心部材を成形するための２つ割り鋳型の、第２図の
断面と同じ平面の第３図の線６−６に沿う断面図、第７
図は第６図の鋳型の断面位置を第３図の線７ー７に傾斜
させた部分断面図である。 １０・・・・・・噴霧器、１１・・・・・・基部、１２
・・・・・・外囲器、１３・・・・・・霧状体生成手段
、１５・・・・・・底壁、１６・・・・・・ノズル、１
６１・・・・・・液体給送路、２０・・・・・・ガス入
口、２４・・・・・・スリープ、２７・・・・・・スリ
ープ先端部、３０・・・・・・管状部材、３１・・・・
・・閉じた室、３３・・・・・・環状に配列された部材
、３４・・・・・・後外向きに配置された開孔、３５・
・・・・・管状部材閉鎖手段（蓋）。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 一端が閉塞されて室を形成する管状部材と、圧縮気
   体導入口に連通し、該導入口より送り込まれた圧縮気体
   が流通させられる細長いノズル、およびこのノズルを囲
   み該ノズルとの間に液体が流通する通路を形成し、先端
   部の径が縮小して上記室中で開口して、上記室中て霧状
   体を放出するように構成されたスリーブからなる霧状体
   生成手段と、上記管状部材および霧状体生成手段を囲ん
   で設けられた外囲器であつて、その底部において上記ス
   リーブとの間で形成され、当該スリーブ下端部に設けら
   れた凹欠部を経て上記液体の通路と連通する液体貯溜部
   を有し、かつ上記管状部材との間の間隙を通つて上記霧
   状体を外界に噴出する出口を有する上記外囲器と、上記
   室より上記外囲器とスリーブとの間の空間に向けて霧状
   体を放出するために、一端が上記スリーブの外端縁に固
   定され、他端が上記管状部材に固定された所定の間隔を
   おいてある角度をなして配置された複数個の支持部材に
   よつて形成された複数個の開孔と、からなる噴霧器。 ２ 上記管状部材は上記複数個の開孔を包囲して下方に
   向けて開口するバッフルを具備することを特徴とする特
   許請求の範囲１記載の噴霧器。 ３ 上記外囲器は、上記ノズルが上方に突出する円錐清
   底壁およびこの底壁の下側に設けられた上記ノズルに連
   通する圧縮気体導入口を有する基部と、該基部に結合さ
   れた上側外囲器部分とからなることを特徴とする特許請
   求の範囲１記載の噴霧器。 ４ 上記管状部材、スリーブおよび上記間隔をおいてあ
   る角度をなして配置された複数個の支持部材は１組の鋳
   型中で同時に成形される単一構造体を構成していること
   を特徴とする特許請求の範囲１記載の噴霧器。