JPS59101305A - 強化積層合板およびその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は強化積層合板およびその製造方法に関する。

近年、家具や室内装飾品に化粧合板が多用されている。

この種の化粧合板としては、ラワン合板等の表面に自然
木材であるチークやローズウッド等の化粧薄単板（厚さ
０．２〜１．Ｏｒｓｍ　）を尿素系、酢酸ビニール系の
接着剤を用いて貼り付けたものや、ラワン単板数枚に接
着剤を塗布し、その後化粧単板と同時に加熱、加圧して
１体化して製せられたものである。

ところが、このように表面に化粧薄単板を貼り付けた化
粧合板においては、表面の意匠は化粧薄単板そのものと
なり、他の意匠を得るには他の化粧薄単板を貼り付ける
必要がある。また、表面の強度や性質も木材と同等のも
のであるから、強度を増して保存、保持を図るためにア
クリル系、フレタン系等の塗料を化粧薄単板の外表面に
塗布する必要がある。この塗料の塗布作業は化粧合板を
製造した後に別途性なわなければならず、製造工程が長
くなる等の不都合があった。また、木質系の化粧薄単板
を用いた化粧合板は、屋外で使用するには耐候性に劣る
という不都合があった。

本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、表面
に特別な化粧薄単板を貼り付けないで製することができ
、しかも任意の外表面模様を有し、強度的にも、耐候性
にも優れている強化積層合板を提供し、その強化積層合
板を効率よく製造することのできる製造方法を提供する
ことを目的とする。

本発明の強化積層合板は、複数枚の木材単板を熱硬化性
樹脂により強化積層結合するとともに、積層合板の少な
（とも一方の表面に木材単板自身を熱硬化性樹脂をか外
方に突出した突出部を形成し、その外表面を平坦な部分
と突出部の連続形成による凹凸した粗な部分とに分けて
模様を施したことを特徴とする。

更に、本発明は上記強化積層合板を次のようにして製し
ている。即ち、木材単板の表裏にそれぞれ熱硬化性樹脂
を塗布し、次にその熱硬化性樹脂中の揮発分を乾燥除去
し、次にこのように形成した木材単板の複数枚を積層し
、その積層木材単板を加圧面の少なくとも一方に突出部
に相当する凹入部が形成されている金型内に装填し、次
にこの金型により積層木材単板を加熱圧締して前記凹入
部内に内側が前記木材単板からなり、外表面層が前記熱
硬化性樹脂からなる突出部を形成するとともに、木材単
板相互を強化結合することにより製せられる。

以下、本発明第１〜７図に示す実施例について説明する
。

第１図および第２図は本発明の強化積層合板の一実施例
を示す。

同図に示すように、本実施例の強化積層合板１は正方形
状に形成されたものであり、複数すなわち４枚の木材単
板２．２を相互にフェノール樹脂、エポキシ樹脂、メラ
ミン樹脂等の熱硬化性樹脂によって強化結合して一体的
に形成されている。そして、一方の表面には多数の微細
な突出部３，３を連続形成した正方形状の粗な部分４と
、この粗な部分４の周囲の平坦な部分５とに分けられて
いる。この各突出部３は第２図に説明のため誇張して示
されているように、最外部の木材単板２自身が突出した
内側部分３ａと、その外表面部を覆う熱硬化性樹脂層３
ｂとにより形成されている。

次に、この強化積層合板１の製造工程を説明する。

先ず、木材単板２の材料として１．〇−厚さのブナ材か
らなる単板を用意する。次にこの木材単板２を含水率１
０チ以下に乾燥する。次に、この木材単板２の表裏両面
にフェノール樹脂を単板に対する重量比で５０〜７０係
の分量だけ塗布し、その後、約５０〜６０℃で２〜３時
間乾燥しフェノール樹脂の揮発分（主としてアルフール
、水等）を離散させる。次に、このようにして形成した
木材単板２を所定枚数だけ相互に積層する。例えば、強
化積層合板１の仕上がり厚さを５１１！とするには、１
．、Ｏｒｒａｔ厚の上記木材単板２を６枚積層する。こ
のようにして仕上がり厚さより厚（積層するのは、木材
単板２を加熱圧締するからである。次にこのように積層
した木材単板２，２を圧締金型（図示せず）上に載置す
る。この圧締金型は木材単板２，２を上下から挾む形式
のものであり、一方の型すなわち上型の表面には突出部
３を形成するための凹入部がエツチング加工により設け
られている。この凹入部の深さは最大１００μ程度とす
るとよい。次に、圧締金型により金型表面温度を１３０
℃、加圧力を８０〜１２０　ｋｇ／ｃＩｌとして積層さ
れた木材単板２，２を加熱圧締する。この加熱圧締時に
フェノール樹脂は一旦熱容解されて流動性を持ち、木材
単板２の組織中に注入されて行くと同時に上型表面の凹
入部にも満される。同時に木材単板は徐々に圧縮されて
行き、また上型の凹入部に面する部分はその凹入部内に
膨出して行く。そして、加熱圧締開始後５分経過すると
、フェノール樹脂の熱硬化が完了し、木材単板２，２と
フェノール樹脂とが一体となって固化し強化積層合板】
となる。同時に強化積層合板１の上面には第１〜２図に
示すように表面が固化した熱硬化性樹脂層３ｂにより覆
われた粗な部分４と平坦な部分５とに分けられる。また
、強化積層合板１の下面は平坦であり表面には熱硬化性
樹脂層３ｂで覆われている。その後、強化積層合板１は
脱型され、各種用途の使用に供される。

このようにして形成された本発明の強化積層合板１は、
熱硬化性樹脂により一体的に結合されているので強度が
高く、また木材単板２内にその熱硬化性樹脂が含浸され
るので木材単板２自体の強度も高くなり、結局強化積層
合板１自身の強度が非常に高くなる。また、強化積層合
板１の外表面には薄い熱硬化性樹脂層３ｂが形成されて
いるので、木材単板２自身が外表面に現われている従来
の化粧合板に比べて外表面が十分に保護されていること
となり、耐候性に優れている。また、外表面の一部に突
出部３を形成して粗な部分４と平坦な部分５とに分離し
たから、その粗な部分４は平坦な部分５から浮き出て見
え、模様となり、独特の意匠を呈する。そして、圧締金
型の表面へのエツチング状態を変えろことにより、その
粗な部分４の状態を、梨地、皮、虫喰い状態等の種々の
表面状態に変えることができろ。また、そのエツチング
部分の全体の形状を正方形以外の模様に変えることによ
り、任意の模様をも得ることができる。

更に、第３図および第４図に示すように強化積層合板１
自体を彎曲させて各種用途に供するようにすることもで
きる。また、上記各実施例は、化粧板として示したが、
本発明の強化積層合板は、二次製品として皿、コースタ
−１各種椅子の背もたれ等を製する場合にも用いること
ができる。

更に、本発明方法によれば、木材単板２，２を加熱圧締
するだけで、木材単板２，２同志を一体的に結合し、同
時に外表面を保護する熱硬化性樹脂層３ｂをも形成し、
更に同時に突出部３をも形成することができる。このよ
うに、加熱圧締の一工程のみにより各種の作用を施して
強化積層合板１を製造することができ、極めて効率よく
迅速に製造することができる。

第５〜７図は本発明の他の実施例を示し、強化積層合板
１の最外部に積層される木材単板への熱硬化性樹脂の塗
布量を部分的に異ならせることにより、強化積層合板の
表面に更に任意の望む模様を付するようにしたものであ
る。

即ち、第６図および第７図に示すように、木材単板２の
表裏両面に熱硬化性樹脂を塗布する一対の塗布ロール５
ａ、６ｂのうち、上の塗布ロール６ａの外周面に凹入部
７を形成し、この凹入部７の部分では樹脂供給ロール８
ａから受領する樹脂量が少なくなる。従って、各樹脂供
給ロール８ａ。

８ｂから樹脂を供給されている塗布ロール５ａ。

６ｂの間に木材単板２を通過させると、塗布ロール６ａ
に面した表面には第７図に示したように、凹入部７の形
状に応じた塗布量の少ない部分９ａ（斜線部）と多い部
分９ｂ　（白抜き部）とが形成される。

その後、この塗布量の変化している木材単板２を最外部
に積層して、前記実施例と同様にして強化積層単板を製
造すると、塗布量の相違により木材単板２の組織中へ注
入されろ熱硬化性樹脂の割合が変化し、その表面に種々
の模様が生じる。

また、熱硬化性樹脂中に所望の顔料や染料を混入させて
おけば、色調の変化を伴なった模様や柄例えば木目模様
等を得ることができる。また、顔料等を混入した場合に
は熱硬化性樹脂がその顔料表面を被覆することとなり、
後から色を塗った場合に必要とされるラッカー等による
コーティング加工が不要となる。このように、本実施例
は木材単板２の性質を強化しながら任意の模様を付する
ことかできる。

このように本発明は構成され作用するものであるから、
表面に特別な化粧薄単板を貼り付けないで製することが
でき、任意の外表面模様を得ることができ、強度的にも
耐候性にも優れている強化積層合板を得ろことができ、
更に強化積層合板を効率よ（製造することができ、製造
費も低廉となる等の効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の強化積層合板の一実施例を示す斜視図
、第２図は第１図の■−■線に沿った断面図、第３図お
よび第４図は本発明の他の実施例を示す第１図同様の斜
視図、第５図は本発明方法を実施するための塗布ロール
の側面図、第６図は塗布ロールの周面形状を示す塗布ロ
ールの正面図、第７図は塗布量を変化させられた塗布状
態を示す木材単板の表面図である。 １・・・強化積層合板、２・・・木材単板、３・・・突
出部、３ｂ・・・熱硬化性樹脂。 出願人代理人　　猪　　股　　　　清 （１１） 第　１　図 惺 第２図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、複数枚の木材単板を熱硬化性樹脂により強化積層し
   てなる強化積層合板において、この強化積層合板の少な
   くとも一方の表面に内側が前記木材単板からなり、外表
   面層が前記熱硬化性樹脂からなる突出部が形成されてい
   ることを特徴とする強化積層合板。 ２突出部は多数の微細突出部の集合により形成されてい
   ることを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の強化積
   層合板。 ３、微細突出部の集合は所定の模様に形成されているこ
   とを特徴とする特許請求の範囲第２項記載の強化積層合
   板。 ４、木材単板の表裏にそれぞれ熱硬化性樹脂を塗布し、
   次にその熱硬化性樹脂中の揮発分を乾燥除去し、次にこ
   のように形成した木材単板の複数枚を積層し、その積層
   木材単板を加圧面の少なくとも一方に突出部に相当する
   凹入部が形成されている金型内に装填し、次にこの金型
   により積層木材単板を加熱圧締して前記凹入部内に内側
   が前記木材単板からなり、外表面層が前記熱硬化性樹脂
   からなる突出部を形成するとともに、木材単板相互を強
   化結合することを特徴とする強化積層合板の製造方法。